【実話】私は人生を諦めた〜教育委員会の対応〜

授業計画書。苦戦して合格を貰う

忙しい教育実習。何度でも授業計画書を練り直すように指導される私。全てを完璧に仕上げなければならない。

様々な事を行いながらも、何とか授業計画書を完成させる。

まずは道徳の授業だった。当時、生徒達に足りないモラルなどを考えて内容を決めた。そして、授業展開を書き出した。

結果として、職員室前、生徒も多くいるスペースで、指導教員は怒鳴った。

「道徳は、あの本があるだろ！？あれを使って、この指導書通りにすればいいだけだ！」

これが要約した内容だ。道徳用に学校に配布された小さな冊子のような本がある。それを使え。それ以外は認めない。との事。

冊子を読む私。内容は陳腐な物語が書かれていた。勿論、フィクションだ。

学べる事は少ない。むしろ、まともに内容について考える生徒はほとんどいないだろう。

自分で考えた授業展開の方が、まだ生徒が興味を示し、自分なりに考える事で成長に期待ができる。

しかし、実習を無事に乗り越えなければ、教員免許は貰えない。言われた通りに授業を計画する。

用意された本の物語を何度も読み直す。陳腐で、
「これは可哀想ですね」
「こんな事言っちゃだめ」

くらいしか発言できないようなもの。

私的には、何を学ぶ物語なのか、理解ができなかった。

それでも、必死に授業を組み立てる。

そして、指導参考書の通りに（それって意味あるの？）仕上げて、合格を貰った。

いよいよ、道徳の授業を実際に行う時がくる。初めての教壇だ。