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魔法学校編
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「え、その魔法って確か……この学園にあるあの魔道具の……」
リィコはワシの言っている意味が分からないとばかりに顔を引き攣らせた。
「そう、それじゃ。何故かこの魔法はレベル二の呪文しか設定されていないらしくてな、それを扱えるワシが一時的に皆の目にもその効果を付与したんじゃ。」
「へ、へぇ……?」
誰も扱えないと言われているレベル二の魔法をサラッと使っているのを見たら、そりゃあ思考もストップしてしまうだろう。リィコはその返事をかろうじて音にして、その後ピタッと体が固まった。
「まあ、レタアだしなー。」
それに反して他の皆は『レタアだから』という理由で納得していた。なんだろう、それはそれで複雑な気持ちになるな?
「そんなにすごい魔法を扱えるのに……レタアちゃんはIクラス……?」
「ああ、それはだな……」
「レタアは友達百人作りたいが為に、魔力を誤魔化してるんですって。」
ワシがその疑問に答えようとしたのに、何故か割り入るようにユーリが答えていた。
「……? ……?? 魔力はたくさんあった方が人は集まってくるのでは???」
可哀想なくらい頭の上にハテナをたくさん浮かべるリィコに、グリタリアが『私も最初はそう思いましたのよ』とリィコの背中を摩りながら同情する。
「ま、まあ、レタアにはレタアなりの事情ってもんが、考え方ってもんがあるんですよ。もうこれは慣れていくしかない。合言葉は『レタアだから』です。」
「…………なるほど、分かりました。」
リィコは一瞬の間の後、考えることをやめたかのような返事をした。それを聞いてワシは化け物だからやっぱり無理、と言われてしまうのかもしれないと不安になった。どうしよう、怖がられたら……
「長年苦しんできた呪いの解決の糸口ともなろうお方が凡人なはずはありませんものね。合言葉、理解しました。」
「お、話の分かるお方ですねぇ!」
お? 怖がられたわけではないみたいだ。そのことにまずはホッと胸を撫で下ろす。
「ふふ……あ、自己紹介が遅れました。私、リィコ・アラレイルと申します。順序が逆になってしまい申し訳ありません。あと、私に敬語は不要ですよ。同級生ですし。」
「じゃあそうするね! アタシはユーリ・ウェルリンバートン。変装が得意だよ。よろしく!」
「僕はガウディロ・マズーカ。魔力がない代わりに勉強が得意、かな。」
「私はグリタリア・プファニスト。ダンスが得意……と言っていいのかしら?」
「わ、私は……ニイナ・ラムミヴァン、です……。えと、本を読むのが……す、好きです……」
「えーと、ミネルヴァ・キールです。レタアちゃんほどじゃあないけど魔法が得意かな。私の師匠、結構スパルタだったから。」
皆が自己紹介しているのを眺めていると、ミネルがワシを横目で見てきた。すぱるた?がどんな意味を持つのかは分からないが──多分前世の世界の言葉だろう──楽しい意味ではなさそうだ。
「で、ワシがレタア。平民だから苗字は無しな。魔法を扱うのが得意じゃ! 改めてよろしくな!」
と、まあひとまずの顔合わせはいい雰囲気で終わり、魔法の鍛錬の傍ら早速問題解決に向けて話し合うことになったのだった。
リィコはワシの言っている意味が分からないとばかりに顔を引き攣らせた。
「そう、それじゃ。何故かこの魔法はレベル二の呪文しか設定されていないらしくてな、それを扱えるワシが一時的に皆の目にもその効果を付与したんじゃ。」
「へ、へぇ……?」
誰も扱えないと言われているレベル二の魔法をサラッと使っているのを見たら、そりゃあ思考もストップしてしまうだろう。リィコはその返事をかろうじて音にして、その後ピタッと体が固まった。
「まあ、レタアだしなー。」
それに反して他の皆は『レタアだから』という理由で納得していた。なんだろう、それはそれで複雑な気持ちになるな?
「そんなにすごい魔法を扱えるのに……レタアちゃんはIクラス……?」
「ああ、それはだな……」
「レタアは友達百人作りたいが為に、魔力を誤魔化してるんですって。」
ワシがその疑問に答えようとしたのに、何故か割り入るようにユーリが答えていた。
「……? ……?? 魔力はたくさんあった方が人は集まってくるのでは???」
可哀想なくらい頭の上にハテナをたくさん浮かべるリィコに、グリタリアが『私も最初はそう思いましたのよ』とリィコの背中を摩りながら同情する。
「ま、まあ、レタアにはレタアなりの事情ってもんが、考え方ってもんがあるんですよ。もうこれは慣れていくしかない。合言葉は『レタアだから』です。」
「…………なるほど、分かりました。」
リィコは一瞬の間の後、考えることをやめたかのような返事をした。それを聞いてワシは化け物だからやっぱり無理、と言われてしまうのかもしれないと不安になった。どうしよう、怖がられたら……
「長年苦しんできた呪いの解決の糸口ともなろうお方が凡人なはずはありませんものね。合言葉、理解しました。」
「お、話の分かるお方ですねぇ!」
お? 怖がられたわけではないみたいだ。そのことにまずはホッと胸を撫で下ろす。
「ふふ……あ、自己紹介が遅れました。私、リィコ・アラレイルと申します。順序が逆になってしまい申し訳ありません。あと、私に敬語は不要ですよ。同級生ですし。」
「じゃあそうするね! アタシはユーリ・ウェルリンバートン。変装が得意だよ。よろしく!」
「僕はガウディロ・マズーカ。魔力がない代わりに勉強が得意、かな。」
「私はグリタリア・プファニスト。ダンスが得意……と言っていいのかしら?」
「わ、私は……ニイナ・ラムミヴァン、です……。えと、本を読むのが……す、好きです……」
「えーと、ミネルヴァ・キールです。レタアちゃんほどじゃあないけど魔法が得意かな。私の師匠、結構スパルタだったから。」
皆が自己紹介しているのを眺めていると、ミネルがワシを横目で見てきた。すぱるた?がどんな意味を持つのかは分からないが──多分前世の世界の言葉だろう──楽しい意味ではなさそうだ。
「で、ワシがレタア。平民だから苗字は無しな。魔法を扱うのが得意じゃ! 改めてよろしくな!」
と、まあひとまずの顔合わせはいい雰囲気で終わり、魔法の鍛錬の傍ら早速問題解決に向けて話し合うことになったのだった。
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