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新たな家へお引越し
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引越しをしようと決まった翌日から、ウェルドがネヴィルを連れて一日中どこかへと出かけていた。
ウェルドがいろんな手続きなどを済ませておいてくれるらしい。
流石に一日二日で終わる作業じゃないらしく、時間がかかっているようだけど、面倒な手続きなどは彼らに任せておくことにする。
その間僕はやることもなくて暇なので、新たな移住先である国について今度は図書館へ使い魔達と一緒に行って調べることにした。
数時間ほど図書館内で調べて分かったのは、今いる国の先代の王様が統治していた頃は貿易が盛んな友好国って感じだったらしいんだけど、今の王様が統治するようになってからは微妙な関係になったようだった。
ただ、魔法師が多くいるおかげで、他の国に比べて魔法を使った快適な生活を送るための魔道具などが豊富に揃っているらしい。
それと農業も盛んらしく、美味しい食べ物が沢山あるって書かれていたから、移住先での楽しみの一つにもなってる。
それ以外の情報はそれほど目立ったものもなかった。
早く引越ししたいなぁ~と思いながら図書館から出て、そろそろお腹も減って来た頃だしお昼でも食べようと家に帰ると、朝早くから出かけていた二人が僕より先に家に帰って来ていた。
もう用事は済んだのかな? と思いながら、冷蔵庫にパンと卵とハムがあったからサンドイッチでも作って食べようと台所へ行こうとしたら、ネヴィルが僕の肩に手を置いて動きを止める。
「リアム様、いいところにお帰りになりました。新しい家が決まりましたので、早速移動しますよ」
「え、家? 移動?」
《キュー?》
《ニャァ~?》
急にそんな事を言われて僕達が首を傾げている間に、突然視界が一瞬にして変化した。
古い木造建築で、家具も必要最低限しか揃えていなかった簡素な部屋に今までいたのに、日当たりが良く、家具やインテリアはシンプルだけど品質の良い物が揃えており、無駄な物が一切ない広い部屋へと様変わりしていた。
リッカルド先輩達のような貴族が住む邸宅まではいかなくても、一般家庭よりも裕福層が住むような部屋に来たって感じ。
「え、なにここ」
「コクターバ国内にある、我らの新居ですよ」
「いつの間に家を買ったの!?」
僕が驚いてそう問えば、ウェルドが先ほどですと言う。
「リアム様にお金の管理や、その他諸々のことを任されたその日のうちにある程度動いていました。さすがに一人で他国を横断したり戸籍を操作することは出来なかったので、ネヴィル様の力をお借りしましたけどね」
さすが元宰相、やる事が手早い。
まぁ、早めにあの国は離れるべきだったから、良かったのかも?
そんなことを思っていたら、ウェルドが僕を見ながらにっこり笑いながら今後のことについて話し出す。
「リアム様からお預かりしたお金の一部を使い、新たな家や戸籍その他諸々なことに使いましたので、かなり減りました」
「……ちなみにどれくらいお金を使ったのかな?」
「残りが半分以下になりましたね」
「半分以下……」
「ですので、今後の生活や活動などを考慮すると、今あるお金を更に増やす必要があります」
一般庶民として生きてきた僕にとって、あんな大金を一日も経たずに使いきったことに内心ビビり散らかしていたんだけど、ウェルドを見ればなんともないといった感じで話し続けているので、うんうんと分かっている振りをしながら話を聞くことにした。
「ですので、リアム様にはこれからギルドへ行って登録してもらいます」
「ギルド?」
「はい。そこで討伐依頼を受けて魔獣のコアを集めていただきたいのです」
「ぼ、僕がっ!?」
「えぇ。リアム様は魔獣に殺されても生き返ることができ、痛みも苦痛も感じないのでしょう? もちろんネヴィル様が一緒にいてこそ出来るものですが……魔獣討伐してコアを採取するのは打って付けのお仕事ではないかと思います」
「そう言われれば……そうかも?」
確かに僕一人だったら魔獣討伐なんて絶対無理だけど、ネヴィルがいたら簡単な作業と言える。
「さすがに私には向かない仕事ですので、私はそれ以外に出来ることをしていこうと思っております」
「ウェルドが出来るお仕事?」
「はい、こう見えても山千海千魑魅魍魎が跋扈する王城内で何十年も生きてきましたので……まぁ、いろいろと、ね」
「そうですか」
いろいろと……なにをするのかは聞かないでおこう。うん。
ちなみに、ウェルドはここ最近魔法をちょくちょく使っていたようで、新しい家に来たと同時に依代人形の中に入っていた。
そんなこんなで――僕はギルドにやって来た。
「うぅぅ……緊張する」
胸を押さえながら建物の扉を潜る。
学園に初めて足を踏み入れた時と同じくらい緊張するんですけど。
そろそろと中を歩き続け、受付のところにたどり着く。
「あ、あの、ギルド登録に来ました」
「身分証明書を」
「はい」
受付には綺麗なお姉さんがいるのかと思ったら、ちょび髭で筋骨隆々のおじさんが座っていた。
強面な顔にビビりながらウェルドから手渡されていた身分証明書を渡せば、直ぐに返してもらう。
「君、戦闘経験は? なにか使える魔法があるとか?」
「あの、僕は浄化師で戦闘経験は皆無なんですが、召喚魔がいて……」
「ほぅ……ちなみに、その召喚魔を見せてもらえたり?」
「はい」
腰のベルトに付けていた憑依人形であるネヴィルを手に取り、受付台の上に置く。
「この子が僕の召喚魔、ネヴィルです」
「……依代がこのような小さな人形とは……初めて見るな」
顎に手を当てて値踏みをするようにネヴィルの憑依人形を見ていたおじさんは、ネヴィルのことを知らないのでヤレヤレといった感じで首を振る。
「ここのギルドが担当するダンジョンや入ってくる依頼は、他とは違ってかなり難しいものを扱うことが多い。君のような何も出来ない子供がいくら召喚魔を持っていたとしても、ここではやっていけねーよ。命を落とすだけだ」
そう言って、登録は諦めて帰ってくれと手で振り払う。
まぁ、このような可愛いウサギの人形を依代として使っていたら、強い悪魔が入っているとは思わないのかも。
どう説明しようかと悩んでいたら、受付台の上で足を伸ばすようにして座っていたネヴィルが、そのまま右腕だけをゆっくりと持ち上げるのを見て――
その動きに、めちゃくちゃ嫌な予感がした。
ウェルドがいろんな手続きなどを済ませておいてくれるらしい。
流石に一日二日で終わる作業じゃないらしく、時間がかかっているようだけど、面倒な手続きなどは彼らに任せておくことにする。
その間僕はやることもなくて暇なので、新たな移住先である国について今度は図書館へ使い魔達と一緒に行って調べることにした。
数時間ほど図書館内で調べて分かったのは、今いる国の先代の王様が統治していた頃は貿易が盛んな友好国って感じだったらしいんだけど、今の王様が統治するようになってからは微妙な関係になったようだった。
ただ、魔法師が多くいるおかげで、他の国に比べて魔法を使った快適な生活を送るための魔道具などが豊富に揃っているらしい。
それと農業も盛んらしく、美味しい食べ物が沢山あるって書かれていたから、移住先での楽しみの一つにもなってる。
それ以外の情報はそれほど目立ったものもなかった。
早く引越ししたいなぁ~と思いながら図書館から出て、そろそろお腹も減って来た頃だしお昼でも食べようと家に帰ると、朝早くから出かけていた二人が僕より先に家に帰って来ていた。
もう用事は済んだのかな? と思いながら、冷蔵庫にパンと卵とハムがあったからサンドイッチでも作って食べようと台所へ行こうとしたら、ネヴィルが僕の肩に手を置いて動きを止める。
「リアム様、いいところにお帰りになりました。新しい家が決まりましたので、早速移動しますよ」
「え、家? 移動?」
《キュー?》
《ニャァ~?》
急にそんな事を言われて僕達が首を傾げている間に、突然視界が一瞬にして変化した。
古い木造建築で、家具も必要最低限しか揃えていなかった簡素な部屋に今までいたのに、日当たりが良く、家具やインテリアはシンプルだけど品質の良い物が揃えており、無駄な物が一切ない広い部屋へと様変わりしていた。
リッカルド先輩達のような貴族が住む邸宅まではいかなくても、一般家庭よりも裕福層が住むような部屋に来たって感じ。
「え、なにここ」
「コクターバ国内にある、我らの新居ですよ」
「いつの間に家を買ったの!?」
僕が驚いてそう問えば、ウェルドが先ほどですと言う。
「リアム様にお金の管理や、その他諸々のことを任されたその日のうちにある程度動いていました。さすがに一人で他国を横断したり戸籍を操作することは出来なかったので、ネヴィル様の力をお借りしましたけどね」
さすが元宰相、やる事が手早い。
まぁ、早めにあの国は離れるべきだったから、良かったのかも?
そんなことを思っていたら、ウェルドが僕を見ながらにっこり笑いながら今後のことについて話し出す。
「リアム様からお預かりしたお金の一部を使い、新たな家や戸籍その他諸々なことに使いましたので、かなり減りました」
「……ちなみにどれくらいお金を使ったのかな?」
「残りが半分以下になりましたね」
「半分以下……」
「ですので、今後の生活や活動などを考慮すると、今あるお金を更に増やす必要があります」
一般庶民として生きてきた僕にとって、あんな大金を一日も経たずに使いきったことに内心ビビり散らかしていたんだけど、ウェルドを見ればなんともないといった感じで話し続けているので、うんうんと分かっている振りをしながら話を聞くことにした。
「ですので、リアム様にはこれからギルドへ行って登録してもらいます」
「ギルド?」
「はい。そこで討伐依頼を受けて魔獣のコアを集めていただきたいのです」
「ぼ、僕がっ!?」
「えぇ。リアム様は魔獣に殺されても生き返ることができ、痛みも苦痛も感じないのでしょう? もちろんネヴィル様が一緒にいてこそ出来るものですが……魔獣討伐してコアを採取するのは打って付けのお仕事ではないかと思います」
「そう言われれば……そうかも?」
確かに僕一人だったら魔獣討伐なんて絶対無理だけど、ネヴィルがいたら簡単な作業と言える。
「さすがに私には向かない仕事ですので、私はそれ以外に出来ることをしていこうと思っております」
「ウェルドが出来るお仕事?」
「はい、こう見えても山千海千魑魅魍魎が跋扈する王城内で何十年も生きてきましたので……まぁ、いろいろと、ね」
「そうですか」
いろいろと……なにをするのかは聞かないでおこう。うん。
ちなみに、ウェルドはここ最近魔法をちょくちょく使っていたようで、新しい家に来たと同時に依代人形の中に入っていた。
そんなこんなで――僕はギルドにやって来た。
「うぅぅ……緊張する」
胸を押さえながら建物の扉を潜る。
学園に初めて足を踏み入れた時と同じくらい緊張するんですけど。
そろそろと中を歩き続け、受付のところにたどり着く。
「あ、あの、ギルド登録に来ました」
「身分証明書を」
「はい」
受付には綺麗なお姉さんがいるのかと思ったら、ちょび髭で筋骨隆々のおじさんが座っていた。
強面な顔にビビりながらウェルドから手渡されていた身分証明書を渡せば、直ぐに返してもらう。
「君、戦闘経験は? なにか使える魔法があるとか?」
「あの、僕は浄化師で戦闘経験は皆無なんですが、召喚魔がいて……」
「ほぅ……ちなみに、その召喚魔を見せてもらえたり?」
「はい」
腰のベルトに付けていた憑依人形であるネヴィルを手に取り、受付台の上に置く。
「この子が僕の召喚魔、ネヴィルです」
「……依代がこのような小さな人形とは……初めて見るな」
顎に手を当てて値踏みをするようにネヴィルの憑依人形を見ていたおじさんは、ネヴィルのことを知らないのでヤレヤレといった感じで首を振る。
「ここのギルドが担当するダンジョンや入ってくる依頼は、他とは違ってかなり難しいものを扱うことが多い。君のような何も出来ない子供がいくら召喚魔を持っていたとしても、ここではやっていけねーよ。命を落とすだけだ」
そう言って、登録は諦めて帰ってくれと手で振り払う。
まぁ、このような可愛いウサギの人形を依代として使っていたら、強い悪魔が入っているとは思わないのかも。
どう説明しようかと悩んでいたら、受付台の上で足を伸ばすようにして座っていたネヴィルが、そのまま右腕だけをゆっくりと持ち上げるのを見て――
その動きに、めちゃくちゃ嫌な予感がした。
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