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第37話 まさかの
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朝日が窓枠から、石造りの家の中を照らす。白色に近い石でできた、この家は光を反射させて、部屋を明るくさせた。辺りを見回しているクルードがつぶやく。
「昨日は暗くて見えなかったが、結構、家具とか残ってるものだな」
「そうですね、この絵画とか、親子かな。将軍と……娘さんかな」
「手分けして、村の様子も見て回ろう」
木材で建てられた家々は朽ち果てていたり、炭になっていたりしていたが、点在する石造りの建物は残っている。フィリアは残っている建物に入り、中身を物色するが、なにか違和感を感じていた。
「みんな集まったか。どうだった?」
「クルード様、残ってた鉄の鍋とか調理器具なんですが、ボレアリスでよく使われるものなんですよねぇ」
「さすが料理人だなマシル。でも、ボレアリスに近い村だからなぁ行商人から買ったんじゃあないか?」
「たしかに。その可能性は高いですね」
「クルード、見てくれ……これ。木造造りの家の地面に沢山、埋まっていたんだが……」
ロワンが、両手いっぱいに、錆びたひし形の鉄を持っている。それを見たフィリア以外の三人が驚く。
「これは……バンドーム王国軍の鏃……」
国によって、製鉄方法は違う。剣の形や、鎧、鏃の形も違うのだ。
「ここは、バンドーム王国軍の補給所だったのではない! ボレアリス王国軍の補給所だったのだ」
ボレアリスの補給所だったこの村を、バンドーム王国軍が滅ぼしたのだ。なんのために歴史を曲げて伝えたのかはわからないが、実際に調べた結果、明らかに史実とは違っていた。
とにかく、ボレアリス王国が本格的に攻めて来るとしたら、この廃村を拠点にするはずである。しかし、手つかずであるということは、まだ、しばらくは侵攻してくる気がなさそうだ。
***
「トルス! 今日は飲もう!」
「ルーディアス様、偵察から帰って一言目がそれですか」
「いいじゃないか。しばらく酒なんて飲んでないんだ。いい酒を溜め込んでるんだろ?」
そう言えば、最後にお酒を飲んだのって、修練場で兵士たちと宴会をしたのが最後だ。あれから、目まぐるしい日々を送っていたフィリアもたまには、お酒を飲みたい気分であった。
「そうだな、トルスよ。屋敷で飲む分には大丈夫だろう。なにかあっても私たちがいる」
「クルード殿下が言うならば……」
「ふふふ。クルードと酒を酌み交わす時が来るとはな。今日はとことん飲もうぞ。友よ」
「ロワン……お前の友人をやめたくなりそうだ」
こうして始まった久しぶりの宴会には、豪華な料理と、この地域の名産の二枚貝や魚料理や野菜。そして、ヴェルデモンテ家、秘蔵のワインもテーブルに並んだ。
宴会は、乾杯に始まり、並ぶ料理に舌鼓を打つフィリアたち。話は次第に、偵察で行った廃村の話になる。この国に伝わる史実と違った話を聞くと、トルスは訝しげな、険しい顔に変わっていった。それを、なだめるようにクルードが話す。
「とにかくだ、暫く攻め込んでくることはなさそうなのだ、あまり気にするな」
「いえ、一体、父上はなんのためにそんな偽りを、この国に伝えていたのか……」
「トルス様、なにかベクト様にも事情があったんですよ。きっと」
「その事情とはなんなのだ!」
ドンっとテーブルに拳を振り下ろすトルス。その勢いで、拳に当たったワインのボトルがテーブルから回転しながら落ちる。
――瞬間、傍にいたマーサが、素早くボトルの首を二本の指で抓んだ。
マシルとルーディアスが反応し、椅子に立て掛けていた剣に手をかける。マシルは目を見開き、マーサに向かって、鞘に収まったままの剣で斬りつける。
マシルの剣撃を、後ろに飛びながらワインボトルで捌くマーサ。
「マシル殿! なにをなさるか!」
叫ぶトルスを無視して、マシルは鞘から剣を抜き、更に追撃態勢に入る。
「ルーディアス様、援護を!」
「おう!」
ルーディアスも二本の剣を抜き、構える。凄まじい速さで攻撃を繰り出すマシルに、ワインのボトルを投げつけるマーサ。
マシルはボトルを剣で叩き割るが、その隙に、マーサは壁に飾ってある装飾された剣を手に取った。
マシルの背後から飛び出すルーディアスが双剣で二連撃を繰り出す。一撃目を剣撃を刀身で防ぎ、二撃目は剣の柄で受けながら横に飛ぶ。マーサの着地する瞬間に合わせてマシルがマーサの足を薙ぎ払おうとする。が、マーサは剣を床につきたて躱し、その勢いでマシルの側頭部に蹴りを入れる。
呆気にとられるフィリアは身動きが取れず、いまだ、何が起こっているのか理解が追いつかないでいる。それは、クルードやロワンも同じであった。
片膝を着くマシルの側頭部からは血が流れている。マーサがマシルに追撃できないように、ルーディアスがマシルの横に移動し、双剣を構える。
拮抗状態に入った瞬間、トルスが、双方の間に入りマーサを守るように立ちはだかった。
「お二人共、おやめください! なぜマーサさんに襲いかかるのです!」
「トルス、どけ! 見てわからんか、私とマシルが本気で戦って、このザマだぞ」
「皆さん、マーサさんの指輪を見てください。王妃の指輪と同じものです。フフン、夢でも見ているのでしょうか。マーサさん……あなた何者ですか?」
マーサは、眼の前に背を向けるトルスの首に、剣を当て人質とした。
「昨日は暗くて見えなかったが、結構、家具とか残ってるものだな」
「そうですね、この絵画とか、親子かな。将軍と……娘さんかな」
「手分けして、村の様子も見て回ろう」
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「みんな集まったか。どうだった?」
「クルード様、残ってた鉄の鍋とか調理器具なんですが、ボレアリスでよく使われるものなんですよねぇ」
「さすが料理人だなマシル。でも、ボレアリスに近い村だからなぁ行商人から買ったんじゃあないか?」
「たしかに。その可能性は高いですね」
「クルード、見てくれ……これ。木造造りの家の地面に沢山、埋まっていたんだが……」
ロワンが、両手いっぱいに、錆びたひし形の鉄を持っている。それを見たフィリア以外の三人が驚く。
「これは……バンドーム王国軍の鏃……」
国によって、製鉄方法は違う。剣の形や、鎧、鏃の形も違うのだ。
「ここは、バンドーム王国軍の補給所だったのではない! ボレアリス王国軍の補給所だったのだ」
ボレアリスの補給所だったこの村を、バンドーム王国軍が滅ぼしたのだ。なんのために歴史を曲げて伝えたのかはわからないが、実際に調べた結果、明らかに史実とは違っていた。
とにかく、ボレアリス王国が本格的に攻めて来るとしたら、この廃村を拠点にするはずである。しかし、手つかずであるということは、まだ、しばらくは侵攻してくる気がなさそうだ。
***
「トルス! 今日は飲もう!」
「ルーディアス様、偵察から帰って一言目がそれですか」
「いいじゃないか。しばらく酒なんて飲んでないんだ。いい酒を溜め込んでるんだろ?」
そう言えば、最後にお酒を飲んだのって、修練場で兵士たちと宴会をしたのが最後だ。あれから、目まぐるしい日々を送っていたフィリアもたまには、お酒を飲みたい気分であった。
「そうだな、トルスよ。屋敷で飲む分には大丈夫だろう。なにかあっても私たちがいる」
「クルード殿下が言うならば……」
「ふふふ。クルードと酒を酌み交わす時が来るとはな。今日はとことん飲もうぞ。友よ」
「ロワン……お前の友人をやめたくなりそうだ」
こうして始まった久しぶりの宴会には、豪華な料理と、この地域の名産の二枚貝や魚料理や野菜。そして、ヴェルデモンテ家、秘蔵のワインもテーブルに並んだ。
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ドンっとテーブルに拳を振り下ろすトルス。その勢いで、拳に当たったワインのボトルがテーブルから回転しながら落ちる。
――瞬間、傍にいたマーサが、素早くボトルの首を二本の指で抓んだ。
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マシルの剣撃を、後ろに飛びながらワインボトルで捌くマーサ。
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「おう!」
ルーディアスも二本の剣を抜き、構える。凄まじい速さで攻撃を繰り出すマシルに、ワインのボトルを投げつけるマーサ。
マシルはボトルを剣で叩き割るが、その隙に、マーサは壁に飾ってある装飾された剣を手に取った。
マシルの背後から飛び出すルーディアスが双剣で二連撃を繰り出す。一撃目を剣撃を刀身で防ぎ、二撃目は剣の柄で受けながら横に飛ぶ。マーサの着地する瞬間に合わせてマシルがマーサの足を薙ぎ払おうとする。が、マーサは剣を床につきたて躱し、その勢いでマシルの側頭部に蹴りを入れる。
呆気にとられるフィリアは身動きが取れず、いまだ、何が起こっているのか理解が追いつかないでいる。それは、クルードやロワンも同じであった。
片膝を着くマシルの側頭部からは血が流れている。マーサがマシルに追撃できないように、ルーディアスがマシルの横に移動し、双剣を構える。
拮抗状態に入った瞬間、トルスが、双方の間に入りマーサを守るように立ちはだかった。
「お二人共、おやめください! なぜマーサさんに襲いかかるのです!」
「トルス、どけ! 見てわからんか、私とマシルが本気で戦って、このザマだぞ」
「皆さん、マーサさんの指輪を見てください。王妃の指輪と同じものです。フフン、夢でも見ているのでしょうか。マーサさん……あなた何者ですか?」
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