ホワイトストーン

第8話

「恭一、龍二は俺が預かっている」

「どうして俺の名前をあんた誰だ」

「誠、渉、瑠璃、精森、聖葉、也英そしてジュノが家に戻ってきたらここに来て」

そう言って龍生はホワイトストーンの欠片を恭一に渡しその場から姿を消した。

それから暫くして誠と渉と瑠璃と精森と聖葉と也英とジュノが戻ってきた。

「家の前で何してんだ」

渉が声をかけると恭一は振り返り口を開いた。

「龍生という男が現れて龍二は龍生が預かってるそうだ」

「龍生？聞いたことないな」

聖葉が口にすると恭一が口を開いた。

「皆の名前、知ってた…そして皆が戻ったらこれを使って来いって」

「来いってどこに行けばいいんだよ」

「この石が連れて行ってくれるのかも」

「龍二に会えるのなら行こうぜ」

「そうだな、皆、俺の側に近づいて」

「……」

誠と渉と瑠璃と精森と也英と聖葉とジュノは恭一の側に近づいた。

「行くよ」

そう言って恭一はホワイトストーンの欠片を握りしめ心の中で龍二の元に運んでくださいと願った。

するとホワイトストーンの欠片は光を放ちながら恭一と誠と渉と瑠璃と精森と也英と聖葉とジュノの姿を消した。

ー白い森林ー

身体を倒したまま宙に浮いて眠っている龍二の姿を龍生はじっと見つめた。

そこへ恭一と誠と渉と瑠璃と精森と也英と聖葉とジュノが現れた。

「白い森林…」

精森と聖葉は見たことない白い森林に驚いた顔で見つめた。

「龍二！」

宙に浮いている龍二に向かって誠が声をかけると龍生が口を開いた。

「おとなしく眠っていますが龍二はヴァンパイアです」

「聞いていいかな」

「何でしょうか」

龍生は聖葉に目線を向けた。

「白い森林なんて見たことない、君は何者だ」

「今は森林だけどここはホワイトストーンの森です、そして俺はホワイトストーンです」

「人間ではなく石ってこと？」

「はい」

「石が何で人間になったんだ」

「ホワイトストーンだったとき俺は龍二の中にいました…俺はむりやり身体を奪われる龍二の悲しむ姿を見てきた、俺は龍二を守りたいと思った…そして俺は人間になった」

「龍二は元に戻るよな」

誠が問いかけると龍生が口を開いた。

「お前達を呼んだのはお前達の力を借りたくて呼んだんだ」

「俺達の力で龍二が元の龍二に戻るなら俺達は力を貸すよ」

恭一が口にすると誠と渉と瑠璃と精森と也英と聖葉とジュノが真剣な顔で龍生を見つめた。

「皆、俺の手に触れて力を送ってくれ」

そう言って龍生が左右の手を差し出すと誠と恭一と渉と瑠璃と精森と也英と聖葉とジュノは左右の手に触れ力を送った。

40分後、全ての力を龍生に送った誠と恭一渉と瑠璃と精森と也英と聖葉とジュノは力尽き倒れた。

「皆、ありがとう、ゆっくり休んでくれ」

そう言って龍生は魔法で倒れている誠と恭一と渉と瑠璃と精森と也英と聖葉とジュノをマタタビ畑に送った。

その後、龍生は宙に浮いている龍二をゆっくり地面におろすと白い森林に小屋を出現させた。

「……」

龍生は無言で龍二をお姫様抱っこしそのまま小屋の中に入ると床に仰向けで寝かせた。

「……」

龍二の顔を見つめると龍生は足首まで長い白い服を脱ぎ全裸になりその後、龍二の足首まで長い黒のマントを外し全裸にした。

龍生は龍二に覆い被さり口を開いた。

「龍二、皆の思いそして俺の思いを受け取ってくれ」

そう言って龍二の唇に唇を重ねると龍生はそのまま龍二の身体を奪った。