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謎が解かれる
七
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「そうだよ、ボクは五十日目の殺人鬼の魂だ」
ミルビーが言い放った言葉に、みんなが固まった。視線は彼に集まり、チルギがもう一度銃を拾って持ち直す。ミルビーはくるくると手の中で包丁を回した。
「ね、メロル」
にこりと好青年な笑みを向けてくる。私は、手を差し出した。
「あなたはミルビーじゃない」
ミルビーは目を丸くして首を傾げた。
「何を言ってるの?」
「私、考えていたの。あなたが死ぬ間際のことを話す時、ころころ変えていた理由」
包丁を返してもらおうと思ったが、返す気はないらしい。手を下ろし、彼に近づいた。
「ここが罪を償う場所なら当然殺人犯にも罰は与えられる。それが、殺した人達の死に際を見てしまう罰、なのではないかと考えたの」
余裕だったミルビーの顔から表情がなくなる。私は続けた。
ミルビーが言い放った言葉に、みんなが固まった。視線は彼に集まり、チルギがもう一度銃を拾って持ち直す。ミルビーはくるくると手の中で包丁を回した。
「ね、メロル」
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「あなたはミルビーじゃない」
ミルビーは目を丸くして首を傾げた。
「何を言ってるの?」
「私、考えていたの。あなたが死ぬ間際のことを話す時、ころころ変えていた理由」
包丁を返してもらおうと思ったが、返す気はないらしい。手を下ろし、彼に近づいた。
「ここが罪を償う場所なら当然殺人犯にも罰は与えられる。それが、殺した人達の死に際を見てしまう罰、なのではないかと考えたの」
余裕だったミルビーの顔から表情がなくなる。私は続けた。
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