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第4章 ダンジョン攻略
98.「好き」は大変
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あの後、クルトには「成人までお預けです」と答えた。
嘘は吐いてない。
お預けされているのがどちらかを明言しなかっただけである。
二番目の見張りに就くバルドル、エニスと交代して神具『住居兼用移動車両』Ex.に戻ると、時刻は深夜11時過ぎ。時計もないのにどうやって見張りを変わるのかと思ったら、これも慣れだと言われた。それこそ銅級依頼で繰り返す野営で三時間で目が覚めるように体を慣らす、と。
やっぱり自分は甘やかされていると思い知らされて、ちょっとだけ落ち込みそうだ。
「おかえり」
玄関に飛ぶなり、そう声を掛けて来てくれるリーデン。
「見張りか、お疲れさま」
「……ありがとうございます」
クルトとあんな話をしていたせいか、リーデンの顔がちょっと見れない。が、それを見逃してくれないのがこの神様だ。
「どうした?」
「いえ……少し、どきどきするだけです」
「……うむ」
触れようとしていたらしい手が止まり、行き場を失った指先が震える。
しばらくお互いに無言で佇んでいたが先に言葉を発したのはリーデンだった。
「もう遅い。早々に風呂に入って眠るといい。湯は張ってある」
「……リーデン様、主夫みたいです」
「ん。どうやら尽くすタイプだったらしい」
「ふふっ」
笑いが零れると、行き場を失っていたリーデンの手が俺のマントを、リュックを、一つ一つ外していく。
ベルトに通してあった神具『懐中時計』に触れられて、あ、と。
「話さなきゃいけない事、話したい事、いっぱいあります」
「ああ。俺も聞きたいとは思うが、まずは風呂だ。それとも風呂で聞くか?」
「え……」
その言葉の意味を考えてハッとする。
「急いで入ってきます!」
慌てて浴室に飛び込むと、今までは意地悪な笑い方をするくらいだったのに、いまは残念そうな笑みが零れる。そう言う変化の一つ一つにリーデンの気持ちの変化を感じて、俺の心臓はまた騒がしくなった。
夜中に何かあった時のことを考えると寝間着に着替えるわけにはいかず、寝るには少し窮屈だけどそのまま飛び出してもおかしくないシャツとスラックスを身に付け、歯を磨いて寝室へ移動すると、リーデンがベッドの奥の方に腰掛けている。
「おいで」
捲られた布団に誘われるのはここ最近いつもだ。
その一言すら絵になるイケメンに感情が暴れそうにはなるが、平静を装ってそこに潜り込む。
「……眠れそうか?」
「大丈夫ですよ。お風呂に入ってから欠伸が止まらないですし……ふぁ……」
言っている側から欠伸が出てしまう。
リーデンの温かな手が頭を撫でる。
「おやすみ、レン」
「……でも話が……」
「明日の朝、時間があればな」
額に口付けられ、思わず目を閉じたら、今度は瞼に口付けられた。
眠い頭は一度閉じた目をもう一度開けようとはしてくれなくて。
「おやすみ」
「……ぉ、やすみなさぃ……」
気付いたら、朝だった。
朝5時――否、目覚ましがなる五分前に目が覚めるのはもはや習慣だ。隣で眠るリーデンの腕に抱き込まれているのもここ最近は慣れたもので、腕を伸ばして目覚まし時計のボタンをオフにしてから、反転して無防備な胸元に顔を寄せる。
優しい匂い。
温もり。
眠っているリーデンは攻めて来ないので安心して自分から近付けると気付いたのはここ最近だ。
(ずっとこうしていたいけど皆の朝ごはんを準備しなくちゃ)
一度だけぎゅっと抱き着いて、体を起こす。
「リーデン様、おはようございます。朝ですよ」
「ん……」
「ダンジョンと行き来するのでバタバタしますけど、珈琲と朝ごはんを準備するので起きて顔を洗って待っててください」
「……わか、た」
朝が弱いリーデンを可愛いなぁと思いつつ腕から抜け出して自分の身支度を整える。ベランダから外を見上げれば今はダンジョンの景色。
青い空に、今日のレイナルド達の無事を祈る。
玄関の魔石で神具『野営用テント』に飛ぶと、キッチンダイニングは無人だが、外から声は聞こえて来た。
最後の見張りはウーガとドーガ兄弟だったはず。
「おはようございます」
「おっはー」
「うーっす。本当にダンジョンでもいつも通りか」
外の世界は夏だから空は既に青いのに空を彩る木々の葉が赤や黄色のせいで時間が判り難いけど、二人は体感でこれぐらいというのを察しているらしい。
「珈琲飲みますか?」
「お願いするー」
「俺も俺も」
「はい。じゃあ少し待っていてください」
テントに戻ると、まずは蛇口からヤカンに水を注ぎ、地球のガスコンロみたいな見た目をしているそれでお湯を沸かす。
水の魔石と火の魔石に魔力を通すのだけど、魔石の方に属性特化、使用制限付きの術式が刻まれているため誰の魔力を通しても効果は同じ。だからこれは誰でも使える。
クルトさんと俺の好みが似ているのは事前に判っていたため持参した珈琲豆はキクノ大陸産の中煎り。バルドルパーティの4人は苦みが強くなる深煎りが好きそうだけど今回はごめんなさいしつつコーヒーミルの取っ手を回して粉にした。
お湯が沸く前に、パントリーから取り出した食パンはクランハウスで焼いたもの。
ジャム、卵、ミニトマトは市場で購入したもので、卵はゆで卵にしてある。それらを拭いた食卓に乗せて、皿を乗せ、塩やスプーンなんかも適当に配置してから最後に魔導具のトースターも運んでおく。これで朝ごはんは各自で食べられるはずだ。飲み物もご自由に。神様印の特製パントリーには牛乳や果実水が入っているのは周知済みだしね。
珈琲を三人分、カフェオレを一人分作ってから、珈琲二人分を外に運ぶ。
「どうぞ」
「ありがとー」
「おー、温まる」
「30分くらい部屋に戻ります。お腹が空いたら朝ごはんは食べれるようにしてあるので順番にどうぞ」
「判った。まだ寝ていたって良い時間なんだから、ゆっくりしてろ」
「そうします」
それから珈琲とカフェオレを持って神具『住居兼用移動車両』Ex.に戻った。
玄関に立つと、すぐにパンが焼ける匂いが香っているのに気付く。
「ちゃんと起きれましたか?」
ふふっと笑いを交えながらキッチンに立っていたリーデンに声を掛けて、カップを差し出す。
「起きた……が」
カップを受け取るも、それを横のキッチンに置き。
俺の手からもカップを取って横に置き、何も言わずに抱き締めてくる。
「り、リーデン様?」
「うむ……うん……」
髪、額に、瞼に、耳に。
「っ、耳!」
「ふっ……」
口付けられたことに焦れば笑われる。
「おはよう、レン」
「おはようございますっ、パンが焦げますよ!」
照れ隠しに語調を強めるもリーデンは更に楽しそうに笑うだけだった。
その後、あまりゆっくりは出来なかったけど朝食を食べたり後片付けをしながらダンジョンの話をし、神具『懐中時計』のことも伝える。危機に陥ったら迷わず使うという約束をしたら、渋々ながらも納得してくれた。
クルトの件で気になる事もあったのだが、朝から出す話題ではないと思ったので後日に回す。
「地図があれば時計や方位の魔導具がなくても攻略し易くなりそうなのに、一度も地図の話を聞かないんですよね。素材が採れる場所の情報もお金だっていう考え方のせいですか?」
「いや。獣人族が地図の作り方を知らないだけだ」
「……え?」
「基本的に獣人族は考えることが苦手だと、以前も話したことがなかったか? 現物があればそれを研究し自力で作れるよう励むが、同じ術式を応用、発展させることはしない。それと似たようなものだ。身体能力と五感で踏破出来るなら、獣人族はそれで良しとしてしまう」
料理の味が大雑把なのも、こだわりの味を追求しないのも根は同じ。
踏破出来るなら問題なし。
食べられるなら問題なし。
運良く好みの味に出会ったらそればかりを食すようになるのも獣人族の特徴かもしれないなとリーデンは言う。
「人族や森人族、一部の賢い獣人族は挑戦することを厭わない傾向にあるが、そういうタイプは戦闘向きではないことが多い。結果、現在がある」
「なるほど……」
なんていうか、勿体ない感じ?
と言っても俺も地図の作り方なんて知らないしなぁ……。
「幸い、おまえの側には力ある者達が集まっている」
「ん? そう、ですね」
「レンが引き寄せた縁だと言えばそれまでだが、言い換えればおまえに引き寄せられたのは彼らの人徳だ。したいと思う事があれば好きなように試してみてはどうだ?」
異世界の常識をめちゃくちゃにする気は無いが身内の中なら……って考えて、クルトやレイナルドの顔が思い浮かぶ。
うん、白髪が増えたり胃に穴を開けないよう気を付けなければならない。
「もう少し考えます」
「そうか。……ならばそろそろ時間だ」
不承不承といった感じに教えてくれるリーデンの心の内を想像すると、……正直、嬉しい。
離れ難く思ってもらえること。
傍にいたいと思われる事。
「くれぐれも気を付けてな」
「はい。……リーデン様、ちょっとだけ耳を貸してください」
「なんだ」
スッと屈んでくれる、その耳元ではなく。
頬に。
触れるだけのキスをする。
「行ってきます」
「――」
リーデンが固まっている内にさっさと玄関の魔石から『野営用テント』で移動。早くしないと俺も照れそうだもの!
嘘は吐いてない。
お預けされているのがどちらかを明言しなかっただけである。
二番目の見張りに就くバルドル、エニスと交代して神具『住居兼用移動車両』Ex.に戻ると、時刻は深夜11時過ぎ。時計もないのにどうやって見張りを変わるのかと思ったら、これも慣れだと言われた。それこそ銅級依頼で繰り返す野営で三時間で目が覚めるように体を慣らす、と。
やっぱり自分は甘やかされていると思い知らされて、ちょっとだけ落ち込みそうだ。
「おかえり」
玄関に飛ぶなり、そう声を掛けて来てくれるリーデン。
「見張りか、お疲れさま」
「……ありがとうございます」
クルトとあんな話をしていたせいか、リーデンの顔がちょっと見れない。が、それを見逃してくれないのがこの神様だ。
「どうした?」
「いえ……少し、どきどきするだけです」
「……うむ」
触れようとしていたらしい手が止まり、行き場を失った指先が震える。
しばらくお互いに無言で佇んでいたが先に言葉を発したのはリーデンだった。
「もう遅い。早々に風呂に入って眠るといい。湯は張ってある」
「……リーデン様、主夫みたいです」
「ん。どうやら尽くすタイプだったらしい」
「ふふっ」
笑いが零れると、行き場を失っていたリーデンの手が俺のマントを、リュックを、一つ一つ外していく。
ベルトに通してあった神具『懐中時計』に触れられて、あ、と。
「話さなきゃいけない事、話したい事、いっぱいあります」
「ああ。俺も聞きたいとは思うが、まずは風呂だ。それとも風呂で聞くか?」
「え……」
その言葉の意味を考えてハッとする。
「急いで入ってきます!」
慌てて浴室に飛び込むと、今までは意地悪な笑い方をするくらいだったのに、いまは残念そうな笑みが零れる。そう言う変化の一つ一つにリーデンの気持ちの変化を感じて、俺の心臓はまた騒がしくなった。
夜中に何かあった時のことを考えると寝間着に着替えるわけにはいかず、寝るには少し窮屈だけどそのまま飛び出してもおかしくないシャツとスラックスを身に付け、歯を磨いて寝室へ移動すると、リーデンがベッドの奥の方に腰掛けている。
「おいで」
捲られた布団に誘われるのはここ最近いつもだ。
その一言すら絵になるイケメンに感情が暴れそうにはなるが、平静を装ってそこに潜り込む。
「……眠れそうか?」
「大丈夫ですよ。お風呂に入ってから欠伸が止まらないですし……ふぁ……」
言っている側から欠伸が出てしまう。
リーデンの温かな手が頭を撫でる。
「おやすみ、レン」
「……でも話が……」
「明日の朝、時間があればな」
額に口付けられ、思わず目を閉じたら、今度は瞼に口付けられた。
眠い頭は一度閉じた目をもう一度開けようとはしてくれなくて。
「おやすみ」
「……ぉ、やすみなさぃ……」
気付いたら、朝だった。
朝5時――否、目覚ましがなる五分前に目が覚めるのはもはや習慣だ。隣で眠るリーデンの腕に抱き込まれているのもここ最近は慣れたもので、腕を伸ばして目覚まし時計のボタンをオフにしてから、反転して無防備な胸元に顔を寄せる。
優しい匂い。
温もり。
眠っているリーデンは攻めて来ないので安心して自分から近付けると気付いたのはここ最近だ。
(ずっとこうしていたいけど皆の朝ごはんを準備しなくちゃ)
一度だけぎゅっと抱き着いて、体を起こす。
「リーデン様、おはようございます。朝ですよ」
「ん……」
「ダンジョンと行き来するのでバタバタしますけど、珈琲と朝ごはんを準備するので起きて顔を洗って待っててください」
「……わか、た」
朝が弱いリーデンを可愛いなぁと思いつつ腕から抜け出して自分の身支度を整える。ベランダから外を見上げれば今はダンジョンの景色。
青い空に、今日のレイナルド達の無事を祈る。
玄関の魔石で神具『野営用テント』に飛ぶと、キッチンダイニングは無人だが、外から声は聞こえて来た。
最後の見張りはウーガとドーガ兄弟だったはず。
「おはようございます」
「おっはー」
「うーっす。本当にダンジョンでもいつも通りか」
外の世界は夏だから空は既に青いのに空を彩る木々の葉が赤や黄色のせいで時間が判り難いけど、二人は体感でこれぐらいというのを察しているらしい。
「珈琲飲みますか?」
「お願いするー」
「俺も俺も」
「はい。じゃあ少し待っていてください」
テントに戻ると、まずは蛇口からヤカンに水を注ぎ、地球のガスコンロみたいな見た目をしているそれでお湯を沸かす。
水の魔石と火の魔石に魔力を通すのだけど、魔石の方に属性特化、使用制限付きの術式が刻まれているため誰の魔力を通しても効果は同じ。だからこれは誰でも使える。
クルトさんと俺の好みが似ているのは事前に判っていたため持参した珈琲豆はキクノ大陸産の中煎り。バルドルパーティの4人は苦みが強くなる深煎りが好きそうだけど今回はごめんなさいしつつコーヒーミルの取っ手を回して粉にした。
お湯が沸く前に、パントリーから取り出した食パンはクランハウスで焼いたもの。
ジャム、卵、ミニトマトは市場で購入したもので、卵はゆで卵にしてある。それらを拭いた食卓に乗せて、皿を乗せ、塩やスプーンなんかも適当に配置してから最後に魔導具のトースターも運んでおく。これで朝ごはんは各自で食べられるはずだ。飲み物もご自由に。神様印の特製パントリーには牛乳や果実水が入っているのは周知済みだしね。
珈琲を三人分、カフェオレを一人分作ってから、珈琲二人分を外に運ぶ。
「どうぞ」
「ありがとー」
「おー、温まる」
「30分くらい部屋に戻ります。お腹が空いたら朝ごはんは食べれるようにしてあるので順番にどうぞ」
「判った。まだ寝ていたって良い時間なんだから、ゆっくりしてろ」
「そうします」
それから珈琲とカフェオレを持って神具『住居兼用移動車両』Ex.に戻った。
玄関に立つと、すぐにパンが焼ける匂いが香っているのに気付く。
「ちゃんと起きれましたか?」
ふふっと笑いを交えながらキッチンに立っていたリーデンに声を掛けて、カップを差し出す。
「起きた……が」
カップを受け取るも、それを横のキッチンに置き。
俺の手からもカップを取って横に置き、何も言わずに抱き締めてくる。
「り、リーデン様?」
「うむ……うん……」
髪、額に、瞼に、耳に。
「っ、耳!」
「ふっ……」
口付けられたことに焦れば笑われる。
「おはよう、レン」
「おはようございますっ、パンが焦げますよ!」
照れ隠しに語調を強めるもリーデンは更に楽しそうに笑うだけだった。
その後、あまりゆっくりは出来なかったけど朝食を食べたり後片付けをしながらダンジョンの話をし、神具『懐中時計』のことも伝える。危機に陥ったら迷わず使うという約束をしたら、渋々ながらも納得してくれた。
クルトの件で気になる事もあったのだが、朝から出す話題ではないと思ったので後日に回す。
「地図があれば時計や方位の魔導具がなくても攻略し易くなりそうなのに、一度も地図の話を聞かないんですよね。素材が採れる場所の情報もお金だっていう考え方のせいですか?」
「いや。獣人族が地図の作り方を知らないだけだ」
「……え?」
「基本的に獣人族は考えることが苦手だと、以前も話したことがなかったか? 現物があればそれを研究し自力で作れるよう励むが、同じ術式を応用、発展させることはしない。それと似たようなものだ。身体能力と五感で踏破出来るなら、獣人族はそれで良しとしてしまう」
料理の味が大雑把なのも、こだわりの味を追求しないのも根は同じ。
踏破出来るなら問題なし。
食べられるなら問題なし。
運良く好みの味に出会ったらそればかりを食すようになるのも獣人族の特徴かもしれないなとリーデンは言う。
「人族や森人族、一部の賢い獣人族は挑戦することを厭わない傾向にあるが、そういうタイプは戦闘向きではないことが多い。結果、現在がある」
「なるほど……」
なんていうか、勿体ない感じ?
と言っても俺も地図の作り方なんて知らないしなぁ……。
「幸い、おまえの側には力ある者達が集まっている」
「ん? そう、ですね」
「レンが引き寄せた縁だと言えばそれまでだが、言い換えればおまえに引き寄せられたのは彼らの人徳だ。したいと思う事があれば好きなように試してみてはどうだ?」
異世界の常識をめちゃくちゃにする気は無いが身内の中なら……って考えて、クルトやレイナルドの顔が思い浮かぶ。
うん、白髪が増えたり胃に穴を開けないよう気を付けなければならない。
「もう少し考えます」
「そうか。……ならばそろそろ時間だ」
不承不承といった感じに教えてくれるリーデンの心の内を想像すると、……正直、嬉しい。
離れ難く思ってもらえること。
傍にいたいと思われる事。
「くれぐれも気を付けてな」
「はい。……リーデン様、ちょっとだけ耳を貸してください」
「なんだ」
スッと屈んでくれる、その耳元ではなく。
頬に。
触れるだけのキスをする。
「行ってきます」
「――」
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