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51話

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◇◇◇


「ーークエスト中にそんなことが!?
確か前にそんな報告があったと思うので、すぐに確認を取ります!」


「お願いします」


鑑定士かんていし】トビと【騎士】ロアは、異変のあったストーン・タートルを報告するため、ギルドに戻ってきた。


二人がギルドにいた受付嬢にその報告をするとすぐに行動を起こしてくれる。


なぜ焦っているかというと、ストーン・タートルの生み出す特殊な石は討伐の証以外に武器の素材に使われている。


そのため、スキルの発動で爆発するような武器が製造されている可能性があったからだ。


状況を話せば、一時的に製造もストップするだろう。


「因みに、お二人は大丈夫だったんですか?
スキルを使って攻撃したら突然爆発したという話でしたが・・・」


「あぁ、彼がすぐに異変に気付いてくれたから無事だったよ」


受付嬢の心配に対して、ロアがそう話した。


「それはよかった。
トビさん、ロアを助けてくれてありがとうございます」


「いえ、僕こそロアさんに、かなり助けられましたから」


二人はパーティーとしてお互いにできることをやった結果だと思う。


「その感じだと、無事調査もできたみたいですね」


二人の反応を見て、初めてのパーティーだけど、上手くいっていたと受付嬢は感じたようだ。


「ばっちり。
この後すぐにギルドマスターに報告する予定だよ」


二人はストーン・タートルの報告のためにクエストを早く切り上げてしまったが、ロアの目的は達成できていたようだ。


「わかりました。
またしばらくは、ここには戻りませんか?」


受付嬢はロアがギルドマスターに報告に行けば、またしばらくギルドに戻ってこない気がしていた。


「うん、今回調査に来ただけだから、またしばらくは戻れないと思う。
すまないけど、もう少しギルドのことを任せるよ」


「わかりました」


ギルドマスターもロアも普段ギルドに居ないのは、特別な用事があり、ずっと留守にしているのだ。


Aランク冒険者となれば、特別な依頼などがある。


受付嬢はそれがわかっているからこそ、一人でずっとギルドを切り盛りしている。


「君にもギルドのことを任せたよ」


すると、ロアはトビにもそう言った。


それはつまり、トビはロアからもギルドメンバーとして認められたということになる。


「はい、頑張ります!」


トビは今日のクエストで学ぶことが多くあり、それを活かして頑張っていく予定だ。


「ーーそういえば、他にもお話があるんですよね?」


その時、受付嬢がトビにそう言った。


そう、トビにとっては、こちらが本題でもある。


トビがこれから冒険者を続けていく上で、必要なことだ。

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