202 / 214
第202話 穏やかな日々
しおりを挟む
「虎太郎君、いい天気だねー」
茨城のTier2ダンジョン中層。そこで俺達は平原に横になっている。
望月ちゃんは天気が良いと言っているが、ここはダンジョンなので天気の変化はない。
俺達が探索者を引退してから、3週間くらいが経っただろうか。
拠点としていた東京ではなく、望月ちゃんの実家である茨城県の方に場所を移していた。
とはいえそれは活動場所ということではなく、本当にゆっくりとしているだけの場所だ。
深層ボスを倒したあの日以来、俺達はダンジョンでこのようにゆったりとしている。
(生活が大きく変わったな……)
平原に吹く風を感じながら、俺は目を瞑る。
モンスターと激戦を繰り広げたあの日々が懐かしいくらいに、俺達は穏やかな日々を過ごしていた。
ここはTier2ダンジョンの中層で、出現するモンスターのレベルは低すぎる。
後衛である望月ちゃんですら何発も使える中級魔法で、一撃で倒せるくらいだ。
外部からの脅威は全くないので、のびのびと過ごせている。
「あ、見て見て。心愛さんがインタビュー受けてる」
差し出された端末の画面を、竜乃と一緒に覗き込む。
そこには一対一でインタビューを受ける氷堂の姿があった。
大きくて柔らかそうな椅子はやや高いのか、氷堂は少しだけ足を床から浮かせた状態。
その容姿は整っていて人形のようであるが、いつもの無表情だ。
「このインタビュー、SNSで言われてたんだけど、心愛さんの事を初めて見る人もいて、怖いってコメントもあったんだ。うーん、私はそうは思わないんだけどなぁ……」
そう言って様々な角度から端末を見る望月ちゃん。
右に左に体を動かし、少し上体を逸らして遠くから見たりしている。
ただ思うのだが、端末の液晶に対して見る角度を変えても、そこまで氷堂の見え方は変わらないのではないだろうか。
望月ちゃんの言う通り、端末に映る氷堂はいつもの無表情だが、雰囲気は穏やかだ。
長い付き合いがあると、今の彼女がどちらかと言うとインタビューを楽しみにしているように見えるのだが、初見の人からすると彼女に対する恐怖の方が先に来るのだろう。
(……今になって思うと、随分と難儀な体質というか……まあ本人はそこまで気にしていないみたいだしいいか)
氷堂本人も今は望月ちゃんが居るので問題ないと言っていたので、大丈夫だろう。
そう思って氷堂を映し出すカメラが切り替わったときに、俺はおや、と思った。
(あれ? 神宮さん?)
氷堂に対してインタビューをしているのは神宮さんだった。
彼女は関東支部の職員の筈だが、そうなると氷堂は今東京のスタジオに居るということだろうか。
「ふんふん……へー。あー……ふふふっ」
氷堂と神宮さんのインタビューを見ながら、望月ちゃんは微笑む。
インタビューは神宮さんが尋ねて氷堂が答えるという形式。
それに対して氷堂はいつものように「肯定」「否定」での返答が主だ。
時折補足説明をしているが、それも頻度はかなり少ない。
「心愛さん……緊張しているなぁ……」
いつもよりも口数が少ないのは、彼女が緊張しているからだ。
それを俺達はよく分かっているし、インタビューアーの神宮さんもある程度の付き合いがあるので分かっているが、コメント欄は氷堂を怖がるものもある。
本当、損をする体質だなと感じてしまった。
「あ、そうなんだよね。愛花さん達、下層ボスに挑戦しているんだよね」
インタビューの内容は東京の探索者パーティ「天元の華」へと移る。
京都では氷堂が、東京では俺達が深層をクリアしたが、その後に続く探索者パーティで一番攻略が進んでいるのは、実は東京の方なのだ。
愛花さん達は下層で受注できるクエストを全て完了させ、中ボスを倒せるだけ倒した。
そして次に挑むのが下層ボスである「幻想の起源」。
強大なボス撃破に向けて、俺達の配信を見直し続けているらしい。
そんなことを言う神宮に対して、氷堂は一度頷いて口を開いた。
『肯定。彼らとは一度会ったが、全員がこれから先成長できる逸材だと感じた。
下層ボスはもちろんの事、その先の深層ボスにも、時間をかければ届くと考えている』
『ありがたいお言葉です。関東の探索者の代わりにお礼申し上げます』
『否定。探索者に関東も関西もない。皆仲間』
珍しく口数が多い氷堂と彼女が発した内容にコメント欄の流れが変わる。
これまでは彼女を怖がっていたものが多かったが、今では好意的に見ているコメントが多めだ。
「流石心愛さん……本当、有名探索者のお手本って感じだね」
『……これ、自分が長文で話したことに気づいてちょっと照れてる?』
『竜乃も気づくようになったか。その通りだ』
『流石に長いこと一緒に居るとね。にしてもなるほどねぇ……雰囲気で読むのね』
竜乃の言う通り氷堂の表情は一切変わらないものの、やや雰囲気は張り詰めていて、さらに足のつま先の動くスピードがやや速い。
これは彼女が照れているときの様子だ。
自分で説明していて、どんだけ細かいんだと思わなくもないが。
ちなみに彼女がさらに照れた場合には顔を真っ赤にして顔を背ける。
俺達も一度しか見たことはない。けどきっと望月ちゃんは何度か見てるはず。
この二人、びっくりするほど仲良いし。お兄さん感動だよ。
「そう言えば、エルピスの皆も下層に到達したって。なんか皆がどんどん活躍してて凄いね」
『……そうなのか』
俺が在籍していた時はTier1中層で詰まっていたエルピス。
俺が抜けて、代わりに朝霧さんが入った今、ついにかつての場所を越えて新しい場所へと到達したようだ。
朝霧さんは俺なんかよりもはるかに才能が有り、俺が脱退してからかなりの時間が経っている。
こうなるのも当然なのだが、少し物寂しいというか、なんというか。
まあそれでもエルピスが下層到達パーティの一つになったのは嬉しいことだ。
下手したら天元の華の次の強さのパーティとかになるのではないだろうか。
(いつか、天元の華やエルピスや、他の探索者パーティがダンジョンを攻略して、俺達も追い抜いていくのかもな)
かつて探索者だったころの俺が今こうして追い抜かれたように、今の俺達も、いつの日か。
(でも、それでもいいのかもしれないな)
探索者だった頃には感じなかった感傷に浸る。
あの時との違うのは、自分が行けるところまで来たからだろう。
それに、そばで同じように立ち止まってくれた人が居るからだろう。
(あの時だって、須王や響に弱音を吐けばよかったんだよな。自分の実力に悩んで、誰にも打ち明けられなくて……馬鹿だな、俺は)
風を感じて、俺は再び目を瞑る。
あの時の自分の間違いに気づいて、けれど今はなにも間違っていないことを信じて。
吹き付ける風は、とても気持ちがよかった。
茨城のTier2ダンジョン中層。そこで俺達は平原に横になっている。
望月ちゃんは天気が良いと言っているが、ここはダンジョンなので天気の変化はない。
俺達が探索者を引退してから、3週間くらいが経っただろうか。
拠点としていた東京ではなく、望月ちゃんの実家である茨城県の方に場所を移していた。
とはいえそれは活動場所ということではなく、本当にゆっくりとしているだけの場所だ。
深層ボスを倒したあの日以来、俺達はダンジョンでこのようにゆったりとしている。
(生活が大きく変わったな……)
平原に吹く風を感じながら、俺は目を瞑る。
モンスターと激戦を繰り広げたあの日々が懐かしいくらいに、俺達は穏やかな日々を過ごしていた。
ここはTier2ダンジョンの中層で、出現するモンスターのレベルは低すぎる。
後衛である望月ちゃんですら何発も使える中級魔法で、一撃で倒せるくらいだ。
外部からの脅威は全くないので、のびのびと過ごせている。
「あ、見て見て。心愛さんがインタビュー受けてる」
差し出された端末の画面を、竜乃と一緒に覗き込む。
そこには一対一でインタビューを受ける氷堂の姿があった。
大きくて柔らかそうな椅子はやや高いのか、氷堂は少しだけ足を床から浮かせた状態。
その容姿は整っていて人形のようであるが、いつもの無表情だ。
「このインタビュー、SNSで言われてたんだけど、心愛さんの事を初めて見る人もいて、怖いってコメントもあったんだ。うーん、私はそうは思わないんだけどなぁ……」
そう言って様々な角度から端末を見る望月ちゃん。
右に左に体を動かし、少し上体を逸らして遠くから見たりしている。
ただ思うのだが、端末の液晶に対して見る角度を変えても、そこまで氷堂の見え方は変わらないのではないだろうか。
望月ちゃんの言う通り、端末に映る氷堂はいつもの無表情だが、雰囲気は穏やかだ。
長い付き合いがあると、今の彼女がどちらかと言うとインタビューを楽しみにしているように見えるのだが、初見の人からすると彼女に対する恐怖の方が先に来るのだろう。
(……今になって思うと、随分と難儀な体質というか……まあ本人はそこまで気にしていないみたいだしいいか)
氷堂本人も今は望月ちゃんが居るので問題ないと言っていたので、大丈夫だろう。
そう思って氷堂を映し出すカメラが切り替わったときに、俺はおや、と思った。
(あれ? 神宮さん?)
氷堂に対してインタビューをしているのは神宮さんだった。
彼女は関東支部の職員の筈だが、そうなると氷堂は今東京のスタジオに居るということだろうか。
「ふんふん……へー。あー……ふふふっ」
氷堂と神宮さんのインタビューを見ながら、望月ちゃんは微笑む。
インタビューは神宮さんが尋ねて氷堂が答えるという形式。
それに対して氷堂はいつものように「肯定」「否定」での返答が主だ。
時折補足説明をしているが、それも頻度はかなり少ない。
「心愛さん……緊張しているなぁ……」
いつもよりも口数が少ないのは、彼女が緊張しているからだ。
それを俺達はよく分かっているし、インタビューアーの神宮さんもある程度の付き合いがあるので分かっているが、コメント欄は氷堂を怖がるものもある。
本当、損をする体質だなと感じてしまった。
「あ、そうなんだよね。愛花さん達、下層ボスに挑戦しているんだよね」
インタビューの内容は東京の探索者パーティ「天元の華」へと移る。
京都では氷堂が、東京では俺達が深層をクリアしたが、その後に続く探索者パーティで一番攻略が進んでいるのは、実は東京の方なのだ。
愛花さん達は下層で受注できるクエストを全て完了させ、中ボスを倒せるだけ倒した。
そして次に挑むのが下層ボスである「幻想の起源」。
強大なボス撃破に向けて、俺達の配信を見直し続けているらしい。
そんなことを言う神宮に対して、氷堂は一度頷いて口を開いた。
『肯定。彼らとは一度会ったが、全員がこれから先成長できる逸材だと感じた。
下層ボスはもちろんの事、その先の深層ボスにも、時間をかければ届くと考えている』
『ありがたいお言葉です。関東の探索者の代わりにお礼申し上げます』
『否定。探索者に関東も関西もない。皆仲間』
珍しく口数が多い氷堂と彼女が発した内容にコメント欄の流れが変わる。
これまでは彼女を怖がっていたものが多かったが、今では好意的に見ているコメントが多めだ。
「流石心愛さん……本当、有名探索者のお手本って感じだね」
『……これ、自分が長文で話したことに気づいてちょっと照れてる?』
『竜乃も気づくようになったか。その通りだ』
『流石に長いこと一緒に居るとね。にしてもなるほどねぇ……雰囲気で読むのね』
竜乃の言う通り氷堂の表情は一切変わらないものの、やや雰囲気は張り詰めていて、さらに足のつま先の動くスピードがやや速い。
これは彼女が照れているときの様子だ。
自分で説明していて、どんだけ細かいんだと思わなくもないが。
ちなみに彼女がさらに照れた場合には顔を真っ赤にして顔を背ける。
俺達も一度しか見たことはない。けどきっと望月ちゃんは何度か見てるはず。
この二人、びっくりするほど仲良いし。お兄さん感動だよ。
「そう言えば、エルピスの皆も下層に到達したって。なんか皆がどんどん活躍してて凄いね」
『……そうなのか』
俺が在籍していた時はTier1中層で詰まっていたエルピス。
俺が抜けて、代わりに朝霧さんが入った今、ついにかつての場所を越えて新しい場所へと到達したようだ。
朝霧さんは俺なんかよりもはるかに才能が有り、俺が脱退してからかなりの時間が経っている。
こうなるのも当然なのだが、少し物寂しいというか、なんというか。
まあそれでもエルピスが下層到達パーティの一つになったのは嬉しいことだ。
下手したら天元の華の次の強さのパーティとかになるのではないだろうか。
(いつか、天元の華やエルピスや、他の探索者パーティがダンジョンを攻略して、俺達も追い抜いていくのかもな)
かつて探索者だったころの俺が今こうして追い抜かれたように、今の俺達も、いつの日か。
(でも、それでもいいのかもしれないな)
探索者だった頃には感じなかった感傷に浸る。
あの時との違うのは、自分が行けるところまで来たからだろう。
それに、そばで同じように立ち止まってくれた人が居るからだろう。
(あの時だって、須王や響に弱音を吐けばよかったんだよな。自分の実力に悩んで、誰にも打ち明けられなくて……馬鹿だな、俺は)
風を感じて、俺は再び目を瞑る。
あの時の自分の間違いに気づいて、けれど今はなにも間違っていないことを信じて。
吹き付ける風は、とても気持ちがよかった。
5
お気に入りに追加
155
あなたにおすすめの小説

俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~
シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。
目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。
『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。
カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。
ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。
ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。

神様の願いを叶えて世界最強!! ~職業無職を極めて天下無双する~
波 七海
ファンタジー
※毎週土曜日更新です。よろしくお願い致します。
アウステリア王国の平民の子、レヴィンは、12才の誕生日を迎えたその日に前世の記憶を思い出した。
自分が本当は、藤堂貴正と言う名前で24歳だったという事に……。
天界で上司に結果を出す事を求められている、自称神様に出会った貴正は、異世界に革新を起こし、より進化・深化させてほしいとお願いされる事となる。
その対価はなんと、貴正の願いを叶えてくれる事!?
初めての異世界で、足掻きながらも自分の信じる道を進もうとする貴正。
最強の職業、無職(ニート)となり、混乱する世界を駆け抜ける!!
果たして、彼を待っているものは天国か、地獄か、はたまた……!?
目指すは、神様の願いを叶えて世界最強! 立身出世!

ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。
夜兎ましろ
ファンタジー
高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。
ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。
バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。
動物に好かれまくる体質の少年、ダンジョンを探索する 配信中にレッドドラゴンを手懐けたら大バズりしました!
海夏世もみじ
ファンタジー
旧題:動物に好かれまくる体質の少年、ダンジョン配信中にレッドドラゴン手懐けたら大バズりしました
動物に好かれまくる体質を持つ主人公、藍堂咲太《あいどう・さくた》は、友人にダンジョンカメラというものをもらった。
そのカメラで暇つぶしにダンジョン配信をしようということでダンジョンに向かったのだが、イレギュラーのレッドドラゴンが現れてしまう。
しかし主人公に攻撃は一切せず、喉を鳴らして好意的な様子。その様子が全て配信されており、拡散され、大バズりしてしまった!
戦闘力ミジンコ主人公が魔物や幻獣を手懐けながらダンジョンを進む配信のスタート!
ボッチになった僕がうっかり寄り道してダンジョンに入った結果
安佐ゆう
ファンタジー
第一の人生で心残りがあった者は、異世界に転生して未練を解消する。
そこは「第二の人生」と呼ばれる世界。
煩わしい人間関係から遠ざかり、のんびり過ごしたいと願う少年コイル。
学校を卒業したのち、とりあえず幼馴染たちとパーティーを組んで冒険者になる。だが、コイルのもつギフトが原因で、幼馴染たちのパーティーから追い出されてしまう。
ボッチになったコイルだったが、これ幸いと本来の目的「のんびり自給自足」を果たすため、町を出るのだった。
ロバのポックルとのんびり二人旅。ゴールと決めた森の傍まで来て、何気なくフラっとダンジョンに立ち寄った。そこでコイルを待つ運命は……
基本的には、ほのぼのです。
設定を間違えなければ、毎日12時、18時、22時に更新の予定です。

辻ダンジョン掃除が趣味の底辺社畜、迷惑配信者が汚したダンジョンを掃除していたらうっかり美少女アイドルの配信に映り込み神バズりしてしまう
なっくる
ファンタジー
ダンジョン攻略配信が定着した日本、迷惑配信者が世間を騒がせていた。主人公タクミはダンジョン配信視聴とダンジョン掃除が趣味の社畜。
だが美少女アイドルダンジョン配信者の生配信に映り込んだことで、彼の運命は大きく変わる。実はレアだったお掃除スキルと人間性をダンジョン庁に評価され、美少女アイドルと共にダンジョンのイメージキャラクターに抜擢される。自身を慕ってくれる美少女JKとの楽しい毎日。そして超進化したお掃除スキルで迷惑配信者を懲らしめたことで、彼女と共にダンジョン界屈指の人気者になっていく。
バラ色人生を送るタクミだが……迷惑配信者の背後に潜む陰謀がタクミたちに襲い掛かるのだった。
※他サイトでも掲載しています

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

なんか黄金とかいう馬鹿みたいなスキルを得たのでダラダラ欲望のままに金稼いで人生を楽しもうと思う
ちょす氏
ファンタジー
今の時代においてもっとも平凡な大学生の一人の俺。
卒業を間近に控え、周りの学生たちは冒険者としてのキャリアを選ぶ中、俺の夢はただひとつ、「悠々自適な生活」を送ること。
金も欲しいし、時間も欲しい。
程々に働いて程々に寝る……そんな生活だ。
しかし、それも容易ではなかった。100年前の事件によって。
そのせいで現代の世界は冒険者が主役の時代となっていた。
ある日、半ば興味本位で冒険者登録をしてみた俺は、予想外のスキル「黄金」を手に入れる。
「はぁ?」
俺が望んだのは平和な日常を送るためだが!?
悠々自適な生活とは程遠い、忙しない日々を送ることになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる