上 下
66 / 98
俺だけのブログ日記

8月1日

しおりを挟む
日記を書くのは久しぶりな気がする。

あれから俺の生活に変化はなかった。特に何もなく、本当に平和な日々だった。いつも通りに仕事をして、一人の家に帰る。それの繰り返し。

ブログも、彼女であるはずがない。更新できる訳がないのだから。

そもそも、俺を見つけられるはずがない。もう遠くにいる俺を見つける事なんて不可能だ。

何を恐れていたのだろうか。ただの悪戯に。そもそも、俺に害があるなんて事はあるのだろうか。何かあった時には警察を頼りにすれば良いだけだ。犯人を捕まえてもらって気持ちもスッキリだ。

恐怖感も薄れてやっと日常に戻る事ができた。

そう、ブログを見なければ良い。ただそれだけだ。俺はもう、あのブログを開かない。それで良いじゃないか。

そろそろ山下に離婚の報告と告白の返事をしてもらおう。近いうちに飲みに行こう。

返答次第で、俺の人生は大きく変わるだろうな。でも、この気持ちも整理する事ができる。山下と人生を歩めるのならば、それは幸せだろう。でも、一人で歩む人生も悪くない。また誰かに恋をするかもしれない。

振られるかもしれない怖さはあるけれど、全てを受け入れよう。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

アンティークショップ幽現屋

鷹槻れん
ミステリー
不思議な物ばかりを商うアンティークショップ幽現屋(ゆうげんや)を舞台にしたオムニバス形式の短編集。 幽現屋を訪れたお客さんと、幽現屋で縁(えにし)を結ばれたアンティークグッズとの、ちょっぴり不思議なアレコレを描いたシリーズです。

リモート刑事 笹本翔

雨垂 一滴
ミステリー
 『リモート刑事 笹本翔』は、過去のトラウマと戦う一人の刑事が、リモート捜査で事件を解決していく、刑事ドラマです。  主人公の笹本翔は、かつて警察組織の中でトップクラスの捜査官でしたが、ある事件で仲間を失い、自身も重傷を負ったことで、外出恐怖症(アゴラフォビア)に陥り、現場に出ることができなくなってしまいます。  それでも、彼の卓越した分析力と冷静な判断力は衰えず、リモートで捜査指示を出しながら、次々と難事件を解決していきます。  物語の鍵を握るのは、翔の若き相棒・竹内優斗。熱血漢で行動力に満ちた優斗と、過去の傷を抱えながらも冷静に捜査を指揮する翔。二人の対照的なキャラクターが織りなすバディストーリーです。  翔は果たして過去のトラウマを克服し、再び現場に立つことができるのか?  翔と優斗が数々の難事件に挑戦します!

孤島の洋館と死者の証言

葉羽
ミステリー
高校2年生の神藤葉羽は、学年トップの成績を誇る天才だが、恋愛には奥手な少年。彼の平穏な日常は、幼馴染の望月彩由美と過ごす時間によって色付けされていた。しかし、ある日、彼が大好きな推理小説のイベントに参加するため、二人は不気味な孤島にある古びた洋館に向かうことになる。 その洋館で、参加者の一人が不審死を遂げ、事件は急速に混沌と化す。葉羽は推理の腕を振るい、彩由美と共に事件の真相を追い求めるが、彼らは次第に精神的な恐怖に巻き込まれていく。死者の霊が語る過去の真実、参加者たちの隠された秘密、そして自らの心の中に潜む恐怖。果たして彼らは、事件の謎を解き明かし、無事にこの恐ろしい洋館から脱出できるのか?

歪像の館と消えた令嬢

葉羽
ミステリー
天才高校生・神藤葉羽(しんどう はね)は、幼馴染の望月彩由美から奇妙な相談を受ける。彼女の親友である財閥令嬢、綺羅星天音(きらぼしてんね)が、曰くつきの洋館「視界館」で行われたパーティーの後、忽然と姿を消したというのだ。天音が最後に目撃されたのは、館の「歪みの部屋」。そこでは、目撃者たちの証言が奇妙に食い違い、まるで天音と瓜二つの誰かが入れ替わったかのような状況だった。葉羽は彩由美と共に視界館を訪れ、館に隠された恐るべき謎に挑む。視覚と認識を歪める館の構造、錯綜する証言、そして暗闇に蠢く不気味な影……葉羽は持ち前の推理力で真相を解き明かせるのか?それとも、館の闇に囚われ、永遠に迷い続けるのか?

< 幽霊 >に関する考察

山田 yamada
ミステリー
僕の家には< 幽霊 >が住んでいる。 僕は、その< 幽霊 >が何者なのかを解明すべく、その幽霊とのコミュニケーションを図る。

ARIA(アリア)

残念パパいのっち
ミステリー
山内亮(やまうちとおる)は内見に出かけたアパートでAR越しに不思議な少女、西園寺雫(さいおんじしずく)と出会う。彼女は自分がAIでこのアパートに閉じ込められていると言うが……

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

変な屋敷 ~悪役令嬢を育てた部屋~

aihara
ミステリー
侯爵家の変わり者次女・ヴィッツ・ロードンは博物館で建築物史の学術研究院をしている。 ある日彼女のもとに、婚約者とともに王都でタウンハウスを探している妹・ヤマカ・ロードンが「この屋敷とてもいいんだけど、変な部屋があるの…」と相談を持ち掛けてきた。   とある作品リスペクトの謎解きストーリー。   本編9話(プロローグ含む)、閑話1話の全10話です。

処理中です...