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魔法学校編
5-74
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「どうか、どうかアラレイル家を助けると思って、ご協力をお願いいたします! 我が家総出で必要なものや報酬はいかほどでも用意いたしますので!」
お願いされると、それもワシが持っている力を頼られると、どうも受けてあげたくなる。
「いいぞ……ですじゃ!」
ということで即答するが、やっべ、気を抜いて口調が普段と同じようになってしまった。反射的に取り繕ったけど、多分取り繕えていなかったかもしれない。不敬に値しないかと冷や汗が垂れる。
「ちょっと、レタア! あんた安請け合いしすぎじゃない!?」
すると、ここまでワシの隣でジッと黙って聞いていたユーリがそう反論してきた。
「……? ユーリ、何を言っているんだ……?」
だがワシにはその……安請け合い?が何を指しての言葉なのか分からず、首を傾げてしまう。
「あのねぇ、あんたは今でさえ色々なことに首突っ込んで大変な思いをしているっていうのに、これ以上大変なことに首突っ込む気なわけ?ってあたしは言いたいの。」
「ほ、ほう……?」
分かったような分からないような、そんな曖昧な返事をしたのがユーリに伝わってしまったようで。『ええ、マジかよ……』と言わんばかりにドン引きした表情でクソでかいため息を吐かれた。
「はあ、もっと分かりやすい言葉じゃないと伝わらないのね。……レタア、良い? あんたは今あたし達のために呪文について研究しているじゃない? それなのにその子の事情に首突っ込んだら、あんたの身が持たなくなるわよ、ってあたしは心配しているの。分かる?」
「ほ、ほえ……ゆ、ユーリの言いたいことは分かった。だがワシは、ワシが持っている力が誰かの助けになるなら、誰でも助けたいと思う。それは悪いことか?」
「……いんや、良い子すぎて逆に泣けてくるね。」
そう言ってユーリは目を手で覆った。ワシが良い子とは、初耳じゃな。そんなこと、誰からも言われたことはなかったからな。
「……分かった分かった。分かりましたよ。じゃああたしがレタアのブレーキになるから、レタアは己が進みたい方に行きなさいな!」
「ユーリありがとう!」
ユーリのゴーサインを聞いて嬉しくなったのはワシだけではなかった。
「……! では、私たちを助けてくださるのでしょうか!」
リィコ様?も幼いながらも整った美しい顔をキラッキラに輝かせてそう問うてくる。
「レタアに負担がかかりすぎない程度に、ならね。」
「勿論でございます! ありがとうございますレタア様、ユーリ様!」
「ワシに『様』は不要です。なんたって平民じゃから……ですから。」
「いいえ、いいえ、それはできかねます。むしろ私の方こそ敬語は不要でございます。身分は一応貴族という扱いにはなりますが、もはや誰からも忘れられた存在。さらにこちらは助力を仰ぐ身。あなた様方を敬うことはすれ、不敬だなどと言うことはありません。」
「お、おぅ……。」
平民のレタアとして今世生きてきてここまで敬われたことはなかったからな。どう返事をして良いか分からずタジタジになる。
……敬われるウンヌンに関して言えばディエゴの顔がポヤンと浮かんだが、あれはレタアとしてではなくラールルとしてなのでノーカウント。
「じ、じゃあお互いに敬語と様付けナシで!」
「いえ、でも……」
「助ける助けられる関係性だとしても、ワシはリィコとも友達として仲良くなりたいから!」
妥協案を出し、ワシの方から率先して敬語を外していく。仲良くなりたいのは本音だし!
お願いされると、それもワシが持っている力を頼られると、どうも受けてあげたくなる。
「いいぞ……ですじゃ!」
ということで即答するが、やっべ、気を抜いて口調が普段と同じようになってしまった。反射的に取り繕ったけど、多分取り繕えていなかったかもしれない。不敬に値しないかと冷や汗が垂れる。
「ちょっと、レタア! あんた安請け合いしすぎじゃない!?」
すると、ここまでワシの隣でジッと黙って聞いていたユーリがそう反論してきた。
「……? ユーリ、何を言っているんだ……?」
だがワシにはその……安請け合い?が何を指しての言葉なのか分からず、首を傾げてしまう。
「あのねぇ、あんたは今でさえ色々なことに首突っ込んで大変な思いをしているっていうのに、これ以上大変なことに首突っ込む気なわけ?ってあたしは言いたいの。」
「ほ、ほう……?」
分かったような分からないような、そんな曖昧な返事をしたのがユーリに伝わってしまったようで。『ええ、マジかよ……』と言わんばかりにドン引きした表情でクソでかいため息を吐かれた。
「はあ、もっと分かりやすい言葉じゃないと伝わらないのね。……レタア、良い? あんたは今あたし達のために呪文について研究しているじゃない? それなのにその子の事情に首突っ込んだら、あんたの身が持たなくなるわよ、ってあたしは心配しているの。分かる?」
「ほ、ほえ……ゆ、ユーリの言いたいことは分かった。だがワシは、ワシが持っている力が誰かの助けになるなら、誰でも助けたいと思う。それは悪いことか?」
「……いんや、良い子すぎて逆に泣けてくるね。」
そう言ってユーリは目を手で覆った。ワシが良い子とは、初耳じゃな。そんなこと、誰からも言われたことはなかったからな。
「……分かった分かった。分かりましたよ。じゃああたしがレタアのブレーキになるから、レタアは己が進みたい方に行きなさいな!」
「ユーリありがとう!」
ユーリのゴーサインを聞いて嬉しくなったのはワシだけではなかった。
「……! では、私たちを助けてくださるのでしょうか!」
リィコ様?も幼いながらも整った美しい顔をキラッキラに輝かせてそう問うてくる。
「レタアに負担がかかりすぎない程度に、ならね。」
「勿論でございます! ありがとうございますレタア様、ユーリ様!」
「ワシに『様』は不要です。なんたって平民じゃから……ですから。」
「いいえ、いいえ、それはできかねます。むしろ私の方こそ敬語は不要でございます。身分は一応貴族という扱いにはなりますが、もはや誰からも忘れられた存在。さらにこちらは助力を仰ぐ身。あなた様方を敬うことはすれ、不敬だなどと言うことはありません。」
「お、おぅ……。」
平民のレタアとして今世生きてきてここまで敬われたことはなかったからな。どう返事をして良いか分からずタジタジになる。
……敬われるウンヌンに関して言えばディエゴの顔がポヤンと浮かんだが、あれはレタアとしてではなくラールルとしてなのでノーカウント。
「じ、じゃあお互いに敬語と様付けナシで!」
「いえ、でも……」
「助ける助けられる関係性だとしても、ワシはリィコとも友達として仲良くなりたいから!」
妥協案を出し、ワシの方から率先して敬語を外していく。仲良くなりたいのは本音だし!
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