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25 一つ、提案が
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顔を伏せたまま一言も発さないユージィンがだんだんと心配になってくる。
怒っているんだろうか。
そりゃあ怒るよな。
俺もリントも、揃いも揃って馬鹿やらかしたもんな。
「あの、ユージィン……ごめん、なさい」
じぃっと見つめながら謝罪するもユージィンからの反応はほとんどなくて、近付いたら避けられるかなとか、触ったら益々怒られるかなぁとか、とにかくリアクションが欲しくて悩んでいたら、もう限界だと言わんばかりの長い溜息が聞こえてきた。
「……その謝罪は何に対しての謝罪なんだ」
低い問い掛けを胸中に繰り返して、俺は考える。
「何って言われると難しいけど、……まずはきちんと説明していなかったせいで二十五階層で迷惑掛けた事」
「後は」
「色々と巻き込んで、居た堪れない気持ちにさせた事」
「……次」
「……好きすぎてごめん……?」
「……はあぁぁっ」
また溜息を吐かれた。
「……開き直ったつもりか?」
「いや、本気で」
「本気なら尚の事……いや、いまはそうじゃなく……これは、この世界が魔の一族に滅ぼされるか否かの瀬戸際の話だったんじゃないのか……?」
「まさに瀬戸際の話だな」
「それがどうして私を……好きだ、とか、そういう話になるんだ」
「ああ、それはまた別の話だよ」
「別?」
「そもそもは、ミリィ嬢がちゃんと神子の役目を果たしてくれていれば万事解決。何の問題もなく、俺が神様に此処に喚ばれる事もなかったんだから」
「……君は来なかった……?」
「ん。ずっと遠い世界でユージィン達を見守るだけで終わっていたと思うよ。そうなったら俺は夢の世界のユージィンに永遠に片想いだっただろうから、その点に関してだけはミリィ嬢に感謝してもいいと思ってる……って、ごめんっ、世界の危機を歓迎するつもりはないけどな……!」
思わず本音が漏れてしまい、俺は焦って弁明するが、ユージィンはどこか違うところに視線を固定したまま何か考え込んでいる。
「……ミリィ嬢が神子の務めを果たしていたら、どうなっていた……?」
「どう、って……あぁそうか。ミリィ嬢がちゃんと努力していたら、それはそれで王太子殿下と恋仲になってルークレアは婚約解消されていたかもしれないし……気軽に問題ないなんて言って良い話じゃなかったな。ごめん」
「そうじゃ……っ……なく……」
さっきから謝ってばかりの俺に、ユージィンは焦れたように声を上げる。
どうしよう、何の仮定の話を求められているのかが判らない……!
「えっと……そうだ、な。あくまでも可能性の話だし、ミリィ嬢が頑張ってくれても、くれなくても、その時はユージィン達自身の選択次第でいくらでも世界は変わっていたと思う!」
「選択……」
「そうそう、リントだって此処まで壊れる事もなかっ……たかどうかは判らない、けど。ん? そう考えたらリントとユージィンがって事も……」
俺の中に在るのは、数年間も抱え続けながら本人には伝えられなかった想いと、ユージィンを欲しながらも押し隠し、それでも焦がれて止まなかった事実。
こんなにも強くて深い想いが解放される事があったなら、その行く末は確実に——。
「……それは、イヤだなぁ……」
「……は?」
「相手が女の子なら仕方ないって……思いたくないけど、諦め……つくかも……いや、やっぱり悔しいな……」
俺、ほんとアホだな。
情けないと自分でも思う。
だけど、それでも。
「ユージィンが俺以外の誰かとどうこうなるのは、イヤだなぁ……って、ごめん……」
「——」
また謝る俺に、ユージィンは呆れたんだと思う。
真ん丸にした目で俺を凝視した後で、……えっ。
いきなり笑い出した??
「ふっ……ふはっ、は、ははははっ」
「えっ。なっ」
「君っ……ははっ、君、君……っ、あははは!」
「えええっ?」
何がそこまでユージィンを笑わせるのかがさっぱり判らないが、目尻に涙を溜めるほど笑うんだからよほど面白かったんだろう。
腑には落ちないけどユージィンが楽しそうなのは良かった。
笑ってくれるのは嬉しい。
可愛い。
笑いが落ち着いたユージィンは、すごく綺麗な表情で俺を呼んだ。
「リント。……私は、以前のリント・バーディガルは侯爵家の嫡男というくらいの認識しかなかった」
「ぅ、うん?」
「いまの君に関しても、それよりは多少の為人を知っている程度に過ぎない」
「うん」
「それでも、いまの君に絆されている事は認める」
「……それって、好きとは違う?」
「違う、……いや、他人に対する好意の種類がよく判っていないというのが正直なところだな。……ルークレアや両親に情があるのは確かだが……兄上が亡くなられてから、自身の婚姻は政略以外無く、兄上が認めてくれる後継者になる事しか考えて来なかった。——兄の事は……」
「ん、知ってる」
「そうか。……つまり、……」
そこで言葉を切ったユージィンは言い難そうに視線を泳がせていたが、俺がすっごい期待して待っているのを感じ取っているらしくて、頑張って伝えようとしてくれている。
聞きたい。
是が非でもユージィンの口からはっきりと聞きたい。
この流れで期待しないなんて無理だ。
「つまり……?」
俺はベッドを降りてユージィンの側に膝をついた。
その手に触れると少し震える。
顔を覗き込むようにして見上げたら、耳まで赤くなっている。
可愛過ぎる。
好き過ぎる。
ほんと、絶対に誰にも渡したくない。
「……ユージィン、一つ、提案が」
「提案……?」
「ここ」
「っ」
唇に指で触れた。
緊張のせいか少し乾いているけれど柔らかくて、親指でふにふにすると呼吸が止まる。
「ユージィン、呼吸しよ」
「なら……手、を」
「好きな相手とはキス出来るんだって。俺とキス出来そう?」
「……っ」
「……試していい?」
拒否は、ない。
若干眉間に皺が寄っていて、羞恥か困惑のせいか蒼い瞳が潤んでいるけれど、……逃げないでいてくれる。
「ユージィン、……好きだよ」
「っ……」
赤くなった耳に触れて、緊張の強張った唇に、触れるだけのキスをした。
怒っているんだろうか。
そりゃあ怒るよな。
俺もリントも、揃いも揃って馬鹿やらかしたもんな。
「あの、ユージィン……ごめん、なさい」
じぃっと見つめながら謝罪するもユージィンからの反応はほとんどなくて、近付いたら避けられるかなとか、触ったら益々怒られるかなぁとか、とにかくリアクションが欲しくて悩んでいたら、もう限界だと言わんばかりの長い溜息が聞こえてきた。
「……その謝罪は何に対しての謝罪なんだ」
低い問い掛けを胸中に繰り返して、俺は考える。
「何って言われると難しいけど、……まずはきちんと説明していなかったせいで二十五階層で迷惑掛けた事」
「後は」
「色々と巻き込んで、居た堪れない気持ちにさせた事」
「……次」
「……好きすぎてごめん……?」
「……はあぁぁっ」
また溜息を吐かれた。
「……開き直ったつもりか?」
「いや、本気で」
「本気なら尚の事……いや、いまはそうじゃなく……これは、この世界が魔の一族に滅ぼされるか否かの瀬戸際の話だったんじゃないのか……?」
「まさに瀬戸際の話だな」
「それがどうして私を……好きだ、とか、そういう話になるんだ」
「ああ、それはまた別の話だよ」
「別?」
「そもそもは、ミリィ嬢がちゃんと神子の役目を果たしてくれていれば万事解決。何の問題もなく、俺が神様に此処に喚ばれる事もなかったんだから」
「……君は来なかった……?」
「ん。ずっと遠い世界でユージィン達を見守るだけで終わっていたと思うよ。そうなったら俺は夢の世界のユージィンに永遠に片想いだっただろうから、その点に関してだけはミリィ嬢に感謝してもいいと思ってる……って、ごめんっ、世界の危機を歓迎するつもりはないけどな……!」
思わず本音が漏れてしまい、俺は焦って弁明するが、ユージィンはどこか違うところに視線を固定したまま何か考え込んでいる。
「……ミリィ嬢が神子の務めを果たしていたら、どうなっていた……?」
「どう、って……あぁそうか。ミリィ嬢がちゃんと努力していたら、それはそれで王太子殿下と恋仲になってルークレアは婚約解消されていたかもしれないし……気軽に問題ないなんて言って良い話じゃなかったな。ごめん」
「そうじゃ……っ……なく……」
さっきから謝ってばかりの俺に、ユージィンは焦れたように声を上げる。
どうしよう、何の仮定の話を求められているのかが判らない……!
「えっと……そうだ、な。あくまでも可能性の話だし、ミリィ嬢が頑張ってくれても、くれなくても、その時はユージィン達自身の選択次第でいくらでも世界は変わっていたと思う!」
「選択……」
「そうそう、リントだって此処まで壊れる事もなかっ……たかどうかは判らない、けど。ん? そう考えたらリントとユージィンがって事も……」
俺の中に在るのは、数年間も抱え続けながら本人には伝えられなかった想いと、ユージィンを欲しながらも押し隠し、それでも焦がれて止まなかった事実。
こんなにも強くて深い想いが解放される事があったなら、その行く末は確実に——。
「……それは、イヤだなぁ……」
「……は?」
「相手が女の子なら仕方ないって……思いたくないけど、諦め……つくかも……いや、やっぱり悔しいな……」
俺、ほんとアホだな。
情けないと自分でも思う。
だけど、それでも。
「ユージィンが俺以外の誰かとどうこうなるのは、イヤだなぁ……って、ごめん……」
「——」
また謝る俺に、ユージィンは呆れたんだと思う。
真ん丸にした目で俺を凝視した後で、……えっ。
いきなり笑い出した??
「ふっ……ふはっ、は、ははははっ」
「えっ。なっ」
「君っ……ははっ、君、君……っ、あははは!」
「えええっ?」
何がそこまでユージィンを笑わせるのかがさっぱり判らないが、目尻に涙を溜めるほど笑うんだからよほど面白かったんだろう。
腑には落ちないけどユージィンが楽しそうなのは良かった。
笑ってくれるのは嬉しい。
可愛い。
笑いが落ち着いたユージィンは、すごく綺麗な表情で俺を呼んだ。
「リント。……私は、以前のリント・バーディガルは侯爵家の嫡男というくらいの認識しかなかった」
「ぅ、うん?」
「いまの君に関しても、それよりは多少の為人を知っている程度に過ぎない」
「うん」
「それでも、いまの君に絆されている事は認める」
「……それって、好きとは違う?」
「違う、……いや、他人に対する好意の種類がよく判っていないというのが正直なところだな。……ルークレアや両親に情があるのは確かだが……兄上が亡くなられてから、自身の婚姻は政略以外無く、兄上が認めてくれる後継者になる事しか考えて来なかった。——兄の事は……」
「ん、知ってる」
「そうか。……つまり、……」
そこで言葉を切ったユージィンは言い難そうに視線を泳がせていたが、俺がすっごい期待して待っているのを感じ取っているらしくて、頑張って伝えようとしてくれている。
聞きたい。
是が非でもユージィンの口からはっきりと聞きたい。
この流れで期待しないなんて無理だ。
「つまり……?」
俺はベッドを降りてユージィンの側に膝をついた。
その手に触れると少し震える。
顔を覗き込むようにして見上げたら、耳まで赤くなっている。
可愛過ぎる。
好き過ぎる。
ほんと、絶対に誰にも渡したくない。
「……ユージィン、一つ、提案が」
「提案……?」
「ここ」
「っ」
唇に指で触れた。
緊張のせいか少し乾いているけれど柔らかくて、親指でふにふにすると呼吸が止まる。
「ユージィン、呼吸しよ」
「なら……手、を」
「好きな相手とはキス出来るんだって。俺とキス出来そう?」
「……っ」
「……試していい?」
拒否は、ない。
若干眉間に皺が寄っていて、羞恥か困惑のせいか蒼い瞳が潤んでいるけれど、……逃げないでいてくれる。
「ユージィン、……好きだよ」
「っ……」
赤くなった耳に触れて、緊張の強張った唇に、触れるだけのキスをした。
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