チートなタブレットを持って快適異世界生活

ちびすけ

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8巻

8-1

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 魔草探し


 僕、山崎健斗やまざきけんとはある日突然、気が付くと異世界にいた。
 どうしたものかと途方とほうに暮れたが、なぜか持っていたタブレットに入っていた様々なアプリのおかげで、快適に過ごせそうだということが判明する。
 冒険者となった僕は、エルフのフェリスさんがリーダーをつとめる冒険者パーティ『あかつき』に加入して、使役獣しえきじゅうを手に入れたり、魔法薬師まほうくすしの資格をゲットしたりと、楽しく過ごしていた。
 この前は、『暁』のパーティメンバーであるカオツさんと魔法薬師のグレイシスさんがダンジョンで行方不明になったという話を聞いて、皆騒然そうぜんとなった。
 実は、そのダンジョンは幼い魔獣を可愛かわいがってくれる冒険者を閉じ込めてしまうという不思議な場所だった。でも、フェリスさんと仲がいいチェイサーさんという力強いすけのおかげもあって何とか救出することに成功する。
 それから、『暁』のメンバーと面識がある皆を呼んで大規模なバーベキューを開催したんだけど、そこでフェリスさんの気まぐれなリーダー命令が飛び出した。そのせいで、僕を含めた『暁』の皆でAランクに昇格する試験を受ける羽目になってしまう。
 僕が飛ばされた場所は、『王無おうな慟哭どうこく廃墟はいきょ』というダンジョン。
 昇格試験の討伐対象は五種類で、そのうちの『腐狼ふろう』と呼ばれる魔獣は無事倒すことに成功した。
 進化した使役獣のライやハーネ達の力も借りれば、きっと攻略出来ると思うんだけど……
 若干の不安を感じつつ、昇格試験二日目が始まった。


「うん、今日も相変わらずくもり空だ」

 昨日の夜はひどい突風だったから、周りが滅茶苦茶めちゃくちゃになっているかもと思っていたが……何も変化がなかった。
 はちの見た目をした使役獣であるレーヌから聞いた話では、このダンジョンでは『よる』になるととんでもない強風が起きるらしい。でも、明けると何もなかったかのように元通りになるという。
 ダンジョンならではの不思議な現象だよね。

「今日も一日頑張ろう!」

 さわやかさは一切感じない曇り空を見上げながら、両頬りょうほほたたいて気合を入れる。
 力を入れすぎたかと、ヒリヒリする両頬をでている僕の横では、レーヌが仲間達に命令を下していた。

《お前達、我があるじのために情報を集めてくるのだ!》

 周囲の木々に隠れていた彼女の家臣かしんの蜂達――大勢のアーフェレスティスが地上から一気に空高くへと舞い上がり、あちこちに散っていく。

「よろしくね~」

 僕はその後ろ姿に手を振った。
 それからライを呼んで大きくなるようにお願いしてから、くらをつける。
 ハーネ達と一緒にライの背に乗って、足音と気配を消す魔法薬を使った。
 僕はタブレットに表示される周囲の魔獣の状態を教えてくれるアプリ――『危険察知注意報きけんさっちちゅういほう』の画面を確認する。そんな僕の頭上で、ハーネとエクエス――レーヌの家臣の一人――も低空飛行しながら、辺りを見てくれている。
 魔獣のイーちゃんは、レーヌと一緒にライの頭の上で楽しそうに周囲を見ていた。
 この魔獣は以前、カオツさん達を助けたダンジョンで、偶然僕のフードに入ってついてきてしまった子だ。
 正直、自分でもこの子が何かは分からない部分が多いんだよなぁ。


 ライに乗ってしばらく走っていると、森の中から開けた場所に出てきた。
 空を飛んでいるハーネが、前方に少し行った所に廃墟はいきょと化した街が見えると教えてくれる。空から安全そうな道を案内してくれるハーネとエクエスに従って、僕達は街を目指して進んだ。
 最初に訪れた場所とは違って、今回は背の高い建物が目立つ。
 街に入りながら空中に浮かぶ画面に目を向けると、魔獣や魔草まそうの反応もちらほら確認出来た。
 これらは必ずしも倒さなければならないわけではないので、こちらに害がなさそうなものは極力放置だ。
 だが、中には魔法薬の材料になりそうなものもいるので、そういう場合は余裕があれば採取している。
 ここのダンジョンの魔草やら魔獣を材料に使うと、良質な魔法薬を作れるらしい。

「うおぉぉ……やばい、めっちゃ高く売れる魔法薬の素材が、ここだけでもかなりあるんだけど!」

 魔法薬師協会で発行されている、素材の買取料金表を腕輪の中から取り出しながら、僕は周囲を見回した。
 アーフェレスティス達に教えてもらった情報を確認していると、主に魔草系が良い値段で売れることに気付いた。
 なぜ高く売れるものが多いのかと言うと……あまり採取する人がおらず、希少価値が高いかららしい。
 それらはギルドで討伐対象になるような魔草ではなく、Bランク以下の冒険者が採ろうとしても見つけるのに時間がかかり、倒すのも手こずる。
 一方、Aランク以上の冒険者は他に実入りが良い仕事があるので、わざわざ魔草を採りに行くことはない。
 だから、質が良い状態で採取出来る冒険者がかなり限られるようで、それゆえに価値も高い。
 僕の頭の中でチャリーン! とお金の音が鳴った。

「皆、ここは手分けして周辺にある魔草を手に入れよう!」
《試験の魔獣は探さなくてよいのか?》

 僕の言葉を聞いたレーヌが心配そうに尋ねた。

「試験終了までは時間もかなり残っているし、大丈夫だよ」

 僕の試験の心配までしてくれるレーヌさん……なんて主人思いの使役獣なんだ。
 そう思いながら、僕は皆に指示を出していく。

「ハーネとライの二人には、ここから北に一キロくらい離れた場所にある『フェインゼロ』っていう魔草を採ってきてほしい。材料になるところは花と根の部分だね」
《はーい!》
《ご主人! ライはこのフェインゼロって魔草知ってる! いっぱい採ってくるから、期待してて!》
「本当? 出来れば魔法薬の素材として使うから、状態が良いものだと嬉しいかな」
《任せて!》

 そう言い残して、ライを尻尾に巻き付けたハーネと数匹のアーフェレスティス達がフェインゼロがいる方向へ飛び去っていった。
 僕がライ達に手を振って見送っていると、大勢のアーフェレスティス達を連れたエクエスが僕の前にやってくる。

双王そうおう様! ご命令を!」

 エクエスにとってはレーヌが同じ種族としての主なんだけど、そのレーヌの主である僕も同等に忠誠ちゅうせいちかっているという意味を込めて、「双王」と呼んでくれる。

「じゃあ、エクエスとアーフェレスティスの皆さんは、ここから南に三キロ先にある『リンフローグ』の採取をお願いしたいと思って――」
《リンフローグですね! あいつらなら何度かったことがあるのでお任せを! よし、お前ら俺に付いてこい!》
「あ……」
《まったく、せわしない奴だ》

 僕が話している途中で、エクエスが飛び去っていく。
 レーヌはその様子を見てあきれていた。
 いや、どの部分が必要か分かってるのかな?
 僕の心配を見透みすかしたかのように、レーヌが溜息をく。

《あ奴なら、花から根の部分まで全てを持ってくるであろうな》

 僕も多分そうなると思うと同意した。
 気を取り直して、僕はレーヌに声をかける。

「それじゃあ、僕とレーヌ、それにイーちゃんの三人で、ここから少し離れたところに『レーパースァ』と『ネル』を採りに行こう」
《そうだな》
《ぅ~?》

 まだ眠たそうなイーちゃんを肩にのせて、僕達は歩き出した。
 森と違って、街中は道が一応舗装ほそうされている。けれど、廃都市なだけあって部分的に欠けていたり大きく破損はそんしていたりして、油断していると転んで怪我けがしそうだ。
 足元に気を付けて歩きつつ、これから手に入れる魔草の情報を持っているというレーヌから話を聞いた。
 レーヌの話では、『レーパースァ』は強力な神経毒を持つ魔草で、倒した後も素手で触るのは絶対やめたほうがいいとのことだ。
 倒し方を聞くと、まずは魔法薬でもなんでもいいので魔草を〝眠らせる〟。それから、毒系専用の防護手袋で収穫するのだとか。
 地面から引っこ抜くだけで倒せるらしいので、毒にさえ注意すれば大丈夫かな。
 以前毒を持った魔草を採取したことがあるから、防護手袋は準備済みだ。
 今のうちに腕輪から出しておこう。
 そしてレーヌが続けてアドバイスしてくれる。

《あまり知られていないが、出来上がった回復系の魔法薬に『レーパースァ』の毒液をほんの一滴垂らすだけで……回復効果が倍に跳ね上がる》
「えぇっ、そうなの!?」
《あぁ。ただ組み合わせには気を付けないといけない。場合によっては、回復魔法薬が強烈な猛毒に早変わりすることもある》
「うへぇ~」

 タブレットの『魔法薬まほうやく調合ちょうごう』を開けば、組み合わせてもいいものが分かるかなと思ったけれど、検索しても答えは見つからなかった。
 もし試すならレーヌさんと魔法薬師の師匠ししょうであるグレイシスさんに監修かんしゅうしてもらって、作ってみようかな。

《それと、『ネル』は〝うるさい〟魔草だな》
「ん? 煩いってどういうこと?」
《何をしゃべっているのかは理解出来ぬが、キーキーキーキーと変な音を鳴らしてやかましくてな。ただ、何百何千とある花の中に一つだけある『中心花ちゅうしんか』の花粉には、討伐対象の一つである『ジンクヴィーダー』を弱らせる効果がある》
「えっ、本当!?」

 それは是非とも手に入れたいな!
 もし会話が可能なら、以前手に入れた新アプリ――魔草と喋れるアプリを使って、交渉してみよう。花粉をゆずってもらえるかもしれない。
 イーちゃんはまだ眠いのか、いつの間にか肩から僕のフードの中に移っていた。
 どんなに激しく動いてもフードの奥にすっぽりハマるようにして寝ているので、安全のためにもそのまま眠っていてほしい。レーヌに案内をしてもらいながら魔草がいる方向を確認すれば、画面で見るよりかなり距離が離れていた。
 こういう時は、魔獣の一部を自分につけることでその能力を一時的に得られる『魔獣合成まじゅうごうせい』というタブレットの別アプリを使おう。
 ハーネのつばさやして空を飛んでいけば、地上を走るより早く着くからね。


 ハーネのうろこを使用した瞬間、僕の背中に翼が生えた。
 レーヌが僕の肩に座ったのを確認してから空を見上げ、ぐっとひざを曲げて地面をる。
 一瞬にして、僕の身体は空高く浮かんでいた雲と同じ高さに浮いていた。

「昨日も思ったけど、ハーネが進化したからなのか……やっぱり翼が大きくなった感じがあるし、機能も向上している気がするなぁ」

 進化したハーネから鱗をもらった時に、以前使用したものよりも大きくつやも増しているのに気付いていたけど……
 まさか使用時の効果もこんなに変わるなんて思わなかった。
 進化って本当にすごいんだなと感心しながらも、高度を下げて低空飛行で移動を開始した。あまり高いところを飛んでいると、別の魔獣に目を付けられる可能性があるからだ。
 飛んでいる最中、眼下には数種類の魔獣や魔草の群れが見えた。
 もし地上を移動していたらあれらの相手をする必要があって、目的の場所に着くのにものすごく時間がかかると考えると、『魔獣合成』して正解だったな。
 空中に浮かぶ画面を見ると、目的の魔草『レーパースァ』の近くまで来ているのが分かった。
 そこから五百メートルくらい離れた場所に降り立つと、周囲は大きな庭がついた住宅が並んでいるエリアだった。
 家同士が密集しているような所じゃなくて、一軒一軒が広くて、貴族が住んでいそうなたたずまいだ。
 辺りを見回していると、何かが腐ったような異臭が鼻をついた。

「うぷっ……なんだろう、この臭いは」

 あまりの刺激臭で、僕は涙目になりながらそでで鼻と口元を押さえる。
 それから臭いの原因を見つけようとすると、僕の肩から空中に浮かんだレーヌが横から説明してくれる。

《これは『レーパースァ』自身が出す臭いだな》
「えっ、こんな離れた場所にまで〝臭い〟が届くなんて……近くまで行ったら、もっとひどいんじゃ……」
《うむ。あ奴の臭いはそれなりに強い魔獣でさえも近寄れんことがあるほどだからな》
「すごぉ~」

 鼻を押さえつつ相槌あいづちを打ち、僕は先へ進んだ。
 悪臭で強い魔獣を撃退するなんて、地球で言うスカンクにちょっと似てるな~と思いながら、臭いを緩和かんわさせるために鼻呼吸から口呼吸に切り替える。
 それから腕輪の中から目的の魔法薬を探して取り出す。
 これは『点鼻薬てんびやく』で、この魔法薬を鼻の中に入れたら、どんな酷い臭いも瞬時に消えるという優れものだ!
 ただ、一回あたり三十分しか効果が持続しないのと、一回使ったら次の使用までに最低でも二時間は間を空けなきゃならない。
 さらに、他の魔法薬と一緒に使えないのも欠点だ。
 つまり、これを使ったら三十分で『レーパースァ』を倒さなきゃならないということになる。
 毒液を採取する時間を考えたら、もう少し早めに終わらせないと。

「レーヌ、『レーパースァ』の効率のいい倒し方ってある?」
《ふむ。まずは我が配下達で『レーパースァ』の気を引く。そこを我が主が氷系の魔法か何かを使って、奴の動きを止めるのだ。最後にくきの先端に咲いている花を全て切り落とせば倒せる》
「なるほど。ちなみに、『レーパースァ』の毒はレーヌ達には効かないの?」
《『レーパースァ』の毒に限らず、我らはここら辺に咲いている魔草の毒に耐性があるから、なんの脅威きょういにもならない》
「本当!? すごいね!」
《ただ、特殊ダンジョンや上級ダンジョンの最深部に咲いている魔草の毒は、我らにとっても危険であるな》
「分かった、覚えておくね」
《うむ。さて、それじゃあ我が主。どのように攻めるか決まったか?》
「この方法でいこうと思うんだ」

 僕はそう言ってから、腰にいていた剣をさやから引き抜き、腕輪の中から魔獣『ヴォラフロム』のきばを取り出した。
 ヴォラフロムは、全体はイタチのような見た目をしているが、手だけがカマキリみたいになっているという変わった魔獣だ。
 口から火を噴き、手についているするどい刃先で斬り付けると、相手をカッチコチに固まらせてしまう能力がある。
 今回僕が『魔獣合成』のアプリで使いたいのは、この『氷』系の能力だった。
 腕輪から取り出した『ヴォラフロム』の牙を手の甲に置くと――

「おぉっ、すごい!」

 握っている剣の刀身がうっすらと氷に覆われるように徐々に変化していく。
 地面を剣でつつくと、刃先が触れた部分の石や土、それに草がパキパキッと音を立てて凍り付いた。
 それを見たアーフェレスティス達の内の一匹が凍った石に近付き、お尻の針をツンツンと当てると、石は粉々になって砕け落ちた。

「うわっ、初めて使ったけど、この能力は強そうだな」

 これなら魔法薬の効果が切れるまでに倒せそうだ。

「それじゃあレーヌ、行くよ」
《――お前達、け!》

 僕が点鼻薬をさしてから『傀儡師くぐつし』のアプリを起動するのと同時に、レーヌはアーフェレスティス達に指示を出す。
 周囲に隠れていたアーフェレスティス達が、一斉に『レーパースァ』へ向かっていった。
 空中に浮かぶ画面で周囲に危険な魔獣や魔草が近くにいないことを確認してから、僕も『レーパースァ』がいる場所へ向かった。
『レーパースァ』がいる所へ目を向けると、アーフェレスティス達が僕が走る方向とは真逆へ来るように誘導しているところだった。
 めっちゃ臭くて猛毒を持つ魔草っていうから、どんな奇怪な見た目をしているのかと思えば……綺麗な紫陽花あじさいに似ていた。
 大きさは縦一メートル、幅が七メートルほどの紫陽花が群生している感じだ。
 色とりどりの紫陽花の花だけを見ていれば、綺麗だなぁ~という感想で終わったんだけど、茶色い毒の液体を空中にいるアーフェレスティス達に向かって噴射ふんしゃするのを見て、考えを改める。やっぱりあれも魔草だなぁ。
 そんなことを考えながら接近していると、いつの間にか『レーパースァ』との距離は目と鼻の先くらいになっていた。
 崩れかけの岩を駆け上がってそのままジャンプした後、僕はアーフェレスティス達に意識が集中している『レーパースァ』の一番後方にある花を斬り落とした。
 地面に落下した花と切り口近くの茎が、一瞬にして凍っていく。
 そのまま僕は『レーパースァ』の意識がこちらに向く前に、周囲の花々をどんどん斬っていく。
 斬りながら『レーパースァ』をよく見ていると、毒液を噴射していたのは花の部分ではなく、茎の部分にあるコブだと分かった。
 万が一毒液が当たると大変なので、花を斬るだけじゃなくてコブの部分も一緒に斬る。
 途中で『レーパースァ』の毒液をまともに食らったアーフェレスティス達を回収して、魔法薬での治療の時間も挟みつつ、その後も少しずつ花を斬り落とした。
 空中に表示されているタブレットの画面に目を向けると、点鼻薬を使用してからすでに二十分が経過していた。
 凍っていない花の部分も残りわずかだし、このペースなら時間内には終わりそうだ。
 それから数分経って、最後の花をスパッと切ってから、僕はひたいぬぐう。

「ふぃ~、終了したぞ!」

 花の部分を斬るだけなら楽だったけど、いろんな場所から飛んでくる毒液が厄介やっかいだった。
 それに、毒を受けて地面に墜落ついらくしたアーフェレスティスを救助していたこともあって、思いのほか時間がかかった。

「レーヌ、これから毒を採取するんでしょ?」

 僕の問いかけに、レーヌが頷いた。

《その仕事は我々に任せてほしい。主には、地面にある根を引き抜いてもらいたい》
「それくらいお安い御用だよ」

 剣を鞘に戻し、腕輪から毒を防いでくれる手袋と、新たな魔獣の一部――『アオニール』の毛を取り出す。
 僕は手の甲についていた『ヴォラフロム』の牙を外した後、手袋をめた。
 それから『アオニール』の毛で『魔獣合成』を使用する。
 今までは『魔獣合成』を使用したら、体や使用する武器の見た目に変化が現れたけれど、今回はパッと見では分からない。
 それもそのはずで、ゴリラにすごく似ているアオニールの真価は『筋力』。
 だから『アオニール』の力を使えば、根の処理は楽勝だ。
『レーパースァ』の茎をたばつかみ、「よいしょーっ!」という声と共に腕を引くと、地面に隠れていた根の部分がズボッと音を立てながら簡単に引っこ抜けた。
 力自体はそれほど入れていないはずなのに、こんなあっさり抜けるのかと、我ながらビックリした。
 反動でちょっとふら付く僕の背中をアーフェレスティス達が支えてくれたおかげで、倒れるのはまぬがれた。
 ありがとうね!


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