能力が基本となった世界4

出発前

出発前まであと1時間前となった今俺たちは準備をしていた。
「勝」
隣にいる姉さんが声をかけてきた。
「なに？」
っとクローゼットから銃や弾丸、能力を吸い特殊な攻撃をする銃などを手に取りながら返事をする。
「怪我はもういいの？」
姉さんは準備は要らないのか氷で作った小さなナイフを手で弄びながら言う。
「なんなら私の能力で和らげることもできるけど？」
「別にいい。
医療班の能力でほぼ治ってるから」
俺はありったけの銃と弾丸をカバンと内ポケットに入れながら言う。
「そう。それならいいけど今回は何があるか分からない。
だから気を付けなさい」
「それはお互い様だろ。姉さん」
そして俺たちはお互いに拳を突きつけるのだった。
…
私は自分の部屋のクローゼットから簡単な武器を取り出していた。
「ねぇ、そんなもの持ってどこに行くの？」
っと同じ部屋に居る楓恋さんが声をかけてきた。
「別になんでもないですよ。
ただの訓練です」
「うそ、ただの訓練ならナイフは分かるけど銃は要らないんじゃない？勝なら分かるけど。
それになんだか変」
そういう楓恋さんに私は
「すみません、何を言われようと訓練としか言えません。だって星野さんがそう言ったんですから」
そう言って私は部屋を出て星野さんが居る所へ向かった。
…
「全く、やっかいなことになったもんだ」
「この事は絶対に楓恋さんには言わない事。まぁよく考えたらそうよね。
この組織の他のが居たらそいつらは必然に楓恋さんを守ろうとする。
だけど少人数だと守り切れるとは言えない」
「だろうな」
俺は姫野と端末で通話をしながら準備をしていた。
「まぁ俺達には武器なんか要らないしな」
「あんたが作れるし私はこの拳があるからね」
俺は1泊を置いて言う。その一言を、これはあいつがまだ日本に居て能力も覚醒せず俺とあいつとの関係が姫野を助け出した時にちらっと言ったことだ。だけど今これを言う訳にはいかない。だからこう言うのだ。
「姫野、この件が片付いたら伝えたいことがある」
っと
…