<奇病物語>

第14話

　訳が分からないまま走ってしまったからリアンにもドクターにも何も言わないまま出てきてしまったらしい。


　「見たことのない建物。真っ白だ…窓に格子が着いている。何のために？」


すごく怪しい場所
窓に格子が着いている時点でとても怪しい…
早く帰りたいけど、どうやって帰ればいいかわからない
近くに人が良そうなところはこの見るからに怪しい白い建物しかないのよね。
入口らしきところに人がいる、勇気を出して聞くしかないかな。


　「あの、すみません。ここから町の中央に変えるにはどうしたらいいですか？」

　「なんだ、迷子か？中央ならあっちに向って歩けばすぐだよ。気を付けて帰りな。」

　「ありがとうございます。」

　「君、リアンの友達かい？」


なんでこの人リアンの事知っているんだろう。
しかも私に知り合いか聞いてきた
怪しい建物にいる怪しい人
でも無視するわけにもいかないよね…


　「友達というより姉妹に近いです。リアンとお知り合いなんですか？」

　「まぁ知り合い…そうだね、良く知っているよ。」

　「そうなんですね。リアンの事これからもよろしくお願いします。失礼します。」


怪しすぎる
早くここから去らないといけない気がする
それにしても、あの白い建物は何だったんだろう。
リアンの事をよく知っているって言っていたし、今度聞いてみようかな。
そんなことよりも早く帰らないと。
帰ったら突然出ていちゃったこと謝ろう。


　「ただいま。」


あれ、誰もいない？
リアンは家にいると思っていたのに、どこに行っちゃったんだろう。
ということは、お母さんはまだ目が覚めていないってことか
お母さんの様子見に行こっと


　ガチャ



　「え…」


‐つづく‐





【あとがき】

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