魔王討伐の勇者は国を追い出され、行く当てもない旅に出る ~最強最悪の呪いで全てを奪われた勇者が、大切なものを見つけて呪いを解くまで~

紗沙

文字の大きさ
上 下
96 / 114
第4章 魔王の影を払う少女

第96話 エリシアの元へ、急げ

しおりを挟む
 先ほど遭遇した魔物は、かつての月下の廃屋の時と全く同じだった。
 姿も形も「実力」も、そのままだった。

 昨日倒した魔物は魔王城の魔物を再現しているに過ぎなかったが、今回のは間違いなく再来だった。
 だからだろうか、レオはいつか出会う気がしていた。

「……予想通りか」

 目の前の光景を見てレオは呟く。
 彼の後ろに立つリベラは両手で口を押え、目の前の光景が信じられないといった表情だ。

 呪いで黒く変色した冒険者の屍肉を貪るのは、かつて完膚なきまでに破壊したはずの一本角の魔物だった。

 姿かたち、そしてその強さすら以前と全く同じ魔物の再来。
 戸惑いも、怪訝もあるけれど、いずれにせよ死を振りまくこの化け物を野放しにはできない。
 これもまた、レオの大切な人を苦しめる元凶だからだ。

 ならば、徹底的に破壊しつくすのみ。

 前に進み出るレオに気づき、一本角の魔物は顔を上げる。
 血に染まった獰猛な顔が、愉悦の色に染まるのを見てレオは疑問に思う。
 あれほどまで壊しつくしたのに、まるでこの魔物には過去がないように思える。

 先ほど出会った家屋に寄生する魔物はどちらかというと知性があるようには思えなかったためにレオの事を記憶していないのも分からなくはない。
 けれど獣の姿をしている一本角の魔物がレオを見て怒りや恐怖を覚えないのは少しおかしい。
 まるで過去を失い、新しく誕生したかのようではないか。

 そんな事を思っていると一本角の魔物は地面を蹴ってレオに飛び掛かった。
 直線的な軌道。速いものの、レオの目には止まって見える。
 そこら辺の冒険者ならばともかく、相手が悪すぎる。

 遅すぎるし、力があまりにも足りない。

 体に命令を伝達し、必要最低限の動きで前に一歩踏み出すと同時、下から上に向けて剣を振るった。
 一閃。
 以前の再現のように魔獣の首を斬り飛ばし、再度壊しつくしたレオはその姿をじっと見る。

「……あれ?」

 その時、レオは気づいた。
 灰になって消えていく魔物から、深紅の魔石が落ちないことに。
 思い出してみれば、家屋に棲みつく魔物も魔石を落としていなかった気がする。

 そのことを不思議に思い、アリエスに意見を聞こうと振り向こうとしたとき。

「う……ううっ……」

 苦しみ、うめく声が耳に届く。
 見渡してみれば、まだ息のある冒険者や兵士も何人かいるようだ。
 ただそれ以上に多くの人が、壊れきってしまっているが。

 中には呪いに犯されて肌が黒く変色した人も居た。
 カマリの街でのシェラと同じ姿に、少しだがレオの心が痛んだ。

「……呪いだけ、可能な限り治します」

 アリエスはそう言って気を失い、うめく人の治療に当たっていく。
 一本角の魔物は現れたばかりらしく、呪われた人は目に見える範囲にしかいないようだ。
 ここで全員を治して、怪我に関してはバラン達に任せるということだろう。

「…………」

 懸命に祝福を行使するアリエス背中を見るリベラが黙っていることに、気づいた。
 彼女は呪いを移せる祝福を持っているけれど、それは彼女自身の体を蝕むものだ。
 だからリベラには手出しをして欲しくないとレオは思ったのだが。

「私も……やる」

「リベラ……」

 決めたといわんばかりに頷き、リベラは呪われた人に近づく。
 彼女に対してレオは呼び止めることができず、ただ名前を呼ぶことしかできない。
 そんなレオに対して、リベラは微笑んだ。

「大丈夫だよ。死ぬくらいまでは移さないし、アリエスに後で治してもらうからさ」

「……いや、それならまた俺に――」

「レオ」

 まっすぐな目で、リベラはレオを見る。
 初めて向けられたその目が酷くレオの心をかき乱した。
 かつて見たアリエスの表情と同じくらい、見たくないと思った。

「何も言わないで。お願いだから」

「…………」

 そう言われては無言を貫くしかない。
 リベラは怒っても、悲しんでもいない。
 けれど多くの物を抱えていて、そしてそれは自分ではどうしようもないものなのだろうと気づいてしまった。

「信徒リベラ、他者を救うその気持ち、お姉ちゃん感動しました。力を貸します。
 少しでも神様達の助けにもなるように」

 レオの横まで進み出て胸の前で指を組んだパインはそう告げて目を瞑る。
 地面に金色に光る魔法陣が展開し、レオ達を同じ金の光が包んだ。
 これが他者を強化する祝福であることに、レオはすぐに気付いた。

 リベラは自身の両手を眺め、満足げに頷いた。

「ありがとうパイン。これならずっと楽に行けそう」

「いえ、神に仕えるものとして当然です。手伝いますよ」

 二人は微笑みあい、呪われた人の元へと向かってしまう。

 アリエスが、リベラが、パインが、それぞれのなすべきことをこの場でしている。
 レオには出来ないことを、している。
 それは仕方のないことだと分かっているけれど、レオは早くこの時間が終わることを思って顔を上げた。

 紅の明かりに照らされた動かない鐘が、遥か高みにあるだけだった。



 ×××



 バランの宿屋から出たときに火の手が街の中心である鐘の塔の方角から広がっていることを確認していた。
 だからこそ北にある城にバランを送り届けた後に中央広場を目指して南下していたのだが、魔物はかなりの数に上っていた。

 一体一体は弱く、レオの知っている物もあれば、知らない物もあった。
 最初は自分の倒した魔物が再来しているのかと思ったが、どうやら違うようだ。

「アリエス、さっきの一本角の魔物を倒したときに魔石が出なかったんだ。
 それに、今だってそうだ」

 襲い掛かる魔物を一刀のもとで斬り伏せると同時に隣を歩く頼れる仲間に声をかける。
 かつては魔物の勢いに驚いていたアリエスも、今では全く動揺しなくなるくらいにはレオとの旅に慣れてきているようだ。

「はい、わたしも気づいていました。これは魔物であって魔物ではないということでしょう。
 そしておそらく、カギを握っているのはエリシアさんだと思われます。
 タイミングが一致しすぎていますので」

 いつもは考え事をしてから答えるのだが、今回は答えが分かっているかのようにアリエスは答えた。
 そしてレオとしても同じ考えだった。

「……やっぱりか。じゃあまずはエリシアを探さないとな」

 彼女がこの騒動の元凶かどうかは分からないが、何か関連性がある可能性は高い。
 そもそも、魔物が跋扈するこの街に彼女を一人で居させるわけにはいかない。
 それに、彼女がリベラに斬りかかった理由についても気になるところだ。

 襲い掛かる魔物や倒壊した建物などを避けながらようやく中央広場まで後少しといったところ。
 そこまで来て、レオは立ち止まった。

「……ほんと、どうなってるんだか」

「驚いたね、昨日の今日だなんて」

 呆れたように呟いたレオに賛成するように、リベラは声を漏らした。
 中央広場に繋がる大通りは業火に包まれ、レオ達を阻むように一体の魔物が佇んでいる。
 漆黒の毛を持つ馬に跨った、フルプレートの同じく黒の鎧を身に纏う、それが槍を振り回す。

 つい昨日倒したばかりの黒騎士が、いや黒騎士に化けた魔物だ。

 けれどレオは構えない。
 否、構える必要がない。

 次の瞬間、地面が隆起し、大地の怒りが牙を持った巨大な顎となって黒騎士もろとも噛み潰した。
 さらにそれだけでは飽き足らずに、鋼鉄で出来た槍が黒騎士をめった刺しにしている。
 レオが手出しをするまでもなく、黒騎士が息絶えているのは間違いなかった。

 それを行った二人は横の路地裏から靴音を鳴らしながら現れた。

「おい、どうなっていやがる」

 漆黒に赤い紋様が多数走った槍を肩に預けた勇者ヴァンは忌々しいと言わんばかりの表情のまま、目線を向けることもなくレオに尋ねた。

「……分からない」

「ちっ、使えねえ」

 苛立つヴァンの言葉に背後に立つアリエス達の怒気が膨れ上がるのを感じた。
 しかし彼はそれを一切気にすることなく一人の少女を連れてこちらへと歩いてくる。
 決してレオと視線は合わせない。
 それはレオが呪われていなくても、変わらなかっただろう。

「元凶はお前に任せる。確実に殺せ。俺達は周りの雑魚を全部潰す」

 けれど、彼はレオを認めていないわけではない。
 この騒動の元凶を任せるくらいには、強さを信用している。
 それを感じ、レオはしっかりと頷いた。

 視界の隅でそれを捉えたヴァンはわざとらしく舌打ちをして歩き去っていく。
 おそらく街に解き放たれた魔物を一匹残らず駆逐するのだろう。
 本気の彼を止められる人物など、今この街には自分しかいないはずだ。

「レオ様、今の勇者が持っていた槍はひょっとして……」

 そんな事を思っていたレオにアリエスが尋ねた。
「ああ」と言ってレオは歩き去っていくヴァンに目を向ける。
 彼が肩に担ぐ巨大な槍を見て、頷いた。

「あれも俺のと同じ星域装備って言われているものだよ。
 だから大丈夫。少なくとも街の魔物はヴァン達が何とかしてくれる筈だ」

「……そうですか」

 態度は気に喰わないものの、勇者の強さを知っているアリエスは不満げに頷いた。
 リベラやパインも同じような気持ちを抱いているようだが、今はそれよりも優先すべきことがある。

 レオ達は誰かが何かを言うまでもなく、アルティスの街の中央へと足を進み始めた。
 確信はないけれど、そこにエリシアが居るような、そんな気がした。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが…… アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。 そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。  実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。  剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。  アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。 しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。 そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。 一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった! これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入! 舐めた奴らに、真実が牙を剥く! 何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ? しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない? 訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、 なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト! そして…わかってくる、この異世界の異常性。 出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。 主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。 相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。 ハーレム要素は、不明とします。 復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。 追記  2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。 8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。 2024/02/23 アルファポリスオンリーを解除しました。

平凡冒険者のスローライフ

上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。 平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。 果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか…… ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。

処理中です...