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失踪者が出てるらしいけど……
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歩きながら頭を抱えていると、使い魔達に心配されてしまった。
うん、優しいね君達は。
「リアム様、覚えてますか? リアム様は召喚魔の名前を一文字間違うといった、普通ではあり得ないようなポカをやらかして私を召喚したのを」
「えぇ、えぇ、覚えてますとも」
あの『・』と『、』を間違った思い出は一生忘れることはないだろうね。
まぁ、その間違いのおかげで序列持ちの悪魔であるネヴィルを召喚出来たから、ある意味よかったとも言えるけど。
「基本的には、それぞれの悪魔を呼ぶ為の召喚陣の形は全く違うものとなっております。ですので名前を少し間違えて書いたからといって、普通であれば違う悪魔を呼べるはずがないんです。ただ単に発動せずに失敗して終了です」
「そうなの?」
「はい。ただ、数百年前の人間よりも更に昔――今の時代の人々が『古代人』と呼んでいる、『神の寵児』だと人間が言われていた千年以上前の時代に使われていた『文字』で描かれていたのなら、話は変わります」
「なんで?」
「あの時代に使われていた言葉や文字は神々が直接人間に教えたと言われていて、かなり特殊な力が宿っているんですよ」
「神々が直接人に教えた……そんなことってあるんだ」
「ありますよ。そう言うリアム様だって、直接女神と会話して契約をしたでしょう?」
確かに!
僕も女神様と直接会って話したことがあるんだから、昔の人だってそういうことがあってもおかしくはない。
「話を戻しますが、その時代の言葉で書かれた召喚陣であれば、別の悪魔を呼び出す召喚陣であっても、名前さえ書き変えれば別の悪魔を呼び出すことは可能でしょうね」
ネヴィル曰く、ネヴィルを召喚してしまった召喚陣も古代人が使っていた文字が使われていたんだって。
自分が書き写したものを描いたとはいえ、さすがに十数年前に書いた召喚魔法陣がどのような文字が使われていたのか覚えてはいない。
召喚が成功した後、ちゃんと召喚陣が壊れて使えなくなっているか確認するべきだった。
ネヴィルの話が本当だとすれば……僕が描いた召喚魔法陣がそのまま再利用されている可能性が高い。
さらにアルフィー君から聞いた話と組み合わせると、失踪した人達が多い場所は、僕がネヴィルを呼ぶのに使用した洞窟からかなり近いところに位置する。
なんていうか、嫌な予感ほどよく当たるんだよな……
服を買うのは後にして一度家に帰ることにした。
家に戻る途中、ちょうど家へと帰るウェルドと会ったので、「話がある」と伝えて一緒にそのまま帰ることになった。
歩きながら先ほど町でアルフィー君に聞いた失踪している人達のこと、古代語で書かれた召喚陣のこと、そしてネヴィルを呼んだ時の召喚魔法陣が再利用されているんじゃないかという話をした。
僕の話を聞いたウェルドは、魔法陣が再び使われている可能性は高いでしょうと言った。
「私の元にも最近行方不明者が続出しているという情報は入って来ており、独自に調査していました」
「さすがです」
「手に入れた情報では、一部の過激悪魔崇拝者達が老若男女問わず人を攫って、南部の山間近くにあるアジトに収容してからどこかへと連れて行き……そこから攫われた人達の消息は分かっていないとのことです」
うん。これは……ますます怪しくなってきたぞ。
うん、優しいね君達は。
「リアム様、覚えてますか? リアム様は召喚魔の名前を一文字間違うといった、普通ではあり得ないようなポカをやらかして私を召喚したのを」
「えぇ、えぇ、覚えてますとも」
あの『・』と『、』を間違った思い出は一生忘れることはないだろうね。
まぁ、その間違いのおかげで序列持ちの悪魔であるネヴィルを召喚出来たから、ある意味よかったとも言えるけど。
「基本的には、それぞれの悪魔を呼ぶ為の召喚陣の形は全く違うものとなっております。ですので名前を少し間違えて書いたからといって、普通であれば違う悪魔を呼べるはずがないんです。ただ単に発動せずに失敗して終了です」
「そうなの?」
「はい。ただ、数百年前の人間よりも更に昔――今の時代の人々が『古代人』と呼んでいる、『神の寵児』だと人間が言われていた千年以上前の時代に使われていた『文字』で描かれていたのなら、話は変わります」
「なんで?」
「あの時代に使われていた言葉や文字は神々が直接人間に教えたと言われていて、かなり特殊な力が宿っているんですよ」
「神々が直接人に教えた……そんなことってあるんだ」
「ありますよ。そう言うリアム様だって、直接女神と会話して契約をしたでしょう?」
確かに!
僕も女神様と直接会って話したことがあるんだから、昔の人だってそういうことがあってもおかしくはない。
「話を戻しますが、その時代の言葉で書かれた召喚陣であれば、別の悪魔を呼び出す召喚陣であっても、名前さえ書き変えれば別の悪魔を呼び出すことは可能でしょうね」
ネヴィル曰く、ネヴィルを召喚してしまった召喚陣も古代人が使っていた文字が使われていたんだって。
自分が書き写したものを描いたとはいえ、さすがに十数年前に書いた召喚魔法陣がどのような文字が使われていたのか覚えてはいない。
召喚が成功した後、ちゃんと召喚陣が壊れて使えなくなっているか確認するべきだった。
ネヴィルの話が本当だとすれば……僕が描いた召喚魔法陣がそのまま再利用されている可能性が高い。
さらにアルフィー君から聞いた話と組み合わせると、失踪した人達が多い場所は、僕がネヴィルを呼ぶのに使用した洞窟からかなり近いところに位置する。
なんていうか、嫌な予感ほどよく当たるんだよな……
服を買うのは後にして一度家に帰ることにした。
家に戻る途中、ちょうど家へと帰るウェルドと会ったので、「話がある」と伝えて一緒にそのまま帰ることになった。
歩きながら先ほど町でアルフィー君に聞いた失踪している人達のこと、古代語で書かれた召喚陣のこと、そしてネヴィルを呼んだ時の召喚魔法陣が再利用されているんじゃないかという話をした。
僕の話を聞いたウェルドは、魔法陣が再び使われている可能性は高いでしょうと言った。
「私の元にも最近行方不明者が続出しているという情報は入って来ており、独自に調査していました」
「さすがです」
「手に入れた情報では、一部の過激悪魔崇拝者達が老若男女問わず人を攫って、南部の山間近くにあるアジトに収容してからどこかへと連れて行き……そこから攫われた人達の消息は分かっていないとのことです」
うん。これは……ますます怪しくなってきたぞ。
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