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第8章 金級ダンジョン攻略
250.ボス戦
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地上から空へ、数十の炎の矢が一斉に放たれた。
直後、宙で四散したのは怪鳥が放った氷刃だ。
「魔力が尽きるまで付き合ってやる……!」
「尽きるまで撃たせる気もないけどな!」
ドーガの火矢が次々と怪鳥の氷刃を打ち落とす最中、生じた安全地帯で弓を引き絞ったウーガ。
「落ちろ!」
対巨体用の特性の矢が唸るように飛ぶ。
そして貫いた。
左の翼の付け根を。
――――――!!
怪鳥の絶叫。
バランスを崩し傾く巨体。
「いけ!」
エニスさん。
身体強化付きの助走、高く上がったクルトさんの利き足を両手で支え、飛ばした。
「……っ」
小柄なクルトさんの体が空で前転。
振り翳された魔剣。
「はああああっ!!」
叩き落とされる怪鳥、準備万端の俺はその巨体が地面に触れたかどうかというタイミングで拘禁を発動した。
感じる、確かな手ごたえ。
「拘束しました!」
直後、空気が変わる。
それが仲間の無言の返答だった。
あのタイミングでボスが地面に落ちるって、俺は疑ってなかった。
俺が拘束したって言ったら、もう魔物は動けないって、誰も疑わない。
躊躇ない斬撃。
ボスの抵抗。
風が暴れる。
ボオオォオオオ!!
絶叫。
殺気。
威圧。
だけど、誰ひとり退かない。
「……っ」
拘禁を維持しながらも、互いに信頼し合えていることが嬉しくて。
でもそんな感慨に耽る間もなく剣士たちの総攻撃であっという間に死を齎す怪鳥の生命力は削られて、尽きた。
コロン、と転がった魔石はさすが金級ダンジョンのボスだと思わせる3センチ以上の大きなもので氷属性らしく美しい白銀の色をしていた。
「おっしゃあ!」
ボスの翼の付け根を打ち落とした後は俺の護衛に回ってくれていたウーガさんの、喜色に満ちた声。
「ふぅ……」
「お疲れ」
「初金級ダンジョン制覇だな」
口々に声を掛け合いながら、魔石、羽、目玉などドロップしている討伐アイテムを回収していると、そこに宝箱が現れた。
宝箱は人数分あるが、はっきりと見て取れるのは一つだけ。
だからどれが自分の宝箱なのか判らなくて困るってこともない。
そして今回の宝箱はどれもキラキラしている!
「さぁお楽しみの時間だぞ!」
うっきうきのドーガさんの合図で、俺たちは一斉に宝箱を開けた――。
◇◆◇
第60階層、ボス戦終了後は奥に進んで最後の転移用魔法陣に魔力登録。これによって金級ダンジョンの攻略が冒険者ギルドのタグに記録されれば、あとは外に出てレイナルドさんたちの帰還を待つだけだ。
「むふふふっ」
今回の大当たりはウーガさんの魔弓だった。
バルドルパーティはクルトさんに続いて二人目の魔法武器持ちだ。
俺の宝箱には魔法耐性の強い淡い紺色のローブが入っていて、キラキラの宝箱に相応しい性能だったもののリーデン様に弄られているプレリラソワのマントの方が上だったので魔法使いのドーガさんに使ってもらうことにした。
バルドルさんには防御力増し増しの、腕に装着するタイプの丸い盾。
クルトさんには風の属性が付与されたブーツ。ただでさえ俊敏値はチーム1なのに、さらに速度を上げられるようになるらしい。
エニスさんは魔法武器じゃない剣。
ドーガさんも魔法武器じゃない杖。
どちらも防御に秀でていて、きちんと手入れすることによって一定量の攻撃から身を守ってくれるそうだ。
「次に期待だな」
「レン、やっぱり魔法武器を作ってくれ」
「作り方教えてくれたら頑張ってみますが?」
そんな遣り取りをしながら洞を出ると、目の前にはケヴィンさん。
彼が当番の日を狙ってボス戦に挑んだので当然である。
「お疲れ。全員無事のようだな」
雰囲気から察したらしくケヴィンさんの表情にも安堵の色が浮かぶ。こういうところで仕事をしていると仲間を失って帰って来るパーティも少なくないんだろう。
バルドルさんもそれを察しているから殊更はっきりと頷いた。
「一先ず俺たちは。この後、グランツェパーティ、レイナルドパーティの順にボス戦です」
「ほう、3つに分かれたのか。とりあえずこっち来い、温かい茶くらいは出してやる」
「ありがとうございます」
案内された先にはルドルフさん。
「お疲れ様でした。皆さんはご無事なようですが、他の方々は?」
「今からボス戦です。3つに分かれたので」
「なるほど」
ケヴィンさんにしたのと同じように説明し、横たえられた丸太を椅子代わりに休憩。俺もバックパックに入れてあったクッキーを取り出して皆に配る。
もちろんケヴィンさんとルドルフさんにも。
ほっと一息ついて談笑している間にグランツェパーティが全員無事に帰還。
その15分後にはレイナルドパーティも、もちろん全員で帰還した。
「お疲れ!」
「お疲れ様」
「おめでとうございます! レイナルドさんたちはこれで白金級ですね」
「だな」
「おめでとう」
「おう、ありがとな」
「グランツェさんたちはあと2つ?」
「ああ」
「ヒユナはあと4つだね」
「オレたちと一緒!」
「先が長い」
「いやいや、おまえらの年齢で金級1つ目は充分早いぞ。レイはただの例外だからな」
「おい、言い方」
盛り上がる俺たちに、少し離れた場所で笑っていたケヴィンさんの声が掛かる。
「とりあえず町に戻ったらどうだ? 昇級手続きも必要だろ」
「手続きはプラーントゥ大陸に戻ってからだ」
ここのギルドにはあまり近付きたくない、信用度が低いという意思を言外に滲ませるレイナルドさんに、ケヴィンさんは苦笑する。サブマスターを前にして言うセリフじゃないよね。いや、ケヴィンさんもかなり苦労してるらしいけど。
ともあれ手続きはプラーントゥ大陸。
花火の素材は、この2カ月でこれでもかというくらい持ち帰っていて、ヴァンさんはじめ身内の協力を得て船で運搬済み。向こうでは既に師匠が打ち上げ花火製造に向けてチームを編成、稼働しているという。今後は俺たち以外の金級冒険者を派遣して素材採取を頼む予定だが、それ以前に「打ち上げ花火」の有用性というか、製造を続ける価値というものを師匠たちが理解してくれるかどうかだし、他の大陸が所有権を得た未踏破ダンジョンは、いまだ未踏破のまま。
マーヘ大陸で俺たちが出来ることはもうない。
「町に戻ってゼスに会うのも嫌だろうし、このままセイス国の港からプラーントゥ大陸に帰るか?」
「それいい!」
「マジか」
レイナルドさんの提案に即賛成したウーガさんと、驚くケヴィンさん。
「ということはここでお別れかな?」
残念そうなルドルフさんの視線はウーガさんに向いている。
口説き文句はとても軽そうだったのに、実は本気だったんだろうか。
「お別れっつったって今後も会うだろ」
ゲンジャルさんの意味深な笑い方。
この2カ月で調べていたあれこれの情報は纏まりつつあって、そういう意味ではゼスともここで縁が切れなさそうなのが困るのだけど、ケヴィンさん、ルドルフさんとはまた会えたら良いなって思う。
「また皆でバーベキューしましょうね」
「楽しみにしているよ」
「真っ直ぐ港に行くのは良いがボス戦の後なんだから無茶な移動は止めとけよ」
「ああ」
お別れの言葉はとても気安く、俺は全員の体を上から下まで確認する。
怪我はなさそう。
動きにも支障なさそう。
疲れたらすぐにテントで休息を取ろう。
「よし、行くか」
「おー!」
「またな!」
笑顔で見送ってくれる二人に、俺たちは大きく手を振って応えた。
直後、宙で四散したのは怪鳥が放った氷刃だ。
「魔力が尽きるまで付き合ってやる……!」
「尽きるまで撃たせる気もないけどな!」
ドーガの火矢が次々と怪鳥の氷刃を打ち落とす最中、生じた安全地帯で弓を引き絞ったウーガ。
「落ちろ!」
対巨体用の特性の矢が唸るように飛ぶ。
そして貫いた。
左の翼の付け根を。
――――――!!
怪鳥の絶叫。
バランスを崩し傾く巨体。
「いけ!」
エニスさん。
身体強化付きの助走、高く上がったクルトさんの利き足を両手で支え、飛ばした。
「……っ」
小柄なクルトさんの体が空で前転。
振り翳された魔剣。
「はああああっ!!」
叩き落とされる怪鳥、準備万端の俺はその巨体が地面に触れたかどうかというタイミングで拘禁を発動した。
感じる、確かな手ごたえ。
「拘束しました!」
直後、空気が変わる。
それが仲間の無言の返答だった。
あのタイミングでボスが地面に落ちるって、俺は疑ってなかった。
俺が拘束したって言ったら、もう魔物は動けないって、誰も疑わない。
躊躇ない斬撃。
ボスの抵抗。
風が暴れる。
ボオオォオオオ!!
絶叫。
殺気。
威圧。
だけど、誰ひとり退かない。
「……っ」
拘禁を維持しながらも、互いに信頼し合えていることが嬉しくて。
でもそんな感慨に耽る間もなく剣士たちの総攻撃であっという間に死を齎す怪鳥の生命力は削られて、尽きた。
コロン、と転がった魔石はさすが金級ダンジョンのボスだと思わせる3センチ以上の大きなもので氷属性らしく美しい白銀の色をしていた。
「おっしゃあ!」
ボスの翼の付け根を打ち落とした後は俺の護衛に回ってくれていたウーガさんの、喜色に満ちた声。
「ふぅ……」
「お疲れ」
「初金級ダンジョン制覇だな」
口々に声を掛け合いながら、魔石、羽、目玉などドロップしている討伐アイテムを回収していると、そこに宝箱が現れた。
宝箱は人数分あるが、はっきりと見て取れるのは一つだけ。
だからどれが自分の宝箱なのか判らなくて困るってこともない。
そして今回の宝箱はどれもキラキラしている!
「さぁお楽しみの時間だぞ!」
うっきうきのドーガさんの合図で、俺たちは一斉に宝箱を開けた――。
◇◆◇
第60階層、ボス戦終了後は奥に進んで最後の転移用魔法陣に魔力登録。これによって金級ダンジョンの攻略が冒険者ギルドのタグに記録されれば、あとは外に出てレイナルドさんたちの帰還を待つだけだ。
「むふふふっ」
今回の大当たりはウーガさんの魔弓だった。
バルドルパーティはクルトさんに続いて二人目の魔法武器持ちだ。
俺の宝箱には魔法耐性の強い淡い紺色のローブが入っていて、キラキラの宝箱に相応しい性能だったもののリーデン様に弄られているプレリラソワのマントの方が上だったので魔法使いのドーガさんに使ってもらうことにした。
バルドルさんには防御力増し増しの、腕に装着するタイプの丸い盾。
クルトさんには風の属性が付与されたブーツ。ただでさえ俊敏値はチーム1なのに、さらに速度を上げられるようになるらしい。
エニスさんは魔法武器じゃない剣。
ドーガさんも魔法武器じゃない杖。
どちらも防御に秀でていて、きちんと手入れすることによって一定量の攻撃から身を守ってくれるそうだ。
「次に期待だな」
「レン、やっぱり魔法武器を作ってくれ」
「作り方教えてくれたら頑張ってみますが?」
そんな遣り取りをしながら洞を出ると、目の前にはケヴィンさん。
彼が当番の日を狙ってボス戦に挑んだので当然である。
「お疲れ。全員無事のようだな」
雰囲気から察したらしくケヴィンさんの表情にも安堵の色が浮かぶ。こういうところで仕事をしていると仲間を失って帰って来るパーティも少なくないんだろう。
バルドルさんもそれを察しているから殊更はっきりと頷いた。
「一先ず俺たちは。この後、グランツェパーティ、レイナルドパーティの順にボス戦です」
「ほう、3つに分かれたのか。とりあえずこっち来い、温かい茶くらいは出してやる」
「ありがとうございます」
案内された先にはルドルフさん。
「お疲れ様でした。皆さんはご無事なようですが、他の方々は?」
「今からボス戦です。3つに分かれたので」
「なるほど」
ケヴィンさんにしたのと同じように説明し、横たえられた丸太を椅子代わりに休憩。俺もバックパックに入れてあったクッキーを取り出して皆に配る。
もちろんケヴィンさんとルドルフさんにも。
ほっと一息ついて談笑している間にグランツェパーティが全員無事に帰還。
その15分後にはレイナルドパーティも、もちろん全員で帰還した。
「お疲れ!」
「お疲れ様」
「おめでとうございます! レイナルドさんたちはこれで白金級ですね」
「だな」
「おめでとう」
「おう、ありがとな」
「グランツェさんたちはあと2つ?」
「ああ」
「ヒユナはあと4つだね」
「オレたちと一緒!」
「先が長い」
「いやいや、おまえらの年齢で金級1つ目は充分早いぞ。レイはただの例外だからな」
「おい、言い方」
盛り上がる俺たちに、少し離れた場所で笑っていたケヴィンさんの声が掛かる。
「とりあえず町に戻ったらどうだ? 昇級手続きも必要だろ」
「手続きはプラーントゥ大陸に戻ってからだ」
ここのギルドにはあまり近付きたくない、信用度が低いという意思を言外に滲ませるレイナルドさんに、ケヴィンさんは苦笑する。サブマスターを前にして言うセリフじゃないよね。いや、ケヴィンさんもかなり苦労してるらしいけど。
ともあれ手続きはプラーントゥ大陸。
花火の素材は、この2カ月でこれでもかというくらい持ち帰っていて、ヴァンさんはじめ身内の協力を得て船で運搬済み。向こうでは既に師匠が打ち上げ花火製造に向けてチームを編成、稼働しているという。今後は俺たち以外の金級冒険者を派遣して素材採取を頼む予定だが、それ以前に「打ち上げ花火」の有用性というか、製造を続ける価値というものを師匠たちが理解してくれるかどうかだし、他の大陸が所有権を得た未踏破ダンジョンは、いまだ未踏破のまま。
マーヘ大陸で俺たちが出来ることはもうない。
「町に戻ってゼスに会うのも嫌だろうし、このままセイス国の港からプラーントゥ大陸に帰るか?」
「それいい!」
「マジか」
レイナルドさんの提案に即賛成したウーガさんと、驚くケヴィンさん。
「ということはここでお別れかな?」
残念そうなルドルフさんの視線はウーガさんに向いている。
口説き文句はとても軽そうだったのに、実は本気だったんだろうか。
「お別れっつったって今後も会うだろ」
ゲンジャルさんの意味深な笑い方。
この2カ月で調べていたあれこれの情報は纏まりつつあって、そういう意味ではゼスともここで縁が切れなさそうなのが困るのだけど、ケヴィンさん、ルドルフさんとはまた会えたら良いなって思う。
「また皆でバーベキューしましょうね」
「楽しみにしているよ」
「真っ直ぐ港に行くのは良いがボス戦の後なんだから無茶な移動は止めとけよ」
「ああ」
お別れの言葉はとても気安く、俺は全員の体を上から下まで確認する。
怪我はなさそう。
動きにも支障なさそう。
疲れたらすぐにテントで休息を取ろう。
「よし、行くか」
「おー!」
「またな!」
笑顔で見送ってくれる二人に、俺たちは大きく手を振って応えた。
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