魔王討伐の勇者は国を追い出され、行く当てもない旅に出る ~最強最悪の呪いで全てを奪われた勇者が、大切なものを見つけて呪いを解くまで~

紗沙

文字の大きさ
上 下
45 / 114
第3章 神に愛された女教皇

第45話 宗教総本山の街へ

しおりを挟む
 カマリの街で馬車に乗り、タイル山脈の東側を沿う形で南西へと進んでいく。
 この後、大河に東西にかかる大きな橋を渡れば法国の首都であるレーヴァティはすぐだそうだ。
 ただ、カマリの街からレーヴァティまではかなり距離があり、アリエスが言うには王都からカマリの街までの距離とほぼ同じらしい。

 そのためレオ達三人はかなり長い馬車旅をすることになったのだが。

「そういえば、アリエスとレオについてあまり話を聞いていなかったから聞きたいんだけど……いいかな?」

 久しぶりの長旅ということなのか、窓の外を楽しそうに眺めていたリベラは急に思い出したかのように質問をする。
 同じようになんとなく窓の外を見ていたレオは内心で驚き、視線をリベラに向けた。
 それは聞かれたことに驚いたのではなく、話していなかったのかと思ったからだ。

「そういえば、わたし達のことについて話していませんでしたね」

 同じようなことを思ったのか、カマリに向かう前回の馬車とは違いレオの隣に座ったアリエスは思い出した様子で返した。

「そうだよ。私の事ばっかり話して、不公平だよ」

「別に隠していたわけではないのですが……レオ様、話してもいいですか?」

「ああ、アリエスに任せる」

 あまり長話をするのが得意ではないので、説明はアリエスに任せることにした。
 彼女ならば自分達の事を分かりやすく簡潔に伝えてくれるだろう。

「レオ様はデネブラ王国最強の勇者にして、あの魔王ミリアを討伐した英雄です。
 圧倒的な強さを持ち、さまざまな魔法を操り、膨大な祝福を所持し、特別な武器すら持っています。
 話は、そんなレオ様を愚かな王国が追放したところから始まります」

(分かりやすく……簡潔に?)

 まるで壮大な物語の序盤のように語り始めたアリエスに思わず目を向けてしまうが、彼女は敬愛する主の話をすることに夢中で気づいていない。
 目は少し見開き、やや頬は紅潮し、話に熱が入っているのがよく分かる。
 残念ながら、そこにはいつもの頼れるアリエスの姿はなかった。

「……ちょっと待って、レオって勇者なの?
 それに魔王ミリアを王国が倒したって噂で聞いたけど、あれ本当なんだ……」

「はい、レオ様は世界で最強です」

「……そ、そう」

 胸を張るアリエスに対して思うところがあるようだが、結局リベラは深いことは聞かずに、彼女に続きを促した。
 アリエスは上半身を少し倒して、前のめりになりながら話を続ける。

「ご存じの通り、憎き魔王からレオ様は人から忌避の感情を向けられる呪いを受けました。
 この呪いの右目は隠すと激痛が走るので、布などで覆うことはできません。
 そんな呪いを忌避した王国に追い出されたレオ様は、呪いを解くために西に向かう必要がありました。
 けれどそこで一つ問題が生じました。
 レオ様は戦闘に関しては世界一でも、周辺地理や常識には少しだけ疎く、支える人が必要だったのです。
 そのためレオ様は王都の奴隷商の館でわたしと運命的な出会いを果たし、共に行動をすることになります」

「……へ、へぇ」

 凄い熱の入りように、リベラも気おされている。
 というか、確かにある意味運命的な出会いではあったものの、当時のアリエスは変身魔法を使って本来の姿を隠していたし、少し態度もそっけなかったはずなのだが。

「そしてわたし達は色々あった後に、二人で助け合いながら呪いを治す聖女の噂を聞いてカマリの街を訪れたということです」

(色々あった後に!?)

 内心でレオは叫び、アリエスを凝視する。
 むしろハマルの街での出来事はレオとアリエス二人にとって、とても重要な出来事だったはずなのだが、アリエスはそれをバッサリと省略した。

「……いや、カマリの街に来たなら途中でハマルの街にも行ったでしょ?」

「はい、行きました。
 そこでレオ様は冒険者登録をして、街で一番強い魔物を一撃で倒しました。
 たった一振り。剣を振るうだけで恐ろしい魔物は光に還りました。
 数々の冒険者を苦しめたであろう魔物も、レオ様の前では雑魚同然です」

「……なんであなたが誇らしげなの……」

 得意げな顔で廃屋での戦闘を語るアリエスに、リベラは苦笑いをしている。

 あの廃屋での戦いを、アリエスは見ていないはずだ。
 それに、その戦いの後に起こったことを彼女は話そうとしない。

 彼女に説明を任せたのは自分なので、途中で口を出すつもりもない。
 それにアリエスも自分と同じように廃屋での戦いの後の事件を大切だと思ってくれているようで、それが嬉しかった。

 一方でリベラはアリエスの話を聞いて何かを考え込んでいるようだった。
 腕を組み、じっと床を見つめている。

「それにしても、勇者……カマリの街で出会ったシェイミっていう子も恐ろしい強さの勇者だったけど、レオもその一員ってことだね。
 で、レオについてはもう十分に分かったから、次はアリエスについても教えてよ」

「わたしですか? わたしは滅んでしまった村の長の娘というだけです。
 わたしだけが村で生き残り、奴隷としても使い物にならなくて死にゆく定めだったのですが、レオ様が買ってくださいました。
 特別なことと言えば、レオ様と出会って呪いを癒す祝福に目覚めただけです。
 レオ様の呪いは癒せませんが、それ以外のものなら癒せるのはご存じかと」

 アリエスは自身の過去の事を話したが、今までの過程に関しては話さなかった。
 どうやら自分と同じであの廃屋の一件を大切な思い出として思ってくれているのかもしれない。
 そんなことをレオは思った。

 レオの考えはほぼ合っているものの、レオにとっては喜びで満たされた大切な思い出が、アリエスにとっても同じ感情で満たされた大切な思い出であるとは限らない。

「うん、それには感謝してる。本当にありがとう。
 ……でも、そうなんだ。神秘的な見た目をしているから、良いところのお嬢様かと思ったよ」

「レオ様の奴隷ではあります」

「……ここまで奴隷であることに誇りを持っている奴隷は他に居ないだろうね」

 苦笑いしながらリベラは目を細め、優しげな眼でレオとアリエスを見た。

「……私も人のことは言えないけど、二人とも辛い過去があったんだね。
 でも、今は前を向けているみたいで良かった……あとはレオの呪いを治すだけだね」

「はい、必ず治します」

 リベラの言葉に同意するアリエスには、強い強い感情が込められていた。
 まるで魂に誓うような、そんな一言だった。
 それがやけに心に響いて、けれど心地よい響きでは全然なくて、レオは話題を変えることにした。

「そういえば、これから向かうレーヴァティはどういう場所なんだ?
 名前からしてレーヴァティ法国の首都であることは間違いないと思うけど」

 以前、アリエスから国の首都は国名と同じ名前だということを教えられた。
 例えばレオの属していた国はデネブラ王国であり、その首都は王都デネブラである。
 それゆえにレーヴァティ法国の首都がこれから向かうレーヴァティの街であることは間違いないのだが、その詳細は知らなかった。

「カマリの街でも簡単に言ったけど、創世神教の総本山がある都市だよ。
 創世神っていうのは、すっごく簡単に言うと世界を作った神様のことで、教会だとただ神って呼ばれているの」

「レーヴァティ法国は教会が主導する国家でありながら、軍事力も所持している大国です。
 大陸の東側は主にアルティス帝国、レーヴァティ法国、デネブラ王国の三つが大国ですね。
 とはいえ、デネブラ王国は強大すぎる力を持ちながらも、人類の守護者を自称していますが。
 王国についてはレオ様の方が詳しいですね」

「そうだね。王国や勇者は世界を救うことが第一っていう感じだから」

 実際レオも「世界を救うために」という言葉を頭に刷り込まれるほど教わった。
 それが当時のレオの全てであり、世界とは文字通りこの世界そのものだった。
 今はその定義は横に座る白銀の少女により、目に見えぬものから目に見えるものに変わりつつあるけれど。

「レーヴァティは教会の総本山で、その主導者は3人の教皇から成るの。
 そして彼らを支える立場として13人の枢機卿が居るみたいだよ」

 なぜか少し羨ましそうな視線を向けたまま、リベラはレーヴァティについて続ける。

 レオは視線には気づかずに、レーヴァティの内情を頭でかみ砕く。
 自分が所属していた王国とはかなり内部の状況が違うようだ。
 嫌な視線を向けてくる貴族は居ないが、教会の偉い人は沢山居るということだろう。

「私から話せるのはこのくらいかな。
 でもシェラも言っていたけど、教会は呪いを治す研究もしているみたいだから、何か手掛かりが分かるかもしれないね。
 ひょっとしたら、レオの呪いも解けちゃうかも」

「それならばこの上ない結果なのですが……」

 リベラの言葉に、アリエスは目を伏せる。彼女の気持ちは十分すぎる程分かる。
 自分の呪いが簡単に治せるものではないことは、レオがよく分かっている。

「……ねえレオ」

 こちらを気遣うように、リベラは恐る恐るという感じで尋ねてくる。

「その……私から移した呪いはどう?」

「以前も言ったが、体に影響はない。総量としては、8割くらいまで減ったところか」

 体内の呪いは祝福で押さえつけているために、表に出ることはない。
 それにレオが所持している祝福の数は無数にあるため、そのいくつかを呪いの抑制に使ったところで、戦闘に支障はない。
 流石にシェイミと戦うとなると話は別だが。

「……そう」

 リベラはそう言うと、少しだけ視線を下げ、微笑んだ。

「もし呪いが全部消えたら教えてね。そのときにまた感謝を告げたいから……さ」

「……?」

 それはどこか無理やり作ったような笑顔のようにも見えた。
 全てから救われたはずの彼女がなぜそのような顔をするのかが分からず、レオは首を傾げた。
 その会話の様子をじっとアリエスが何も言わずに見ているのには、気づかないまま。

 馬車は法国へと向かい、橋を渡り始める。
 結局法国に着くまで、3人は世間話こそすれど、それ以上深い話はしなかった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが…… アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。 そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。  実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。  剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。  アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。 しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。 そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。 一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった! これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入! 舐めた奴らに、真実が牙を剥く! 何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ? しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない? 訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、 なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト! そして…わかってくる、この異世界の異常性。 出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。 主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。 相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。 ハーレム要素は、不明とします。 復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。 追記  2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。 8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。 2024/02/23 アルファポリスオンリーを解除しました。

平凡冒険者のスローライフ

上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。 平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。 果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか…… ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。

処理中です...