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#1 憂鬱な朝
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暗闇に浮かぶのはあいつとの思い出。全てが光に満ちていて何だかとてもあったかい。
中1の時も、中2の時も、笑って泣いてできたのはいつもあいつの前だけだったなんてくさいこと考えて、ぽっと呟いてみる。
「詩人かよ」
まぁ、事実なんだけど。
「って、ツンデレかよ」
ジブンに自分でツッコミを入れていると浮かぶ光はもう高1の入学式にまで進んでいた。
[ 現実まであと少し ]
なんて看板つけて、何やってんだか…
その時。視界が黒い何かに包まれる。
嫌というほどみたあの言葉。
笑うあいつの顔にイラついたのは何年ぶりだろうか。
膝ががくりと落ちた時、我はまた深く水溜りに落ちていった。
揺れる水面に心奪われた時、
「優、起きろぉぉぉぉぉぉ!」
朝からライオンの叫ぶ声が聞こえる。
爪で布団を剥がされた時、視界が現実世界に戻った。
「高校入学2週間でもう遅刻したいの???」
叫ぶのは厨二で中2の妹のアイだった。
我は速攻で布団を奪い返すと奥の奥へと潜り込む。
それに対してアイ、力づくで布団を奪い返す。
さすが吹奏楽部の打楽器運搬プロ。帰宅部は腕力では叶わない。
「参りました…」
「なら、早くリビングに降りてこい!」
なんて妹だ。恐ろしい。
仕方なく、我は陣地(ベッド)をおりて朝食のために階段を卒業式の如く降りる。
正直、朝食は薄塩味の唇でもう結構だった。
中1の時も、中2の時も、笑って泣いてできたのはいつもあいつの前だけだったなんてくさいこと考えて、ぽっと呟いてみる。
「詩人かよ」
まぁ、事実なんだけど。
「って、ツンデレかよ」
ジブンに自分でツッコミを入れていると浮かぶ光はもう高1の入学式にまで進んでいた。
[ 現実まであと少し ]
なんて看板つけて、何やってんだか…
その時。視界が黒い何かに包まれる。
嫌というほどみたあの言葉。
笑うあいつの顔にイラついたのは何年ぶりだろうか。
膝ががくりと落ちた時、我はまた深く水溜りに落ちていった。
揺れる水面に心奪われた時、
「優、起きろぉぉぉぉぉぉ!」
朝からライオンの叫ぶ声が聞こえる。
爪で布団を剥がされた時、視界が現実世界に戻った。
「高校入学2週間でもう遅刻したいの???」
叫ぶのは厨二で中2の妹のアイだった。
我は速攻で布団を奪い返すと奥の奥へと潜り込む。
それに対してアイ、力づくで布団を奪い返す。
さすが吹奏楽部の打楽器運搬プロ。帰宅部は腕力では叶わない。
「参りました…」
「なら、早くリビングに降りてこい!」
なんて妹だ。恐ろしい。
仕方なく、我は陣地(ベッド)をおりて朝食のために階段を卒業式の如く降りる。
正直、朝食は薄塩味の唇でもう結構だった。
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