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魔法学校編
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それからはというもの、ベルキさんとディエゴと三人で魔法についてのお喋りに花を咲かせた。その際に呪文を作る秘訣なんてものも教えてもらったり。
見知らぬ人間相手だと言うのに、魔物討伐で功績を上げた(?)から信用するだなんて……。魔術師団はお人好しが多いのか?と少し心配になったのは秘密だ。
…………
さて、呪文の作り方という魔術師団の中でも少数にしか語り継がれないとても貴重な情報を得たワシは、次の日から新たな呪文の作成に取り掛かった。
勿論授業もちゃんと受けて、その後の魔力向上訓練を終えてから、じゃが。
この間、『窓側は悪さしなければ放置される』という学園の現状を知り、それならこの小屋にでも籠っていようかと思ったのだ。
前世の時みたいに徹夜すれば、きっとすぐにでも完成するだろうと踏んで。
まあ、それを意気揚々と皆に話すと『ちゃんと寝ろ』と怒られてしまった。解せぬ。
ということで、取り敢えず皆の言い分は聞き流して、皆が今何度も使っている初歩的魔法、ライト魔法の呪文から改良していこうと思う。
魔法を使う際の魔力の流れを意識して、音を嵌め込んでいく。
…………
「できたっ……!」
しばらく格闘した末に完成した呪文。それを見て達成感に包まれる。よし、さっそくそれを唱えてみようと声を上げてみると、
『我は己が魔力を使いライトを付け給う者なり。然れば光の精霊様の御力を我に貸し給え。生麦生米生卵。ぽん!』
……あるぇー? 聞き覚えがある言葉だなー? というのも、元々広まっている呪文と一言一句同じものが完成してしまったのだ。まさかこんなことになるとは……と絶望に近しい感情に苛まれる。
それに呪文を唱えて魔法を発動させてみると、やっぱり魔力の無駄が見える。ぐぬぬ、失敗かと顔を顰めながら次の手を考えることにした。アプローチの仕方が間違っていたのかもしれない、と。
魔法を言葉に落とし込む段階では無駄は見られない。それならどの段階でそれが生まれるのか。それを解明することから始めなければならないかもしれない。
そしてそんな風に悶々と考え込んでいるうちに、夜は明けて行っていたらしい。差し込んでくる朝日が徹夜の目にしみる。痛い。
さて、面倒臭いが授業には出ておいた方が良いだろう。呪文作成の手を一旦止めて小屋を後にすることにした。
…………
「おはy……レタア顔色酷いよ? どうした?」
あれから呪文のことを考えながらテクテクと学園内を歩き、教室に着いたのは始業十分前。
粗方生徒は登校していてザワザワと落ち着かない雰囲気が漂っている。勿論、真っ先に話しかけてきてくれたユーリもいた。
「ああ、おはよう。ちと呪文についてアレコレ考えていたら夜が明けてて、な。」
「あー! ちょっとちゃんと寝なさいって言ったのに!」
「まあ、一晩くらいならどうとでもなるさ。」
前世では結構徹夜続きだったからな。
「レタア、あんた何歳よ……。明らかに十歳児が発する言葉ではないよね。」
精神年齢なら千歳超えじゃが。とはさすがにこの場では言えなかった。
「でもさ、レタア。この時期にしっかり睡眠取らないと背、伸びないよ?」
「はっ!」
ユーリにそう言われ、目から鱗がこぼれた。前世の感覚でいたが、背が伸びないのはマズい! と。
見知らぬ人間相手だと言うのに、魔物討伐で功績を上げた(?)から信用するだなんて……。魔術師団はお人好しが多いのか?と少し心配になったのは秘密だ。
…………
さて、呪文の作り方という魔術師団の中でも少数にしか語り継がれないとても貴重な情報を得たワシは、次の日から新たな呪文の作成に取り掛かった。
勿論授業もちゃんと受けて、その後の魔力向上訓練を終えてから、じゃが。
この間、『窓側は悪さしなければ放置される』という学園の現状を知り、それならこの小屋にでも籠っていようかと思ったのだ。
前世の時みたいに徹夜すれば、きっとすぐにでも完成するだろうと踏んで。
まあ、それを意気揚々と皆に話すと『ちゃんと寝ろ』と怒られてしまった。解せぬ。
ということで、取り敢えず皆の言い分は聞き流して、皆が今何度も使っている初歩的魔法、ライト魔法の呪文から改良していこうと思う。
魔法を使う際の魔力の流れを意識して、音を嵌め込んでいく。
…………
「できたっ……!」
しばらく格闘した末に完成した呪文。それを見て達成感に包まれる。よし、さっそくそれを唱えてみようと声を上げてみると、
『我は己が魔力を使いライトを付け給う者なり。然れば光の精霊様の御力を我に貸し給え。生麦生米生卵。ぽん!』
……あるぇー? 聞き覚えがある言葉だなー? というのも、元々広まっている呪文と一言一句同じものが完成してしまったのだ。まさかこんなことになるとは……と絶望に近しい感情に苛まれる。
それに呪文を唱えて魔法を発動させてみると、やっぱり魔力の無駄が見える。ぐぬぬ、失敗かと顔を顰めながら次の手を考えることにした。アプローチの仕方が間違っていたのかもしれない、と。
魔法を言葉に落とし込む段階では無駄は見られない。それならどの段階でそれが生まれるのか。それを解明することから始めなければならないかもしれない。
そしてそんな風に悶々と考え込んでいるうちに、夜は明けて行っていたらしい。差し込んでくる朝日が徹夜の目にしみる。痛い。
さて、面倒臭いが授業には出ておいた方が良いだろう。呪文作成の手を一旦止めて小屋を後にすることにした。
…………
「おはy……レタア顔色酷いよ? どうした?」
あれから呪文のことを考えながらテクテクと学園内を歩き、教室に着いたのは始業十分前。
粗方生徒は登校していてザワザワと落ち着かない雰囲気が漂っている。勿論、真っ先に話しかけてきてくれたユーリもいた。
「ああ、おはよう。ちと呪文についてアレコレ考えていたら夜が明けてて、な。」
「あー! ちょっとちゃんと寝なさいって言ったのに!」
「まあ、一晩くらいならどうとでもなるさ。」
前世では結構徹夜続きだったからな。
「レタア、あんた何歳よ……。明らかに十歳児が発する言葉ではないよね。」
精神年齢なら千歳超えじゃが。とはさすがにこの場では言えなかった。
「でもさ、レタア。この時期にしっかり睡眠取らないと背、伸びないよ?」
「はっ!」
ユーリにそう言われ、目から鱗がこぼれた。前世の感覚でいたが、背が伸びないのはマズい! と。
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