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フェリックスが手にしている大人のおもちゃを睨みつける。
「ラウラはこれがなんだかわかってるの?」
「え、ええ。お茶会で聞いたことがあるわ」
「ふぅん。具体的には?」
フェリックスが細くて長い指で弄んでいるのは、透き通った緑色の小さな魔石がついた幅広の指輪のようなものだ。おそらく魔石の部分がローターになっている。魔石単独で包皮の中に入れるなどして留めておくものもあると聞くけれど、これは金色のリング部分でクリトリスを挟み込むタイプのようだ。
「……振動するんでしょ」
「うん。僕の魔力に反応して、遠隔でも操作できる」
(ですよね。たくさんの貴族カップルが嗜んでいる羞恥プレイに必須のやつですよね)
心の中で前世の私が毒づく。
「気持ちよくなってるラウラ、とっても可愛いから、もっとたくさん見たいんだけど」
「それとこれとは別でしょ!?」
「なんで?」
「他の人に見られるのは嫌なの!」
突き詰めればそういうことだと思う。フェリックスにキスされたり触られたりするのは気持ちいいと認められる。私ももう彼のことを男性として見ているし、お互い好き合っている婚約者なのだからそのくらい許してもいいと思える。
でも、羞恥プレイにはものすごく抵抗があるのだ。この社会ではそこかしこでそういうことをしている人たちがいるけれど、私には前世の記憶があって、人前でするものではないという意識がある。夜会などではもちろん、メイドの前でキスをするのだって拒絶しているくらいだ。フェリックスは、「僕の愛を対外的に示せないのはつらい」と言っていたけれど、これだけは譲れない。
まして、自分の体の敏感さを嫌というほど教え込まれた今となっては、そんなものを付けられたらひとたまりもないということは容易く想像できる。
「そんな涙目で睨んでも可愛いだけだよ。じゃあ、まずは弱い振動からはじめて、人前でも平気な顔ができるように訓練しよっか」
「はぁ!? んんっ」
淑女にあるまじき声を上げてしまったが、それはすぐにフェリックスの口づけで遮られた。首の後ろを押さえられて、開いた口に舌を差し込まれれば、否応なく快感を流し込まれてしまう。少しの時間で身体の力が抜けていき、抵抗が弱まったところを見計らってスカートの中に手を入れられてしまった。
下着の上から何度も指で秘裂をなぞられ、耳や首筋も舐められると、知らず腰が揺れ、愛液が溢れてしまう。必死にはしたない声が出ないよう我慢しているのを、翠の瞳が楽しそうに眺めていた。
「ここ、すごく硬くなって立ち上がってるよ」
「んんっ!」
直にクリトリスをくりくりと押し潰されて、堪えきれない声が漏れた。フェリックスは笑みの形に目を細めて私を見下ろしながら、溢れた愛液をすくい取ってはそこに塗りつけ、さらに刺激を与えてくる。
「だ、だめ……、んんんんっ!!」
慌てて抵抗しようとしたけれど、呆気なく達してしまう。こうなってしまうとしばらくは腰が抜けて動けなくなるのは、フェリックスには当然知られている。
「ラウラはほんとに敏感だよね。可愛くて、もっともっと乱したくなる」
「ば、ばかぁ」
言葉でしか抵抗できないうちに、スカートをたくし上げられ、下着を脱がされた。
「やだ、やめて、お願い……」
「可愛いお願いだけど、却下かな。どちらかというと、これを着けて気持ちよくてどうしようもなくなって、『挿れて』ってお願いされたいからね」
「言うわけないでしょ! 結婚前なのに」
ディーツ家の厳粛さと、前世での経験のなさが相まって、私は結婚するまで一線は越えないと決意していた。……ここまでしていると、何が一線なのか時たまわからなくなるけれど。
「ラウラってそういうところ意外とお硬いよね。人様の性事情を見るのは好きなのに」
「なっ……」
当然のように言われて絶句する。
「ラウラはこれがなんだかわかってるの?」
「え、ええ。お茶会で聞いたことがあるわ」
「ふぅん。具体的には?」
フェリックスが細くて長い指で弄んでいるのは、透き通った緑色の小さな魔石がついた幅広の指輪のようなものだ。おそらく魔石の部分がローターになっている。魔石単独で包皮の中に入れるなどして留めておくものもあると聞くけれど、これは金色のリング部分でクリトリスを挟み込むタイプのようだ。
「……振動するんでしょ」
「うん。僕の魔力に反応して、遠隔でも操作できる」
(ですよね。たくさんの貴族カップルが嗜んでいる羞恥プレイに必須のやつですよね)
心の中で前世の私が毒づく。
「気持ちよくなってるラウラ、とっても可愛いから、もっとたくさん見たいんだけど」
「それとこれとは別でしょ!?」
「なんで?」
「他の人に見られるのは嫌なの!」
突き詰めればそういうことだと思う。フェリックスにキスされたり触られたりするのは気持ちいいと認められる。私ももう彼のことを男性として見ているし、お互い好き合っている婚約者なのだからそのくらい許してもいいと思える。
でも、羞恥プレイにはものすごく抵抗があるのだ。この社会ではそこかしこでそういうことをしている人たちがいるけれど、私には前世の記憶があって、人前でするものではないという意識がある。夜会などではもちろん、メイドの前でキスをするのだって拒絶しているくらいだ。フェリックスは、「僕の愛を対外的に示せないのはつらい」と言っていたけれど、これだけは譲れない。
まして、自分の体の敏感さを嫌というほど教え込まれた今となっては、そんなものを付けられたらひとたまりもないということは容易く想像できる。
「そんな涙目で睨んでも可愛いだけだよ。じゃあ、まずは弱い振動からはじめて、人前でも平気な顔ができるように訓練しよっか」
「はぁ!? んんっ」
淑女にあるまじき声を上げてしまったが、それはすぐにフェリックスの口づけで遮られた。首の後ろを押さえられて、開いた口に舌を差し込まれれば、否応なく快感を流し込まれてしまう。少しの時間で身体の力が抜けていき、抵抗が弱まったところを見計らってスカートの中に手を入れられてしまった。
下着の上から何度も指で秘裂をなぞられ、耳や首筋も舐められると、知らず腰が揺れ、愛液が溢れてしまう。必死にはしたない声が出ないよう我慢しているのを、翠の瞳が楽しそうに眺めていた。
「ここ、すごく硬くなって立ち上がってるよ」
「んんっ!」
直にクリトリスをくりくりと押し潰されて、堪えきれない声が漏れた。フェリックスは笑みの形に目を細めて私を見下ろしながら、溢れた愛液をすくい取ってはそこに塗りつけ、さらに刺激を与えてくる。
「だ、だめ……、んんんんっ!!」
慌てて抵抗しようとしたけれど、呆気なく達してしまう。こうなってしまうとしばらくは腰が抜けて動けなくなるのは、フェリックスには当然知られている。
「ラウラはほんとに敏感だよね。可愛くて、もっともっと乱したくなる」
「ば、ばかぁ」
言葉でしか抵抗できないうちに、スカートをたくし上げられ、下着を脱がされた。
「やだ、やめて、お願い……」
「可愛いお願いだけど、却下かな。どちらかというと、これを着けて気持ちよくてどうしようもなくなって、『挿れて』ってお願いされたいからね」
「言うわけないでしょ! 結婚前なのに」
ディーツ家の厳粛さと、前世での経験のなさが相まって、私は結婚するまで一線は越えないと決意していた。……ここまでしていると、何が一線なのか時たまわからなくなるけれど。
「ラウラってそういうところ意外とお硬いよね。人様の性事情を見るのは好きなのに」
「なっ……」
当然のように言われて絶句する。
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