【R18】後輩くんとのちょっと不思議な一週間

榎本ペンネ

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土曜日3※

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「なるほど、声ですか? 言葉ですか? それとも、両方?」

 探るように見つめられても、私は目を逸らすことしかできない。

「両方かな」
(なんでわかった!?)

 私は彼の声に弱い。大学時代、はじめて会った時からいい声をしていると思っていた。きっとこういうシチュエーションではさぞエロい声になるのだろう、とすら妄想していた。現実はそれを超えるレベルで、しかも自分が相手で、こんな風に子宮を直撃されるとは思ってもみなかったけれど。
 そして整っているけれどどこか可愛げのある顔から繰り出される少しSっぽい言葉は、ツボすぎて体の芯から震えてしまう。

 でもそんなこと恥ずかしくて知られたくなくて、反射的に首を横に振った。

「ふぅん?」

 彼は少し目を眇めて私を見下ろしてくる。

「じゃあ、耳元で何言っても大丈夫なんですね」

 全然大丈夫じゃない。大丈夫じゃないけども、そう言うこともできない。
 改めて抱き締められて、程よい重みで身体が重なる。彼の身体はとても熱くて、肌が触れ合うだけでも気持ちいいのに、相変わらず指は私の中で、さらに一本増やされた。イったばかりの内壁に、みっしりと窮屈に指が当たっていて、それだけでヒクヒクと中が動いた。

「ず、ずるい……」
「何言われても、イっちゃダメですよ」

 注ぎ込まれる声に体ごと震え、指を軽く締めつけてしまう。「ふふっ」と耳元で笑われて、背筋がぞわりとした。

「あっ……」
「イったら罰として……、何がいいですか?」

 イったらダメ。そう思うだけで快感がじわりと増して、中がさらに潤った気がする。

「俺としては先輩のいやらしいところ、もっと見たいので」

 そういうことを言わないでほしい。さっきから息がさらに荒くなっているのは気づかれてしまっているだろう。

「声だけでイったら、これから一週間、俺と毎日セックスです」
「な……」
「もっと気持ちよくなれますよ。……ね、ちょっと期待したでしょ。杏奈さん?」

 はじめて「先輩」抜きで呼ばれた。限界だった。耳から毒を少しずつ注がれて、臨界点に達したみたいに、私の中は勝手に収縮して彼にイったことを伝えてしまう。

「イっちゃいましたね」

 遠矢くんは嬉しそうにそう言いながら、耳朶や耳珠を舐め、指を動かしはじめる。

「あっ、ダメっ、今、イったばっか、ああっ」
「先輩の負けなので、今日から毎日、しましょうね」

 ズルリと指を引き抜くと、どこに用意していたのかゴムを取り出して、あれよあれよという間に彼のモノが私の入り口に押し当てられた。先程腰に当たっていたものから想像した以上の重量感に、腰が引けそうになる。
 逃さないとばかりに腰を掴まれて、その大きなものが体内に入ってきた。

「あ、あっ、はぁっ」

 内壁を余すところなく擦り上げて、奥へ奥へと侵入してくる。どこが気持ちいいとか関係ないくらいすべての場所が擦れ合って、快感を発生させる。先程までとは比べものにならないくらいの刺激に、怖くなって目の前の身体にしがみついた。

「せま……」

 きつく閉じたところを少しずつ拓くように、小刻みに揺すり、彼の熱を馴染ませていく。どちらがより熱いのかもわからないまま、ただ置いていかれないように呼吸をする。

「あー、やばい、気持ちいい」

 私の前髪を払っておでこにキスをして、目を合わせたまま熱のこもった目でそんなことを言われると、またもお腹の奥がキュンとなった。

「うわっ、ちょ、すぐ持ってかれそう」

 それでも先程よりも太くて大きいものが侵入しているせいか、簡単にはイくに至らない。もどかしいと思っていたら、次第に彼の動きが大きくなっていった。

「あっ、あっ、いいっ、きもち、いっ」
「俺も、です。杏奈さんの中、すごい」

 二人とも余裕がないのが嬉しくてきつく抱きつくと、噛み付くようにキスをされた。二箇所から体内を蹂躙されているのに夢心地のようなふわふわした感覚に酔ってしまう。二人して果てた後には、荒い息遣いとじわりと汗ばんだ肌が残った。
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