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第3章 変わるもの 変わらないもの
78.港町ローザルゴーザ
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港町ローザルゴーザには、レイナルドが言っていた通りそれから30分弱で到着した。
だんだん潮騒が大きく聞こえて来るようになり、その変化を楽しむ余裕があるくらい残りの道中は穏やかに時間が過ぎていった。
貴族の馬車2台は、一つをゲンジャル、一つをバルドルが御者台に座って馬を歩かせた。
また、再出発の際にアッシュは単独でローザルゴーザに向けて走った。罪人を連れた自分達の到着を事前に知らせるためだ。おかげで俺たちが到着した時には門の傍には何十人もの強面の男達が集まっていて、反対に一般市民は一人も周囲にはいなかった。
中には、トゥルヌソルで見かけるのと同じ制服を着ている人がいる。
後でクルトさんに聞いたらリシーゾン国から各地に派遣されている憲兵で、この世界では日本でいうところの警察っぽいのかな。
此処にはトゥルヌソルの憲兵隊の中から分隊が配属されているという。
「よ、久々だな」
「おう。しばらく世話になる」
レイナルドに声を掛けて来たのは分隊長さん。
「その馬車2台に罪人が? ……どう見ても貴族が乗る馬車なんだが」
「ああ。マーへ大陸の貴族だ」
「っ、やりやがったのかアイツら!」
「獄鬼と協力関係まで結んでな」
「――……は?」
何を言われたのか理解出来てない顔をされて、思わず「判ります」と頷きそうになる。獄鬼が人と手を組む……と言うより、人が、獄鬼と手を組むなんて、常識で考えたら絶対にありえない事だからだ。
「その辺りの内情も明らかにする必要があるから、この連中は明日トゥルヌソルに連れ帰り、その後は王都に連行する。今日だけギルドの地下牢で預かってもらえるか」
「それは構わんが……そんな面倒な連中連れて王都までか……大変だな」
「手伝ってくれるなら大歓迎だぞ」
「俺にはこの港町を護る義務がある」
キリッといい顔をする分隊長さんに、あちらこちらから失笑が漏れた。
入口でそんなやりとりがありつつも俺たちの町への入門は何の問題も無かった。もちろん身分証紋の確認は行われたけど、それだけだ。
馬車はそのままゲンジャルとバルドルによってローザルゴーザの冒険者ギルドまで移動する事になった。雇われていた御者たちは、本当に無実であればそこで釈放されるだろう。
「俺は事情を説明するためにギルドに向かうが、おまえたちは先に宿に行って僧侶たちを休ませてやれ。グランツェ、オセアン大陸の彼らは任せるぞ」
「ああ」
「じゃあまた後でな」
「はい!」
「お兄ちゃん、護ってくれてありがとう!」
「ありがとうございました」
それぞれが思い思いに言葉を掛ける。
ローザルゴーザに住んでいる一家はそこでお別れし、オセアン大陸に帰る一家は商隊と共にグランツェ達と移動。ただしヒユナとセルリーはこちらで預かり一緒に宿屋へ向かうことになった。
「一緒に戦えてよかったよ」
「また縁があったらその時はよろしくね」
オセアン大陸の冒険者達からもそんなふうに声を掛けられた。僧侶の女性はとても疲れた顔をしていたけれど、お別れの時は笑顔だった。
「同じ宿に泊るのはうちのパーティとバルドルパーティなんですね」
「そう。グランツェパーティは明日出向予定の商隊と同じ宿なんだって」
クルトとそんな話をした後で、宿の店主と部屋割について決定する。
レイナルドが個室、ゲンジャルとウォーカー、ミッシェルとアッシュ、クルトと俺、バルドルとエニス、ウーガとドーガ、セルリーとヒユナで7部屋分のカギを預かって、それぞれに渡す。
馬車を移動させるために不在のゲンジャル、バルドルの分は同室のメンバーに渡し、レイナルドの分は宿の主人に預けたままだ。
「夜8時に明日の行程確認のために一階食堂横の応接室に集合だが、あとは自由。夕飯は各自な」
「はい」
「了解です」
宿の食堂も良いけど、せっかくの港町だ。
海鮮で美味しそうな店があるなら是非とも食べてみたい。
「セルリー達のことは私とアッシュで見るから、あんた達は外で羽を伸ばしてらっしゃい」
「いいんですか?」
ミッシェルの言葉に、申し訳ないと思いつつも心が弾む。
それが顔に出ていたのか、周囲から生暖かい視線が向けられているのが判る。
「レンくん、荷物置いたらちょっと歩いてみる? ここ初めてでしょ?」
「はいっ、ぜひ!」
身を乗り出すようにして答えたら、クルトにも笑われてしまった。
ローザルゴーザの街並みは、その一つ一つがトゥルヌソルと違って見ているだけでも楽しかった。
特に新鮮だったのはロテュスに来てから初めて見る大型の乗り物――船だ。
そのどれもが魔石や魔法を用いた術式で制御されているが、漁業用の小型から団体を乗せて大陸を渡る大型船までがずらりと並んだ港は壮観だった。
聞けば100年くらい前に他所の大陸の金級ダンジョンから見つかった設計図を基に創造されているらしく、なるほど見た目が地球のそれらとよく似ているはずである。
「あの大型船だと何人くらい乗れるんですか?」
「100人前後じゃないかな。たまに魔獣と戦闘になることもあるから戦える人が必須だし、ほとんどの場合は貴族の所有物なんだ」
「え。じゃあ冒険者が海を渡りたい時は……」
「貴族の移動に護衛として同行っていうのが一般的だよ。片道だけの護衛だと依頼料は減っちゃうけど、船代を払うよりは断然安いしね」
「なるほど」
そう考えるとオセアン大陸から同行していた彼らは行きも帰りも護衛しているから、トゥルヌソルの祭りに参加するのが目的だったのかな。
「銀級より上にいきたいと思ったら、そうやっていろんな大陸を渡らなきゃですね」
「そうだよー。あっちこっちの大陸に移動して各級のダンジョンを規定数踏破しなきゃいけないもん」
「クルトさんは幾つ踏破済みなんですか?」
「鉄を5カ所、銅を4カ所。まだまだだよ」
銀から金への昇級には確か鉄級ダンジョンを10か所、銅級を5カ所、そして銀級を3カ所踏破しないといけなかったはず。
「行ったことのある大陸は故郷のインセクツ大陸、ここ、他には?」
「オセアン大陸も一回だけあるよ」
「うわぁ……っ、いつか俺とも行きましょうね!」
「うん、もちろん」
クルトはとても優しい顔で笑った。
「船旅も楽しいし、海の魔獣を狩ったり、植物を採取する依頼も難易度は上がるけど良い経験になると思う」
「それは年齢制限ないんですよね?」
「ないよ。あるのは級の制限だけ。銅級の依頼にもいろいろあるから、一つ一つ確実にこなしていこ」
「はい!」
「いい返事」
「あああすごく楽しみになってきました!」
うん、楽しい。
道中で想定内だったとはいえ獄鬼と一戦交えることになった上に20人近い危険な人達を連れて明日の帰路、更には王都へ半月近く掛けて移動しないといけないって聞いて「うへぇ……」ってなってしまったけど、その先に楽しみがあると思えば頑張れる気がした。
取り急ぎここでの楽しみは、日本食の代表候補「寿司」「海鮮丼」あたりだと確信して街を見て回ったところ、ところどころに和を連想させる門構えの店がある。
和というか、オリエンタルかもしれないけど、クルトに確認したら「キクノ大陸っぽい」って事だから予想は間違っていないはず。
ただし看板に書かれたメッセージを見て、諦めた。
『会員制』
「なんで会員制⁈ しかも紹介のみ! 一見さんお断り!!」
「だって生で食べるんだよ? 生だよ、生。そんな特殊な食べ方するんだから大っぴらには無理でしょ」
ひどい!
だんだん潮騒が大きく聞こえて来るようになり、その変化を楽しむ余裕があるくらい残りの道中は穏やかに時間が過ぎていった。
貴族の馬車2台は、一つをゲンジャル、一つをバルドルが御者台に座って馬を歩かせた。
また、再出発の際にアッシュは単独でローザルゴーザに向けて走った。罪人を連れた自分達の到着を事前に知らせるためだ。おかげで俺たちが到着した時には門の傍には何十人もの強面の男達が集まっていて、反対に一般市民は一人も周囲にはいなかった。
中には、トゥルヌソルで見かけるのと同じ制服を着ている人がいる。
後でクルトさんに聞いたらリシーゾン国から各地に派遣されている憲兵で、この世界では日本でいうところの警察っぽいのかな。
此処にはトゥルヌソルの憲兵隊の中から分隊が配属されているという。
「よ、久々だな」
「おう。しばらく世話になる」
レイナルドに声を掛けて来たのは分隊長さん。
「その馬車2台に罪人が? ……どう見ても貴族が乗る馬車なんだが」
「ああ。マーへ大陸の貴族だ」
「っ、やりやがったのかアイツら!」
「獄鬼と協力関係まで結んでな」
「――……は?」
何を言われたのか理解出来てない顔をされて、思わず「判ります」と頷きそうになる。獄鬼が人と手を組む……と言うより、人が、獄鬼と手を組むなんて、常識で考えたら絶対にありえない事だからだ。
「その辺りの内情も明らかにする必要があるから、この連中は明日トゥルヌソルに連れ帰り、その後は王都に連行する。今日だけギルドの地下牢で預かってもらえるか」
「それは構わんが……そんな面倒な連中連れて王都までか……大変だな」
「手伝ってくれるなら大歓迎だぞ」
「俺にはこの港町を護る義務がある」
キリッといい顔をする分隊長さんに、あちらこちらから失笑が漏れた。
入口でそんなやりとりがありつつも俺たちの町への入門は何の問題も無かった。もちろん身分証紋の確認は行われたけど、それだけだ。
馬車はそのままゲンジャルとバルドルによってローザルゴーザの冒険者ギルドまで移動する事になった。雇われていた御者たちは、本当に無実であればそこで釈放されるだろう。
「俺は事情を説明するためにギルドに向かうが、おまえたちは先に宿に行って僧侶たちを休ませてやれ。グランツェ、オセアン大陸の彼らは任せるぞ」
「ああ」
「じゃあまた後でな」
「はい!」
「お兄ちゃん、護ってくれてありがとう!」
「ありがとうございました」
それぞれが思い思いに言葉を掛ける。
ローザルゴーザに住んでいる一家はそこでお別れし、オセアン大陸に帰る一家は商隊と共にグランツェ達と移動。ただしヒユナとセルリーはこちらで預かり一緒に宿屋へ向かうことになった。
「一緒に戦えてよかったよ」
「また縁があったらその時はよろしくね」
オセアン大陸の冒険者達からもそんなふうに声を掛けられた。僧侶の女性はとても疲れた顔をしていたけれど、お別れの時は笑顔だった。
「同じ宿に泊るのはうちのパーティとバルドルパーティなんですね」
「そう。グランツェパーティは明日出向予定の商隊と同じ宿なんだって」
クルトとそんな話をした後で、宿の店主と部屋割について決定する。
レイナルドが個室、ゲンジャルとウォーカー、ミッシェルとアッシュ、クルトと俺、バルドルとエニス、ウーガとドーガ、セルリーとヒユナで7部屋分のカギを預かって、それぞれに渡す。
馬車を移動させるために不在のゲンジャル、バルドルの分は同室のメンバーに渡し、レイナルドの分は宿の主人に預けたままだ。
「夜8時に明日の行程確認のために一階食堂横の応接室に集合だが、あとは自由。夕飯は各自な」
「はい」
「了解です」
宿の食堂も良いけど、せっかくの港町だ。
海鮮で美味しそうな店があるなら是非とも食べてみたい。
「セルリー達のことは私とアッシュで見るから、あんた達は外で羽を伸ばしてらっしゃい」
「いいんですか?」
ミッシェルの言葉に、申し訳ないと思いつつも心が弾む。
それが顔に出ていたのか、周囲から生暖かい視線が向けられているのが判る。
「レンくん、荷物置いたらちょっと歩いてみる? ここ初めてでしょ?」
「はいっ、ぜひ!」
身を乗り出すようにして答えたら、クルトにも笑われてしまった。
ローザルゴーザの街並みは、その一つ一つがトゥルヌソルと違って見ているだけでも楽しかった。
特に新鮮だったのはロテュスに来てから初めて見る大型の乗り物――船だ。
そのどれもが魔石や魔法を用いた術式で制御されているが、漁業用の小型から団体を乗せて大陸を渡る大型船までがずらりと並んだ港は壮観だった。
聞けば100年くらい前に他所の大陸の金級ダンジョンから見つかった設計図を基に創造されているらしく、なるほど見た目が地球のそれらとよく似ているはずである。
「あの大型船だと何人くらい乗れるんですか?」
「100人前後じゃないかな。たまに魔獣と戦闘になることもあるから戦える人が必須だし、ほとんどの場合は貴族の所有物なんだ」
「え。じゃあ冒険者が海を渡りたい時は……」
「貴族の移動に護衛として同行っていうのが一般的だよ。片道だけの護衛だと依頼料は減っちゃうけど、船代を払うよりは断然安いしね」
「なるほど」
そう考えるとオセアン大陸から同行していた彼らは行きも帰りも護衛しているから、トゥルヌソルの祭りに参加するのが目的だったのかな。
「銀級より上にいきたいと思ったら、そうやっていろんな大陸を渡らなきゃですね」
「そうだよー。あっちこっちの大陸に移動して各級のダンジョンを規定数踏破しなきゃいけないもん」
「クルトさんは幾つ踏破済みなんですか?」
「鉄を5カ所、銅を4カ所。まだまだだよ」
銀から金への昇級には確か鉄級ダンジョンを10か所、銅級を5カ所、そして銀級を3カ所踏破しないといけなかったはず。
「行ったことのある大陸は故郷のインセクツ大陸、ここ、他には?」
「オセアン大陸も一回だけあるよ」
「うわぁ……っ、いつか俺とも行きましょうね!」
「うん、もちろん」
クルトはとても優しい顔で笑った。
「船旅も楽しいし、海の魔獣を狩ったり、植物を採取する依頼も難易度は上がるけど良い経験になると思う」
「それは年齢制限ないんですよね?」
「ないよ。あるのは級の制限だけ。銅級の依頼にもいろいろあるから、一つ一つ確実にこなしていこ」
「はい!」
「いい返事」
「あああすごく楽しみになってきました!」
うん、楽しい。
道中で想定内だったとはいえ獄鬼と一戦交えることになった上に20人近い危険な人達を連れて明日の帰路、更には王都へ半月近く掛けて移動しないといけないって聞いて「うへぇ……」ってなってしまったけど、その先に楽しみがあると思えば頑張れる気がした。
取り急ぎここでの楽しみは、日本食の代表候補「寿司」「海鮮丼」あたりだと確信して街を見て回ったところ、ところどころに和を連想させる門構えの店がある。
和というか、オリエンタルかもしれないけど、クルトに確認したら「キクノ大陸っぽい」って事だから予想は間違っていないはず。
ただし看板に書かれたメッセージを見て、諦めた。
『会員制』
「なんで会員制⁈ しかも紹介のみ! 一見さんお断り!!」
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