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謎が解かれる
一
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一階の広場に集められ、しかもそこは初めはなかった妙な機械があった。カプセルのような大きな機械、それからおもちゃたちのところにあった照明。チルギはそのカプセルの機械を、魂と肉体を戻し、現世へ還す機械だと説明した。
残った者は、私とミルビー、リスリとソヨカしかいなかった。私たちは言葉を交わすことなく、チルギとカツギ、ヒロタと向かい合う。
ヒロタはにやにやと私とミルビーを交互に見た。言いたいことはわかっていたから、睨みつけた。
「あなたの出してきた条件はミルビーを捕まえたら、と言っていたんだよ。この通り、私は彼に一度も触れていないんだよ。つまり、捕まえてないんだよね」
「屁理屈だなあ」
ヒロタは当初の、この状況を楽しんでいる愉快犯さながらの気力を取り戻したようで口元を緩めたままだった。カツギがそれに対して頷き、ヒロタの肩に手を置いた。
「はい、話はそれまでです。よくぞここまで残りましたね! 全ての試練を終えました!」
残った者は、私とミルビー、リスリとソヨカしかいなかった。私たちは言葉を交わすことなく、チルギとカツギ、ヒロタと向かい合う。
ヒロタはにやにやと私とミルビーを交互に見た。言いたいことはわかっていたから、睨みつけた。
「あなたの出してきた条件はミルビーを捕まえたら、と言っていたんだよ。この通り、私は彼に一度も触れていないんだよ。つまり、捕まえてないんだよね」
「屁理屈だなあ」
ヒロタは当初の、この状況を楽しんでいる愉快犯さながらの気力を取り戻したようで口元を緩めたままだった。カツギがそれに対して頷き、ヒロタの肩に手を置いた。
「はい、話はそれまでです。よくぞここまで残りましたね! 全ての試練を終えました!」
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