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52話
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「ーーパーティーメンバーですか・・・」
「はい」
【鑑定士】トビは、【騎士】ロアに言われた支援について受付嬢に話した。
ストーン・タートルの戦いでもわかったが、このままトビが一人で戦っていたら能力値的に近いうち、限界を迎える。
もっと冒険者として活動していく場合、トビに不足している能力値を補う、【戦闘職】を持つ冒険者とパーティーを組みたいのだ。
「今いるメンバーでは厳しいですし、新規の冒険者を探すにしてもこのギルドに来る人はまず居ないと思いますね・・・」
「そうですよね・・・」
一応受付嬢にパーティーが組める冒険者がいないか尋ねたけど、結果難しいという答えになった。
ギルドマスターやロアはほとんどギルドに居ないからパーティーとしての活動はほとんど不可能。
かといって、新規の冒険者を探すにしても、小規模ギルドならごまんとある中、ここを選ぶ理由がないのだ。
「ーーあ、それなら冒険者以外から戦えるやつを探せばいいんじゃないか?」
「え?」
トビがパーティーメンバーに困っていると、ロアが何かを思い出したようにそう言った。
「冒険者以外って、まさか・・・」
ロアの発言で、受付嬢は何のことかわかったようだ。
「そう、奴隷だよ」
「奴隷?」
奴隷とは、この世界で罪を犯した者が最終的に行き着く場所。
重い罪を犯した者は同じ人でありながら、人とは認められず物として扱われる制度だ。
しかし、トビは奴隷制度は知っているが、それと冒険者の関りがわからなかった。
「奴隷の中にもそれぞれ役割があって、能力値的に戦える者を戦闘奴隷としてお金で雇われているんです。
時折、冒険者の中には戦闘奴隷を雇って、自身の代わりに戦わせている人もいますから、それをロアは言っているのかと」
トビが疑問に思っていると、受付嬢がそう教えてくれた。
冒険者の中には、トビのようにパーティーでしか戦えない者もいて、そういう冒険者の救済になっているのだ。
「なるほど、それならパーティーメンバーの代わりになるわけですね」
なぜロアが奴隷の話をしたか受付嬢の説明でわかった。
「ですが、あまりおすすめできません。
戦闘奴隷にあまりいい噂は聞きませんから・・・。
元は罪を犯した者で、何をするかわかりません」
戦闘奴隷の中には、雇い主である冒険者を陥れて逃げ出した者もいたそうだ。
「彼のスキルがあれば、人選に問題はないはずだよ」
受付嬢の心配に対して、ロアがそう言った。
そう、トビには【鑑定士】としてのスキルがあるから心配はいらない。
「戦闘奴隷を雇える場所、教えてもらえますか?」
トビはパーティーを組める冒険者がいない以上、その戦闘奴隷に頼るしかなかった。
「はい」
【鑑定士】トビは、【騎士】ロアに言われた支援について受付嬢に話した。
ストーン・タートルの戦いでもわかったが、このままトビが一人で戦っていたら能力値的に近いうち、限界を迎える。
もっと冒険者として活動していく場合、トビに不足している能力値を補う、【戦闘職】を持つ冒険者とパーティーを組みたいのだ。
「今いるメンバーでは厳しいですし、新規の冒険者を探すにしてもこのギルドに来る人はまず居ないと思いますね・・・」
「そうですよね・・・」
一応受付嬢にパーティーが組める冒険者がいないか尋ねたけど、結果難しいという答えになった。
ギルドマスターやロアはほとんどギルドに居ないからパーティーとしての活動はほとんど不可能。
かといって、新規の冒険者を探すにしても、小規模ギルドならごまんとある中、ここを選ぶ理由がないのだ。
「ーーあ、それなら冒険者以外から戦えるやつを探せばいいんじゃないか?」
「え?」
トビがパーティーメンバーに困っていると、ロアが何かを思い出したようにそう言った。
「冒険者以外って、まさか・・・」
ロアの発言で、受付嬢は何のことかわかったようだ。
「そう、奴隷だよ」
「奴隷?」
奴隷とは、この世界で罪を犯した者が最終的に行き着く場所。
重い罪を犯した者は同じ人でありながら、人とは認められず物として扱われる制度だ。
しかし、トビは奴隷制度は知っているが、それと冒険者の関りがわからなかった。
「奴隷の中にもそれぞれ役割があって、能力値的に戦える者を戦闘奴隷としてお金で雇われているんです。
時折、冒険者の中には戦闘奴隷を雇って、自身の代わりに戦わせている人もいますから、それをロアは言っているのかと」
トビが疑問に思っていると、受付嬢がそう教えてくれた。
冒険者の中には、トビのようにパーティーでしか戦えない者もいて、そういう冒険者の救済になっているのだ。
「なるほど、それならパーティーメンバーの代わりになるわけですね」
なぜロアが奴隷の話をしたか受付嬢の説明でわかった。
「ですが、あまりおすすめできません。
戦闘奴隷にあまりいい噂は聞きませんから・・・。
元は罪を犯した者で、何をするかわかりません」
戦闘奴隷の中には、雇い主である冒険者を陥れて逃げ出した者もいたそうだ。
「彼のスキルがあれば、人選に問題はないはずだよ」
受付嬢の心配に対して、ロアがそう言った。
そう、トビには【鑑定士】としてのスキルがあるから心配はいらない。
「戦闘奴隷を雇える場所、教えてもらえますか?」
トビはパーティーを組める冒険者がいない以上、その戦闘奴隷に頼るしかなかった。
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