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29.欲しいものは……(3)
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パチ、パチッ……
大きく焚き火の火が爆ぜるのと、アイリスが身動いだのは同時だった。どうやら、あれから何度か指を咥えさせられて上り詰めた後、少しの間、気を失ってしまったようだ。
風が吹いて、大きく火が揺らめく。
いつのまにか肩からコーウェンの煤けた外套がかけられていたが、それでも、秋の夜風は冷たくて、思わずふるりと身震いをした。
「寒いのか?」
「さ、寒くない……」
どうしてだろう?
何だか気まずい気がして、急に天邪鬼になった口が、勝手に真逆の返事をしていた。真冬では無いから凍えるほどでは無い。外套の下かは先程まで晒されていた素肌のまま。どうやらそんなに時間は経ってはいないようだが、それでも、こんな夜更けに森の中で素肌を晒して、寒くない訳が無い。
舌の根が乾かぬうちに、くしゅん、と小さなくしゃみをしたアイリスに、コーウェンは苦笑しながら口を開いた。
「……天邪鬼だなぁ。アイリスは」
「…………」
「ほら、もっとこっちに来い。あっためてやる」
「……いい。大丈夫」
言葉とは逆に乱れたドレスを掻き寄せ、身体を縮こめる彼女を、コーウェンは自らの外套ごと正面から抱き寄せた。
「手の掛かるやつだな。お前は。気が強いかと思えば、痩せ我慢するし。急に天邪鬼になるし」
背中から感じていた温もりを正面から感じて、アイリスは黙ってその温かい胸に抱き着いた。
「……でも、俺はお前のそう言う意地っ張りで天邪鬼なとこ、案外気に入ってるんだぜ? 馴れると本当可愛いよな」
「!」
「分かりやすくて、な」
コーウェンの胸元で、アイリスはまた顔を赤らめた。
「――っ…」
(わ、わかりやすい?)
「はははっ! お前のその顔、堪らないな。めちゃくちゃ可愛い」
アイリスはコーウェンの胸元に顔を埋めた。それを見て、更に彼の笑い声が聞こえたが、何となく赤くなった自分の顔を見られるのが腹立たしくて、顔を上げることが出来ない。
(ばか……)
鼻を埋めた所為で少しの埃と汗の混じったコーウェンの匂いが、より濃く感じられる。胸は硬く、アイリスがのし掛かっている腹も余分な肉が一切無いくらい、引き締まっている。
魔術師は本来なら、旅装束の外套の下には長衣を身に付けることが常だ。だが、コーウェンは簡素なシャツに黒のトラウザーズだけ。温もりが直に伝わるのは、そのせいなのだろうか?
長衣を着ることもあるが、改まった場や儀式以外では着るのが面倒なだけだと言っていた。
この人は、昔から枠にとらわれずに生きている。暗く、形式張っていて、気難しくて、理屈っぽい……そんな、それまでの魔術師のイメージをすっかり覆す、破天荒な男だ。
(結局、最後までしてない……よね?)
私が気を失った後、彼はどうしていたのだろう?
いくらこういったことに疎いアイリスでも、男の人も欲が溜まることくらいは知っている。
(私に、欲情するって言ってたし)
しかし、先程までの、舌舐めずりする獣のような危うい雰囲気はもうすっかり無くなっていた。
「……アイリス、お前は俺を選ぶのか決めかねているんだろう?」
「…………」
「選べって言っても、まだ選べないか……」
身体を包み込んでいるコーウェンの腕は優しい。
こうして何もせずに、密着しているだけで胸が甘く高鳴るのは、そして、こんなに近くに居て安心するのは、自分がコーウェンのことを好きだから……だと思う。
コーウェンの顎が、アイリスの頭の上に乗せられる。ふぅっ、と頭上からは息を吐く彼の気配を感じる。
「まぁ、確かに……突き放して、今度はお前を離したくないとか言い出すのは、都合が良いよな」
「コー、ウェン?」
「でも、アイリス。お前が俺を選ばなかったら、お前はアイツの……」
「あいつの?」
恐らく、コーウェンが言い淀んだのは、メンフィスがアイリスを自らの「花嫁にした」と、言ったことによるものだろう。その言葉に続く言葉が何であるか、ある程度は想像がつく。
コーウェンが押し黙り、アイリスは彼の胸に伏せていた顔をそっと上げた。
アイリスがコーウェンの顔に浮かぶ表情を確かめる前に、ぽふん、と大きな温かい手が白金の髪に乗せられて、優しく頭を撫で、宥めるように髪を弄る。それから、再び自分の胸に押し付けて、漸く彼は口を開いた。
「果てることも知らず、たった一人で永遠にも近い時間を生き続けるのは、中々キツいもんだ。お前は、自分で選んだ訳でも無いのに無数にあったはずの選択肢を失った……気の毒だと思うのに、それなのに、俺は――」
「コーウェン……」
「誰しも、人と関わらずにたった一人で生きることは出来ない。何れは誰かと関わって生きていく。誰とも関わりたくないと願っても、人の中で生きる以上、いつかは誰かと関わってしまうし、関わりたいと思うようになっちまう」
「……例え、貴方が私と出会ったことを後悔したとしても、私は……貴方に出会えたことが嬉しいよ?」
アイリスの頭はコーウェンの胸に押し付けられたままで、彼が今、どんな表情を浮かべてそんなことを言っているのかは判らない。けれども、アイリスには、彼が今、自分と出会った人たちを、自らの運命に巻き込むことを酷く恐れているように感じた。
――だから、十四年もの間、エーディス公爵家に近づかなかったのだろうか?
そう考えたら、何だか胸がつんと切なくなった。
自分でも、それが悲しいからなのか、悔しいからなのか、それとも、その優しさが嬉しいからなのかは……わからない。
優しくて、優し過ぎるからこそ臆病な、この人は――
「本当は――本当はね? 迎えに……来てくれて嬉しかったよ。コーウェン」
迎えに来てくれた時は、つっかえて言えなかった言葉が、今はするりと溢れ落ちる。
抱き竦められた腕の中から、彼を見上げた。
「コーウェン、大好きだよ……貴方が、私のことで苦しんだり、悩んだりするのは辛いよ……私は、メンフィスでは無く、貴方なら、いい」
「…………」
「貴方が、いい」
アイリスがそう言って、驚いて目を瞠ったままこちらを見下ろしているコーウェンの頬に、両手を伸ばす。
「私は、貴方がいいの」
彼の頬を両手で挟み込み、アイリスが昔から一等好きだった琥珀色の、優しい瞳を覗き込む。
少し困った顔をして自分を見下ろし、彼はくしゃりと顔を歪めた。
それは、今にも泣きそうな、そして、喜びを織り交ぜたような、胸が切なくなるような複雑な表情だった。
「……俺を、選ぶのか?」
「うん。もちろん。私は最初から……昔から、貴方が好きだったんだよ。最初は憧れだったかも知れないけど、今は――」
「今は、もっと好き……なのかも?」
(だから、私はあなたに触れられても、逃げなかった)
「アイリス……っ」
コーウェンが言葉を詰まらせる。
彼の喉仏が、彼が口にすることの出来ない言葉を語るかのように、こくりと動いた。
それを見ていたアイリスが、微笑む。
「私はメンフィスの花嫁では無く、貴方の“花嫁”になる。子供の頃の夢……叶えてくれるんでしょ?」
「……当たり前だ。馬鹿。俺が叶えなきゃ、誰が叶えるんだよ。大切にしていたものを、横から掻っ攫われるなんて、真っ平御免だ」
幼い頃の口約束。
『これからもずっと長い時間を過ごすから、私が隣りに居るの。だから、寂しく無いよ』
彼にそう言った幼い頃のアイリスは、大人びた顔をしていた。
コーウェンは“死ねない魔術師”だ。永遠にも近い、長い時間を生きている。“魔術師の花嫁”は、その長い時間を共に生きる女だ。
つまり、花嫁となるのなら、気が遠くなるような時間を、彼と共に過ごして行く覚悟が必要なのだ。
「――だから、アイリスが本気で俺を欲しいと思うまで、待つことにした」
「は?! ちょっと……時間が無いんでしょう?」
コーウェンはアイリスの頬を包み、そっと撫でる。
「時間は無い。けど、痛がる女を抱く趣味も無ぇ」
「い、痛くても大丈夫だから。サクッと終わらせてくれたらいいじゃない!」
「お前……サクッとって……サクッと終わるわけ無ぇだろうが。何もヤラ無いとは言って無いだろ!」
「え」
「今は……しない。但し! ……少しずつ、気持ちよくなれるように、今日からちゃんと馴らしてやるから、覚悟しろ」
墓穴を掘るって言うのは、こういうことを言うんだって……私は、この時、初めて気付きました。
パチ、パチッ……
大きく焚き火の火が爆ぜるのと、アイリスが身動いだのは同時だった。どうやら、あれから何度か指を咥えさせられて上り詰めた後、少しの間、気を失ってしまったようだ。
風が吹いて、大きく火が揺らめく。
いつのまにか肩からコーウェンの煤けた外套がかけられていたが、それでも、秋の夜風は冷たくて、思わずふるりと身震いをした。
「寒いのか?」
「さ、寒くない……」
どうしてだろう?
何だか気まずい気がして、急に天邪鬼になった口が、勝手に真逆の返事をしていた。真冬では無いから凍えるほどでは無い。外套の下かは先程まで晒されていた素肌のまま。どうやらそんなに時間は経ってはいないようだが、それでも、こんな夜更けに森の中で素肌を晒して、寒くない訳が無い。
舌の根が乾かぬうちに、くしゅん、と小さなくしゃみをしたアイリスに、コーウェンは苦笑しながら口を開いた。
「……天邪鬼だなぁ。アイリスは」
「…………」
「ほら、もっとこっちに来い。あっためてやる」
「……いい。大丈夫」
言葉とは逆に乱れたドレスを掻き寄せ、身体を縮こめる彼女を、コーウェンは自らの外套ごと正面から抱き寄せた。
「手の掛かるやつだな。お前は。気が強いかと思えば、痩せ我慢するし。急に天邪鬼になるし」
背中から感じていた温もりを正面から感じて、アイリスは黙ってその温かい胸に抱き着いた。
「……でも、俺はお前のそう言う意地っ張りで天邪鬼なとこ、案外気に入ってるんだぜ? 馴れると本当可愛いよな」
「!」
「分かりやすくて、な」
コーウェンの胸元で、アイリスはまた顔を赤らめた。
「――っ…」
(わ、わかりやすい?)
「はははっ! お前のその顔、堪らないな。めちゃくちゃ可愛い」
アイリスはコーウェンの胸元に顔を埋めた。それを見て、更に彼の笑い声が聞こえたが、何となく赤くなった自分の顔を見られるのが腹立たしくて、顔を上げることが出来ない。
(ばか……)
鼻を埋めた所為で少しの埃と汗の混じったコーウェンの匂いが、より濃く感じられる。胸は硬く、アイリスがのし掛かっている腹も余分な肉が一切無いくらい、引き締まっている。
魔術師は本来なら、旅装束の外套の下には長衣を身に付けることが常だ。だが、コーウェンは簡素なシャツに黒のトラウザーズだけ。温もりが直に伝わるのは、そのせいなのだろうか?
長衣を着ることもあるが、改まった場や儀式以外では着るのが面倒なだけだと言っていた。
この人は、昔から枠にとらわれずに生きている。暗く、形式張っていて、気難しくて、理屈っぽい……そんな、それまでの魔術師のイメージをすっかり覆す、破天荒な男だ。
(結局、最後までしてない……よね?)
私が気を失った後、彼はどうしていたのだろう?
いくらこういったことに疎いアイリスでも、男の人も欲が溜まることくらいは知っている。
(私に、欲情するって言ってたし)
しかし、先程までの、舌舐めずりする獣のような危うい雰囲気はもうすっかり無くなっていた。
「……アイリス、お前は俺を選ぶのか決めかねているんだろう?」
「…………」
「選べって言っても、まだ選べないか……」
身体を包み込んでいるコーウェンの腕は優しい。
こうして何もせずに、密着しているだけで胸が甘く高鳴るのは、そして、こんなに近くに居て安心するのは、自分がコーウェンのことを好きだから……だと思う。
コーウェンの顎が、アイリスの頭の上に乗せられる。ふぅっ、と頭上からは息を吐く彼の気配を感じる。
「まぁ、確かに……突き放して、今度はお前を離したくないとか言い出すのは、都合が良いよな」
「コー、ウェン?」
「でも、アイリス。お前が俺を選ばなかったら、お前はアイツの……」
「あいつの?」
恐らく、コーウェンが言い淀んだのは、メンフィスがアイリスを自らの「花嫁にした」と、言ったことによるものだろう。その言葉に続く言葉が何であるか、ある程度は想像がつく。
コーウェンが押し黙り、アイリスは彼の胸に伏せていた顔をそっと上げた。
アイリスがコーウェンの顔に浮かぶ表情を確かめる前に、ぽふん、と大きな温かい手が白金の髪に乗せられて、優しく頭を撫で、宥めるように髪を弄る。それから、再び自分の胸に押し付けて、漸く彼は口を開いた。
「果てることも知らず、たった一人で永遠にも近い時間を生き続けるのは、中々キツいもんだ。お前は、自分で選んだ訳でも無いのに無数にあったはずの選択肢を失った……気の毒だと思うのに、それなのに、俺は――」
「コーウェン……」
「誰しも、人と関わらずにたった一人で生きることは出来ない。何れは誰かと関わって生きていく。誰とも関わりたくないと願っても、人の中で生きる以上、いつかは誰かと関わってしまうし、関わりたいと思うようになっちまう」
「……例え、貴方が私と出会ったことを後悔したとしても、私は……貴方に出会えたことが嬉しいよ?」
アイリスの頭はコーウェンの胸に押し付けられたままで、彼が今、どんな表情を浮かべてそんなことを言っているのかは判らない。けれども、アイリスには、彼が今、自分と出会った人たちを、自らの運命に巻き込むことを酷く恐れているように感じた。
――だから、十四年もの間、エーディス公爵家に近づかなかったのだろうか?
そう考えたら、何だか胸がつんと切なくなった。
自分でも、それが悲しいからなのか、悔しいからなのか、それとも、その優しさが嬉しいからなのかは……わからない。
優しくて、優し過ぎるからこそ臆病な、この人は――
「本当は――本当はね? 迎えに……来てくれて嬉しかったよ。コーウェン」
迎えに来てくれた時は、つっかえて言えなかった言葉が、今はするりと溢れ落ちる。
抱き竦められた腕の中から、彼を見上げた。
「コーウェン、大好きだよ……貴方が、私のことで苦しんだり、悩んだりするのは辛いよ……私は、メンフィスでは無く、貴方なら、いい」
「…………」
「貴方が、いい」
アイリスがそう言って、驚いて目を瞠ったままこちらを見下ろしているコーウェンの頬に、両手を伸ばす。
「私は、貴方がいいの」
彼の頬を両手で挟み込み、アイリスが昔から一等好きだった琥珀色の、優しい瞳を覗き込む。
少し困った顔をして自分を見下ろし、彼はくしゃりと顔を歪めた。
それは、今にも泣きそうな、そして、喜びを織り交ぜたような、胸が切なくなるような複雑な表情だった。
「……俺を、選ぶのか?」
「うん。もちろん。私は最初から……昔から、貴方が好きだったんだよ。最初は憧れだったかも知れないけど、今は――」
「今は、もっと好き……なのかも?」
(だから、私はあなたに触れられても、逃げなかった)
「アイリス……っ」
コーウェンが言葉を詰まらせる。
彼の喉仏が、彼が口にすることの出来ない言葉を語るかのように、こくりと動いた。
それを見ていたアイリスが、微笑む。
「私はメンフィスの花嫁では無く、貴方の“花嫁”になる。子供の頃の夢……叶えてくれるんでしょ?」
「……当たり前だ。馬鹿。俺が叶えなきゃ、誰が叶えるんだよ。大切にしていたものを、横から掻っ攫われるなんて、真っ平御免だ」
幼い頃の口約束。
『これからもずっと長い時間を過ごすから、私が隣りに居るの。だから、寂しく無いよ』
彼にそう言った幼い頃のアイリスは、大人びた顔をしていた。
コーウェンは“死ねない魔術師”だ。永遠にも近い、長い時間を生きている。“魔術師の花嫁”は、その長い時間を共に生きる女だ。
つまり、花嫁となるのなら、気が遠くなるような時間を、彼と共に過ごして行く覚悟が必要なのだ。
「――だから、アイリスが本気で俺を欲しいと思うまで、待つことにした」
「は?! ちょっと……時間が無いんでしょう?」
コーウェンはアイリスの頬を包み、そっと撫でる。
「時間は無い。けど、痛がる女を抱く趣味も無ぇ」
「い、痛くても大丈夫だから。サクッと終わらせてくれたらいいじゃない!」
「お前……サクッとって……サクッと終わるわけ無ぇだろうが。何もヤラ無いとは言って無いだろ!」
「え」
「今は……しない。但し! ……少しずつ、気持ちよくなれるように、今日からちゃんと馴らしてやるから、覚悟しろ」
墓穴を掘るって言うのは、こういうことを言うんだって……私は、この時、初めて気付きました。
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