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40 大丈夫、巧くやるわ。
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「え。セレナ?」
俺は思いがけず見かけた相手に声を掛けるが、彼女の方は待っていたような顔で「遅かったじゃない」と返して来た。
所は王都、貴族街の中程にあるカフェの前。
俺は宰相閣下の邸に向かう予定で、約束の十分前に此処に着いたのだが――。
「俺が待ち合わせしているのはユージィンなんだが……」
「知ってるわよ。昨日、ルークレア様から聞いたもの」
「ルークレアから?」
「そう。最近とても親しくさせて頂いているの」
「へー」
あの引き籠りが! と感心する俺だったが足元に不穏な気配を感じて一歩分だけ距離を取る。
案の定、セレナのヒールに狙われていた。
「チッ」
「えっ、いま舌打ちされた? え。なんで」
「失礼なこと考えたんだから罰は素直に受けなさいよ。まあそれはどうでもいいんだけど」
「俺の扱い酷くない!?」
遠慮がないのは親しい証拠とも言うが、あんまりではないだろうか。
俺がそんな感じに落ち込んでいると、セレナは呆れたように息を吐いた後で、
「時間もないし本題ね。あんた、宰相閣下の息子のところに症状改善出来ないかって通い詰めているんだって?」
「あー……それもルークレアに聞いた?」
「ん。お兄様と毎日デートしてる、素敵でしょって、何故かあの子に惚気られたわ」
あの子って。
普段は「ルークレア様」なんて他人行儀な呼び方をしているけれど、おそらくは此方が素だ。原作者にしてみたら全員可愛い我が子なんだろうし、相手が俺だから気を抜いているんだと思う。
ちなみにユージィンと一緒に通っているのは、確かにデート気分を味わいたいからというのもあるが、実際のところは神子の力を使っているため、俺がやり過ぎないよう見張ってもらうためだ。
何せ力の使い過ぎで何度も倒れているからな。
それも聞いているのだろうセレナは「だったら」と自分の背中を指さす。
「完全に治るかどうかはわかんないけど、あんたの六花の紋を刻んでみなさい」
「俺の?」
「ん。あんたみたいな能天気で楽天的でお人好しな善人の影響受けたら心の殻になんて閉じ籠ってられなくなるでしょうし、完全に壊れてるんでもなければ、時間は掛かっても癒されるでしょ」
「……全く褒められてる気はしないんだが、もう六人いるのに、更に四人も刻めるのか?」
「ゲーム設定として六人を選ぶだけで、素養は十人全員にあるわ。刻めるかどうかは試してみないとわからないけど、少なくとも神子の影響下に置くことは可能なはず」
「へぇ」
「要件はそれだけよ。ユージィンに見られて誤解させても可哀想だし行くわ」
「ユージィンは誤解しないと思うけど」
思わず応じると、セレナの目がキラリと光った。
え、俺そんな興味引くこと言ったか?
「随分と余裕のようだけど、とうとうヤッちゃった?」
「——だからさ、慎み! 乙女!」
「自分でネタ振っておいて逃げるなんで卑怯よ」
「ネタなんていつ振ったんだよ、っていうかネタってなんだ!?」
「ああ、そうそう。私、こっちでも作家になろうと思って」
「!」
「公爵家がスポンサーになるって言ってくれたし」
「公爵家が??」
今の話の流れだと、クロッカス公爵家がスポンサーに名乗りを上げたって事になると思うんだが、何故だ。
セレナの新作が読めるのは普通に嬉しいんだが、ちょっと意味が解らない。
いや、クロッカス家以外の公爵家だと尚更意味不明だが。
「……もしかしてもう新作があってルークレアに絶賛された、とか」
何となく嫌な予感がして聞いてみれば、案の定、セレナはにっこりと笑う。
「神子と公爵家令息の純愛ストーリー、ルークレア様が目を輝かせて読んでたわ。ちなみに公爵閣下も「良い宣伝になる」って喜んでくれたわよ」
「ちょっ、なっ、宣伝って何!!」
「禁忌じゃなくても子どもの産めない同性婚は珍しいのよ? それが公爵家なら猶の事。夜会なんかであんたがユージィン様をエスコートする度にあれこれ噂されるのもしんどいじゃない。なので、私の新作であんたとユージィン様の涙なしでは語れない純愛ストーリーを市場に広めようっていう作戦。大丈夫、巧くやるわ。原作者様に任せなさい」
「いや待てそれってどうなんだ!?」
「じゃあ情報料代わりに、ルークレア様から仕入れた『自宅でのお兄様』ネタは要る?」
「要る!」
前のめりに頷いた途端、後ろから頭を叩かれた。
驚いて顔を上げると、そこには待ち合わせ相手のユージィンが呆れた顔をして立っていた。
「……リント?」
「は、はい……」
ユージィンに笑顔で凄まれたら、どんなに垂涎のネタでも諦める以外の選択肢はない!
泣く泣く諦めればセレナが必死になって笑い出すのを堪えていて。
しかも。
「……セレナ嬢も、あまり……私の婚約者に近付かないように」
「「——」」
しかもユージィンの口からそんな台詞を聞いたら、さ。
ユージィンが、俺を婚約者って!
「まさかのユージィン様からのネタ投下。ありがたく頂戴します。それではお邪魔になりますので私はこれで失礼致しますね」
「ぇ、あ、おまえユージィンが来たの気付いてたな!?」
思い返せば途中から公爵家兄妹の名前に敬称がついてたような気がする!
やられたと思う俺と同様、イイ笑顔で去って行くセレナに、ユージィンも頭の痛そうな顔をしていた。
……っていうか、あれだよな。
「ユージィン、妬いてくれたんだ?」
「……違う」
「どうしよう、ユージィンが可愛すぎるっ」
「……っ」
こんなことでも耳まで真っ赤になるユージィン。
俺の嫁は、やっぱり最高に可愛いかった。
fin
=============
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この更新と合わせて感想欄の設定を受け付けるに変更いたします。感想を聞かせて頂けると次回作への励みや勉強になります!
また、ここまでお付き合い下さった皆様に感謝を込めて短編をお届けしたく、その内容リクエストがあればお伺いしたいです。ご希望がありましたら是非この機会にお聞かせください。今月いっぱいまで続けたいです。
よろしくお願い致します。
俺は思いがけず見かけた相手に声を掛けるが、彼女の方は待っていたような顔で「遅かったじゃない」と返して来た。
所は王都、貴族街の中程にあるカフェの前。
俺は宰相閣下の邸に向かう予定で、約束の十分前に此処に着いたのだが――。
「俺が待ち合わせしているのはユージィンなんだが……」
「知ってるわよ。昨日、ルークレア様から聞いたもの」
「ルークレアから?」
「そう。最近とても親しくさせて頂いているの」
「へー」
あの引き籠りが! と感心する俺だったが足元に不穏な気配を感じて一歩分だけ距離を取る。
案の定、セレナのヒールに狙われていた。
「チッ」
「えっ、いま舌打ちされた? え。なんで」
「失礼なこと考えたんだから罰は素直に受けなさいよ。まあそれはどうでもいいんだけど」
「俺の扱い酷くない!?」
遠慮がないのは親しい証拠とも言うが、あんまりではないだろうか。
俺がそんな感じに落ち込んでいると、セレナは呆れたように息を吐いた後で、
「時間もないし本題ね。あんた、宰相閣下の息子のところに症状改善出来ないかって通い詰めているんだって?」
「あー……それもルークレアに聞いた?」
「ん。お兄様と毎日デートしてる、素敵でしょって、何故かあの子に惚気られたわ」
あの子って。
普段は「ルークレア様」なんて他人行儀な呼び方をしているけれど、おそらくは此方が素だ。原作者にしてみたら全員可愛い我が子なんだろうし、相手が俺だから気を抜いているんだと思う。
ちなみにユージィンと一緒に通っているのは、確かにデート気分を味わいたいからというのもあるが、実際のところは神子の力を使っているため、俺がやり過ぎないよう見張ってもらうためだ。
何せ力の使い過ぎで何度も倒れているからな。
それも聞いているのだろうセレナは「だったら」と自分の背中を指さす。
「完全に治るかどうかはわかんないけど、あんたの六花の紋を刻んでみなさい」
「俺の?」
「ん。あんたみたいな能天気で楽天的でお人好しな善人の影響受けたら心の殻になんて閉じ籠ってられなくなるでしょうし、完全に壊れてるんでもなければ、時間は掛かっても癒されるでしょ」
「……全く褒められてる気はしないんだが、もう六人いるのに、更に四人も刻めるのか?」
「ゲーム設定として六人を選ぶだけで、素養は十人全員にあるわ。刻めるかどうかは試してみないとわからないけど、少なくとも神子の影響下に置くことは可能なはず」
「へぇ」
「要件はそれだけよ。ユージィンに見られて誤解させても可哀想だし行くわ」
「ユージィンは誤解しないと思うけど」
思わず応じると、セレナの目がキラリと光った。
え、俺そんな興味引くこと言ったか?
「随分と余裕のようだけど、とうとうヤッちゃった?」
「——だからさ、慎み! 乙女!」
「自分でネタ振っておいて逃げるなんで卑怯よ」
「ネタなんていつ振ったんだよ、っていうかネタってなんだ!?」
「ああ、そうそう。私、こっちでも作家になろうと思って」
「!」
「公爵家がスポンサーになるって言ってくれたし」
「公爵家が??」
今の話の流れだと、クロッカス公爵家がスポンサーに名乗りを上げたって事になると思うんだが、何故だ。
セレナの新作が読めるのは普通に嬉しいんだが、ちょっと意味が解らない。
いや、クロッカス家以外の公爵家だと尚更意味不明だが。
「……もしかしてもう新作があってルークレアに絶賛された、とか」
何となく嫌な予感がして聞いてみれば、案の定、セレナはにっこりと笑う。
「神子と公爵家令息の純愛ストーリー、ルークレア様が目を輝かせて読んでたわ。ちなみに公爵閣下も「良い宣伝になる」って喜んでくれたわよ」
「ちょっ、なっ、宣伝って何!!」
「禁忌じゃなくても子どもの産めない同性婚は珍しいのよ? それが公爵家なら猶の事。夜会なんかであんたがユージィン様をエスコートする度にあれこれ噂されるのもしんどいじゃない。なので、私の新作であんたとユージィン様の涙なしでは語れない純愛ストーリーを市場に広めようっていう作戦。大丈夫、巧くやるわ。原作者様に任せなさい」
「いや待てそれってどうなんだ!?」
「じゃあ情報料代わりに、ルークレア様から仕入れた『自宅でのお兄様』ネタは要る?」
「要る!」
前のめりに頷いた途端、後ろから頭を叩かれた。
驚いて顔を上げると、そこには待ち合わせ相手のユージィンが呆れた顔をして立っていた。
「……リント?」
「は、はい……」
ユージィンに笑顔で凄まれたら、どんなに垂涎のネタでも諦める以外の選択肢はない!
泣く泣く諦めればセレナが必死になって笑い出すのを堪えていて。
しかも。
「……セレナ嬢も、あまり……私の婚約者に近付かないように」
「「——」」
しかもユージィンの口からそんな台詞を聞いたら、さ。
ユージィンが、俺を婚約者って!
「まさかのユージィン様からのネタ投下。ありがたく頂戴します。それではお邪魔になりますので私はこれで失礼致しますね」
「ぇ、あ、おまえユージィンが来たの気付いてたな!?」
思い返せば途中から公爵家兄妹の名前に敬称がついてたような気がする!
やられたと思う俺と同様、イイ笑顔で去って行くセレナに、ユージィンも頭の痛そうな顔をしていた。
……っていうか、あれだよな。
「ユージィン、妬いてくれたんだ?」
「……違う」
「どうしよう、ユージィンが可愛すぎるっ」
「……っ」
こんなことでも耳まで真っ赤になるユージィン。
俺の嫁は、やっぱり最高に可愛いかった。
fin
=============
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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