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序章 前日譚
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「あれ?」
「っ」
突然の声に驚いてスマホを、匂袋を隠した。
空のジョッキを運んで来たのはレストランへの配属が決まっているアルバイトの江良さん。藤倉部長にカニ鍋を楽しみにしているとねだっていた彼女だ。
「やっぱり相田くんだ、どうしたのこんなところで」
「……休憩です」
「へぇ」
江良さんは面白そうに笑う。
持って来たジョッキをカウンターの端に置くと、此方寄りの空いたスペースに肘から指先までを乗せて身を乗り出してきた。
夏の薄着だったら胸の谷間が見えそうな姿勢だが今の服装は厚手のパーカーだ。
本人も判っていてやっているのだろうが、……どうして顔を覗き込まれているんだろう。
「……あの?」
「んー、相田くんてさ」
「はい」
「ほんとに部長に可愛がられてるの?」
「――」
はぁ?
睨まなかった俺を誉めてほしい。凄まずに耐えた俺、偉い。彼女ばかりが悪いわけじゃないが、このタイミングでそういうことを言われたら気分は最悪だ。
「夏の職場が同じだっただけですけど、それがどうかしましたか」
「んー……そっかぁ、まだかぁ。じゃあいいかな」
何が。
だんだんイラついてきた俺は、もう本当に部屋に帰ってしまおうと思った。
食器を片付けながら大体のスタッフとは話が出来たし、本来の目的である試食も少しずつだけど楽しんだ。
久々にホールスタッフの仕事をしたら疲れたんです。
目眩がしたので休むことにしました。
うん、それでいこうと決めて動き掛けた、その腕を押さえられる。
「……なにか?」
「相田くんて英語喋れるんでしょ? すごいね、留学したことはあるの?」
急に何だと思わないではないが、嘘を吐く意味はないし、どうせどこかから漏れる。
「留学していました」
「すごいすごい、どこ? アメリカ? カナダ?」
「オーストラリアです」
「へぇ! ニセコってオーストラリアからのお客さん多いし、いいね。シドニー?」
「いえ、メルボルンに」
聞かれて思い出す、あちらでの学校生活。
同時にあの人の姿が脳裏を過り熱いものが込み上げて来た。
この人はどうしてこうもタイミングが悪いんだろう。話し掛けられる内容がいちいち癪に障る。俺自身が不安定になっているのがそもそもの原因だという自覚はあるが、それにしたって、キツイ。
実家を離れたという状況が同じだから?
そうだ、あれも留学して一月くらいが経った頃だった。ホームシックになり、イライラして、どうにもならなかった子どもの泣き言をひたすら親身に聞いてくれた、ユーカリの匂いがしたお兄さん。
その一回しか会えなくて、名前も聞けないままいなくなってしまったあの人は、いま、どこにいるのだろうか……。
「そっか、だから英語上手なんだね。じゃあ彼女はいる?」
「えっ」
思い出に耽って現状を忘れかけていた俺は、唐突な質問にビックリして、声が上擦った。
「ね。彼女はいるの? 相田くんは社員さんだから、もしかして札幌にいる? 遠距離?」
「ぃ、いえ、彼女はいませんが……」
「じゃあ私どう?」
「どう?」
「そう、今年のカノジョ」
「今年の」
日本語で話しかけられているはずなのに言われている意味が理解出来なかった。
「彼女」ってお付き合いしようという意味で合っているだろうか。いや、でも誰も「好き」なんて言ってない。告白がないのにお付き合いの話になるはずがない。
それに「今年の」とはどういう意味だ。
「今年の」ってことは「去年の」や「来年の」もあるんだろうか。
「え……っと、あの」
「あはは、相田くんてば動揺しているときも可愛いね~。ね、ね、どう? 相田くんて全然男臭くないし、優しそうだし、顔も結構好みなんだよね。冬ってイベントいっぱいあるのにカノジョいないと寂しいっしょ? シホ、カノジョになってあげてもいいよ?」
どうしよう。
どうしよう。
全っ然、理解出来ない。
なってあげてもいい、とは。
俺が告白したことになっているのか?
いつ⁉︎
「お付き合いする気はありません」
ここはビシッと男らしく。
そう思ってはっきりと断った、が。
「えー、なんで? シホ、結構可愛いと思うんだけどな。エッチも上手だよ?」
「っんぐ」
咽たら江良さんが楽しそうに笑う。
「ふふふっ、めっちゃウブじゃん? いいないいな、じゃあまずエッチだけしよっか、お試しエッチ。相性が良かったらゴケントーください、みたいな」
「なっ……何を言い出すんですか! え、えっちなんてお試しですることじゃありませんよっ」
「えー、そんな処女みたいなこと言っちゃう? 大卒の男の子でしょ? それともホモなの?」
「えぇぇ……」
ダメだ、本当に目眩がしてきた。
俺の返事の仕方が悪いのか? だったらどう言えばいいのか悩んで、まともに返答出来なかったのが間違いだった。気付いたら江良さんの中では「相田奏介は男が好き」という結論が出てしまっていた。
「なんだ、そっか。それならシホはお呼びじゃないよね。残念。女の子とも遊べるようになったら教えてね、子ネコちゃん」
「え。ぁ、えと、えぇ……?」
猫。
にゃあ?
本当にワケが判らなくて固まっていたら、江良さんと入れ替わるようなタイミングで「大丈夫?」と声を掛けて来る人がいた。
今度は誰だと思ったら、同じフロント業務に就く予定の長谷川さんと、彼女の隣で焦っている様子の女性はレストランに配属された西田さん。
寮では同室で暮らしている二人だ。
「江良さんがごめんね、ビックリしたでしょ」
「先に気を付けてって言っておけば良かったよね。もう皆は慣れてて、相田くんはしっかりしてるから一年目だってこと忘れてたの」
「え……慣れ……?」
「うん。彼女の毎年恒例なのよ、山限定の彼氏を募集するの」
「山限定」
「スキー場が閉鎖したら地元に帰るでしょ? だから、山限定。グイグイ行くけど今年の彼氏が決まったらその相手以外には言い寄らないから大目に見てあげて……って、イヤな思いしたばっかりの相田くんに言うのもひどい話なんだけど……ごめんね」
なるほど、それで「今年の」と付いたわけだ。
納得すると同時に、期間限定だったとしてもその間は相手一筋なら一途と言えないこともない。かと言って付き合うだのエ、エッチだのと大きな声で言うのは勘弁してもらいたいが。
「……驚きました、けど、長谷川さん達に謝って頂くことではないので」
言ったら、長谷川さんと西田さんは目を瞬いた後で笑顔になる。
「ほんと可愛いなぁ」
「……可愛くはないです」
「ごめんごめん」
笑われる。
でも、さっきの江良さんに笑われた時とは違って不快になる感じではなくて、その違いが、俺にはよく判らなかったのだけど、二人の俺を見る目は優しかった。
だからかもしれない。
「……ところで」
「ん?」
「俺って猫に似てますか?」
「へ?」
「……猫って、江良さんに言われたので」
犬派なんだけどな……と思いつつ二人の返答を待ってみるが、彼女達は固まったまま動かない。猫に似ているかどうかを知りたかっただけなのだが、そんなオカシナことを聞いただろうか。
「あの……?」
「!」
「ぁ、えっと……猫に似ては……いない、かな」
「うん、何に似てるかって言われたら、うさぎとか……?」
「……うさぎって可愛いですね」
「うん、可愛い。淋しいと死んじゃうなんて萌え要素しかない」
「もえ……」
「にっしー!」
「はっ」
指摘されて口元を塞いだ西田さん。
作り笑顔で「もう聞かないで」と言いたそうな長谷川さん。
そして、そんな二人を見ていたら沈黙が絶えられなくなった俺。
「ふっ……」
吐息が漏れたが最後。
パントリーに三人の笑い声が響いて、それを聞き付けた奥寺課長が何事かと駆け込んできた。空気が弛緩したことであんなにもささくれ立っていた感情が凪いでいく。
手に握っていたスマホをポケットに戻す。
触れた匂い袋。
――……大丈夫だよ……
とっくにしなくなったはずのユーカリの匂いが懐かしい声を届けてくれた気がした。
「っ」
突然の声に驚いてスマホを、匂袋を隠した。
空のジョッキを運んで来たのはレストランへの配属が決まっているアルバイトの江良さん。藤倉部長にカニ鍋を楽しみにしているとねだっていた彼女だ。
「やっぱり相田くんだ、どうしたのこんなところで」
「……休憩です」
「へぇ」
江良さんは面白そうに笑う。
持って来たジョッキをカウンターの端に置くと、此方寄りの空いたスペースに肘から指先までを乗せて身を乗り出してきた。
夏の薄着だったら胸の谷間が見えそうな姿勢だが今の服装は厚手のパーカーだ。
本人も判っていてやっているのだろうが、……どうして顔を覗き込まれているんだろう。
「……あの?」
「んー、相田くんてさ」
「はい」
「ほんとに部長に可愛がられてるの?」
「――」
はぁ?
睨まなかった俺を誉めてほしい。凄まずに耐えた俺、偉い。彼女ばかりが悪いわけじゃないが、このタイミングでそういうことを言われたら気分は最悪だ。
「夏の職場が同じだっただけですけど、それがどうかしましたか」
「んー……そっかぁ、まだかぁ。じゃあいいかな」
何が。
だんだんイラついてきた俺は、もう本当に部屋に帰ってしまおうと思った。
食器を片付けながら大体のスタッフとは話が出来たし、本来の目的である試食も少しずつだけど楽しんだ。
久々にホールスタッフの仕事をしたら疲れたんです。
目眩がしたので休むことにしました。
うん、それでいこうと決めて動き掛けた、その腕を押さえられる。
「……なにか?」
「相田くんて英語喋れるんでしょ? すごいね、留学したことはあるの?」
急に何だと思わないではないが、嘘を吐く意味はないし、どうせどこかから漏れる。
「留学していました」
「すごいすごい、どこ? アメリカ? カナダ?」
「オーストラリアです」
「へぇ! ニセコってオーストラリアからのお客さん多いし、いいね。シドニー?」
「いえ、メルボルンに」
聞かれて思い出す、あちらでの学校生活。
同時にあの人の姿が脳裏を過り熱いものが込み上げて来た。
この人はどうしてこうもタイミングが悪いんだろう。話し掛けられる内容がいちいち癪に障る。俺自身が不安定になっているのがそもそもの原因だという自覚はあるが、それにしたって、キツイ。
実家を離れたという状況が同じだから?
そうだ、あれも留学して一月くらいが経った頃だった。ホームシックになり、イライラして、どうにもならなかった子どもの泣き言をひたすら親身に聞いてくれた、ユーカリの匂いがしたお兄さん。
その一回しか会えなくて、名前も聞けないままいなくなってしまったあの人は、いま、どこにいるのだろうか……。
「そっか、だから英語上手なんだね。じゃあ彼女はいる?」
「えっ」
思い出に耽って現状を忘れかけていた俺は、唐突な質問にビックリして、声が上擦った。
「ね。彼女はいるの? 相田くんは社員さんだから、もしかして札幌にいる? 遠距離?」
「ぃ、いえ、彼女はいませんが……」
「じゃあ私どう?」
「どう?」
「そう、今年のカノジョ」
「今年の」
日本語で話しかけられているはずなのに言われている意味が理解出来なかった。
「彼女」ってお付き合いしようという意味で合っているだろうか。いや、でも誰も「好き」なんて言ってない。告白がないのにお付き合いの話になるはずがない。
それに「今年の」とはどういう意味だ。
「今年の」ってことは「去年の」や「来年の」もあるんだろうか。
「え……っと、あの」
「あはは、相田くんてば動揺しているときも可愛いね~。ね、ね、どう? 相田くんて全然男臭くないし、優しそうだし、顔も結構好みなんだよね。冬ってイベントいっぱいあるのにカノジョいないと寂しいっしょ? シホ、カノジョになってあげてもいいよ?」
どうしよう。
どうしよう。
全っ然、理解出来ない。
なってあげてもいい、とは。
俺が告白したことになっているのか?
いつ⁉︎
「お付き合いする気はありません」
ここはビシッと男らしく。
そう思ってはっきりと断った、が。
「えー、なんで? シホ、結構可愛いと思うんだけどな。エッチも上手だよ?」
「っんぐ」
咽たら江良さんが楽しそうに笑う。
「ふふふっ、めっちゃウブじゃん? いいないいな、じゃあまずエッチだけしよっか、お試しエッチ。相性が良かったらゴケントーください、みたいな」
「なっ……何を言い出すんですか! え、えっちなんてお試しですることじゃありませんよっ」
「えー、そんな処女みたいなこと言っちゃう? 大卒の男の子でしょ? それともホモなの?」
「えぇぇ……」
ダメだ、本当に目眩がしてきた。
俺の返事の仕方が悪いのか? だったらどう言えばいいのか悩んで、まともに返答出来なかったのが間違いだった。気付いたら江良さんの中では「相田奏介は男が好き」という結論が出てしまっていた。
「なんだ、そっか。それならシホはお呼びじゃないよね。残念。女の子とも遊べるようになったら教えてね、子ネコちゃん」
「え。ぁ、えと、えぇ……?」
猫。
にゃあ?
本当にワケが判らなくて固まっていたら、江良さんと入れ替わるようなタイミングで「大丈夫?」と声を掛けて来る人がいた。
今度は誰だと思ったら、同じフロント業務に就く予定の長谷川さんと、彼女の隣で焦っている様子の女性はレストランに配属された西田さん。
寮では同室で暮らしている二人だ。
「江良さんがごめんね、ビックリしたでしょ」
「先に気を付けてって言っておけば良かったよね。もう皆は慣れてて、相田くんはしっかりしてるから一年目だってこと忘れてたの」
「え……慣れ……?」
「うん。彼女の毎年恒例なのよ、山限定の彼氏を募集するの」
「山限定」
「スキー場が閉鎖したら地元に帰るでしょ? だから、山限定。グイグイ行くけど今年の彼氏が決まったらその相手以外には言い寄らないから大目に見てあげて……って、イヤな思いしたばっかりの相田くんに言うのもひどい話なんだけど……ごめんね」
なるほど、それで「今年の」と付いたわけだ。
納得すると同時に、期間限定だったとしてもその間は相手一筋なら一途と言えないこともない。かと言って付き合うだのエ、エッチだのと大きな声で言うのは勘弁してもらいたいが。
「……驚きました、けど、長谷川さん達に謝って頂くことではないので」
言ったら、長谷川さんと西田さんは目を瞬いた後で笑顔になる。
「ほんと可愛いなぁ」
「……可愛くはないです」
「ごめんごめん」
笑われる。
でも、さっきの江良さんに笑われた時とは違って不快になる感じではなくて、その違いが、俺にはよく判らなかったのだけど、二人の俺を見る目は優しかった。
だからかもしれない。
「……ところで」
「ん?」
「俺って猫に似てますか?」
「へ?」
「……猫って、江良さんに言われたので」
犬派なんだけどな……と思いつつ二人の返答を待ってみるが、彼女達は固まったまま動かない。猫に似ているかどうかを知りたかっただけなのだが、そんなオカシナことを聞いただろうか。
「あの……?」
「!」
「ぁ、えっと……猫に似ては……いない、かな」
「うん、何に似てるかって言われたら、うさぎとか……?」
「……うさぎって可愛いですね」
「うん、可愛い。淋しいと死んじゃうなんて萌え要素しかない」
「もえ……」
「にっしー!」
「はっ」
指摘されて口元を塞いだ西田さん。
作り笑顔で「もう聞かないで」と言いたそうな長谷川さん。
そして、そんな二人を見ていたら沈黙が絶えられなくなった俺。
「ふっ……」
吐息が漏れたが最後。
パントリーに三人の笑い声が響いて、それを聞き付けた奥寺課長が何事かと駆け込んできた。空気が弛緩したことであんなにもささくれ立っていた感情が凪いでいく。
手に握っていたスマホをポケットに戻す。
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――……大丈夫だよ……
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