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ライカと白虎編
第十四話 白虎のダウジングロッド
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鍛冶場につくとマウラがマタタビ石を持ってくる。
「ウニャァァ! おい、ドワーフ! でかしたニャ。早くよこすニャ」
「わかったわかった。ほーれ、お食べ」
「ニャゥ」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ。
身体が大きくなり、白虎の姿を取り戻す。
その様子を目の当たりにした、マウラが腰を抜かす。
「わわわわわ! びゃ、白虎様じゃ……」
「おい! ドワーフ。恐れ入ったか」
「は、はい……」
マウラはひれ伏し、頭を垂れている。
「ガハハハ。だから我は白虎だと言ったであろう」
「まさか、生きているうちに白虎様をこの目で拝めるとは、ありがたや、ありがたや」
マウラは、白虎を見上げ、揉み手をしている。
「うむうむ。苦しゅうない。さて、ドワーフよ。我の爪を切り落とすが良い」
「よ、よろしいのですか?」
「ああ、一思いにやってくれて構わん」
マウラは、鍛冶場から鏨と金槌を持ってくると、地面に寝転び前足を差し出す白虎に近づく。
「えい」
「ぐっ」
白虎が、苦痛の唸り声を出す。
鏨は白虎の爪に食い込み、折れた爪は地面へと転がる。
「よし、それではこの爪をお前に加工し……」
「えい」
「ぐっ! おい、なぜ二本目を……」
折れた二本目の爪は地面へと転がる。
「まぁ、よい。この爪は、ドワーフ、お前にくれてやるとす……」
「えい!」
「!? イテテテ。おい、もういい! 見てみろ、血がこんなに出……」
「えい!」
「貴様! なぜ四本もーーーっ! 一本で十分だろぉぉ」
恍惚とした表情のマウラさんが、我に返る。
「ハッ! すみません! 幻の素材に興奮してしまいまして……」
白虎の身体は小さくなり、いつもの小白虎の姿になる。
「ライカ……痛いニャ」
「よしよし、かわいそうに」
一旦、屋敷に戻り、手当をする。
「ドワーフめ、いつか細切れにしてやるニャ」
「あれ、マウラさんは?」
「鍛冶場で白虎様の爪を見ながらうっとりしてらっしゃいマス」
◇◇◇
朝、料理長さんがテーブルに皿を並べる。
「本日の朝食はオムライスでございます」
「やったー。僕、料理長さんのオムライス大好きなんだ」
「坊っちゃんが落ち込んでる時に、よく、お作りしましたよね」
「うんうん。懐かしいなぁ。さぁ、小白虎もニャーメイドさんも食べてみなよ」
家族から孤立して、さみしい時、いつも料理長さんがオムライスを作ってくれた。
この味に、何度救われたか。
「う、うミャいニャ」
「はぁん♥」
「人間風情の食べ物なぞ食べない」と言っていた二人も最近は、料理長さんにすっかり胃袋を掴まれてしまっている。
「ねぇ、もう爪、痛くない?」
「ふふふ、もう生えたニャ」
「さすが、小さくても四聖獣だね」
「誰が、豆粒子猫ニャー」
「そこまで言ってないって……」
マウラさんは、朝食に顔を出していない。
「ドワーフの奴は、まだ鍛冶場でニャレの爪を眺めてそうだニャ」
「ハイ、先程覗いたら、白虎様の爪に頬ずりしてました」
「……悪寒がしたニャ。まあいいニャ。鍛冶場に行くニャ」
鍛冶場へ行くと、案の定、まだ白虎の爪に頬ずりするマウラがいた。
「これは白虎様!」
「よいニャ、顔を上げよ」
「して、こんなむさくるしいところに、なにゆえ」
「ニャレの爪でな、ライカにダウジングロッドを作ってほしいニャ」
「ダウジングロッド……はて、それはどのような物ですか?」
小白虎は、ダウジングロッドの形状の説明をする。
「理解しました! それならば、明日には仕上がると思います」
「うむ。たのんだニャ」
マウラは坩堝に消魔素材と白虎の爪を入れ、溶鉱炉に入れる。
鞴で空気を吹き込むと溶鉱炉の温度はぐんぐんと上昇していった。
溶鉱炉から取り出した真っ赤な白虎の爪を、金槌で叩いていく。
◇◇◇
「白虎様! できましたぞ」
二本の、L字に加工された白虎の爪は、綺麗な波模様になっており、握る柄の先には小さなマタタビ石が嵌め込まれている。
「おい、ドワーフ。この三本の傷はなんニャ」
「これは、神酒と申しまして、我らドワーフは白虎様を崇拝しているので、三本線を付けるのです」
「ふむ。良い心がけニャ」
柄のマタタビ石はネジになっており、回すと細い鎖が出てくる。
ペンデュラムというそうだ。
「うむ。よい出来栄えニャ。ライカ、これでダウジングを使ってみるニャ」
「『ダウジング』マタタビ石」
二本のダウジングロッドは、ライカの左側を指す。
「うむ、次はペンデュラムを使ってみるニャ」
鎖の先のマタタビ石が光り出し、対象となるマタタビ石の方向に引っ張られる。
「うむ。よいニャ。ペンデュラムはより詳細な探索が出来るのニャ。上手く使えば、地中深く埋まった物も位置もわかるのニャ」
「すごいなぁ。さすが小さくても四聖獣だね」
「誰が、米粒子猫ニャーー!」
それから、小白虎の指導の元、ダウジングの修練をしている。
かつて、ダウジングスキルを持っている者を従えていただけあって、このスキルに詳しい。
「除外っていうのもできるのニャ」
「除外?」
「ウニャ。鍛冶場にあるマタタビ石を除外するイメージでダウジングすると、鍛冶場にあるマタタビ石には反応しないのニャ」
ダウジングにそんな能力もあったとは。
「やってみるニャ」
「『ダウジング』マタタビ石、『除外』鍛冶場」
ダウジングロッドが反応しはじめ、屋敷の南側を向く。
「ニャ! ジュルリ。さて皆の者、マタタビ石探しに出発ニャ」
「ウニャァァ! おい、ドワーフ! でかしたニャ。早くよこすニャ」
「わかったわかった。ほーれ、お食べ」
「ニャゥ」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ。
身体が大きくなり、白虎の姿を取り戻す。
その様子を目の当たりにした、マウラが腰を抜かす。
「わわわわわ! びゃ、白虎様じゃ……」
「おい! ドワーフ。恐れ入ったか」
「は、はい……」
マウラはひれ伏し、頭を垂れている。
「ガハハハ。だから我は白虎だと言ったであろう」
「まさか、生きているうちに白虎様をこの目で拝めるとは、ありがたや、ありがたや」
マウラは、白虎を見上げ、揉み手をしている。
「うむうむ。苦しゅうない。さて、ドワーフよ。我の爪を切り落とすが良い」
「よ、よろしいのですか?」
「ああ、一思いにやってくれて構わん」
マウラは、鍛冶場から鏨と金槌を持ってくると、地面に寝転び前足を差し出す白虎に近づく。
「えい」
「ぐっ」
白虎が、苦痛の唸り声を出す。
鏨は白虎の爪に食い込み、折れた爪は地面へと転がる。
「よし、それではこの爪をお前に加工し……」
「えい」
「ぐっ! おい、なぜ二本目を……」
折れた二本目の爪は地面へと転がる。
「まぁ、よい。この爪は、ドワーフ、お前にくれてやるとす……」
「えい!」
「!? イテテテ。おい、もういい! 見てみろ、血がこんなに出……」
「えい!」
「貴様! なぜ四本もーーーっ! 一本で十分だろぉぉ」
恍惚とした表情のマウラさんが、我に返る。
「ハッ! すみません! 幻の素材に興奮してしまいまして……」
白虎の身体は小さくなり、いつもの小白虎の姿になる。
「ライカ……痛いニャ」
「よしよし、かわいそうに」
一旦、屋敷に戻り、手当をする。
「ドワーフめ、いつか細切れにしてやるニャ」
「あれ、マウラさんは?」
「鍛冶場で白虎様の爪を見ながらうっとりしてらっしゃいマス」
◇◇◇
朝、料理長さんがテーブルに皿を並べる。
「本日の朝食はオムライスでございます」
「やったー。僕、料理長さんのオムライス大好きなんだ」
「坊っちゃんが落ち込んでる時に、よく、お作りしましたよね」
「うんうん。懐かしいなぁ。さぁ、小白虎もニャーメイドさんも食べてみなよ」
家族から孤立して、さみしい時、いつも料理長さんがオムライスを作ってくれた。
この味に、何度救われたか。
「う、うミャいニャ」
「はぁん♥」
「人間風情の食べ物なぞ食べない」と言っていた二人も最近は、料理長さんにすっかり胃袋を掴まれてしまっている。
「ねぇ、もう爪、痛くない?」
「ふふふ、もう生えたニャ」
「さすが、小さくても四聖獣だね」
「誰が、豆粒子猫ニャー」
「そこまで言ってないって……」
マウラさんは、朝食に顔を出していない。
「ドワーフの奴は、まだ鍛冶場でニャレの爪を眺めてそうだニャ」
「ハイ、先程覗いたら、白虎様の爪に頬ずりしてました」
「……悪寒がしたニャ。まあいいニャ。鍛冶場に行くニャ」
鍛冶場へ行くと、案の定、まだ白虎の爪に頬ずりするマウラがいた。
「これは白虎様!」
「よいニャ、顔を上げよ」
「して、こんなむさくるしいところに、なにゆえ」
「ニャレの爪でな、ライカにダウジングロッドを作ってほしいニャ」
「ダウジングロッド……はて、それはどのような物ですか?」
小白虎は、ダウジングロッドの形状の説明をする。
「理解しました! それならば、明日には仕上がると思います」
「うむ。たのんだニャ」
マウラは坩堝に消魔素材と白虎の爪を入れ、溶鉱炉に入れる。
鞴で空気を吹き込むと溶鉱炉の温度はぐんぐんと上昇していった。
溶鉱炉から取り出した真っ赤な白虎の爪を、金槌で叩いていく。
◇◇◇
「白虎様! できましたぞ」
二本の、L字に加工された白虎の爪は、綺麗な波模様になっており、握る柄の先には小さなマタタビ石が嵌め込まれている。
「おい、ドワーフ。この三本の傷はなんニャ」
「これは、神酒と申しまして、我らドワーフは白虎様を崇拝しているので、三本線を付けるのです」
「ふむ。良い心がけニャ」
柄のマタタビ石はネジになっており、回すと細い鎖が出てくる。
ペンデュラムというそうだ。
「うむ。よい出来栄えニャ。ライカ、これでダウジングを使ってみるニャ」
「『ダウジング』マタタビ石」
二本のダウジングロッドは、ライカの左側を指す。
「うむ、次はペンデュラムを使ってみるニャ」
鎖の先のマタタビ石が光り出し、対象となるマタタビ石の方向に引っ張られる。
「うむ。よいニャ。ペンデュラムはより詳細な探索が出来るのニャ。上手く使えば、地中深く埋まった物も位置もわかるのニャ」
「すごいなぁ。さすが小さくても四聖獣だね」
「誰が、米粒子猫ニャーー!」
それから、小白虎の指導の元、ダウジングの修練をしている。
かつて、ダウジングスキルを持っている者を従えていただけあって、このスキルに詳しい。
「除外っていうのもできるのニャ」
「除外?」
「ウニャ。鍛冶場にあるマタタビ石を除外するイメージでダウジングすると、鍛冶場にあるマタタビ石には反応しないのニャ」
ダウジングにそんな能力もあったとは。
「やってみるニャ」
「『ダウジング』マタタビ石、『除外』鍛冶場」
ダウジングロッドが反応しはじめ、屋敷の南側を向く。
「ニャ! ジュルリ。さて皆の者、マタタビ石探しに出発ニャ」
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