同性愛~初恋~

福猫

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第5話

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30分後、熱が下がり葵が目を覚ました。

「……」

身体を起こし横に目を向けた葵は椅子に座りながら眠っている警察の久を見つめた。

そして葵は目を覚ました警察の久と目が合った。

「……」

「……」

恥ずかしくて葵が顔をそらすと警察の久が口を開いた。

「緊張してますか?」

「ここに来たときは緊張したけど今は緊張してません、何でだろう」

「先生から貰った緊張を静める薬のお陰ですね」

「薬?俺、飲みましたか?」

「俺が口移しで飲ませた」

「……」

「ゆっくり休んだ方が良い」

そう言って警察の久が背を向けると葵が口を開いた。

「どこに行くんですか?」

「警察の仕事をしてくるから葵さんはゆっくり休んでください」

そう言って警察の久が部屋を出てドアを閉めると葵はベッドからゆっくり立ち上がり窓に目を向け近づいた。

「車が宙に浮きながら動くなんてあり得ない」

外を見つめながら葵が口にしたその時、ドアをノックする音がした。

「……」

葵は振り返り警戒しながらドアを見つめた。

「久、薬のことで話があるんだ」

「どうぞ」

葵が返事をするとドアが開き白衣を着た男性の先生が中に入りドアを閉めた。

「久は?」

「警察の仕事に行きました」

「君が久が惚れてる別の国の人間か」

「……」

「そんなことより身体が熱くないか?」

「熱くないです」

「まだ効いてないのかもしれないな、今、飲めば進行を止められるかも」

そう言って白衣を着た男性の先生は葵に近づきカプセルを差し出した。

「これを飲みなさい」

「薬は飲みました」

「君が飲んだ薬は熱を下げる薬と欲情する薬だ」

「欲情…」

「この薬は欲情をおさえる薬だだから飲みなさい」

「わかりました」

そう言ってカプセルを受け取ったその時、欲情の薬が効き始めカプセルを落とすと葵は白衣を着た男性の先生に抱きつき口を開いた。

「俺を抱いてください」

「間に合わなかったか」

そう言って白衣を着た男性の先生が葵を離れさせようとしたその時、ドアが開き警察の久が戻ってきた。

「何してんですか」

「良いところに帰ってきた、久、彼と交われ」

「何、言ってんですか」

「良いから交われ、そうしないと欲情が止まらなくなる」

「欲情が止まらなくなるってどういうことですか」

「話はあとだ、早く彼と交われ」

そう言って白衣を着た男性の先生は葵を離れさせ耳元で囁いた。

「そこにいる久が君を抱いてくれる」

「……」

葵は警察の久に近づき抱きつきながら口を開いた。

「久さん、抱いてください」

「……」

色っぽい葵の姿に警察の久が見惚れていると白衣を着た男性の先生が警察の久に近づき口を開いた。

「抱き終えたら落ちているカプセルを飲ませろ」

「わかりました」

「話はその後だ」

そう言って白衣を着た男性の先生が部屋を出てドアを閉めると警察の久が口を開いた。

「葵さん」

名を口にした後、警察の久は葵の唇を奪った。

その後、警察の久が唇を離すと葵は全裸になった。

「久さん」

「葵さん」

警察の久も警察服を脱ぎ全裸になると再び葵と警察の久は唇を重ねそのままベッドに倒れ身体を重ねた。
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