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第18話
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親方って聞いていたから強面の人かと思ってたけどすごく優しそうなおじいさんって感じ
雰囲気がアダロと違っていたのも納得
前もって言ってくれれば体に咲いている花を切ったりもう少しきれいにしていたのにな…
今は咲きっぱなしだから体中花だらけだし、こんな私を見て嫌いになったかな。
「すごく久しぶりにこの町に来たが、前と変わらずいい町だ。」
「ありがとうございます。いい町だなんて言ってもらえて嬉しいです。」
「そういえばティアから聞いていた娘は2人ときいていたんだが、もう1人はどこに行ったんだ?」
「あ、えっと、もう1人は今はここにはいなくて、他の所にいます。」
「そうか、まぁ深くは聞かないよ。それじゃあ君はメリスちゃん、かな?」
「そうです。会ったことないのに名前わかるなんてすごいですね。」
「ティアから手紙でどんな子たちかは前から聞いていたからね。なんとなく君と話していてリアンちゃんではないと感じただけだ。」
そんな手紙の内容だけで私たちの事わかっちゃうんだ。
お母さん私たちの事“娘”って紹介してくれていたんだね。
嬉しい。
それにお母さんの事”ティア”って名前で呼ぶ人に初めて会った。
街のみんなは“店長”って呼んでるし、初めて会った時、つまり私たちを引き取ってくれた時に自己紹介して以来聞いていなかった。
私たちも名前で呼ぶことはなかったしすごく新鮮。
「会話の間に入って悪い。なぁ、メリス。前来た時はそんなに体に花咲いてなったのに何で今はそんなに咲かせているんだ?」
「それは…えっと、いっぱい咲いていた方が可愛いかなって思って。どう?」
「どうって言われても、今までのメリスとは違うからな。」
苦しい言訳だ。
今までは咲いたら綺麗な花はお店で売って、売れそうにないものはお店に飾ったりしていた。
それでもほしいって言ってくれる人には上げたりしていた。
それを知っているアダロだからこそ今の私の状況が不思議でたまらないんだと思う。
「メリスちゃん、君はまだティアがなくなった事は仕方ないとはいえ、さらにリアンちゃんが帰ってこないことが受け入れられていないように見える。」
「ちょ、親方!」
「違うかい?」
図星だった
お母さんが亡くなって1か月以上経ったけどまだまだ受け入れられないと思う。
でもリアンが帰ってこないことは受け入れられていない。
仕事を再開したのは町の人たちの後押しがあったとはいえ、少なくとも働いている間は2人がいないことを忘れられる。
その代わり仕事が終わったら毎日のように泣いているけど。
「合っています。まだお母さんが亡くなったことが受け入れられないです。それにリアンまでいなくなってしまうなんて…私はどうしたらいいかわからなくて。」
「メリスちゃん、そういうのは無理に受け入れなくていいんだよ。家族がいなくなるのなんて誰にも想像できない。」
「でも…今のままでいるのもダメだなと思うんです。」
「そこまで考えられてるだけでいいんじゃないか?仕事もやれているんだろう?問題ないじゃないか。少しずつでいいんだよ。」
「そう…ですね。ありがとうございます。」
今までこんな人に自分の思いとか話したことなかった
こんな受け入れられないなんて最低だとか思ってた
違うんだね
安心した
だからなのかな、涙が止まらない
アダロと親方さんが来なかったらずっともやもやしたままだった。
-つづく-
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【あとがき】
読んでいただきありがとうございます!
少しでもいいなと思っていただけたら応援していただけると励みになります。
最後までよろしくお願いします(*‘∀‘)ノ
雰囲気がアダロと違っていたのも納得
前もって言ってくれれば体に咲いている花を切ったりもう少しきれいにしていたのにな…
今は咲きっぱなしだから体中花だらけだし、こんな私を見て嫌いになったかな。
「すごく久しぶりにこの町に来たが、前と変わらずいい町だ。」
「ありがとうございます。いい町だなんて言ってもらえて嬉しいです。」
「そういえばティアから聞いていた娘は2人ときいていたんだが、もう1人はどこに行ったんだ?」
「あ、えっと、もう1人は今はここにはいなくて、他の所にいます。」
「そうか、まぁ深くは聞かないよ。それじゃあ君はメリスちゃん、かな?」
「そうです。会ったことないのに名前わかるなんてすごいですね。」
「ティアから手紙でどんな子たちかは前から聞いていたからね。なんとなく君と話していてリアンちゃんではないと感じただけだ。」
そんな手紙の内容だけで私たちの事わかっちゃうんだ。
お母さん私たちの事“娘”って紹介してくれていたんだね。
嬉しい。
それにお母さんの事”ティア”って名前で呼ぶ人に初めて会った。
街のみんなは“店長”って呼んでるし、初めて会った時、つまり私たちを引き取ってくれた時に自己紹介して以来聞いていなかった。
私たちも名前で呼ぶことはなかったしすごく新鮮。
「会話の間に入って悪い。なぁ、メリス。前来た時はそんなに体に花咲いてなったのに何で今はそんなに咲かせているんだ?」
「それは…えっと、いっぱい咲いていた方が可愛いかなって思って。どう?」
「どうって言われても、今までのメリスとは違うからな。」
苦しい言訳だ。
今までは咲いたら綺麗な花はお店で売って、売れそうにないものはお店に飾ったりしていた。
それでもほしいって言ってくれる人には上げたりしていた。
それを知っているアダロだからこそ今の私の状況が不思議でたまらないんだと思う。
「メリスちゃん、君はまだティアがなくなった事は仕方ないとはいえ、さらにリアンちゃんが帰ってこないことが受け入れられていないように見える。」
「ちょ、親方!」
「違うかい?」
図星だった
お母さんが亡くなって1か月以上経ったけどまだまだ受け入れられないと思う。
でもリアンが帰ってこないことは受け入れられていない。
仕事を再開したのは町の人たちの後押しがあったとはいえ、少なくとも働いている間は2人がいないことを忘れられる。
その代わり仕事が終わったら毎日のように泣いているけど。
「合っています。まだお母さんが亡くなったことが受け入れられないです。それにリアンまでいなくなってしまうなんて…私はどうしたらいいかわからなくて。」
「メリスちゃん、そういうのは無理に受け入れなくていいんだよ。家族がいなくなるのなんて誰にも想像できない。」
「でも…今のままでいるのもダメだなと思うんです。」
「そこまで考えられてるだけでいいんじゃないか?仕事もやれているんだろう?問題ないじゃないか。少しずつでいいんだよ。」
「そう…ですね。ありがとうございます。」
今までこんな人に自分の思いとか話したことなかった
こんな受け入れられないなんて最低だとか思ってた
違うんだね
安心した
だからなのかな、涙が止まらない
アダロと親方さんが来なかったらずっともやもやしたままだった。
-つづく-
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【あとがき】
読んでいただきありがとうございます!
少しでもいいなと思っていただけたら応援していただけると励みになります。
最後までよろしくお願いします(*‘∀‘)ノ
応援ありがとうございます!
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