8 / 47
8.下塗り始めました。
しおりを挟む
「…………」
レオンハルトは、いつもと変わらず書類の山積みになった机の前から立ち上がると、椅子の後ろにある窓へと近付いた。
夜明けも間近となった真っ暗な窓の外を、カーテンを開けてそっと覗く。
いやに肌寒いと思ったら、雪がちらついているようだ。彼女をこのベルンシュタインに呼び寄せ、初めて出会ったのが秋の終わり頃。ひと月も経てば、季節も変わる。
「雪か……」
宰相補佐官になってからずっと、多忙な日々を送っていた。次期宰相候補と目されるレオンハルトは連綿と続く名家ルーデンボルグの若き当主である。先代の宰相はレオンハルトの父親だが、現在は病に倒れ、休職扱いとなっている今、名目上宰相補佐官とは名乗ってはいるが、現宰相は不在で……つまり、補佐官であるレオンハルトがその実務を引き継いでいる最中なのだ。
レオンハルトの家ルーデンボルグは代々優れた文官を輩出して来た家だ。
レオンハルトも仕事人間だが、彼の父もまた仕事人間で、レオンハルトが幼い頃から、邸の中でさえも顔を合わせることが滅多に無い程だった。皮肉なことに、文官として王宮に出仕し始めてからの方が寧ろ、父親である宰相と会う機会が増えたぐらいだ。
その父親も、長きに渡る無理が祟って今は病床の身である。彼に爵位を譲り受けたのはつい最近のことだ。しかし、レオンハルトにとって、それがどこか寂しく思えたのは、レオンハルトが父と共に仕事をする機会が無くなることが惜しんだ所為であったのかもしれない。それとも、仕事上尊敬していた父親が引退することで、自分の目標とする存在が居なくなることを、レオンハルト自身が無意識に恐れたからなのだろうか。
その、ぽっかりと心に空いた隙間が寂しいと感じる原因なのかもしれない。
王太子であるアルフレッドとは幼馴染みで、レオンハルト自身も陛下の覚えが目出度く、周囲の期待は常に大きかった。
彼がまだ若く、なまじ仕事が出来る為に、不要な嫉妬ややっかみを買ったりすることも少なくは無く、割を食っている部分はあるが、とにかく回って来る仕事が多いのが常だ。
一日中、机に座って書き物をしたり、議会に出たり、問題のある機関に直接訪問したりと、何かしらの仕事をしている。
いかに若く、体力のある彼とて、溜まりに溜まった仕事に忙殺される毎日では精神的にも限界がある。多忙過ぎて苛ついてしまい、つい、部下にきつい口調で指示を出してしまったりしていたのだが、先日アルフレッドに指摘された通り、この所は、以前よりも心なしか疲れを感じ無くなって、随分と穏やかに仕事が出来るようになっていた。
「…………」
王太子に言われた言葉を、自分の中で反芻する。
『お前の好きな女は、めんどくさくない女なんだな』
人を好きだと感じることは、これまでも何度かあったが、彼女ほど天真爛漫な自由な人をレオンハルトは見た事がなかった。その自由さを好ましく思っていたのだが、それが恋愛感情だと気づいたのは、アルフレッドに指摘されてからのことだ。
美月は不思議な女性だ。
近頃では、女性の働く権利も与えられるようになったこの国であっても、まだまだ珍しい女性の画家。しかも、見たことの無い変わった絵を描く。
実際に『客人』本人と会ったのは彼も初めてだったが、美月のような異世界からの来訪者は、この世界でもごく稀に報告されている。
それら『客人』と呼ばれる異世界からの来訪者の存在は、レオンハルトも聞いた事はあった。彼らの存在は、その異端さから国を挙げての警戒保護対象とされる為、彼らを保護した場合はすぐに国へ報告することが義務付けられている。
レオンハルトは画家であるヘリオスから報告を受けていたのだが、とある旅商から彼が保護した女性が持っていたと言うあの姿絵を見せられた時、彼は何故か無性にその絵の中の女性に会ってみたいと、思うようになっていた。
青い、光の加減で少しきらきらして見える、奥行きのある不思議な色合いの背景に浮かびあがる女性。肌をさらけ出し、白い背中から腰にかけての曲線は艶めかしいのに、こちらをじっと見つめる、どこか凛とした……この国ではあまり見ない、黒髪に茶色味がかった黒っぽい瞳の女性の姿。
それは、浮世離れした美しい絵だった。
あの絵を見た時から、レオンハルトの脳裏には彼女の黒髪と瞳の色が離れない。白く美しい肢体も。
時折、何かの拍子にやって来る客人は、いずれも何かに喚ばれてこの世界にやって来るらしい。
それは、例えばこの世界の誰かがふとした瞬間「窓を磨いて欲しいな」と願えば、その同じ時、あちらの世界で「さあ、窓を磨こうかな」と考えていた者が、偶然時の歪みに紛れてやって来るようなもの、だそうだ。
望んだ者と、それを実行しようとしていた者の双方の意思が寸分違わぬ歯車のようにカチリと噛み合った時――あちらの世界とこちらの世界が繋がり『客人』はやって来るのだ。
――だとすれば、彼女は何に呼ばれて来たのだろうか。
「……美月」
あの日、彼女に触れた時以来、レオンハルトは彼女に会っていない。部屋に引き篭もり、中で下絵と言うものに取り掛かっているからだと、リーリアからは聞いているが、気のせいか避けられているような気も、しなくは無かった。
自分が彼女の身体に触れてみたいと、つい、欲をかいてしまったせいだろうか?
彼女に……彼女のその細い身体に掠めた指は、まだそこに彼女の熱を感じる。
彼女に触れて、自分はどうしたかったのだろう。
突き動かされる衝動のままにその手で触れてしまってから、少し後悔した。
驚いた表情も、狼狽える彼女の仕草も、思いの外愛らしくて、自分は抑えがきかなくなっていたのかもしれない。
この胸を騒がせる甘いざわざわとした感情は、本当に奇妙だ。女性と付き合ったことはあるが、こんな風におかしくなる自分は初めてだ。
自分を描く間、あの柔らかな優しい時間をくれる美月を「欲しい」と、思ってしまった自分は、獣じみているだろうか?
自分を見つめて木炭を握る彼女の横顔が、時折浮かべる笑顔も、愛らしい声も、こちらを見つめる瞳も、全部が心地よかった。
(あの時間がどれほど、忙しい自分の殺伐とした日常の癒しとなっていたか分からない)
それが、もう一週間は無い。
毎日、顔を合わせていたのに、あの日からパッタリと美月は執務室に来なくなった。
もう七日は顔を合わせていない。
(……そろそろ限界だ……)
カーテンの布を握り、レオンハルトは溜め息を吐いた。彼の部屋からは下の階にある美月の部屋の灯りが見える。
……彼女はまだ起きている。
レオンハルトはそっと窓から離れると、部屋を出て行った。
――こん、こん。
床で這い蹲ったまま、作業をしていた美月はその音に気付かなかった。
数回ノック音は繰り返され、やがてガチャリとドアが開く。
「――美月」
「……え?」
美月が驚いて背後を見ると、レオンハルトもまた驚いた表情でこちらを見ている。
「!! ……君は何をしてッ?」
「え? 今、下塗りを終えたのでレオンハルト様を描き起こしているところですよ」
普通の調子で答える美月に、僅かに顔を赤くしたレオンハルトが目を逸らしている。
「……いや、何でも無い」
「?」
這い蹲ってお尻をこちらに向けたまま、片手に隈取り筆、片手に刷毛を持った彼女が振り向きながら身を起こすと、レオンハルトは咳払いをして彼女の前にしゃがみ込んだ。
「どうされました?」
ぺたんと床に正座をする美月は、不思議そうな顔でこちらを見ている。
その表情を見て、レオンハルトは密かにホッとしていた。彼女はどうやら、あの日のことに怒って自分を避けていた訳では無いらしい。
「君の部屋の灯りが見えて、気になってつい覗いてしまった。不躾な真似をして申し訳無い」
こんな時間に、女性の部屋を訪れるのはマナー違反である。紳士として失格なレベルの失態だが、レオンハルトは彼女のことが気にかかって、それどころではなかった。
「……はぁ……大丈夫ですが、何か急なご用事でもありましたか?」
のんびりと答える美月は、特段気にした様子も無く、ふにゃりと笑いながら首を傾げている。
「用事――いや、それは……」
「?」
用事など、特にはなかった。避けられているかもしれないと思ったら、どうしても美月に一目会いたくなっただけだ。
「……美月、君は夜会に興味はあるか?」
「やかい?」
今は社交シーズンだ。この所、使用人達がバタバタしていたのを思い出した。
「やかい……あ。夜会かぁ! えーと、興味全く無い訳でもありませんが……どんなものなのかなぁってぐらいで……」
「ならば、君。僕と王宮の夜会に参加してくれないか?」
「え」
「……ええええっ?!」
レオンハルトは、いつもと変わらず書類の山積みになった机の前から立ち上がると、椅子の後ろにある窓へと近付いた。
夜明けも間近となった真っ暗な窓の外を、カーテンを開けてそっと覗く。
いやに肌寒いと思ったら、雪がちらついているようだ。彼女をこのベルンシュタインに呼び寄せ、初めて出会ったのが秋の終わり頃。ひと月も経てば、季節も変わる。
「雪か……」
宰相補佐官になってからずっと、多忙な日々を送っていた。次期宰相候補と目されるレオンハルトは連綿と続く名家ルーデンボルグの若き当主である。先代の宰相はレオンハルトの父親だが、現在は病に倒れ、休職扱いとなっている今、名目上宰相補佐官とは名乗ってはいるが、現宰相は不在で……つまり、補佐官であるレオンハルトがその実務を引き継いでいる最中なのだ。
レオンハルトの家ルーデンボルグは代々優れた文官を輩出して来た家だ。
レオンハルトも仕事人間だが、彼の父もまた仕事人間で、レオンハルトが幼い頃から、邸の中でさえも顔を合わせることが滅多に無い程だった。皮肉なことに、文官として王宮に出仕し始めてからの方が寧ろ、父親である宰相と会う機会が増えたぐらいだ。
その父親も、長きに渡る無理が祟って今は病床の身である。彼に爵位を譲り受けたのはつい最近のことだ。しかし、レオンハルトにとって、それがどこか寂しく思えたのは、レオンハルトが父と共に仕事をする機会が無くなることが惜しんだ所為であったのかもしれない。それとも、仕事上尊敬していた父親が引退することで、自分の目標とする存在が居なくなることを、レオンハルト自身が無意識に恐れたからなのだろうか。
その、ぽっかりと心に空いた隙間が寂しいと感じる原因なのかもしれない。
王太子であるアルフレッドとは幼馴染みで、レオンハルト自身も陛下の覚えが目出度く、周囲の期待は常に大きかった。
彼がまだ若く、なまじ仕事が出来る為に、不要な嫉妬ややっかみを買ったりすることも少なくは無く、割を食っている部分はあるが、とにかく回って来る仕事が多いのが常だ。
一日中、机に座って書き物をしたり、議会に出たり、問題のある機関に直接訪問したりと、何かしらの仕事をしている。
いかに若く、体力のある彼とて、溜まりに溜まった仕事に忙殺される毎日では精神的にも限界がある。多忙過ぎて苛ついてしまい、つい、部下にきつい口調で指示を出してしまったりしていたのだが、先日アルフレッドに指摘された通り、この所は、以前よりも心なしか疲れを感じ無くなって、随分と穏やかに仕事が出来るようになっていた。
「…………」
王太子に言われた言葉を、自分の中で反芻する。
『お前の好きな女は、めんどくさくない女なんだな』
人を好きだと感じることは、これまでも何度かあったが、彼女ほど天真爛漫な自由な人をレオンハルトは見た事がなかった。その自由さを好ましく思っていたのだが、それが恋愛感情だと気づいたのは、アルフレッドに指摘されてからのことだ。
美月は不思議な女性だ。
近頃では、女性の働く権利も与えられるようになったこの国であっても、まだまだ珍しい女性の画家。しかも、見たことの無い変わった絵を描く。
実際に『客人』本人と会ったのは彼も初めてだったが、美月のような異世界からの来訪者は、この世界でもごく稀に報告されている。
それら『客人』と呼ばれる異世界からの来訪者の存在は、レオンハルトも聞いた事はあった。彼らの存在は、その異端さから国を挙げての警戒保護対象とされる為、彼らを保護した場合はすぐに国へ報告することが義務付けられている。
レオンハルトは画家であるヘリオスから報告を受けていたのだが、とある旅商から彼が保護した女性が持っていたと言うあの姿絵を見せられた時、彼は何故か無性にその絵の中の女性に会ってみたいと、思うようになっていた。
青い、光の加減で少しきらきらして見える、奥行きのある不思議な色合いの背景に浮かびあがる女性。肌をさらけ出し、白い背中から腰にかけての曲線は艶めかしいのに、こちらをじっと見つめる、どこか凛とした……この国ではあまり見ない、黒髪に茶色味がかった黒っぽい瞳の女性の姿。
それは、浮世離れした美しい絵だった。
あの絵を見た時から、レオンハルトの脳裏には彼女の黒髪と瞳の色が離れない。白く美しい肢体も。
時折、何かの拍子にやって来る客人は、いずれも何かに喚ばれてこの世界にやって来るらしい。
それは、例えばこの世界の誰かがふとした瞬間「窓を磨いて欲しいな」と願えば、その同じ時、あちらの世界で「さあ、窓を磨こうかな」と考えていた者が、偶然時の歪みに紛れてやって来るようなもの、だそうだ。
望んだ者と、それを実行しようとしていた者の双方の意思が寸分違わぬ歯車のようにカチリと噛み合った時――あちらの世界とこちらの世界が繋がり『客人』はやって来るのだ。
――だとすれば、彼女は何に呼ばれて来たのだろうか。
「……美月」
あの日、彼女に触れた時以来、レオンハルトは彼女に会っていない。部屋に引き篭もり、中で下絵と言うものに取り掛かっているからだと、リーリアからは聞いているが、気のせいか避けられているような気も、しなくは無かった。
自分が彼女の身体に触れてみたいと、つい、欲をかいてしまったせいだろうか?
彼女に……彼女のその細い身体に掠めた指は、まだそこに彼女の熱を感じる。
彼女に触れて、自分はどうしたかったのだろう。
突き動かされる衝動のままにその手で触れてしまってから、少し後悔した。
驚いた表情も、狼狽える彼女の仕草も、思いの外愛らしくて、自分は抑えがきかなくなっていたのかもしれない。
この胸を騒がせる甘いざわざわとした感情は、本当に奇妙だ。女性と付き合ったことはあるが、こんな風におかしくなる自分は初めてだ。
自分を描く間、あの柔らかな優しい時間をくれる美月を「欲しい」と、思ってしまった自分は、獣じみているだろうか?
自分を見つめて木炭を握る彼女の横顔が、時折浮かべる笑顔も、愛らしい声も、こちらを見つめる瞳も、全部が心地よかった。
(あの時間がどれほど、忙しい自分の殺伐とした日常の癒しとなっていたか分からない)
それが、もう一週間は無い。
毎日、顔を合わせていたのに、あの日からパッタリと美月は執務室に来なくなった。
もう七日は顔を合わせていない。
(……そろそろ限界だ……)
カーテンの布を握り、レオンハルトは溜め息を吐いた。彼の部屋からは下の階にある美月の部屋の灯りが見える。
……彼女はまだ起きている。
レオンハルトはそっと窓から離れると、部屋を出て行った。
――こん、こん。
床で這い蹲ったまま、作業をしていた美月はその音に気付かなかった。
数回ノック音は繰り返され、やがてガチャリとドアが開く。
「――美月」
「……え?」
美月が驚いて背後を見ると、レオンハルトもまた驚いた表情でこちらを見ている。
「!! ……君は何をしてッ?」
「え? 今、下塗りを終えたのでレオンハルト様を描き起こしているところですよ」
普通の調子で答える美月に、僅かに顔を赤くしたレオンハルトが目を逸らしている。
「……いや、何でも無い」
「?」
這い蹲ってお尻をこちらに向けたまま、片手に隈取り筆、片手に刷毛を持った彼女が振り向きながら身を起こすと、レオンハルトは咳払いをして彼女の前にしゃがみ込んだ。
「どうされました?」
ぺたんと床に正座をする美月は、不思議そうな顔でこちらを見ている。
その表情を見て、レオンハルトは密かにホッとしていた。彼女はどうやら、あの日のことに怒って自分を避けていた訳では無いらしい。
「君の部屋の灯りが見えて、気になってつい覗いてしまった。不躾な真似をして申し訳無い」
こんな時間に、女性の部屋を訪れるのはマナー違反である。紳士として失格なレベルの失態だが、レオンハルトは彼女のことが気にかかって、それどころではなかった。
「……はぁ……大丈夫ですが、何か急なご用事でもありましたか?」
のんびりと答える美月は、特段気にした様子も無く、ふにゃりと笑いながら首を傾げている。
「用事――いや、それは……」
「?」
用事など、特にはなかった。避けられているかもしれないと思ったら、どうしても美月に一目会いたくなっただけだ。
「……美月、君は夜会に興味はあるか?」
「やかい?」
今は社交シーズンだ。この所、使用人達がバタバタしていたのを思い出した。
「やかい……あ。夜会かぁ! えーと、興味全く無い訳でもありませんが……どんなものなのかなぁってぐらいで……」
「ならば、君。僕と王宮の夜会に参加してくれないか?」
「え」
「……ええええっ?!」
0
お気に入りに追加
887
あなたにおすすめの小説
腹黒宰相との白い結婚
黎
恋愛
大嫌いな腹黒宰相ロイドと結婚する羽目になったランメリアは、条件をつきつけた――これは白い結婚であること。代わりに側妻を娶るも愛人を作るも好きにすればいい。そう決めたはずだったのだが、なぜか、周囲が全力で溝を埋めてくる。


騎士団長のアレは誰が手に入れるのか!?
うさぎくま
恋愛
黄金のようだと言われるほどに濁りがない金色の瞳。肩より少し短いくらいの、いい塩梅で切り揃えられた柔らかく靡く金色の髪。甘やかな声で、誰もが振り返る美男子であり、屈強な肉体美、魔力、剣技、男の象徴も立派、全てが完璧な騎士団長ギルバルドが、遅い初恋に落ち、男心を振り回される物語。
濃厚で甘やかな『性』やり取りを楽しんで頂けたら幸いです!
黒の神官と夜のお世話役
苺野 あん
恋愛
辺境の神殿で雑用係として慎ましく暮らしていたアンジェリアは、王都からやって来る上級神官の夜のお世話役に任命されてしまう。それも黒の神官という異名を持ち、様々な悪い噂に包まれた恐ろしい相手だ。ところが実際に現れたのは、アンジェリアの想像とは違っていて……。※完結しました
責任を取らなくていいので溺愛しないでください
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
漆黒騎士団の女騎士であるシャンテルは任務の途中で一人の男にまんまと美味しくいただかれてしまった。どうやらその男は以前から彼女を狙っていたらしい。
だが任務のため、そんなことにはお構いなしのシャンテル。むしろ邪魔。その男から逃げながら任務をこなす日々。だが、その男の正体に気づいたとき――。
※2023.6.14:アルファポリスノーチェブックスより書籍化されました。
※ノーチェ作品の何かをレンタルしますと特別番外編(鍵付き)がお読みいただけます。

【完結】傷物令嬢は近衛騎士団長に同情されて……溺愛されすぎです。
朝日みらい
恋愛
王太子殿下との婚約から洩れてしまった伯爵令嬢のセーリーヌ。
宮廷の大広間で突然現れた賊に襲われた彼女は、殿下をかばって大けがを負ってしまう。
彼女に同情した近衛騎士団長のアドニス侯爵は熱心にお見舞いをしてくれるのだが、その熱意がセーリーヌの折れそうな心まで癒していく。
加えて、セーリーヌを振ったはずの王太子殿下が、親密な二人に絡んできて、ややこしい展開になり……。
果たして、セーリーヌとアドニス侯爵の関係はどうなるのでしょう?
婚約者の本性を暴こうとメイドになったら溺愛されました!
柿崎まつる
恋愛
世継ぎの王女アリスには完璧な婚約者がいる。侯爵家次男のグラシアンだ。容姿端麗・文武両道。名声を求めず、穏やかで他人に優しい。アリスにも紳士的に対応する。だが、完璧すぎる婚約者にかえって不信を覚えたアリスは、彼の本性を探るため侯爵家にメイドとして潜入する。2022eロマンスロイヤル大賞、コミック原作賞を受賞しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる