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第46話 どうしてこうなった
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「おい、これはなんだ!?」
俺に話しかけてきたのは…薬師寺さんだ。
「え、蓮水さんと二人で結局温泉きたんですか…?」
「ああ、しかしなぜかこんなものがロッカーに…」
『蓮水様の一糸纏わぬお姿、拝借いたす。NZK』
こ、これは…
「俺のロッカーにも入ってたんです!どうしよう…」
「そうだな…とりあえず風呂に入るか」
「いやなんで!?蓮水さんの裸見られても嫌じゃないんですか!?」
「別に裸くらい見たところでどうなると言うんだ?子供ではないのだぞ」
何という落ち着きだ…
これが何千人と関係を持ってきたモテ男の大人な対応なのか…
「で、でもメラニーさんも風呂場にいるんですけど」
「な、なんだと…メラニーさんが今風呂に…い、いかん…身体が…おおお…」
禁断症状が出ていた…
なんなんだよ一体…
「と、とにかくどうするか考えましょう!」
どうしたらいいか分からず、風呂にはいった…
そして、すぐに事態は動く。
「今カレン様と蓮水様がご入浴されているはずだ。覗くぞ」
「ここの温泉は天井に隙間があるからな。あそこから覗くか」
不穏な会話をしているアホそうな三人組が会話しているのが聞こえた。
「ねえ薬師寺さん、あの人たちがきっとそうですよ…呑気そうに風呂入ってますけど」
「ああ、ここからどうやって覗く気だ?」
二人で様子を伺っていると、肩車を始めた…
「おい、全然届かないじゃないか!?どうなってる?」
「おかしい、計算では四人いれば届くはずなんだ」
いや三人しかいないじゃん…
「コラ!そこなにしてる!危ないからやめなさい!」
係の人の手によって、覗きは回避された…
名前も知らない三人は風呂場から叩き出されていた…
「ま、こんなところだと思いましたけどね…」
「あんなやつらと同じ学校とは…やはり俺の手で清く正しい学園にせねばならん!」
いや、お前はまず自分の下半身を清めてこい!
「でも、蓮水さんとは結局よりを戻したんですか?」
「な、なにを言う!?あいつとよりを戻すなど…いや、まだなんだ…」
なんかこの人蓮水さんの話になると途端に弱くなるよな…
「二人は昔からの知り合いですか?」
「ああ、中学からの同級生でな。でもなんというかあいつといると変な気分になるんだ…これはなんなんだ…って童貞にこんな話をしてもわからんか」
いや、それは童貞でもはっきりわかる。
お前は恋してるんだよ!
そんなに何千人と女の子抱いておいて今更ピュアな発言すんなよな…
「はぁ…このあとは蓮水さんとどこかいくんですか?」
「ああ、夜景を見たいと言われてだな…こんな廃れた街の灯りになんの価値があるのだ?」
「まじか…あんたそんなこともわからないのにモテてたんだ…」
つくづく思う、世の中…顔だ…
風呂から上がると予想通りというべきか人集りができている…
案の定メラニーさんが温泉に混沌を持ち込んでいた…
もう観光客から地元の人間までがメラニーさんに押し寄せていた…
「快斗、ママは忙しそうだけどどうする?」
「い、いや…他人のフリをしよう…」
そう話していて気づいたのだが、カレンが浴衣姿だ…
「カレン、それ可愛いな」
「ほんと?じゃこれで帰る!」
「い、いやそれはちょっと…」
ちょっと目を晒したときメラニーさんに押し寄せる大群の中に薬師寺さんがいるのが見えた。
「薬師寺さん!今日は蓮水さんと来てるんでしょ!?なんとか耐えてください!」
「あ、ああ…はっ!俺はなにを…ハスミンは見てないだろな!?」
ダメだこいつ、早くなんとかしないと…
蓮水さんが風呂から出てくるまで目隠しをして待機させた。
なんともカッコ悪いイケメンだ…
「あ、チェリー!風呂場でカレンと会ったからいるとは思ったけど。ねぇ善は?」
蓮水さんが出てきた。
浴衣姿はそれはそれはエロい…
しかしもうこの人に欲情することは…二度とないだろう…
「あそこで目隠しされて座ってますよ」
「あー、目隠し…ってなんで!?」
この人の依存症を治してあげる薬は多分蓮水さんなんで、早くどうにかしてあげてくださいと説明したが、蓮水さんには意味がわかってなかった…
はぁ…鈍いカップルだなぁ。
ようやく騒ぎの中からメラニーさんが出てきたので、家まで帰ることにした。
「ねぇメラニーさん、本気でうちに泊まるんですか?」
「あ、それなんだけどー、命くん呼んだからやっぱいいや」
「平然と不倫を公言しないでください!そんで人の地元で何してるんですか!?」
なにが両親にご挨拶だ…不倫旅行のついでに人の親に挨拶するな!
家まで送ってもらうと、ちょうどオカンが寝床を準備してくれていた。
「あら、メラニーさんはお帰りに?それならカレンちゃん、あっちの部屋使う?」
あ、カレンは俺と一緒の部屋で…っていうのもなんか恥ずかしいな…
「おばさん、私一人で寝るのが怖くていつも快斗くんに付き添ってもらってるんです…。いけませんか?」
な、なんなんだほんと今日は!?
なぜそんなオーソドックスな照れができる!?
これは演技なのか?それともこれがカレンなのか?
「あらあら、そうなのね。大丈夫よ。快斗、ちゃんと側にいてやりなさい。」
「あ、ああ…」
ほんと今日のカレンはどうしたんだよ…
部屋で二人になるといつものカレンだった。
「快斗、チュー」
「いや、あ、うん…」
なんかちょっと調子狂うな…
「カレンもあんな風に挨拶とかできるんだな?ちょっと意外だった」
「うう…緊張したの。でも偉かった?」
結構無理してたんだな…そりゃ普段がこうなんだから無理してるよな…
「よしよし、いい子だったね。でもそんなに無理しなくてもいいぞ?」
「うん。えへへ、快斗ママいい人だった。嬉しい」
なんか本当に結婚の挨拶でもしたみたいだな。
あと半年、なんとしても俺はカレンを守り抜いてやるんだ!
でもほんとなんで一年間なんだろ?
そのうち校長に聞いてみるか…
翌日メールを開くと蓮水さん達から画像が届いていた。
二人で夜景を背に撮った写真を蓮水さんが送ってきていたが、そのすぐ後に薬師寺さんから「間違いだから消せ!」とメッセージが届いていた…
いやもういい加減認めない理由がわからんのだけど…
メラニーさんは今頃…いや考えるのはやめよう。
起きた時にはすでにオカンと一緒にカレンは朝食の支度をしていた。
「おはよう」
「おはよう、快斗」
「あら遅いわね、カレンちゃんがもう朝ごはん用意してくれてるわよ」
なんか仲良くなってるな。
もちろんいいことなんだけど、ほんとカレンも子供だとばかり思ってたが、いい奥さんになりそうだな…って童貞のまま奥さんも何もないけど…
朝食を食べてから少しゆっくりして、また自転車で出かけることにした。
すると校長から電話が鳴った。
「もしもし?」
「おお、快斗ちゃーん、最近合わないから寂しいよん。それでねー、メラニーはそっちに来てないかい?」
「え、メラニーさん?昨日はこっちに来てましたけど、なにか?」
「う、うむ…い、いや…なんでもない…」
明らかに落ち込んでいる…
「もしかして、嘘つかれてどっかいかれたんですか?」
「あーそれ以上は言わんでくれー、なんかビデオ借りにいくとかいって何時間も戻らんから心配して電話したら佐津江君の声するし、もう私どうにかなりそうなんじゃー」
いやまず命先輩をどうにかしろよ…
「まぁ明日にはそっち帰るんでなんかあったら言ってください。」
「あ、お土産は食べ物で頼むぞい」
「なんで買って帰る前提なんだよ!?」
はぁ…図々しい人だ全く…
「ママ、どこにしけこんだんだろ?」
「多分ホテルでしょうね…」
これで夫婦関係が成り立っているのがほんと信じられない…
昼間に港を歩いていると、釣り客の中にアンを見つけた…
「なにしてんの?」
「釣り」
いや見たらわかるわ!
「趣味か?」
「いや、生きるためだ」
「ついにここまできたのか…」
あれ、でも昨日取材がどうのとか言ってたよな?
「お前取材は?」
「ドタキャン」
「あ、そう…」
テレビ局よ、ちゃんとしてやれ!
「快斗」
「ん、どうした?」
「どうしてこうなった」
「いや色々複雑すぎて一言では言えんわ!」
多分だけど主人選びから間違えてたんだと思うぞ…
「それで、釣れてるのか?」
「俺の人生と一緒」
「はぁ?なんだよそれ」
「カスばっか」
「いや今日は特に自虐ひどいな!」
頼むから海に飛び込まないでくれよ…
釣りをするアンの背中は哀愁が凄すぎて直視できなかった…
「もやし、魚くれないかな?」
「いやあいつからこれ以上搾取するのはやめよ!?」
なんとか魚だけでもあいつに優しくしてやってくれ…
ちょっと歩いていると、メラニーさんから電話がきた。
「快斗くーん、ちょっとお願いがあるんだけどー」
「…ろくなことではない気がするので断っていいですか?」
「あらー釣れないのねー。アンの釣りくらいー」
「いやあんたも見たんかい!それならなんとかしてやれよ!」
「冗談よ、それよりおつかいくらいいいじゃなーい」
「まぁ聞くだけなら…なんですか?」
「極薄のやつお願いしてもいいかしら?」
「自分で買いにいけビッチ!」
思いっきり電話を切った。
「ビッチから?」
「もうママでもなくなっちゃったな!?でもその通りだよビッチからだよ!」
酷いとかそういう問題は超えてるな…
「あ、快斗花火がある!」
「あ、ほんとだ。買っていく?」
文化祭の時は結局やれなかったからな。
二人で花火を買った。
そしてフラフラとして何気なーく地元を満喫した。
そして夜に花火をしようと川まで二人で出かけることにしたのだが…
次回 二人で花火デートのはずだったのに…
なぜ花火すら普通にあげさせてくれないんだ!?
さらに寮に戻ってみるととんでもないことに…
なんと夏休み明けには新たな寮生がくるとかこないとか?
俺に話しかけてきたのは…薬師寺さんだ。
「え、蓮水さんと二人で結局温泉きたんですか…?」
「ああ、しかしなぜかこんなものがロッカーに…」
『蓮水様の一糸纏わぬお姿、拝借いたす。NZK』
こ、これは…
「俺のロッカーにも入ってたんです!どうしよう…」
「そうだな…とりあえず風呂に入るか」
「いやなんで!?蓮水さんの裸見られても嫌じゃないんですか!?」
「別に裸くらい見たところでどうなると言うんだ?子供ではないのだぞ」
何という落ち着きだ…
これが何千人と関係を持ってきたモテ男の大人な対応なのか…
「で、でもメラニーさんも風呂場にいるんですけど」
「な、なんだと…メラニーさんが今風呂に…い、いかん…身体が…おおお…」
禁断症状が出ていた…
なんなんだよ一体…
「と、とにかくどうするか考えましょう!」
どうしたらいいか分からず、風呂にはいった…
そして、すぐに事態は動く。
「今カレン様と蓮水様がご入浴されているはずだ。覗くぞ」
「ここの温泉は天井に隙間があるからな。あそこから覗くか」
不穏な会話をしているアホそうな三人組が会話しているのが聞こえた。
「ねえ薬師寺さん、あの人たちがきっとそうですよ…呑気そうに風呂入ってますけど」
「ああ、ここからどうやって覗く気だ?」
二人で様子を伺っていると、肩車を始めた…
「おい、全然届かないじゃないか!?どうなってる?」
「おかしい、計算では四人いれば届くはずなんだ」
いや三人しかいないじゃん…
「コラ!そこなにしてる!危ないからやめなさい!」
係の人の手によって、覗きは回避された…
名前も知らない三人は風呂場から叩き出されていた…
「ま、こんなところだと思いましたけどね…」
「あんなやつらと同じ学校とは…やはり俺の手で清く正しい学園にせねばならん!」
いや、お前はまず自分の下半身を清めてこい!
「でも、蓮水さんとは結局よりを戻したんですか?」
「な、なにを言う!?あいつとよりを戻すなど…いや、まだなんだ…」
なんかこの人蓮水さんの話になると途端に弱くなるよな…
「二人は昔からの知り合いですか?」
「ああ、中学からの同級生でな。でもなんというかあいつといると変な気分になるんだ…これはなんなんだ…って童貞にこんな話をしてもわからんか」
いや、それは童貞でもはっきりわかる。
お前は恋してるんだよ!
そんなに何千人と女の子抱いておいて今更ピュアな発言すんなよな…
「はぁ…このあとは蓮水さんとどこかいくんですか?」
「ああ、夜景を見たいと言われてだな…こんな廃れた街の灯りになんの価値があるのだ?」
「まじか…あんたそんなこともわからないのにモテてたんだ…」
つくづく思う、世の中…顔だ…
風呂から上がると予想通りというべきか人集りができている…
案の定メラニーさんが温泉に混沌を持ち込んでいた…
もう観光客から地元の人間までがメラニーさんに押し寄せていた…
「快斗、ママは忙しそうだけどどうする?」
「い、いや…他人のフリをしよう…」
そう話していて気づいたのだが、カレンが浴衣姿だ…
「カレン、それ可愛いな」
「ほんと?じゃこれで帰る!」
「い、いやそれはちょっと…」
ちょっと目を晒したときメラニーさんに押し寄せる大群の中に薬師寺さんがいるのが見えた。
「薬師寺さん!今日は蓮水さんと来てるんでしょ!?なんとか耐えてください!」
「あ、ああ…はっ!俺はなにを…ハスミンは見てないだろな!?」
ダメだこいつ、早くなんとかしないと…
蓮水さんが風呂から出てくるまで目隠しをして待機させた。
なんともカッコ悪いイケメンだ…
「あ、チェリー!風呂場でカレンと会ったからいるとは思ったけど。ねぇ善は?」
蓮水さんが出てきた。
浴衣姿はそれはそれはエロい…
しかしもうこの人に欲情することは…二度とないだろう…
「あそこで目隠しされて座ってますよ」
「あー、目隠し…ってなんで!?」
この人の依存症を治してあげる薬は多分蓮水さんなんで、早くどうにかしてあげてくださいと説明したが、蓮水さんには意味がわかってなかった…
はぁ…鈍いカップルだなぁ。
ようやく騒ぎの中からメラニーさんが出てきたので、家まで帰ることにした。
「ねぇメラニーさん、本気でうちに泊まるんですか?」
「あ、それなんだけどー、命くん呼んだからやっぱいいや」
「平然と不倫を公言しないでください!そんで人の地元で何してるんですか!?」
なにが両親にご挨拶だ…不倫旅行のついでに人の親に挨拶するな!
家まで送ってもらうと、ちょうどオカンが寝床を準備してくれていた。
「あら、メラニーさんはお帰りに?それならカレンちゃん、あっちの部屋使う?」
あ、カレンは俺と一緒の部屋で…っていうのもなんか恥ずかしいな…
「おばさん、私一人で寝るのが怖くていつも快斗くんに付き添ってもらってるんです…。いけませんか?」
な、なんなんだほんと今日は!?
なぜそんなオーソドックスな照れができる!?
これは演技なのか?それともこれがカレンなのか?
「あらあら、そうなのね。大丈夫よ。快斗、ちゃんと側にいてやりなさい。」
「あ、ああ…」
ほんと今日のカレンはどうしたんだよ…
部屋で二人になるといつものカレンだった。
「快斗、チュー」
「いや、あ、うん…」
なんかちょっと調子狂うな…
「カレンもあんな風に挨拶とかできるんだな?ちょっと意外だった」
「うう…緊張したの。でも偉かった?」
結構無理してたんだな…そりゃ普段がこうなんだから無理してるよな…
「よしよし、いい子だったね。でもそんなに無理しなくてもいいぞ?」
「うん。えへへ、快斗ママいい人だった。嬉しい」
なんか本当に結婚の挨拶でもしたみたいだな。
あと半年、なんとしても俺はカレンを守り抜いてやるんだ!
でもほんとなんで一年間なんだろ?
そのうち校長に聞いてみるか…
翌日メールを開くと蓮水さん達から画像が届いていた。
二人で夜景を背に撮った写真を蓮水さんが送ってきていたが、そのすぐ後に薬師寺さんから「間違いだから消せ!」とメッセージが届いていた…
いやもういい加減認めない理由がわからんのだけど…
メラニーさんは今頃…いや考えるのはやめよう。
起きた時にはすでにオカンと一緒にカレンは朝食の支度をしていた。
「おはよう」
「おはよう、快斗」
「あら遅いわね、カレンちゃんがもう朝ごはん用意してくれてるわよ」
なんか仲良くなってるな。
もちろんいいことなんだけど、ほんとカレンも子供だとばかり思ってたが、いい奥さんになりそうだな…って童貞のまま奥さんも何もないけど…
朝食を食べてから少しゆっくりして、また自転車で出かけることにした。
すると校長から電話が鳴った。
「もしもし?」
「おお、快斗ちゃーん、最近合わないから寂しいよん。それでねー、メラニーはそっちに来てないかい?」
「え、メラニーさん?昨日はこっちに来てましたけど、なにか?」
「う、うむ…い、いや…なんでもない…」
明らかに落ち込んでいる…
「もしかして、嘘つかれてどっかいかれたんですか?」
「あーそれ以上は言わんでくれー、なんかビデオ借りにいくとかいって何時間も戻らんから心配して電話したら佐津江君の声するし、もう私どうにかなりそうなんじゃー」
いやまず命先輩をどうにかしろよ…
「まぁ明日にはそっち帰るんでなんかあったら言ってください。」
「あ、お土産は食べ物で頼むぞい」
「なんで買って帰る前提なんだよ!?」
はぁ…図々しい人だ全く…
「ママ、どこにしけこんだんだろ?」
「多分ホテルでしょうね…」
これで夫婦関係が成り立っているのがほんと信じられない…
昼間に港を歩いていると、釣り客の中にアンを見つけた…
「なにしてんの?」
「釣り」
いや見たらわかるわ!
「趣味か?」
「いや、生きるためだ」
「ついにここまできたのか…」
あれ、でも昨日取材がどうのとか言ってたよな?
「お前取材は?」
「ドタキャン」
「あ、そう…」
テレビ局よ、ちゃんとしてやれ!
「快斗」
「ん、どうした?」
「どうしてこうなった」
「いや色々複雑すぎて一言では言えんわ!」
多分だけど主人選びから間違えてたんだと思うぞ…
「それで、釣れてるのか?」
「俺の人生と一緒」
「はぁ?なんだよそれ」
「カスばっか」
「いや今日は特に自虐ひどいな!」
頼むから海に飛び込まないでくれよ…
釣りをするアンの背中は哀愁が凄すぎて直視できなかった…
「もやし、魚くれないかな?」
「いやあいつからこれ以上搾取するのはやめよ!?」
なんとか魚だけでもあいつに優しくしてやってくれ…
ちょっと歩いていると、メラニーさんから電話がきた。
「快斗くーん、ちょっとお願いがあるんだけどー」
「…ろくなことではない気がするので断っていいですか?」
「あらー釣れないのねー。アンの釣りくらいー」
「いやあんたも見たんかい!それならなんとかしてやれよ!」
「冗談よ、それよりおつかいくらいいいじゃなーい」
「まぁ聞くだけなら…なんですか?」
「極薄のやつお願いしてもいいかしら?」
「自分で買いにいけビッチ!」
思いっきり電話を切った。
「ビッチから?」
「もうママでもなくなっちゃったな!?でもその通りだよビッチからだよ!」
酷いとかそういう問題は超えてるな…
「あ、快斗花火がある!」
「あ、ほんとだ。買っていく?」
文化祭の時は結局やれなかったからな。
二人で花火を買った。
そしてフラフラとして何気なーく地元を満喫した。
そして夜に花火をしようと川まで二人で出かけることにしたのだが…
次回 二人で花火デートのはずだったのに…
なぜ花火すら普通にあげさせてくれないんだ!?
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