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目の前が真っ白になるほどの気持ちよさに呆然としていると、手首を縛っていたサッシュベルトを外された。それでもこわばった腕は頭上に上がったまま、すぐには下ろせなかった。
次いで、服を脱ぐ音が聞こえる。
「なかなかに愛らしかったが、おかげで我慢が効きそうにない」
「ふ、ぇ?」
ぼんやりと王様だか王子様だかの、浅黒い肌の色でもわかるくらいには上気した顔を(あー、セクシーだわぁ、特に目元)などと思いながら眺めていたら、指とはまったく違う、熱と質量を持ったものが秘所に押し当てられた。思わずそこに目をやるが、そそり立つ大きさに怯える前にその先端が埋め込まれた。
「あ゛、ぁああ……」
「ふ。きついな」
ずずず、と侵入してくるそれは、圧迫感と同時に快楽を与えてきた。先程ずっといじられていた箇所を太いものに擦られる感覚に、知らず中を引き締めてしまい、さらに強く擦られることになる。
私のその反応に気づいたのか、奥まで挿れずにその場所でゆっくり前後に動かされて、ますます気持ちがよくなってしまう。
「ふぁっ、あっ、あっ、んぁっ」
「随分と気持ちが良さそうだな」
「はっ、んっ、きもち、いっ」
「はは。俺もだ。だが、これでは足りぬ」
「っ!?」
ずんっ、と奥まで貫かれ、目の前がチカチカした。さらに、私の腰を掴んで揺すぶっていただけの先程までとは違い、体中を擦りつけ合うように抱き締められる。私よりも一回りどころか二回り以上大きく筋肉質な体は、とても熱くて、オイルとは別の良い香りがした。
「ああ、いいな」
満足そうな溜息を耳元で吐かれ、不思議な悦びを感じると同時に、快感も走って腰が震える。
「耳も感じるのか?」
「ち、ちが……ひゃぁん!」
耳たぶをぺろりと舐められ、さらに穴の中に舌を差し入れられる。さらに「ふっ」と息を吹きかけられれば、取り繕うこともできないほどに感じてしまい、奥まで貫かれたままの腰を切なく揺らしてしまった。
そんな自分の反応が恥ずかしく、どこへともなく逃げようとして、その動きにまた感じてしまう。
「初い、が、そろそろ動かせてもらうぞ」
そう言うやいなや、激しく中をかき混ぜられた。予想して構えた痛みはなく、むしろ内壁の気持ちいい箇所が次々と暴かれていくのに恐怖を感じる。無茶苦茶に揺すぶっているようで、その実、私が反応する箇所にすぐに気づいて再びそこを狙い撃ちにしてくるのだ。
そんな動きに、気づけば息もつけぬほどの快楽を与えられていた。
「つらそうだな。中だけではまだイケぬか」
少し体を離して、涙を溢れさせながら必死に呼吸をしている私の様子を見ると、彼は一旦自身を引き抜き、私をうつ伏せにした。腰を中心に力が入らなくなってしまった私には抵抗する術もない。
責め立てる杭がなくなって、なんとか荒い息を少し落ち着けつつあったところに、今度は腰を高く持ち上げられ、再び深く挿入された。先程よりすんなりと彼のものを奥まで受け入れる。
「これならどうだ?」
彼はゆるゆると抽送しながら、花芯にオイルを塗り、いじりはじめた。
「あっ! あ゛、ああっ!」
「く、締まる。俺まで持っていかれそうだ」
ぐずぐずになった中を思う様擦られ、これ以上ないほど充血した花芽を傍若無人にこねくり回され、理性が溶けていく。涙だけでなく、口の端から唾液まで溢れるのを拭うこともできず、ひたすらに快感に晒された。
「ゃ、あ、ぁあっ、っっっ!!」
限界を迎えて、快感が弾ける。
「っ、危なかった」
そう言いながらも、彼は動きを止めなかった。むしろ、さらに私を強く抱き締め、耳を噛んでくる。私は彼の剛直を締めつけたまま、どうしたらこの快楽の高みから降りられるのかがわからなくなっていた。
「はぁ、これはすごいな。絡みつかれて搾り取られそうだ」
「……っ、ゃぁ」
「ん? イキ続けているのか?」
はくはくと酸素を求めていたら、耳元で艶めいた声で囁かれた。それにすら震えながらも、必死で頷くと、動きを止めてくれる。
「大丈夫か?」
「は、あっ」
ようやく降りてくることができて、なんとか落ち着こうとしているのに、ビクリ、ビクリ、と中が動くのを止められない。その上、せっかく止まってくれたのに、自分から腰を動かしそうになる。
「こうしているだけでも良いな」
上体を持ち上げられ、座った姿勢で抱き込まれた。
「あっ、やっ、奥……」
「どれだけ昂ぶっても、その分の魔力が消えていく。これならいくらでもしていられそうだ」
「ゃ、むり……」
「それに、やはり気持ちのいい肌だ」
オイルが残っている体の前面を、腕全体を使って撫で回され、発散できない熱が再び溜まっていく。
「ふぅ。ところで、そろそろ落ち着いたか?」
「お、おちつく、わけっ、んっ、ない……」
「はは。ずっとひくついているものな」
わかっていて言ったのか、と思わず振り返り、涙目で睨みつけると、嬉しそうに唇を奪われた。獰猛な動きで口内を蹂躙され、ぞわぞわと快感が背筋を走り抜ける。
「まだまだしていたいが、どうなるか確かめたいから一度出すぞ」
口を離すと、再びうつ伏せにされた。
「……? んぁっ、でき、れば、外に」
出して、と言う前に「駄目だ」と不機嫌そうに言われる。
抽送が再開されると、今度はすぐに絶頂がやってきた。
「や、イッちゃ……、ぅんんんっ!」
「もう少し、耐えておれ」
「あっ、いま、っっだ、め、んむっ」
強く抱き込まれ、キスをされながら、ラストスパートとばかりに激しく揺さぶられる。どこもかしこも気持ちよくて、思考が溶けてしまったようにわけもわからなくなったまま、長いような短いような強烈な時間を彼の腕にしがみついてやり過ごした。
「っく」
「ひゃ!?」
体の奥の方で彼の熱が弾けると同時に、パチン、と視界がきらめいた。ダイヤモンドダストのような光が部屋を舞っている。
「あ……れ? なんか、眠い……」
「やはりそなた、『世界の裏側』からの客人か」
私を優しく横たえる人の言葉が、眠りに引きずり込まれる前に微かに聞こえた。
次いで、服を脱ぐ音が聞こえる。
「なかなかに愛らしかったが、おかげで我慢が効きそうにない」
「ふ、ぇ?」
ぼんやりと王様だか王子様だかの、浅黒い肌の色でもわかるくらいには上気した顔を(あー、セクシーだわぁ、特に目元)などと思いながら眺めていたら、指とはまったく違う、熱と質量を持ったものが秘所に押し当てられた。思わずそこに目をやるが、そそり立つ大きさに怯える前にその先端が埋め込まれた。
「あ゛、ぁああ……」
「ふ。きついな」
ずずず、と侵入してくるそれは、圧迫感と同時に快楽を与えてきた。先程ずっといじられていた箇所を太いものに擦られる感覚に、知らず中を引き締めてしまい、さらに強く擦られることになる。
私のその反応に気づいたのか、奥まで挿れずにその場所でゆっくり前後に動かされて、ますます気持ちがよくなってしまう。
「ふぁっ、あっ、あっ、んぁっ」
「随分と気持ちが良さそうだな」
「はっ、んっ、きもち、いっ」
「はは。俺もだ。だが、これでは足りぬ」
「っ!?」
ずんっ、と奥まで貫かれ、目の前がチカチカした。さらに、私の腰を掴んで揺すぶっていただけの先程までとは違い、体中を擦りつけ合うように抱き締められる。私よりも一回りどころか二回り以上大きく筋肉質な体は、とても熱くて、オイルとは別の良い香りがした。
「ああ、いいな」
満足そうな溜息を耳元で吐かれ、不思議な悦びを感じると同時に、快感も走って腰が震える。
「耳も感じるのか?」
「ち、ちが……ひゃぁん!」
耳たぶをぺろりと舐められ、さらに穴の中に舌を差し入れられる。さらに「ふっ」と息を吹きかけられれば、取り繕うこともできないほどに感じてしまい、奥まで貫かれたままの腰を切なく揺らしてしまった。
そんな自分の反応が恥ずかしく、どこへともなく逃げようとして、その動きにまた感じてしまう。
「初い、が、そろそろ動かせてもらうぞ」
そう言うやいなや、激しく中をかき混ぜられた。予想して構えた痛みはなく、むしろ内壁の気持ちいい箇所が次々と暴かれていくのに恐怖を感じる。無茶苦茶に揺すぶっているようで、その実、私が反応する箇所にすぐに気づいて再びそこを狙い撃ちにしてくるのだ。
そんな動きに、気づけば息もつけぬほどの快楽を与えられていた。
「つらそうだな。中だけではまだイケぬか」
少し体を離して、涙を溢れさせながら必死に呼吸をしている私の様子を見ると、彼は一旦自身を引き抜き、私をうつ伏せにした。腰を中心に力が入らなくなってしまった私には抵抗する術もない。
責め立てる杭がなくなって、なんとか荒い息を少し落ち着けつつあったところに、今度は腰を高く持ち上げられ、再び深く挿入された。先程よりすんなりと彼のものを奥まで受け入れる。
「これならどうだ?」
彼はゆるゆると抽送しながら、花芯にオイルを塗り、いじりはじめた。
「あっ! あ゛、ああっ!」
「く、締まる。俺まで持っていかれそうだ」
ぐずぐずになった中を思う様擦られ、これ以上ないほど充血した花芽を傍若無人にこねくり回され、理性が溶けていく。涙だけでなく、口の端から唾液まで溢れるのを拭うこともできず、ひたすらに快感に晒された。
「ゃ、あ、ぁあっ、っっっ!!」
限界を迎えて、快感が弾ける。
「っ、危なかった」
そう言いながらも、彼は動きを止めなかった。むしろ、さらに私を強く抱き締め、耳を噛んでくる。私は彼の剛直を締めつけたまま、どうしたらこの快楽の高みから降りられるのかがわからなくなっていた。
「はぁ、これはすごいな。絡みつかれて搾り取られそうだ」
「……っ、ゃぁ」
「ん? イキ続けているのか?」
はくはくと酸素を求めていたら、耳元で艶めいた声で囁かれた。それにすら震えながらも、必死で頷くと、動きを止めてくれる。
「大丈夫か?」
「は、あっ」
ようやく降りてくることができて、なんとか落ち着こうとしているのに、ビクリ、ビクリ、と中が動くのを止められない。その上、せっかく止まってくれたのに、自分から腰を動かしそうになる。
「こうしているだけでも良いな」
上体を持ち上げられ、座った姿勢で抱き込まれた。
「あっ、やっ、奥……」
「どれだけ昂ぶっても、その分の魔力が消えていく。これならいくらでもしていられそうだ」
「ゃ、むり……」
「それに、やはり気持ちのいい肌だ」
オイルが残っている体の前面を、腕全体を使って撫で回され、発散できない熱が再び溜まっていく。
「ふぅ。ところで、そろそろ落ち着いたか?」
「お、おちつく、わけっ、んっ、ない……」
「はは。ずっとひくついているものな」
わかっていて言ったのか、と思わず振り返り、涙目で睨みつけると、嬉しそうに唇を奪われた。獰猛な動きで口内を蹂躙され、ぞわぞわと快感が背筋を走り抜ける。
「まだまだしていたいが、どうなるか確かめたいから一度出すぞ」
口を離すと、再びうつ伏せにされた。
「……? んぁっ、でき、れば、外に」
出して、と言う前に「駄目だ」と不機嫌そうに言われる。
抽送が再開されると、今度はすぐに絶頂がやってきた。
「や、イッちゃ……、ぅんんんっ!」
「もう少し、耐えておれ」
「あっ、いま、っっだ、め、んむっ」
強く抱き込まれ、キスをされながら、ラストスパートとばかりに激しく揺さぶられる。どこもかしこも気持ちよくて、思考が溶けてしまったようにわけもわからなくなったまま、長いような短いような強烈な時間を彼の腕にしがみついてやり過ごした。
「っく」
「ひゃ!?」
体の奥の方で彼の熱が弾けると同時に、パチン、と視界がきらめいた。ダイヤモンドダストのような光が部屋を舞っている。
「あ……れ? なんか、眠い……」
「やはりそなた、『世界の裏側』からの客人か」
私を優しく横たえる人の言葉が、眠りに引きずり込まれる前に微かに聞こえた。
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