魔王討伐の勇者は国を追い出され、行く当てもない旅に出る ~最強最悪の呪いで全てを奪われた勇者が、大切なものを見つけて呪いを解くまで~

紗沙

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第1章 呪いを恐れない奴隷少女

第3話 呪われた勇者に対する仕打ち

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 魔王領との境界からデネブラ王国までは馬車で数日かかる。
 その馬車の中でレオは一人、深刻な顔で考え込んでいた。
 窓際の枠に肘を置き、額を手のひらで覆う。
 道中、彼はずっとそんな調子だった。

 魔王領に、アルゴルに行くときにはエバを含めた数人の兵士が馬車に共に居た。
 全員がこれから魔王討伐に赴くレオを励まし、少しでも彼から負担を減らそうと尽力してくれていた。
 それは前の任務でも、これまでの任務でもそうだった。
 レオの周りにはいつも人が居た。

 だから、こんな風に誰も居ない馬車に乗るのは初めてだった。

 レオが呪われたことを知った兵士は手のひらを返した。
 いやそれはレオが悪く考えているだけだ。
 自分では分からないけれど、今の自分は他者に恐怖心を、不安感を与える存在になってしまったようだ。

 あの誰にでも優しいエバや、魔王領に行く前に気軽に話しかけてくれた兵士達もレオを恐れているような雰囲気を出していた。
 彼らは、特にエバはなるべくレオと会話をしてくれた。
 けれどレオは分かっている。

 彼らが、エバが、自分をどうしようもない異物だと感じ、嫌悪し、恐れていることを。

 事実、レオと会話したエバも兵士も一度でさえレオを見ようとはしなかった。
 正確には、レオの右目を視界に入れることを極端に恐れていた。

「なんで……こんなことに……」

 思わずレオは呟く。
 誰も答えないけれど、レオだって分かっている。

 あの時だ。
 魔王ミリアを討伐したあの瞬間、自分は呪われた。
 自分の祝福すら突破して、呪いをかけられた。

 祝福は個人個人が持つ特殊な能力で、神の加護とも言われる。
 その数が多ければ多いほど、呪いを防ぐ。
 そしてレオはこの世界で誰よりも祝福を所持している自信があった。
 だからこそ、呪われないと思っていたのに。

「これは……効くな」

 前言を撤回しよう。
 大したことない、そう言ったが、魔王ミリアは今まで一番の敵だった。
 今なお自分を苦しめるような呪いを残すとは。
 レオは内心で彼女を称賛した。
 そして同時に、恨んだ。

 レオは感情表現が苦手だが、感情がないわけではない。

 どんなときでも無表情だが、内心では普通の人と同じように考えて、感じて、喜怒哀楽だってある。
 けれどそれを表に出さないのではなく、出せないのだ。
 そもそも感情の出し方を教わることすらなかったから。

 さらに強すぎたがゆえにパートナーが居ないのも問題だった。
 他の勇者ならばパートナーの勇者と共に過ごすことで感情というものを知っていくのだろう。
 それなら自分のようにただ敵を壊すだけの存在にはならなかったはずだ。

 けれど、そんな壊すだけの存在の彼でも、今の状況は心に来るものがあった。

「……王国なら、どうにかなるかも……か」

 馬車に乗る寸前にエバから言われた言葉が頭を過ぎる。
 今すぐには呪いをどうにかすることはできない。
 けれど王都に付けば、なにかが分かるかもしれない。
 呪いを解く方法だって、見つかるかもしれない。

 レオの顔を見ずに投げかけられた言葉。
 それはエバの中で最大限の励ましの言葉だったのだろう。
 レオだってよく分かっている。
 エバはこんな状態の自分にも尽くしてくれた。
 なんとか右目の呪いを隠せないかと、布を提供してくれた。

 結局、布で右目を隠した瞬間に以前感じた鋭い痛みが走ったために、レオは隠すことを諦めたが。
 彼の全ての祝福を使い、痛みに耐性を付けても変わらない痛み。
 それはまさに、最上級と呼ぶにふさわしい呪いだろう。

 そんな呪いを解くことが、できるのだろうか。

「……呪いは、治せない」

 それが世間一般での常識。
 一度被ってしまったものは、どうすることもできない。
 その呪いと過ごして、生きていくしかない。

 呪いは病ではない。
 だからレオ達はそれを異常と呼んでいたのだ。
 けれど、まさか自分が異常になるなんて思ってもみなかった。

 しかもレオの呪いは普通の呪いとは違う。
 他者にここまで恐れられるような呪いなど、レオは見たことも聞いたこともない。
 もしこれが魔王ミリアが望んだものならば、それは大成功だろう。

 なにせ彼は外部からの攻撃には遥かに強いが、精神的な内面は普通の人間と変わらないのだから。
 だから、第三者を巻き込んで彼を孤立させるという手段に関しては脱帽ものだ。

「大丈夫……大丈夫だ……」

 馬車の中で、レオは祈るかのように自分を奮い立たせる。
 王国には呪いを解く手段はないかもしれない。
 けれど、国王は優しく、理解のある人だ。
 きっと自分の呪いを解くために奮迅してくれる。
 自分は最強の勇者だ。
 そんな自分を蔑ろにはしないはずだ。

 これまで数多くの魔物を倒してきた。
 魔王だって倒した。
 それに勇者の中で誰よりも強い。
 そんな自分を、捨てるようなことは、普通はしないはずだ。

 そう自分を慰めながらも、レオの不安は大きくなっていく一方だった。



 ×××



 行きよりもさまざまなことを考えていたために、馬車が王都に着くのは思ったよりも早く感じた。
 いつも見てきた王城裏の光景。
 少し遠いがそれを確認したとき、外の騒がしさを感じた。

 それまで道の関係で揺れていた馬車が急に動きを止める。
 まだ王城裏までは距離があるものの、どうやら外に民衆が居るようだ。
 祭りか何かでもやっているのだろうか。

「レオさん、エバです」

 そんなことを考えていると声をかけられ、エバが馬車の扉を開けた。
 彼女はレオの顔を見ないようにしながらも、申し訳なさそうに目を伏せていた。

「すみませんレオさん。国民たちがレオさんが帰ってきたということは魔王を倒したということだと、お祭りムードでして……馬車がこれ以上近づけない状態です。
 なるべく王城に近づいたのですが、ここからは歩くしか……」

 エバの声にレオは絶句する。
 魔王を倒したこと、それは良い。
 事実であるし、これで魔王に苦しめられる人だって居なくなる。
 より平和な世界になるだろう。

 しかし、今自分の状態を他人に見られるのは良くない。
 自分は今、呪われているからだ。

 けれどもいつまでもここに居るわけはいかない。
 兵士は必死に民衆に道を開けるように言っているが、熱狂している民たちはレオを一目見ようと必死で、兵士の言葉など届いていない。
 このままでは、兵士も民も危ない。

『世界に、人々に救いを』

 そう教わったレオは自分から馬車を降りる決意をした。
 腰を浮かせ、立ち上がればエバが扉から離れる。
 晴れ渡っているのか、扉から差し込む光は眩いほど明るい。
 閉め切っていた馬車の室内と比べて、光り輝いているようにさえ見えた。

 しばし逡巡するレオ。
 けれど心を決めたようにゆっくりと扉へ向かう。
 扉の淵に手をかけ、そこを潜り抜ける。

 頭上に広がる雲一つない青空。
 そして差し込む強い日差しに目を細める。
 待ち望んだ勇者の登場に、民衆の熱気は最大になる。
 勇者を称える言葉が、何度も繰り返される。
 響く言葉に、王都を揺らすような錯覚さえ覚えた。

 けれどそんな声が、次第に消えていく。
 レオが姿勢を正し、馬車から完全に下りたときには、誰も言葉を発していなかった。
 皆が皆、レオに恐ろしいものを見る目を向けている。

 それは先ほどのエバ達と同じで、まるで魔物などの異物を見るような目だった。

 一歩、また一歩、レオは歩き出す。
 目的地は王城。
 そこまでの道のりには数多くの民衆が居る。
 先ほどまで熱狂的に騒いでいた、しかし今は何も言わぬ民衆。

 レオが歩くたびに、彼らは動く。
 まるで川の水が引くように、民衆はレオが王城に行くための道を少しずつ作り始める。

 いや、レオを恐れた民衆が彼から少しでも距離を取ろうと離れるのだ。
 それを見て、レオはこれなら馬車も通れたな、なんてことを考えていた。

 ゆったりとしたペースで歩くレオ。
 そして次々と空いていく道。
 その道を作っていく民衆。

 それはあまりにも異常な光景だった。

 やがて道は王城の裏口まで繋がる。
 その途中に居た民衆は、恐怖に顔を歪めたままでレオに道を作った。

 けれど、道を作る途中で一人の少女が民衆についていけずに転んでしまった。

「…………」

 まだ幼い少女だった。
 きっと両親とはぐれてしまったのだろう。
 こんな事態を作ってしまった自分のせいだ。
 そう思い、レオは少女に近づく。

 倒れてしまった彼女を、起こそうと思い――。

「ば、化け物……」

 手を差し伸べようとしたときに少女は目に涙を貯め、震えながら声を出した。
 浴びせられた言葉にレオの手が止まる。
 少女はそのまま自力で立ち上がり、民衆の中へと駆け出し、やがて消えて行ってしまった。

 その場に残ったのはたった一人の男と、目的を失った差し出した手だけ。

 化け物。
 その言葉が、レオの頭を巡る。
 今までは勇者と持て囃されていたのに、今では怪物扱いだ。
 天と地ほど違っている。

(今のは……かなり効いたな)

 ふっと一瞬自虐的に笑い、レオは王城の裏口に再び向かう。

(なんで、俺がこんな扱いを受けなくちゃいけない。
 俺は今までみんなのために頑張ってきたのに)

 望まれるままに、勇者になった。
 望まれるままに、敵を倒し続けた。
 全ては世界を救うために、人々を救うために。

 それが使命だから。
 それが自分の居る意味だから。
 そう教わった。
 そうあるようにした。

 それなのに、なぜ。

 そんな気持ちがレオの中に渦を巻いたとぐろのように鎮座する。
 しかしレオはそれを表面に出すことはなく、王城の中へと足を踏み入れた。
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