136 / 214
第136話 その不安は、杞憂
しおりを挟む
日本No1探索者、氷堂心愛。フランスNo1探索者パーティ、カヌレ。
そしてそこに交じるのは、一般的なただの探索者、望月理奈である。
カヌレの片翼、エマは手元に置かれた書類を手のひらで指し示す。
そこにはフランス語なので詳細は分からないが、望月に関する情報が書かれているようだった。
「紙での情報はありがたくもあるけれど、正直これだけで全てが分かるとは思っていないの。
その人となりを知りたければ、実際に顔を合わせて、その人を見る必要がある。
だから、一般的に知られていることも聞かせてね」
「は、はい……」
「そんなに緊張しないで、ただの質問会よ」
クスクスと微笑むエマ。しかし、望月としては気が気ではない。
そんな望月を無視し、エマは書類に目を走らせる。
「理奈はモンスターテイマーなのよね? それでテイムしているのが白色の竜種と黒色の獣種。名前はそれぞれタツノとコタロウよね?」
「……はい、そうです」
竜乃と虎太郎という名前になじみがないのか、エマの発音は日本語ながらもやや棒読みだった。
「このうちしっかりとテイムをしているのはタツノの方、で合ってるわよね?」
「……? はい」
なぜ今そのようなことを聞かれるのか疑問に思い、望月は首を傾げる。
「コタロウをテイムしているっていうのは、どうして分かるの?」
「テイマーはテイムモンスターと白い線で繋がっているのを見れるんですが、それがあるからです。あと、支援魔法などもかけられますし」
「……ただ、コタロウの情報は見えない?」
「あ、はい。そうですね」
「…………」
望月が答えると、エマは黙り込んでしまった。
隣に座るラファエルも、難しい顔をしている。
「……あ、あの?」
「あ、ええ、ごめんなさい。そうよね……」
そう言ってエマは曖昧な笑みを浮かべた。
「まだ理奈が戦っているところを見たわけではないけれど、貰った情報といくつかの配信、そしてこうして理奈に会うことで私は思うことがあるの。きっとこれはラファエルも同じ」
そこで言葉を区切り、目線を一度だけ伏せ、その後にまっすぐな視線を望月に向けた。
「気を悪くしないで欲しいのだけれど、貴女はどこからどう見ても一般的な探索者に過ぎないわ」
一般的な探索者。その端的な言葉は、望月自身も思っていることだ。
「理奈、よく聞いて。貴女は確かにその年での探索者として考えるとずば抜けているわ。
Tier1下層まで行けるだけで十分すぎる」
けれど、とエマは続ける。
「それは心愛のような、一般とは異なる次元ではない」
「…………それは、分かっています」
今の自分がTier1下層のような前人未到の層に居るのは、虎太郎のお陰だ。
もしもあの日、虎太郎に出会っていなければ、ここにはそもそも居ないだろう。
こうして実際に顔を合わせたからこそ、望月には分かる。
氷堂もエマもラファエルも、普通ではないと。
「テイマーがそうである以上、テイムモンスターであるタツノもまた同じ。
けれど、コタロウは違う」
「はい、分かっています。だからこそ虎太郎君には感謝しています。彼がいなければ、私はここまで来れませんでしたから」
エマの言いたいことが何となく分かり、望月は頷く。自惚れてはいけない、ということだろう。
しかし、エマは首を横に振る。何が違うのか、そう不思議に思った瞬間に、エマは言葉を発した。
「理奈はコタロウを私達と同じだと考えているでしょう?
けれどそうじゃないの。コタロウはそもそも私達とも違う。そう考えているわ」
「……違う?」
「ええ、配信を見ただけだけど、コタロウの強さは確かに探索者の枠組みに収まっている。
けれど一方で、コタロウの成長速度や潜在能力に関しては目を見張るものがあるわ。
それにコタロウを見ていると、あれはどれとも違う。普通の探索者とも、私達とも。それこそ……いえ、何でもないわ」
「……そう、なんですね」
虎太郎が自分達とは違うということはよく分かっているが、氷堂やエマとも違うようだ。
驚きつつも、虎太郎が褒められて、嬉しく感じる。
けれどエマの警告するような言い方には、まだ不安を覚えていた。
「コタロウの強さは日本というよりも世界にとってプラスになる。
貴女達がこれから探索を進めることは素晴らしいことだし、私としても応援しているわ」
「でも」と言って、エマは言葉を区切る。
「その……コタロウとの仲は本当に良いの?」
「はい?」
尋ねられた内容が分からず、望月は聞き返してしまった。
それは今まで誰にも聞かれたことがないような質問だった。
エマは、自分と虎太郎の仲を疑っている。
そのことを悟り、頭が沸騰した。
「……仲は良いですが、なにが言いたいんですか?」
頭を黒い何かが塗りつぶし、必死に怒りを押さえつけながら言葉を発する。
自分の声が今までにないほど低く、エマを睨みつけていることにも気づいていないくらいだ。
別に自分が虎太郎の足手まといと言われるのは良い。自分が力不足と言われるのも良い。
誰よりも自分が分かっていることだからだ。
けれど虎太郎との仲を疑われるのだけは我慢ならなかった。
すっと左の手の甲に感触を感じる。見てみれば、心愛が手を上から握っていた。
「否定。どうか怒らずに、エマの話をもう少しだけ聞いて欲しい」
無表情ながらも気遣うような雰囲気を出している氷堂に、少しだけ頭の熱が引いていく。
ハッとして視線を向ければ、エマも申し訳なさそうに目じりを下げていた。
「ご、ごめんなさい理奈。そうじゃないの。
ただ私達が知れるのは紙での情報と配信だけなの。だから貴女達が本当に仲が良いのかは分からない。
……でも、仲が良いということはよく分かったわ。とりあえずは安心ね」
「エマ、説明」
「そうね。私達が心配している……いえ、心配していたのはたった一つだけよ。
コタロウが理奈と仲違いをして、探索者に敵対しないかということだけ。
コタロウは完全に理奈の管理下にあるわけじゃないもの。何らかの拍子で敵に回ってしまえば、ほとんどの探索者が死んでしまうわ。
でも……そんなことは起こらなさそうね」
エマの言いたいことが分かり、落ち着いた望月は目を瞑って深く息を吐く。
「……すみません、取り乱しました。申し訳ないです」
「いえ、私も申し訳なかったわ。
決してあなた達が仲が悪いということを言いたいわけではないの」
「はい、分かりました。ですが、配信外でも仲は良好だと思います。
意思疎通を取れるわけではないですが、なんとなく虎太郎君の言いたいことは分かりますし、よく触れ合ったりもしますので……」
「そう……それは本当に……本当に良かったわ」
心底安心したように胸を撫で下ろすエマ。
彼女は望月を怒らせてしまったという後ろめたさもあるようだが、望月と虎太郎の仲が良いことが分かって本当に良かった、という気持ちが読み取れた。
「それに、竜乃ちゃんは虎太郎君とコミュニケーションが取れるので、よくじゃれ合っています。私も竜乃ちゃんとは仲が良好ですし、私達の間は問題ないと思います」
「あら、やっぱりそうなのね。配信通り、ということね」
怒りが収まってきたこともあり、普通にエマと会話する望月。
不意に、エマの隣に座るラファエルが手を上げた。
「理奈、質問に答えてくれてありがとう。そしてエマの質問で気分を害して申し訳ない。
誰にだって譲れないものがある。君の怒りも当然だ。許してくれるかい?」
そう言って頭を下げるラファエル。
隣に座るエマもそれに続いた。
「い、いえ、私もちょっと熱くなってしまっただけなので! もちろん許します!」
もう怒りも霧散していた望月は、慌てて首を横に振る。
ラファエルとエマの二人はその声に顔を上げた。
「ありがとう、理奈。
聞きたいことを知れたところで、どうかな? パリのTier1に一緒に潜らない?」
安心したように息を吐いて提案してきたエマの言葉に、望月は頷いた。
そしてそこに交じるのは、一般的なただの探索者、望月理奈である。
カヌレの片翼、エマは手元に置かれた書類を手のひらで指し示す。
そこにはフランス語なので詳細は分からないが、望月に関する情報が書かれているようだった。
「紙での情報はありがたくもあるけれど、正直これだけで全てが分かるとは思っていないの。
その人となりを知りたければ、実際に顔を合わせて、その人を見る必要がある。
だから、一般的に知られていることも聞かせてね」
「は、はい……」
「そんなに緊張しないで、ただの質問会よ」
クスクスと微笑むエマ。しかし、望月としては気が気ではない。
そんな望月を無視し、エマは書類に目を走らせる。
「理奈はモンスターテイマーなのよね? それでテイムしているのが白色の竜種と黒色の獣種。名前はそれぞれタツノとコタロウよね?」
「……はい、そうです」
竜乃と虎太郎という名前になじみがないのか、エマの発音は日本語ながらもやや棒読みだった。
「このうちしっかりとテイムをしているのはタツノの方、で合ってるわよね?」
「……? はい」
なぜ今そのようなことを聞かれるのか疑問に思い、望月は首を傾げる。
「コタロウをテイムしているっていうのは、どうして分かるの?」
「テイマーはテイムモンスターと白い線で繋がっているのを見れるんですが、それがあるからです。あと、支援魔法などもかけられますし」
「……ただ、コタロウの情報は見えない?」
「あ、はい。そうですね」
「…………」
望月が答えると、エマは黙り込んでしまった。
隣に座るラファエルも、難しい顔をしている。
「……あ、あの?」
「あ、ええ、ごめんなさい。そうよね……」
そう言ってエマは曖昧な笑みを浮かべた。
「まだ理奈が戦っているところを見たわけではないけれど、貰った情報といくつかの配信、そしてこうして理奈に会うことで私は思うことがあるの。きっとこれはラファエルも同じ」
そこで言葉を区切り、目線を一度だけ伏せ、その後にまっすぐな視線を望月に向けた。
「気を悪くしないで欲しいのだけれど、貴女はどこからどう見ても一般的な探索者に過ぎないわ」
一般的な探索者。その端的な言葉は、望月自身も思っていることだ。
「理奈、よく聞いて。貴女は確かにその年での探索者として考えるとずば抜けているわ。
Tier1下層まで行けるだけで十分すぎる」
けれど、とエマは続ける。
「それは心愛のような、一般とは異なる次元ではない」
「…………それは、分かっています」
今の自分がTier1下層のような前人未到の層に居るのは、虎太郎のお陰だ。
もしもあの日、虎太郎に出会っていなければ、ここにはそもそも居ないだろう。
こうして実際に顔を合わせたからこそ、望月には分かる。
氷堂もエマもラファエルも、普通ではないと。
「テイマーがそうである以上、テイムモンスターであるタツノもまた同じ。
けれど、コタロウは違う」
「はい、分かっています。だからこそ虎太郎君には感謝しています。彼がいなければ、私はここまで来れませんでしたから」
エマの言いたいことが何となく分かり、望月は頷く。自惚れてはいけない、ということだろう。
しかし、エマは首を横に振る。何が違うのか、そう不思議に思った瞬間に、エマは言葉を発した。
「理奈はコタロウを私達と同じだと考えているでしょう?
けれどそうじゃないの。コタロウはそもそも私達とも違う。そう考えているわ」
「……違う?」
「ええ、配信を見ただけだけど、コタロウの強さは確かに探索者の枠組みに収まっている。
けれど一方で、コタロウの成長速度や潜在能力に関しては目を見張るものがあるわ。
それにコタロウを見ていると、あれはどれとも違う。普通の探索者とも、私達とも。それこそ……いえ、何でもないわ」
「……そう、なんですね」
虎太郎が自分達とは違うということはよく分かっているが、氷堂やエマとも違うようだ。
驚きつつも、虎太郎が褒められて、嬉しく感じる。
けれどエマの警告するような言い方には、まだ不安を覚えていた。
「コタロウの強さは日本というよりも世界にとってプラスになる。
貴女達がこれから探索を進めることは素晴らしいことだし、私としても応援しているわ」
「でも」と言って、エマは言葉を区切る。
「その……コタロウとの仲は本当に良いの?」
「はい?」
尋ねられた内容が分からず、望月は聞き返してしまった。
それは今まで誰にも聞かれたことがないような質問だった。
エマは、自分と虎太郎の仲を疑っている。
そのことを悟り、頭が沸騰した。
「……仲は良いですが、なにが言いたいんですか?」
頭を黒い何かが塗りつぶし、必死に怒りを押さえつけながら言葉を発する。
自分の声が今までにないほど低く、エマを睨みつけていることにも気づいていないくらいだ。
別に自分が虎太郎の足手まといと言われるのは良い。自分が力不足と言われるのも良い。
誰よりも自分が分かっていることだからだ。
けれど虎太郎との仲を疑われるのだけは我慢ならなかった。
すっと左の手の甲に感触を感じる。見てみれば、心愛が手を上から握っていた。
「否定。どうか怒らずに、エマの話をもう少しだけ聞いて欲しい」
無表情ながらも気遣うような雰囲気を出している氷堂に、少しだけ頭の熱が引いていく。
ハッとして視線を向ければ、エマも申し訳なさそうに目じりを下げていた。
「ご、ごめんなさい理奈。そうじゃないの。
ただ私達が知れるのは紙での情報と配信だけなの。だから貴女達が本当に仲が良いのかは分からない。
……でも、仲が良いということはよく分かったわ。とりあえずは安心ね」
「エマ、説明」
「そうね。私達が心配している……いえ、心配していたのはたった一つだけよ。
コタロウが理奈と仲違いをして、探索者に敵対しないかということだけ。
コタロウは完全に理奈の管理下にあるわけじゃないもの。何らかの拍子で敵に回ってしまえば、ほとんどの探索者が死んでしまうわ。
でも……そんなことは起こらなさそうね」
エマの言いたいことが分かり、落ち着いた望月は目を瞑って深く息を吐く。
「……すみません、取り乱しました。申し訳ないです」
「いえ、私も申し訳なかったわ。
決してあなた達が仲が悪いということを言いたいわけではないの」
「はい、分かりました。ですが、配信外でも仲は良好だと思います。
意思疎通を取れるわけではないですが、なんとなく虎太郎君の言いたいことは分かりますし、よく触れ合ったりもしますので……」
「そう……それは本当に……本当に良かったわ」
心底安心したように胸を撫で下ろすエマ。
彼女は望月を怒らせてしまったという後ろめたさもあるようだが、望月と虎太郎の仲が良いことが分かって本当に良かった、という気持ちが読み取れた。
「それに、竜乃ちゃんは虎太郎君とコミュニケーションが取れるので、よくじゃれ合っています。私も竜乃ちゃんとは仲が良好ですし、私達の間は問題ないと思います」
「あら、やっぱりそうなのね。配信通り、ということね」
怒りが収まってきたこともあり、普通にエマと会話する望月。
不意に、エマの隣に座るラファエルが手を上げた。
「理奈、質問に答えてくれてありがとう。そしてエマの質問で気分を害して申し訳ない。
誰にだって譲れないものがある。君の怒りも当然だ。許してくれるかい?」
そう言って頭を下げるラファエル。
隣に座るエマもそれに続いた。
「い、いえ、私もちょっと熱くなってしまっただけなので! もちろん許します!」
もう怒りも霧散していた望月は、慌てて首を横に振る。
ラファエルとエマの二人はその声に顔を上げた。
「ありがとう、理奈。
聞きたいことを知れたところで、どうかな? パリのTier1に一緒に潜らない?」
安心したように息を吐いて提案してきたエマの言葉に、望月は頷いた。
1
お気に入りに追加
155
あなたにおすすめの小説

【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。
アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。
両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。
両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。
テッドには、妹が3人いる。
両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。
このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。
そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。
その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。
両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。
両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…
両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが…
母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。
今日も依頼をこなして、家に帰るんだ!
この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。
お楽しみくださいね!
HOTランキング20位になりました。
皆さん、有り難う御座います。

神様の願いを叶えて世界最強!! ~職業無職を極めて天下無双する~
波 七海
ファンタジー
※毎週土曜日更新です。よろしくお願い致します。
アウステリア王国の平民の子、レヴィンは、12才の誕生日を迎えたその日に前世の記憶を思い出した。
自分が本当は、藤堂貴正と言う名前で24歳だったという事に……。
天界で上司に結果を出す事を求められている、自称神様に出会った貴正は、異世界に革新を起こし、より進化・深化させてほしいとお願いされる事となる。
その対価はなんと、貴正の願いを叶えてくれる事!?
初めての異世界で、足掻きながらも自分の信じる道を進もうとする貴正。
最強の職業、無職(ニート)となり、混乱する世界を駆け抜ける!!
果たして、彼を待っているものは天国か、地獄か、はたまた……!?
目指すは、神様の願いを叶えて世界最強! 立身出世!

俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~
シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。
目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。
『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。
カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。
ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。
ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。

ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。
夜兎ましろ
ファンタジー
高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。
ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。
バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。
動物に好かれまくる体質の少年、ダンジョンを探索する 配信中にレッドドラゴンを手懐けたら大バズりしました!
海夏世もみじ
ファンタジー
旧題:動物に好かれまくる体質の少年、ダンジョン配信中にレッドドラゴン手懐けたら大バズりしました
動物に好かれまくる体質を持つ主人公、藍堂咲太《あいどう・さくた》は、友人にダンジョンカメラというものをもらった。
そのカメラで暇つぶしにダンジョン配信をしようということでダンジョンに向かったのだが、イレギュラーのレッドドラゴンが現れてしまう。
しかし主人公に攻撃は一切せず、喉を鳴らして好意的な様子。その様子が全て配信されており、拡散され、大バズりしてしまった!
戦闘力ミジンコ主人公が魔物や幻獣を手懐けながらダンジョンを進む配信のスタート!

辻ダンジョン掃除が趣味の底辺社畜、迷惑配信者が汚したダンジョンを掃除していたらうっかり美少女アイドルの配信に映り込み神バズりしてしまう
なっくる
ファンタジー
ダンジョン攻略配信が定着した日本、迷惑配信者が世間を騒がせていた。主人公タクミはダンジョン配信視聴とダンジョン掃除が趣味の社畜。
だが美少女アイドルダンジョン配信者の生配信に映り込んだことで、彼の運命は大きく変わる。実はレアだったお掃除スキルと人間性をダンジョン庁に評価され、美少女アイドルと共にダンジョンのイメージキャラクターに抜擢される。自身を慕ってくれる美少女JKとの楽しい毎日。そして超進化したお掃除スキルで迷惑配信者を懲らしめたことで、彼女と共にダンジョン界屈指の人気者になっていく。
バラ色人生を送るタクミだが……迷惑配信者の背後に潜む陰謀がタクミたちに襲い掛かるのだった。
※他サイトでも掲載しています

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

なんか黄金とかいう馬鹿みたいなスキルを得たのでダラダラ欲望のままに金稼いで人生を楽しもうと思う
ちょす氏
ファンタジー
今の時代においてもっとも平凡な大学生の一人の俺。
卒業を間近に控え、周りの学生たちは冒険者としてのキャリアを選ぶ中、俺の夢はただひとつ、「悠々自適な生活」を送ること。
金も欲しいし、時間も欲しい。
程々に働いて程々に寝る……そんな生活だ。
しかし、それも容易ではなかった。100年前の事件によって。
そのせいで現代の世界は冒険者が主役の時代となっていた。
ある日、半ば興味本位で冒険者登録をしてみた俺は、予想外のスキル「黄金」を手に入れる。
「はぁ?」
俺が望んだのは平和な日常を送るためだが!?
悠々自適な生活とは程遠い、忙しない日々を送ることになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる