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23.貴女の為にしたい事。※

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「待ってっ…あっ…んっ!エルッ…待ってってばっ…ああっ!」
「なんでっ…?」

なんでじゃない。
体位を変えているとはいえあれから立て続けに3回も中に出されているのだ。私は5回ばかりイかされてるしそろそろ終わりたい。

なのに一向にやめようとしないエルを止める為喘ぎながらも声を掛けるしかないわけで。

「も……ああっんっ…!もお、終わりっにぃっあっ!」

片足をエルの肩に預けて深くエルのモノが絶え間なく抽挿を繰り返す中、私はなんとかエルに伝えた。だがエルが止まる気配は一向になく、うっとりとした顔で私の顔を見続けている。

ふと優しく微笑んだと思ったら私の恥核に手を伸ばしグリグリとそこを刺激してきた。

「やぁっ、それっ…だめっあああ゛!」
「あー…いい声…。可愛い…。ソフィアの中締まってる…。」

「あぁっ…あ゛、…んっ!ひぃっあ゛!」
「っん…!…ふ、ソフィア…イクならイクッて言わなきゃ駄目だって言ったでしょ?だからやめないんだって…。
今の締め付け俺もきつかった…、危うくまた出すところだった…。」

「い゛っん……あ…あっ!」

嬉しそうに困った表情でエルが一瞬止まってくれたのにまたすぐに動き始めた為体がビクビクッと震えてしまう。
声にならない声をあげたのはイッている最中なのに動かれたからだ。イッた後は少し止まって欲しい所だがエルは止まらないだろう。

なぜなら1回目の行為が終わった後、エルは笑顔で私にこう言ったのだ。


「ソフィア、イク時ちゃんと言葉にしてね?じゃ無いと終われないから。ちゃんと言えたら終わりにしよう…?」

そう言われたら次からはちゃんと伝えてやると意気込んだものの、快楽に溺れてしまった私はそれを伝えるのが困難だと言う事に気付いたのだ。

しかもエルと同時にイかなければ私だけが先にイッてしまうと追撃で刺激を与えられてしまい喘ぐ羽目になっている。

「ふっ…は…あ…、んっ…あぁっ…。」

漸く強い刺激の波が収まると体から力が抜けてくたりとなってしまう。なのに私の膣口はこれでもかというほどエルの肉棒を咥えていて離そうとしない。

エル自身が引き抜けば締め付けながらも私から離れることが出来るというのにエルはそうしないのだ。

「体勢変えよっか。ちょっと動かすよ…。」
「は…ぇ…?っん!」

ズルリと引き抜かれたエルのモノに私はビクッと体を震わせて反応してしまった。もう何度も突かれているためかエルに染まった体が憎たらしい。

肩に乗せていた私の足を置き、ぐるんと腰を捻りエルの方へと引き寄せられる。これはまずい。

「や!エル、それはだめっ!」
「ソフィア後ろから入れるの好きでしょ?ゆっくり入れるし、体勢は変えるから…。」

「ひっ、あっああぅ…あ…。」

エルのモノが確かにゆっくりと私の中へと突き進んでいく。反った肉棒は私の膣壁を擦りながら進んでいく為ゆっくり入れようが刺激を与えられて嬌声が漏れてしまう。

「っ……熱いなぁ…。ソフィアの中…、ドロドロなのに締め付けて凄くエロい…。」
「んっあっ…あああ゛っ…!」

ゆっくり引き抜かれて一気に奥まで入れながらエルは蕩けた声で話す。それを何度か繰り返し私に刺激を与えてくるエルからの快楽を阻害できる手立てはない。

ぺたんと上半身をベッドにひれ伏し腰はがっちりとエルに捕まれ下半身はエルと繋がっているのだ。この状態から動くのすら難しい。

「ソフィアごめんね。」
「ぇ…?な、なにがあっん!っふ…。」

腰を引かれたと思ったらへたり込んでいた私の腕を取りグッと上に引っ張ると後ろから抱き締めるようにエルが包んできた。
それと同時に深く突かれたエルのモノに息が漏れてしまう。

私の体を支える為抱きしめられているその腕の力は優しいのにしっかりと安定していて、エルの体温と合い混ざってホッとしそうになったのも束の間。

「ぁっ!ああっあ゛あ゛!んっあ゛っ!」


次の瞬間には奥に突き上げられるように動き始めたエルに私は意識が飛びそうになってしまった。

肩を掴まれて小刻みに動くエルの熱い吐息が背中に掛かって私の体温までガンガン上がっていくようだ。

「エ、エルッああ゛っんっ!やぁっ…!おくにっああ…!はいっ…るっ…ん゛っあ!」
「入れてるんだよ…はぁっ…。
ソフィアの奥にたくさん注げるようにっ…。」

「も、もおっ!あぅっ……ん!っああ゛!」
「っん…。イク時にちゃんと教えてね…。」

「ん゛あっ!あっあ…、んん゛っ!」

肌と肌が打つかりパンパンと言う音とエルの肉棒が私の膣奥を突いてぐちょぐちょと卑猥な音が響く。快感に抗えずに私の口は嬌声を上げるしか出来ない。

その間にもエルは私の襟足にちゅっと軽くキスを落とし、肩に回した手を下げて胸を優しく触れている。
乳首をきゅっと摘まれると私の膣内も反応してしまったようだ。

「ソフィアッ…、いきなり締め付けないで…。」
「そん、なのっ…わか、っああ…わからなっ…あっ、ん!」

「ここも気持ちいいのはわかるけど…こっちはどうかな…?」
「やっ!エルッやだっまっああっ!ん゛ああっ!」

胸から離された手は私のお腹を撫でるとそのまま下に降りてきて恥核をコリコリと擦られてしまった。恥核を触られた状態でエルに突かれてしまうとどうやら私の体は持たないようで直ぐに達してしまいそうになる。

「エルッ、っああ!エル…やぁ、それっ…、イッ…ちゃあっ…ん゛!っイッちゃうからあっ!」
「漸く教えてくれた…。ソフィアイッちゃうの?我慢は出来ない?」

「む…ぅあっ、んっあ!む、むりぃ…んっ!ああ゛!」
「じゃあイッていいよ…沢山イッて?気持ち良くなって…。」

そう言って親指と人差し指で恥核を摘まみ揉まれながらエルの肉棒が私の膣奥を突いてくると私は呆気なく体を震わせてしまった。

「ああっ!イクッ…ああああ゛っ!」

ぎゅぅぅと膣が締まっているような気がする。なのにエルは突くのを辞めないし、恥核を弄る手を止めようとしない。
イッた状態が継続されるように体がビリビリと痺れる。だけど痛いわけじゃ無くてただただ可笑しくなる様な感覚が全身に行き渡っている感じが止まらない。

「ひ…うあっ…まっ…てっあああっ!」
「イクのが止まらない…?だけど…ごめん、俺もイクからもうちょっとがんばってっ…!」

「あああ゛!!」

気持ち良すぎて本当におかしくなりそうだ。
この間まで処女だったのにエルとセックスをするようになってからというもの、私の体はイクのを覚えてしまって快楽に身を委ねるのが上達してしまっている。

簡単に気を失う事もなくなったのは嬉しいが、その代わり今みたいに刺激を与えられてしまうのだ。

苦しそうに息を吐くエルの顔は見えないものの、その腰の速さと切なそうな呻き声を聞けばもうエルも限界が近いのだろう。だが私も今さっきイッたばかりだというのにエルが私への刺激を止めない為また達しそうになっているのがわかる。

「あっああっ…エ、ルッ…またぁ、イク…んああっ!」
「俺もイク…中出すよっ…!はっ…出るっ…!」

「っーーあっ…んっ!」

グリと奥に突き進んだ先でドクッドクッと跳ねてるのがわかる。エルの熱い吐息が私の背中に掛かって少しくすぐったい。

快楽から解放された私は体にまだ力が入らず、殆どエルが支えてくれている状態だ。
しんどいだろうにエルは私の体を優しく抱きしめていてイッた後の余韻に浸っているのか動かない。

「ふっ……はぁっ…。エル…、離して…。」
「やだ…。」

「重いでしょ…。ベッドに寝かせて…。」
「重くない…。もうちょっと待って…。」

駄々こねみたいに言うエルは今どんな顔をしているのだろう。体を捻っても表情が見え無い為離してもらうため少し待っているとゆっくりと息を整えたエルがのそりと動き始めた。

「ん…ありがとう…。」
「へ?あ、うん?」

私から手を離しそっと自身を引き抜くエル。
その動きに声が漏れそうになるのを耐え、完全にエルから離れると何時間振りの1人の体になった。
ずっとエルに捕まっていたからか体がぎこちなくて軋む様だ。エルの方にくるりと向き直るとエルは少し照れ臭そうにして手を伸ばしてきた。

「ソフィア、おいで。」
「ん?へあっ!?」

おいでといいながら私の上半身を抱きしめてベッドに倒すとはこれ如何に。お互い裸のまま、しかもエルに腕枕された状態になっているため私の前にはエルの首元と鎖骨が見える。

さすがにこのまま寝るわけにはいかないだろう。

「エル…お風呂入りたいんだけど…。」
「ネォのとこではいっただろう?」

「でも汗がいたしっ!いや、かかされたし!」
「ははっ言い直した。ならほら。」
「ひゃっ!?」

一瞬体がぴかっと光った。その光が眩しくて目を閉じてしまったが何か魔法を使ったのだろうか。

「…何したの?」
「浄化魔法。汗は綺麗になった。」

そう言われて動かし辛いが手を動かし自分の首元や胸元をさわさわと触る。確かに先程のベタベタ感は消えていてサラサラになっている。こんな便利な魔法があるなら最初から使って欲しかった。

「むー…確かに汗なくなってる…。」
「シャワーの方が気分的にもすっきりはするだろうが、これで我慢して…。ソフィアとやっと一緒に寝れるんだから…。」

「…ん?あー。」

そういえば大人になってからこうして一緒に寝た事なかったっけ。幼い頃はよく雑魚寝もしてたし、エル何度か私のベッドに潜り込んできた様な気がする。

「離れて寝た方が寝やすくない?」
「このままがいい…。」

私の体に回された手に僅かに力が入った。
その眠そうな声と仕草に何故か心臓がドキッとしてしまい慌てて口を開いた。

「何か掛けないと風邪引くからっ…。」
「ん、わかった。」

眠そうな声をしたエルが右手を僅かに動かすと私とエルの体にふわっと布団が降ってきた。なんとも便利な魔法ばかり使って羨ましい。

少し上を向くとエルのとろんとした顔が見える。目の下のクマがエルには似合わず私は左手でそっとエルの頬を撫でた。

「疲れてるなら早く寝なよ…。抱かないでも逃げないから。」
「ん…、ソフィアを愛したかったから抱いたんだ…。会えなかった分寂しかったんだ…。」

「っ………!」

なんだか胸がきゅーーとする。胸というか心臓が。
エルが吐く言葉が砂糖の様に甘いのは気のせいじゃない。

薄らと目を開けたエルが私の頭にコツンと自分の頭をぶつけてきて、エルもまた私の頬を右手でそっと撫でてながら話す。

「…ごめん、取り逃して。絶対捕まえてソフィアに差し出したかったのに…。徹夜で追いかけ回した甲斐が報われなかったのは苛立つなぁ…。」
「それって…。」

元魔王の話だろう。
まさかここを出てから寝てなかったのだろうか。
そんなにしてまで元魔王を捕まえようとしてくれたのかとまた胸が痛くなる。

「…ありがとう、エル。もう休んで…。」
「…逃げないでね。」

「…逃げないよ。信用してよ。」
「冗談だよ…。ソフィアは真っ向からしか来ないからね…。逃げるはずもないだろうさ…。そろそろ限界…おやすみ…。」

そう言い残してすぅすぅと寝息を立て始めたエルの顔は酷く穏やかで安心しきっていた。
かくいう私は1人焦って下唇を噛み締めている。

(なんか…なんだろ…。まずいかも…。)

今はそれしか言えないが明らかに出会った時よりもエルに惹かれてしまっているのを自覚するには充分過ぎる程だった。
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