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40話

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【受付嬢のミリア】のおかげで変な噂が流れることはなくなったと思う。


ギルドの攻略情報が僕から提供されていると知られたのは予想外だけど、これでトップ2冒険者パーティー【パレード】の異常な攻略速度にも納得してもらえるはずだ。


攻略情報を知るメンバーが加わったと思ってもらえれば・・・。


これから僕にできることはそれが真実であると伝えるために、【パレード】として60階層を突破し、誰よりも早く攻略情報を伝えた方がいいだろう。


ーー早速僕達【パレード】は、最下層である60階層の攻略に向かうため、手続きを行なった。


ここからが本当の攻略といえる。


60階層の攻略ルートは既に決まっているが、この60階層のボスーー【アーマー・バイパー】の攻略法がまだ見つかっていないのだ。


だから、それをこれから見つけなければならない。


「では、攻略に向かいましょうか」


「最下層の攻略頑張ってきてください」


手続きを終えて、ミリアに見送られながら僕達【パレード】は60階層の攻略に向かうのだった。


◇◇◇


ーーカンッッッッッ


60階層の攻略を初めて早々、僕達は【リザード・マン】というトカゲの姿をした人型のモンスターと出くわしていた。


冒険者と同じように、鎧をまとって剣や盾を装備している。


その見た目からわかるように、50階層までのモンスターと違い、むやみに襲ってこないモンスターなのだ。


知性があるように慎重に立ち回ってくる。


以前、僕が【竜の爪ドラゴン・ネール】のメンバーだった時も【リザード・マン】との攻防に時間がかかっていた。


カンッッッッッ


「はぁっ!」


だけど、リーダーである【大剣使いのクイナ】はそんなことはお構いなしに隙を見つけては攻撃している。


モンスター達の動きに変化が起きてもクイナは対応できている様子だ。


「いくよ!」


「うん」


そして、クイナ以上に戦い慣れしているのは【双剣使いのアル】と【双剣使いのルア】で、知性のある【リザード・マン】を素早い動きで翻弄し、倒していく。


グワァァァァァッ・・・


2人の動きに対応できてないのは【リザード・マン】の方だった。


【パレード】メンバーは最下層でもまだ苦戦を強いられている様子はない。


攻略中、少しだけモンスターの足止めを受けるようになったが、それでも圧倒的な速度でモンスターを倒し、進んでいる。


竜の爪ドラゴン・ネール】にいた頃だったら考えられなかっただろう。


グワァァァァァッ


「次、きます」


「まかせて!」


例え連戦になったとしても、それぞれのチームワークで上手くカバーし合うこともできていると思う。

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