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第2話
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━松本家、睦月の部屋━
「……」
驚きで言葉がでない睦月は首に身につけているネックレスのポイント型水晶を掴み見つめると赤いタキシードを着たロシアンブルーの猫が現れた。
「リアン様!」
「……」
ロシアンブルーの猫が倒れている男性に近づき傷を治す姿を見て睦月は驚いた。
その後、リアンは目を覚まし身体を起こした。
「ロン、どうしてここに」
「ラナ様の命令で来ました」
「ロンが来てくれなかったら俺の命は助からなかったありがとう」
そう言ってリアンが立ち上がると睦月がリアンに向かって話しかけた。
「話し中、悪いけどあんた誰だよそれに俺のネックレスを奪おうとした男性、誰だよ」
「俺は睦月、お前の父親だ」
「父親?俺の父親は松本尚樹(なおき)、あなたは俺の父親じゃない」
「ご両親は?」
「お母さんはスーパーで働いてます、お父さんは俺が働いているホストクラブのオーナーです」
「お父さんに話があるからここに呼んで貰えるかな」
「今ですか?」
「大事な話なんだ」
「わかりました」
返事をすると睦月はズボンのポケットからスマホを取り出し父親に電話をかけた。
5秒後、父親の尚樹が「もしもし」と口にすると睦月が口を開いた。
「お父さん、俺だけど」
「仕事中に何だ」
「ゴメン、今すぐ家に帰ってきてくれないかな」
「家に帰れって、睦月、今どこにいるんだ」
「家だけど」
「仕事中に何で家にいるんだ」
「良いから家に帰ってきて」
そう言って睦月はスマホを切りリアンに向かって話しかけた。
「今、お父さん帰ってきますから」
「わかった」
「それじゃ俺、仕事場に戻ります」
「ダメだ」
リアンが手首を掴むと睦月が口を開いた。
「お父さんに話があるんでしょ、俺が居なくても良いですよね」
「君にも聞いて欲しいんだ」
真剣な顔でリアンが見つめると睦月が口を開いた。
「わかりました」
「……」
リアンが手を離すと睦月はベッドに座り尚樹の帰りを待った。
それから30分後、睦月の父親の尚樹が現れた。
尚樹はリアンの姿を見て驚いた。
「あなたは!」
「久しぶりです」
「お父さん、この人のこと知ってるの?」
そう言ってベッドから離れ睦月が近づくと尚樹が口を開いた。
「睦月、この人はお前の父親だ」
「え…」
「今まで黙っててすまなかった」
「嘘だよね」
「本当だ、俺とお母さんは子供になかなか恵まれなかったそんな俺とお母さんの前に彼が赤ちゃんを連れて現れた」
「……」
「俺とお母さんは彼に赤ちゃんを授かり実の子としてお前を育てた」
「嘘だ…嘘だー」
ショックを受けた睦月が尚樹を突き飛ばし部屋を出ていくと尚樹は追いかけようとしなかった。
「ロン、頼む」
「かしこまりました」
リアンの言葉にそう答えるとロシアンブルーの猫は部屋を出ていった。
「あなたが来たってことは睦月を迎えに来たんですよね」
「俺が来たのは睦月に危険を知らせたくて来たんです」
「睦月に危険?どういうことですか」
尚樹が問いかけるとリアンは水晶と睦月の関係性を話し始めた。
その頃、睦月は人混みの中を歩いていた。
「お父さんとお母さんが本当のお父さんとお母さんじゃなかったなんて」
ショックが止まらない睦月の前に黒いタキシードに黒いマントを羽織った男性が現れ睦月は立ち止まった。
「……」
驚きで言葉がでない睦月は首に身につけているネックレスのポイント型水晶を掴み見つめると赤いタキシードを着たロシアンブルーの猫が現れた。
「リアン様!」
「……」
ロシアンブルーの猫が倒れている男性に近づき傷を治す姿を見て睦月は驚いた。
その後、リアンは目を覚まし身体を起こした。
「ロン、どうしてここに」
「ラナ様の命令で来ました」
「ロンが来てくれなかったら俺の命は助からなかったありがとう」
そう言ってリアンが立ち上がると睦月がリアンに向かって話しかけた。
「話し中、悪いけどあんた誰だよそれに俺のネックレスを奪おうとした男性、誰だよ」
「俺は睦月、お前の父親だ」
「父親?俺の父親は松本尚樹(なおき)、あなたは俺の父親じゃない」
「ご両親は?」
「お母さんはスーパーで働いてます、お父さんは俺が働いているホストクラブのオーナーです」
「お父さんに話があるからここに呼んで貰えるかな」
「今ですか?」
「大事な話なんだ」
「わかりました」
返事をすると睦月はズボンのポケットからスマホを取り出し父親に電話をかけた。
5秒後、父親の尚樹が「もしもし」と口にすると睦月が口を開いた。
「お父さん、俺だけど」
「仕事中に何だ」
「ゴメン、今すぐ家に帰ってきてくれないかな」
「家に帰れって、睦月、今どこにいるんだ」
「家だけど」
「仕事中に何で家にいるんだ」
「良いから家に帰ってきて」
そう言って睦月はスマホを切りリアンに向かって話しかけた。
「今、お父さん帰ってきますから」
「わかった」
「それじゃ俺、仕事場に戻ります」
「ダメだ」
リアンが手首を掴むと睦月が口を開いた。
「お父さんに話があるんでしょ、俺が居なくても良いですよね」
「君にも聞いて欲しいんだ」
真剣な顔でリアンが見つめると睦月が口を開いた。
「わかりました」
「……」
リアンが手を離すと睦月はベッドに座り尚樹の帰りを待った。
それから30分後、睦月の父親の尚樹が現れた。
尚樹はリアンの姿を見て驚いた。
「あなたは!」
「久しぶりです」
「お父さん、この人のこと知ってるの?」
そう言ってベッドから離れ睦月が近づくと尚樹が口を開いた。
「睦月、この人はお前の父親だ」
「え…」
「今まで黙っててすまなかった」
「嘘だよね」
「本当だ、俺とお母さんは子供になかなか恵まれなかったそんな俺とお母さんの前に彼が赤ちゃんを連れて現れた」
「……」
「俺とお母さんは彼に赤ちゃんを授かり実の子としてお前を育てた」
「嘘だ…嘘だー」
ショックを受けた睦月が尚樹を突き飛ばし部屋を出ていくと尚樹は追いかけようとしなかった。
「ロン、頼む」
「かしこまりました」
リアンの言葉にそう答えるとロシアンブルーの猫は部屋を出ていった。
「あなたが来たってことは睦月を迎えに来たんですよね」
「俺が来たのは睦月に危険を知らせたくて来たんです」
「睦月に危険?どういうことですか」
尚樹が問いかけるとリアンは水晶と睦月の関係性を話し始めた。
その頃、睦月は人混みの中を歩いていた。
「お父さんとお母さんが本当のお父さんとお母さんじゃなかったなんて」
ショックが止まらない睦月の前に黒いタキシードに黒いマントを羽織った男性が現れ睦月は立ち止まった。
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