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花の色は無味無臭
ある日、町の中心にある花屋さんに変わった花が並べられていた。
「皆さん、今日は新しい花を取り扱いました!これがその花です。」
店主が示したのは、見たこともないような奇妙な色の花だった。その花はまるで透明なようで、見る角度によっては頼りなく浮かんでいるようにも見える。その花の株の横には大きな看板が掲げられていた。
「新感覚の花!無味無臭!」
「これが、新感覚の花、”ミナミムシュクシュ”です!」
「なんだその名前?よくわからないな。」
お客さんはそう言いつつも立ち止まる。
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「でも、無味無臭って…」
「まさにその通り!この花は見た目も香りも何もない、まさに無味無臭なんです!」
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「特別価格…それっていくらくらいですか?」
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「一万円!?まさか冗談でしょう?」
「冗談じゃないんです!この花は他の花とは違って、特別なんです!」
「うーん…でも無味無臭の花に一万円って…」
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「まあ、花屋さんも一つぐらい変わった花を取り扱うのもいいかもしれませんね。」
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