20 / 58
ライカと白虎編
第十八話 魔獣の殲滅
しおりを挟む
◇◇◇
僕たちが魔獣を広場へと追い込むと、そこには、満身創痍の弟フィンが一〇〇体ほどの魔獣に囲まれている。フィンの歪んだ顔は、怒りと恐れが入り混じっているように見える。
「フィン!」
「あ、兄上……なぜ」
僕の呼びかけに驚いた顔は、まるで死んだ人間を見るような。
僕とフィンの間に蠢く魔獣を薙ぎ払いながら、フィンの元へと辿り着く。
「大丈夫か! フィン」
「あ、うん。あ、兄上……なぜここに」
「よかった。魔力切れになってしまったのかい?」
「あ、ああ」
「危なかったな。でも、もう大丈夫だよフィン。あとは僕に任せろ」
まさか、ここで弟に遭遇するとは思わなかった。しかも、窮地の陥ったところに間に合った良かった。――と思った瞬間。
背中に衝撃を感じた。
「ありがとう。兄上。助かったよ」
フィンは僕を魔獣のいる方向に蹴り押した。
「な!」
「あははは。僕のために死んでくれ! 兄上」
いつからフィンの性根は腐ってしまったのだろう。実の兄を犠牲にしてでも自分が助かろうとするなんて。
体制を崩した僕に魔獣が襲いかかる。
その隙に、フィンと部下たちが街の出口に向かって走り去っていった。
僕に覆いかぶさり、喉元に咬み付こうとする魔獣は、ニャーメイドさんが、切り裂いてくれた。
「ありがとう。ニャーメイドさん」
「ライカ様なら、対処できたでしょうが、おせっかいを焼きました。スミマセン」
「ガッハッハッハ。あれがライカの弟か。面白い奴よ」
お腹に響く図太い声は、マタタビ石を食べた白虎から発せられた。
そして、弟フィンに対する多少の嫌悪感が湧き上がってきた。
「まさか弟に足蹴にされるとは思わなかったよ」
「さて、魔獣たちを片付けたら、お前の弟をつかまえて、説教してやるか」
「そうだね。この数の魔獣だけど大丈夫?」
「案ずるな。我は四聖獣の一角、白虎ぞ!」
この後繰り広げられた、白虎対数百体の魔獣の戦いは、もはや戦いと呼ぶには、一方的過ぎた。
白虎の進む後には、魔獣たちの死骸が細切れとなり転がっている。
広場は魔獣たちの血で赤く染まる。
「すごいな……」
「エエ。さすがは白虎様デス」
僕やニャーメイドさん、眷属の出番はどうやらなさそうだ。
ものの数分のことだった。
まるで世界が終わってしまうのではなかろうか。そんな嵐が目の前にある。
白虎の体は、赤く染まり、牙を剥く顔は、笑っているかのように見える。
魔獣の唸り声、白虎の咆哮は、次第に消えていく。
「ガルルル。久々に、いい運動になったぞ」
静けさを取り戻した、この街の広場には、魔獣の死骸の山の上に立ち尽くす、大きな白虎の姿が、月の明かりに照らされ、逆光となって僕の目に映る。
その影は、徐々に小さくなり小白虎へと姿を変えていく。
「ちょっと、引いちゃったよ……。小白虎」
「四聖獣たるニャレの恐ろしさがわかったか」
「うん。いつもバカにしちゃってごめんね」
「ニャハハ。よいよい。わかればよろしいのニャ」
一〇人いた、眷属たちが崩れ去っていく。
「ああ、消えちゃった。今回は、ニャーメイドさんみたいな眷属は生まれなかったね」
「うむ。コイツは特別なのかもニャ」
たしかに、今回の眷属は、闘争本能むき出しであり、知能、知性があるとは思えなかった。
僕たちは、この街に居る魔獣は全て倒した。
これで、難民キャンプの皆もこの街に戻ってこれるだろう。
街の様子を見ると、食料は食い尽くされているが、幸い建物の損傷は少ない。
この分ならば、復興にはそれほど時間はかからないだろう。
「さて、難民キャンプの皆の食料として、魔獣を運べるだけ運ぼう」
街の外で待つ、料理長さんとマウラさんを呼びに行くと、呆れるような光景を目にする。
僕を足蹴にして逃げたフィンたちは、僕らの馬車を奪うために料理長さんとマウラに剣を向けていたのだ。
「おい、フィン! なにをしてるんだ!」
「あ、兄上……貴様、なぜ生きている」
「そんなことはどうでもいい。なぜ、お前は僕らの仲間に剣を向けているんだ」
「うるせぇ! 逃げるためだ」
開き直るフィンに呆れる。昔は、優しい子だったのに……なぜ、こんなにも、父上のようになってしまったのだろうか。表情まで父上の生き写しだ。
「なぁ、フィン、君が生まれたころからお世話になっている料理長さんに、よく剣を向けられるな」
「僕の命が掛かってるからね。こんな元使用人なんて」
「フィン! お前は、父上と似ているよ。相当ひねくれてしまった」
「うるさい! 無能のユニーク過ぎるが!」
僕の中に、フィンに対する怒りがふつふつと湧き上がってくるのを実感する。
「このバカ弟が! ふふふ。お兄ちゃんがお仕置きをしてあげるか」
「何だ? 四つ星レアスキルの僕に勝てると思っているのか?」
「ああ、見せてあげるよ。お兄ちゃんの六つ星ユニークスキルをね」
僕とフィンの一騎打ちが始まろうとしている。
「皆、手を出さないでね! これは兄弟喧嘩だから」
フィンの部下の心配そうな顔と、小白虎たちのニヤニヤした顔が視界の端に映る。
「こい! フィン」
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
いつも、お読みいただき、コメントもありがとうございます。
本当にありがとうざいます。
コツコツと書いて、やっとHOTランキング3位になることができました。
本当にうれしくて。飛び跳ねてます!
ファンタジー小説大賞にも参加しておりますので、投票していただければ幸いです。
明日の話も楽しみにしてくれたら嬉しいです。
─=≡Σ((( つ•̀ω•́)つ
僕たちが魔獣を広場へと追い込むと、そこには、満身創痍の弟フィンが一〇〇体ほどの魔獣に囲まれている。フィンの歪んだ顔は、怒りと恐れが入り混じっているように見える。
「フィン!」
「あ、兄上……なぜ」
僕の呼びかけに驚いた顔は、まるで死んだ人間を見るような。
僕とフィンの間に蠢く魔獣を薙ぎ払いながら、フィンの元へと辿り着く。
「大丈夫か! フィン」
「あ、うん。あ、兄上……なぜここに」
「よかった。魔力切れになってしまったのかい?」
「あ、ああ」
「危なかったな。でも、もう大丈夫だよフィン。あとは僕に任せろ」
まさか、ここで弟に遭遇するとは思わなかった。しかも、窮地の陥ったところに間に合った良かった。――と思った瞬間。
背中に衝撃を感じた。
「ありがとう。兄上。助かったよ」
フィンは僕を魔獣のいる方向に蹴り押した。
「な!」
「あははは。僕のために死んでくれ! 兄上」
いつからフィンの性根は腐ってしまったのだろう。実の兄を犠牲にしてでも自分が助かろうとするなんて。
体制を崩した僕に魔獣が襲いかかる。
その隙に、フィンと部下たちが街の出口に向かって走り去っていった。
僕に覆いかぶさり、喉元に咬み付こうとする魔獣は、ニャーメイドさんが、切り裂いてくれた。
「ありがとう。ニャーメイドさん」
「ライカ様なら、対処できたでしょうが、おせっかいを焼きました。スミマセン」
「ガッハッハッハ。あれがライカの弟か。面白い奴よ」
お腹に響く図太い声は、マタタビ石を食べた白虎から発せられた。
そして、弟フィンに対する多少の嫌悪感が湧き上がってきた。
「まさか弟に足蹴にされるとは思わなかったよ」
「さて、魔獣たちを片付けたら、お前の弟をつかまえて、説教してやるか」
「そうだね。この数の魔獣だけど大丈夫?」
「案ずるな。我は四聖獣の一角、白虎ぞ!」
この後繰り広げられた、白虎対数百体の魔獣の戦いは、もはや戦いと呼ぶには、一方的過ぎた。
白虎の進む後には、魔獣たちの死骸が細切れとなり転がっている。
広場は魔獣たちの血で赤く染まる。
「すごいな……」
「エエ。さすがは白虎様デス」
僕やニャーメイドさん、眷属の出番はどうやらなさそうだ。
ものの数分のことだった。
まるで世界が終わってしまうのではなかろうか。そんな嵐が目の前にある。
白虎の体は、赤く染まり、牙を剥く顔は、笑っているかのように見える。
魔獣の唸り声、白虎の咆哮は、次第に消えていく。
「ガルルル。久々に、いい運動になったぞ」
静けさを取り戻した、この街の広場には、魔獣の死骸の山の上に立ち尽くす、大きな白虎の姿が、月の明かりに照らされ、逆光となって僕の目に映る。
その影は、徐々に小さくなり小白虎へと姿を変えていく。
「ちょっと、引いちゃったよ……。小白虎」
「四聖獣たるニャレの恐ろしさがわかったか」
「うん。いつもバカにしちゃってごめんね」
「ニャハハ。よいよい。わかればよろしいのニャ」
一〇人いた、眷属たちが崩れ去っていく。
「ああ、消えちゃった。今回は、ニャーメイドさんみたいな眷属は生まれなかったね」
「うむ。コイツは特別なのかもニャ」
たしかに、今回の眷属は、闘争本能むき出しであり、知能、知性があるとは思えなかった。
僕たちは、この街に居る魔獣は全て倒した。
これで、難民キャンプの皆もこの街に戻ってこれるだろう。
街の様子を見ると、食料は食い尽くされているが、幸い建物の損傷は少ない。
この分ならば、復興にはそれほど時間はかからないだろう。
「さて、難民キャンプの皆の食料として、魔獣を運べるだけ運ぼう」
街の外で待つ、料理長さんとマウラさんを呼びに行くと、呆れるような光景を目にする。
僕を足蹴にして逃げたフィンたちは、僕らの馬車を奪うために料理長さんとマウラに剣を向けていたのだ。
「おい、フィン! なにをしてるんだ!」
「あ、兄上……貴様、なぜ生きている」
「そんなことはどうでもいい。なぜ、お前は僕らの仲間に剣を向けているんだ」
「うるせぇ! 逃げるためだ」
開き直るフィンに呆れる。昔は、優しい子だったのに……なぜ、こんなにも、父上のようになってしまったのだろうか。表情まで父上の生き写しだ。
「なぁ、フィン、君が生まれたころからお世話になっている料理長さんに、よく剣を向けられるな」
「僕の命が掛かってるからね。こんな元使用人なんて」
「フィン! お前は、父上と似ているよ。相当ひねくれてしまった」
「うるさい! 無能のユニーク過ぎるが!」
僕の中に、フィンに対する怒りがふつふつと湧き上がってくるのを実感する。
「このバカ弟が! ふふふ。お兄ちゃんがお仕置きをしてあげるか」
「何だ? 四つ星レアスキルの僕に勝てると思っているのか?」
「ああ、見せてあげるよ。お兄ちゃんの六つ星ユニークスキルをね」
僕とフィンの一騎打ちが始まろうとしている。
「皆、手を出さないでね! これは兄弟喧嘩だから」
フィンの部下の心配そうな顔と、小白虎たちのニヤニヤした顔が視界の端に映る。
「こい! フィン」
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
いつも、お読みいただき、コメントもありがとうございます。
本当にありがとうざいます。
コツコツと書いて、やっとHOTランキング3位になることができました。
本当にうれしくて。飛び跳ねてます!
ファンタジー小説大賞にも参加しておりますので、投票していただければ幸いです。
明日の話も楽しみにしてくれたら嬉しいです。
─=≡Σ((( つ•̀ω•́)つ
299
お気に入りに追加
957
あなたにおすすめの小説
5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。
拾った子犬がケルベロスでした~実は古代魔法の使い手だった少年、本気出すとコワい(?)愛犬と楽しく暮らします~
荒井竜馬
ファンタジー
旧題: ケルベロスを拾った少年、パーティ追放されたけど実は絶滅した古代魔法の使い手だったので、愛犬と共に成り上がります。
=========================
<<<<第4回次世代ファンタジーカップ参加中>>>>
参加時325位 → 現在5位!
応援よろしくお願いします!(´▽`)
=========================
S級パーティに所属していたソータは、ある日依頼最中に仲間に崖から突き落とされる。
ソータは基礎的な魔法しか使えないことを理由に、仲間に裏切られたのだった。
崖から落とされたソータが死を覚悟したとき、ソータは地獄を追放されたというケルベロスに偶然命を助けられる。
そして、どう見ても可愛らしい子犬しか見えない自称ケルベロスは、ソータの従魔になりたいと言い出すだけでなく、ソータが使っている魔法が古代魔であることに気づく。
今まで自分が規格外の古代魔法でパーティを守っていたことを知ったソータは、古代魔法を扱って冒険者として成長していく。
そして、ソータを崖から突き落とした本当の理由も徐々に判明していくのだった。
それと同時に、ソータを追放したパーティは、本当の力が明るみになっていってしまう。
ソータの支援魔法に頼り切っていたパーティは、C級ダンジョンにも苦戦するのだった……。
他サイトでも掲載しています。
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
マーラッシュ
ファンタジー
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
天才女薬学者 聖徳晴子の異世界転生
西洋司
ファンタジー
妙齢の薬学者 聖徳晴子(せいとく・はるこ)は、絶世の美貌の持ち主だ。
彼女は思考の並列化作業を得意とする、いわゆる天才。
精力的にフィールドワークをこなし、ついにエリクサーの開発間際というところで、放火で殺されてしまった。
晴子は、権力者達から、その地位を脅かす存在、「敵」と見做されてしまったのだ。
死後、晴子は天界で女神様からこう提案された。
「あなたは生前7人分の活躍をしましたので、異世界行きのチケットが7枚もあるんですよ。もしよろしければ、一度に使い切ってみては如何ですか?」
晴子はその提案を受け容れ、異世界へと旅立った。
じいちゃんから譲られた土地に店を開いた。そしたら限界集落だった店の周りが都会になっていた。
ゆうらしあ
ファンタジー
死ぬ間際、俺はじいちゃんからある土地を譲られた。
木に囲まれてるから陽当たりは悪いし、土地を管理するのにも金は掛かるし…此処だと売ったとしても買う者が居ない。
何より、世話になったじいちゃんから譲られたものだ。
そうだ。この雰囲気を利用してカフェを作ってみよう。
なんか、まぁ、ダラダラと。
で、お客さんは井戸端会議するお婆ちゃんばっかなんだけど……?
「おぉ〜っ!!? 腰が!! 腰が痛くないよ!?」
「あ、足が軽いよぉ〜っ!!」
「あの時みたいに頭が冴えるわ…!!」
あ、あのー…?
その場所には何故か特別な事が起こり続けて…?
これは後々、地球上で異世界の扉が開かれる前からのお話。
※HOT男性向けランキング1位達成
※ファンタジーランキング 24h 3位達成
※ゆる〜く、思うがままに書いている作品です。読者様もゆる〜く呼んで頂ければ幸いです。カクヨムでも投稿中。
左遷されたオッサン、移動販売車と異世界転生でスローライフ!?~貧乏孤児院の救世主!
武蔵野純平
ファンタジー
大手企業に勤める平凡なアラフォー会社員の米櫃亮二は、セクハラ上司に諫言し左遷されてしまう。左遷先の仕事は、移動販売スーパーの運転手だった。ある日、事故が起きてしまい米櫃亮二は、移動販売車ごと異世界に転生してしまう。転生すると亮二と移動販売車に不思議な力が与えられていた。亮二は転生先で出会った孤児たちを救おうと、貧乏孤児院を宿屋に改装し旅館経営を始める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる