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第2話
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「悠人(ゆうと)」
「いらっしゃい」
「お前に話した人と再会したんだ」
「それで人間になりたいと」
「作れるか?」
「作れるよ、10時間かかるけど」
「10時間でも待つから作ってくれ」
「わかった、すぐにとりかかるね」
そう言って悠人は発明室に行き三毛猫はリビングで待った。
ー10時間後ー
悠人が勾玉の形をした石のネックレスを持ってリビングに現れた。
「できたよ」
「悠人、ありがとう」
「はい」
「……」
悠人から受け取った三毛猫は勾玉の形をした石を見て口を開いた。
「これで俺は人間になれるのか?」
「首に身につけて心の中で願ってみろ」
「……」
「信じてないな」
「はっきり言って信じてない」
「信じて俺の言う通りにしてみろ」
「わかった」
三毛猫は首に勾玉の形をした石のネックレスを身につけ心の中で「俺を人間にしてください」と願った。
勾玉の形をした石は光り三毛猫を白、茶、黒の髪に白、茶、黒の上服にジーパンのズボン姿の人間に変身した。
その後、光りは消え三毛猫は驚いた。
「俺が…人間に…」
「まだ信じてないか?」
「人間になったんだ信じるしかないだろ」
「満足したか」
「満足した、ありがとう」
「元に戻る時も心の中で願えば元に戻るから」
「わかった、ありがとう」
「何かあったらまたおいで」
「わかった」
悠人とわかれると10時間かけてホストクラブに戻った。
ーホストクラブ輝きー
人間から猫に戻った三毛猫はドアを開き店の中に入った。
その後、三毛猫はオーナー室に向かった。
「ニャー」
ドアの前で鳴くとドアが開き要が現れた。
「お帰り」
「ニャー」
三毛猫は中に入り要はドアを閉めた。
それから時間が過ぎドアをノックする音がした。
「どうぞ」
ソファーに座りながら要が返事をするとドアが開きスタッフが現れた。
「オーナー、幸山幸雄さんという方が来てるんですが」
「ここに連れてきて」
「わかりました」
オーナーにお辞儀をしオーナー室を出るとスタッフは幸雄の元に向かい幸雄をオーナー室に連れていった。
その後、スタッフがオーナー室を離れドアを閉めると幸雄が口を開いた。
「みっちゃんに会いに来ました」
「道に迷いませんでしたか」
「大丈夫でした」
「ニャー」
要の側で寝ていた三毛猫は幸雄に近づいた。
幸雄は三毛猫を撫でた。
「みっちゃん」
「……」
ソファーに座りながら要は三毛猫を優しい顔で撫でる幸雄の姿を見つめた。
その時、要のスマホが鳴った。
要はズボンのポケットからスマホを取り出しメールを読んだ。
その後、要はソファーから立ち上がり幸雄に近づいた。
「指名が入ったので行ってきますね」
「俺、帰ります」
「せっかく来たのに」
「みっちゃんの顔を見たから帰ります」
「みっちゃんはまだいてほしいみたいですよ」
「ニャー」
「あなたに大事な話があるから仕事が終わるまでここにいてください」
「わかりました」
「みっちゃん、行ってくるね」
要がオーナー室を出ていくと幸雄はソファーに近づき座った。
「みっちゃん、おいで」
「ニャー」
三毛猫はソファーにあがり幸雄の側に近づき座った。
「ニャー」
「みっちゃん、待ってね」
ズボンのポケットからスマホを取り出すと幸雄は通話ボタンを押し話し始めた。
「……」
三毛猫はじっと幸雄を見つめながら心の中で「人間になりたい」と願った。
すると三毛猫の身体が人間に成長し白、茶、黒の髪に白、茶、黒の上服にジーパンのズボンを穿いた姿に変身した。
会話に夢中で幸雄は築かない。
「明日は先輩の代わりに仕事しますけど俺が休むとき」
「わかってる」
「店長には先輩から話してくださいね」
「わかってる…じゃあ明日、よろしく」
「わかりました」
通話を終えスマホをポケットに入れ横に顔を向けた幸雄は驚いた。
「誰?」
「幸雄」
「どうして俺の名前を」
「俺の名前はみっちゃん」
「みっちゃんはここにいる三毛猫の名前です」
そう言ってまわりを見渡した幸雄はいないことに驚いた。
「みっちゃんがいない」
「俺が三毛猫のみっちゃんです」
「あなたは猫じゃない人間です」
「この石で人間になれたんです」
「ここから出ていかないと人を呼びますよ」
「俺に君は食パンをくれた…嬉しかった…あの時から俺はあなたに恋をした…人間になって会いたかった…」
そう言って人間姿のみっちゃんがオーナー室から出ていくと幸雄はある言葉に驚いた。
「俺が猫に食パンをあげたこと何で知ってるんだろ、あの男性が猫だから俺が食パンをあげた三毛猫だから知っている」
そう言って幸雄が人間姿のみっちゃんを追いかけようとドアに近づいたその時、ドアが開き要に出くわした。
「要さん!」
「幸雄さん、帰られるんですか?」
「すみません、話は今度、聞きます」
そう言って幸雄がオーナー室から出ようとしたその時、要は幸雄の手首を掴んだ。
「要さん」
「行かせたくない」
「今度、話を聞きますから手を離してください」
「どこに行くのかわからないけど今は行かせたくない」
そう言って中に入りドアを閉めると要は幸雄をソファーに連れていき座らせた。
「要さん、急にどうしたんですか?」
「……」
要は無言で幸雄の身体を押し倒し覆い被さりながら口を開いた。
「紬の告白をあなたは断ったその光景を俺は見てました」
「……」
「あなたは男性が好きだと言った」
「確かに俺は男性が好きです、そう紬に言いました」
「俺も男性が好きなんだ」
「……」
「幸雄さん、俺はあなたが好きです、俺と付き合ってください」
「要さん、ゴメンなさい」
そう言って幸雄は要を押し離しオーナー室を出ていった。
「俺は諦めない」
要がそう口にする頃、幸雄は道を走りながら人間姿のみっちゃんを探した。
時間が過ぎ外が暗くなった。
幸雄は公園のベンチに座り休憩した。
そこへ酔っぱらいの若い2人の男性が幸雄に近づいてきた。
「お嬢さんって男じゃねぇか」
「男でもあんた綺麗な顔してんな」
「……」
幸雄は酔っぱらいから離れようとベンチから立ち上がり離れようとすると2人の酔っぱらいに絡まれた。
「離してください」
「良いじゃん俺達と遊ぼうよ」
「やめてください」
必死に抵抗するも2人の酔っぱらいは帰らず幸雄に絡み続けた。
そこへ人間姿のみっちゃんが現れた。
「今、警察を呼びました、早く逃げないと警察が来ますよ」
「行こうぜ」
2人の酔っぱらいは機嫌を悪くしたまま離れていった。
「大丈夫ですか?」
「……」
幸雄は無言で人間姿のみっちゃんに抱きついた。
「どうしたんですか?」
「暫くこうさせて」
「……」
抱きつく幸雄を人間姿のみっちゃんは無言で優しく抱きしめた。
「いらっしゃい」
「お前に話した人と再会したんだ」
「それで人間になりたいと」
「作れるか?」
「作れるよ、10時間かかるけど」
「10時間でも待つから作ってくれ」
「わかった、すぐにとりかかるね」
そう言って悠人は発明室に行き三毛猫はリビングで待った。
ー10時間後ー
悠人が勾玉の形をした石のネックレスを持ってリビングに現れた。
「できたよ」
「悠人、ありがとう」
「はい」
「……」
悠人から受け取った三毛猫は勾玉の形をした石を見て口を開いた。
「これで俺は人間になれるのか?」
「首に身につけて心の中で願ってみろ」
「……」
「信じてないな」
「はっきり言って信じてない」
「信じて俺の言う通りにしてみろ」
「わかった」
三毛猫は首に勾玉の形をした石のネックレスを身につけ心の中で「俺を人間にしてください」と願った。
勾玉の形をした石は光り三毛猫を白、茶、黒の髪に白、茶、黒の上服にジーパンのズボン姿の人間に変身した。
その後、光りは消え三毛猫は驚いた。
「俺が…人間に…」
「まだ信じてないか?」
「人間になったんだ信じるしかないだろ」
「満足したか」
「満足した、ありがとう」
「元に戻る時も心の中で願えば元に戻るから」
「わかった、ありがとう」
「何かあったらまたおいで」
「わかった」
悠人とわかれると10時間かけてホストクラブに戻った。
ーホストクラブ輝きー
人間から猫に戻った三毛猫はドアを開き店の中に入った。
その後、三毛猫はオーナー室に向かった。
「ニャー」
ドアの前で鳴くとドアが開き要が現れた。
「お帰り」
「ニャー」
三毛猫は中に入り要はドアを閉めた。
それから時間が過ぎドアをノックする音がした。
「どうぞ」
ソファーに座りながら要が返事をするとドアが開きスタッフが現れた。
「オーナー、幸山幸雄さんという方が来てるんですが」
「ここに連れてきて」
「わかりました」
オーナーにお辞儀をしオーナー室を出るとスタッフは幸雄の元に向かい幸雄をオーナー室に連れていった。
その後、スタッフがオーナー室を離れドアを閉めると幸雄が口を開いた。
「みっちゃんに会いに来ました」
「道に迷いませんでしたか」
「大丈夫でした」
「ニャー」
要の側で寝ていた三毛猫は幸雄に近づいた。
幸雄は三毛猫を撫でた。
「みっちゃん」
「……」
ソファーに座りながら要は三毛猫を優しい顔で撫でる幸雄の姿を見つめた。
その時、要のスマホが鳴った。
要はズボンのポケットからスマホを取り出しメールを読んだ。
その後、要はソファーから立ち上がり幸雄に近づいた。
「指名が入ったので行ってきますね」
「俺、帰ります」
「せっかく来たのに」
「みっちゃんの顔を見たから帰ります」
「みっちゃんはまだいてほしいみたいですよ」
「ニャー」
「あなたに大事な話があるから仕事が終わるまでここにいてください」
「わかりました」
「みっちゃん、行ってくるね」
要がオーナー室を出ていくと幸雄はソファーに近づき座った。
「みっちゃん、おいで」
「ニャー」
三毛猫はソファーにあがり幸雄の側に近づき座った。
「ニャー」
「みっちゃん、待ってね」
ズボンのポケットからスマホを取り出すと幸雄は通話ボタンを押し話し始めた。
「……」
三毛猫はじっと幸雄を見つめながら心の中で「人間になりたい」と願った。
すると三毛猫の身体が人間に成長し白、茶、黒の髪に白、茶、黒の上服にジーパンのズボンを穿いた姿に変身した。
会話に夢中で幸雄は築かない。
「明日は先輩の代わりに仕事しますけど俺が休むとき」
「わかってる」
「店長には先輩から話してくださいね」
「わかってる…じゃあ明日、よろしく」
「わかりました」
通話を終えスマホをポケットに入れ横に顔を向けた幸雄は驚いた。
「誰?」
「幸雄」
「どうして俺の名前を」
「俺の名前はみっちゃん」
「みっちゃんはここにいる三毛猫の名前です」
そう言ってまわりを見渡した幸雄はいないことに驚いた。
「みっちゃんがいない」
「俺が三毛猫のみっちゃんです」
「あなたは猫じゃない人間です」
「この石で人間になれたんです」
「ここから出ていかないと人を呼びますよ」
「俺に君は食パンをくれた…嬉しかった…あの時から俺はあなたに恋をした…人間になって会いたかった…」
そう言って人間姿のみっちゃんがオーナー室から出ていくと幸雄はある言葉に驚いた。
「俺が猫に食パンをあげたこと何で知ってるんだろ、あの男性が猫だから俺が食パンをあげた三毛猫だから知っている」
そう言って幸雄が人間姿のみっちゃんを追いかけようとドアに近づいたその時、ドアが開き要に出くわした。
「要さん!」
「幸雄さん、帰られるんですか?」
「すみません、話は今度、聞きます」
そう言って幸雄がオーナー室から出ようとしたその時、要は幸雄の手首を掴んだ。
「要さん」
「行かせたくない」
「今度、話を聞きますから手を離してください」
「どこに行くのかわからないけど今は行かせたくない」
そう言って中に入りドアを閉めると要は幸雄をソファーに連れていき座らせた。
「要さん、急にどうしたんですか?」
「……」
要は無言で幸雄の身体を押し倒し覆い被さりながら口を開いた。
「紬の告白をあなたは断ったその光景を俺は見てました」
「……」
「あなたは男性が好きだと言った」
「確かに俺は男性が好きです、そう紬に言いました」
「俺も男性が好きなんだ」
「……」
「幸雄さん、俺はあなたが好きです、俺と付き合ってください」
「要さん、ゴメンなさい」
そう言って幸雄は要を押し離しオーナー室を出ていった。
「俺は諦めない」
要がそう口にする頃、幸雄は道を走りながら人間姿のみっちゃんを探した。
時間が過ぎ外が暗くなった。
幸雄は公園のベンチに座り休憩した。
そこへ酔っぱらいの若い2人の男性が幸雄に近づいてきた。
「お嬢さんって男じゃねぇか」
「男でもあんた綺麗な顔してんな」
「……」
幸雄は酔っぱらいから離れようとベンチから立ち上がり離れようとすると2人の酔っぱらいに絡まれた。
「離してください」
「良いじゃん俺達と遊ぼうよ」
「やめてください」
必死に抵抗するも2人の酔っぱらいは帰らず幸雄に絡み続けた。
そこへ人間姿のみっちゃんが現れた。
「今、警察を呼びました、早く逃げないと警察が来ますよ」
「行こうぜ」
2人の酔っぱらいは機嫌を悪くしたまま離れていった。
「大丈夫ですか?」
「……」
幸雄は無言で人間姿のみっちゃんに抱きついた。
「どうしたんですか?」
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「……」
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