if TheWorld (もしもの世界)

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もしもの本

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「さっき、カリアに本の内容も変わっていたと言った。
その理由は彼女、あぁ、配信者の事ね。
ラブレターという人が地元を大切にして方言を配信中に使っているからだ。ただ方言を隠せていない人も中には居るだろう。
しかしあの人は地元の事をよくすすめたりここが良いよ!とか言っている。
地元を愛することはすごいことだと思う。
俺はその姿を見てなんのために本を描き始めたのか、を振り返りゆっくり書き始めた。
アニメ、YouTuberの人、本、全てを読んだり見て思い出した。売れなくても、読まれなくても俺は目的のために、誰かの力になりたくて書き始めたのだと。
そこからは前よりも内容に凝った。
世界線もキャラの個性、名前、能力など、
その作品が俺の中で好きな『能力が基本となった世界シリーズ』
その瞬間から一気に4つ程のストーリが出来上がった。
だから今書いている本があるのもあの人のおかげなのだと思うのだ。
ノスタルジーという言葉は知っているだろうか?それは異郷から故郷を懐かしむこと、といった意味で良く使われる。
そういった意味ではあの人の地元を愛するのを見て昔を振り返ってみたのだ。
ふふふ過去を振り返ってこそのかみさk」
「何言ってんの?あんた」
どうやら声に出てしまってたらしい。
「もうその話はなしって決まったでしょ」
「梨ってか?」
「それはもういい」
どうやらこのネタは面白くなかったらしい。
「なぁ、ミラ、お前はどう思う。あの日、あの時間もし俺が…いや俺とあの人と会わなかったらどうなってたと思う?」
「まぁ、その話は私も興味がある。でもね、もしもの世界なんか想像したところで…なんだけどそれが本のネタになったり、何かためになるというのなら話すけどね」
そうしてミラはボーリングの球を専用の布で磨き、投げるところまで歩きながら言った。
「その昔、とある男は本の事しか頭になくてずっと本ばかり書いてた。
それは深夜まで、3時4時なんてざら、それから学校に行って授業中も、配信中もネタ、内容を考えて、とてつもない速さで1冊を完成させた。
それは好きで仕上げていた物、作業とかではなくて本心から好きだった」
そしてボールを投げ、またしても溝に落ちてむすっとした顔をしながら言葉を続けた。
「そしてある日、君はあの人と出会った。その日から恐らく、いや、確実に君の生活習慣は変わった。
作品も以前は内容もしっかりしていなかったものがそれからは面白さはさておき内容もしっかりしてきた。
そう言った観点からも変わったし、性格もね少しマシになった。
私はあの人と君が出会わなかったら人間としては落ちて行ったと思う。
私もすこし接しやすくなったし楽しむ時間は楽しんで書くときは書く、それでもラブレターさんの配信を楽しみすぎて書けてないとこもあるけどね」
そう言いながらミラは席に座った。
「書けないのは別にいいだろ?趣味で書いてんだから、まぁでもそういった意味では変わったんだな」
とある本で人の出会いも重力と書いてあったような気がする。
『運命は前より決められていて俺たちはその道を歩いているだけ、』っと神によって俺とあの人は引き合わされたと言うことか。
「出会いがあるから別れがあり、別れがあるから出会いがある。俺もいつかあの人とさよならしないといけない日が来る。
それは覚悟している。あの人が配信を辞める時、俺がなにかやらかした時、そして俺の目的を果たす。そのためには何かを切り捨てて手放さなければならない。
そうしないと目的は果たせないし、何も失わずに何かを手に入れそうとする。夢を叶えようとするのは、それは他人に不公平だから」
「他人に不公平、ねぇ、それは確かにそうだね、目標に向かって何かを捨てた人に対してそれはそうだと思う。
君は何が正しくて何が悪いかをすぐに判別できる所がすごいと思うよ」
そう言ってミラはドリンクバーへと向かって行くのだった。
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