3 / 11
土曜日3※
しおりを挟む
「なるほど、声ですか? 言葉ですか? それとも、両方?」
探るように見つめられても、私は目を逸らすことしかできない。
「両方かな」
(なんでわかった!?)
私は彼の声に弱い。大学時代、はじめて会った時からいい声をしていると思っていた。きっとこういうシチュエーションではさぞエロい声になるのだろう、とすら妄想していた。現実はそれを超えるレベルで、しかも自分が相手で、こんな風に子宮を直撃されるとは思ってもみなかったけれど。
そして整っているけれどどこか可愛げのある顔から繰り出される少しSっぽい言葉は、ツボすぎて体の芯から震えてしまう。
でもそんなこと恥ずかしくて知られたくなくて、反射的に首を横に振った。
「ふぅん?」
彼は少し目を眇めて私を見下ろしてくる。
「じゃあ、耳元で何言っても大丈夫なんですね」
全然大丈夫じゃない。大丈夫じゃないけども、そう言うこともできない。
改めて抱き締められて、程よい重みで身体が重なる。彼の身体はとても熱くて、肌が触れ合うだけでも気持ちいいのに、相変わらず指は私の中で、さらに一本増やされた。イったばかりの内壁に、みっしりと窮屈に指が当たっていて、それだけでヒクヒクと中が動いた。
「ず、ずるい……」
「何言われても、イっちゃダメですよ」
注ぎ込まれる声に体ごと震え、指を軽く締めつけてしまう。「ふふっ」と耳元で笑われて、背筋がぞわりとした。
「あっ……」
「イったら罰として……、何がいいですか?」
イったらダメ。そう思うだけで快感がじわりと増して、中がさらに潤った気がする。
「俺としては先輩のいやらしいところ、もっと見たいので」
そういうことを言わないでほしい。さっきから息がさらに荒くなっているのは気づかれてしまっているだろう。
「声だけでイったら、これから一週間、俺と毎日セックスです」
「な……」
「もっと気持ちよくなれますよ。……ね、ちょっと期待したでしょ。杏奈さん?」
はじめて「先輩」抜きで呼ばれた。限界だった。耳から毒を少しずつ注がれて、臨界点に達したみたいに、私の中は勝手に収縮して彼にイったことを伝えてしまう。
「イっちゃいましたね」
遠矢くんは嬉しそうにそう言いながら、耳朶や耳珠を舐め、指を動かしはじめる。
「あっ、ダメっ、今、イったばっか、ああっ」
「先輩の負けなので、今日から毎日、しましょうね」
ズルリと指を引き抜くと、どこに用意していたのかゴムを取り出して、あれよあれよという間に彼のモノが私の入り口に押し当てられた。先程腰に当たっていたものから想像した以上の重量感に、腰が引けそうになる。
逃さないとばかりに腰を掴まれて、その大きなものが体内に入ってきた。
「あ、あっ、はぁっ」
内壁を余すところなく擦り上げて、奥へ奥へと侵入してくる。どこが気持ちいいとか関係ないくらいすべての場所が擦れ合って、快感を発生させる。先程までとは比べものにならないくらいの刺激に、怖くなって目の前の身体にしがみついた。
「せま……」
きつく閉じたところを少しずつ拓くように、小刻みに揺すり、彼の熱を馴染ませていく。どちらがより熱いのかもわからないまま、ただ置いていかれないように呼吸をする。
「あー、やばい、気持ちいい」
私の前髪を払っておでこにキスをして、目を合わせたまま熱のこもった目でそんなことを言われると、またもお腹の奥がキュンとなった。
「うわっ、ちょ、すぐ持ってかれそう」
それでも先程よりも太くて大きいものが侵入しているせいか、簡単にはイくに至らない。もどかしいと思っていたら、次第に彼の動きが大きくなっていった。
「あっ、あっ、いいっ、きもち、いっ」
「俺も、です。杏奈さんの中、すごい」
二人とも余裕がないのが嬉しくてきつく抱きつくと、噛み付くようにキスをされた。二箇所から体内を蹂躙されているのに夢心地のようなふわふわした感覚に酔ってしまう。二人して果てた後には、荒い息遣いとじわりと汗ばんだ肌が残った。
探るように見つめられても、私は目を逸らすことしかできない。
「両方かな」
(なんでわかった!?)
私は彼の声に弱い。大学時代、はじめて会った時からいい声をしていると思っていた。きっとこういうシチュエーションではさぞエロい声になるのだろう、とすら妄想していた。現実はそれを超えるレベルで、しかも自分が相手で、こんな風に子宮を直撃されるとは思ってもみなかったけれど。
そして整っているけれどどこか可愛げのある顔から繰り出される少しSっぽい言葉は、ツボすぎて体の芯から震えてしまう。
でもそんなこと恥ずかしくて知られたくなくて、反射的に首を横に振った。
「ふぅん?」
彼は少し目を眇めて私を見下ろしてくる。
「じゃあ、耳元で何言っても大丈夫なんですね」
全然大丈夫じゃない。大丈夫じゃないけども、そう言うこともできない。
改めて抱き締められて、程よい重みで身体が重なる。彼の身体はとても熱くて、肌が触れ合うだけでも気持ちいいのに、相変わらず指は私の中で、さらに一本増やされた。イったばかりの内壁に、みっしりと窮屈に指が当たっていて、それだけでヒクヒクと中が動いた。
「ず、ずるい……」
「何言われても、イっちゃダメですよ」
注ぎ込まれる声に体ごと震え、指を軽く締めつけてしまう。「ふふっ」と耳元で笑われて、背筋がぞわりとした。
「あっ……」
「イったら罰として……、何がいいですか?」
イったらダメ。そう思うだけで快感がじわりと増して、中がさらに潤った気がする。
「俺としては先輩のいやらしいところ、もっと見たいので」
そういうことを言わないでほしい。さっきから息がさらに荒くなっているのは気づかれてしまっているだろう。
「声だけでイったら、これから一週間、俺と毎日セックスです」
「な……」
「もっと気持ちよくなれますよ。……ね、ちょっと期待したでしょ。杏奈さん?」
はじめて「先輩」抜きで呼ばれた。限界だった。耳から毒を少しずつ注がれて、臨界点に達したみたいに、私の中は勝手に収縮して彼にイったことを伝えてしまう。
「イっちゃいましたね」
遠矢くんは嬉しそうにそう言いながら、耳朶や耳珠を舐め、指を動かしはじめる。
「あっ、ダメっ、今、イったばっか、ああっ」
「先輩の負けなので、今日から毎日、しましょうね」
ズルリと指を引き抜くと、どこに用意していたのかゴムを取り出して、あれよあれよという間に彼のモノが私の入り口に押し当てられた。先程腰に当たっていたものから想像した以上の重量感に、腰が引けそうになる。
逃さないとばかりに腰を掴まれて、その大きなものが体内に入ってきた。
「あ、あっ、はぁっ」
内壁を余すところなく擦り上げて、奥へ奥へと侵入してくる。どこが気持ちいいとか関係ないくらいすべての場所が擦れ合って、快感を発生させる。先程までとは比べものにならないくらいの刺激に、怖くなって目の前の身体にしがみついた。
「せま……」
きつく閉じたところを少しずつ拓くように、小刻みに揺すり、彼の熱を馴染ませていく。どちらがより熱いのかもわからないまま、ただ置いていかれないように呼吸をする。
「あー、やばい、気持ちいい」
私の前髪を払っておでこにキスをして、目を合わせたまま熱のこもった目でそんなことを言われると、またもお腹の奥がキュンとなった。
「うわっ、ちょ、すぐ持ってかれそう」
それでも先程よりも太くて大きいものが侵入しているせいか、簡単にはイくに至らない。もどかしいと思っていたら、次第に彼の動きが大きくなっていった。
「あっ、あっ、いいっ、きもち、いっ」
「俺も、です。杏奈さんの中、すごい」
二人とも余裕がないのが嬉しくてきつく抱きつくと、噛み付くようにキスをされた。二箇所から体内を蹂躙されているのに夢心地のようなふわふわした感覚に酔ってしまう。二人して果てた後には、荒い息遣いとじわりと汗ばんだ肌が残った。
0
お気に入りに追加
194
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。


明智さんちの旦那さんたちR
明智 颯茄
恋愛
あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。
奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。
ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。
*BL描写あり
毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる