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魔法学校編
5-40 ニイナside
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「ありがとうな。怖がらずにいてくれて。」
スッと憑き物が落ちたように、今までにない程穏やかな表情を浮かべたレタア。それを見て私もポカポカした気持ちになった。
魔力がありすぎて怖くなった、というのは私達には縁遠い。だからレタアの気持ちを百パーセント理解することは不可能だろう。それでも、慮ることなら出来る。
それと同時にレタアが記憶を失う直前の私達の行動を猛反省することになった。だからレタアが思い出した時に謝り倒そうと決めた。怖い思いをさせてしまったのだから、無理に思い出させないようにするのには気をつけて。
「さて、レタアちゃんの事情も少し分かってもらった所で、始めましょうか!」
ミネルさんの掛け声をキッカケに、私達も動き始めた。
「さてさて、まずは初歩の初歩であるライト魔法を使っていこうと思うんじゃが、これは皆どの程度使える?」
レタアがそう質問する。特に私に向けて。そうだよね、実質一番の落ちこぼれは私なんだもの。
「わ、私、は……十秒光らせると息切れるかも……」
「私もですわね。」
「僕もそれくらいかな。」
「あは、やっぱり皆同じくらいだよねー?」
良かった、私だけじゃあない。そんな安堵に内心胸を下ろす。私も人間だから、人と外れていると感じると焦っちゃうもの。
「ふむ、じゃあ取り敢えずその魔法をとにかく持続させることから始めようか。最初は十秒でもなんでも良いから、とにかく魔法を使いまくれ!」
「わ、分かった!」
呪文をそれぞれが唱え、掌の上に光を灯す。魔力を注ぎ続け光を持続させるようなイメージを強く持ちながら。
頭の中でカウントを取りながらそれを続けていると、六秒辺りで疲れが見え始め、十秒経った時にはゼーハー息を切らし、さらに言えばもう光らせられなくなっていた。ああ、やっぱり駄目だなぁ……
「ふむ、一度に使う魔力はそのくらいか。……待てよ、魔力量の向上もしていくが、効率の良い使い方を並行して覚えるのもいいんじゃないか?」
ミネル、お前はどう思う? 良いことを思いついた、と言いそうな明るい表情を浮かべながらレタアはそう聞いた。ちなみに私達は漏れなく全員ゼーハー息を荒くしていた。
「そうだねぇ……私としてはそこまで非効率には見えないけど……? 私もこれくらいの消費率だったと思うし。」
「そうか……ということはそもそもこの国にある魔法はどれも非効率的なのか? だとしたらどの部分だ?」
そんな風にブツブツと独り言を呟き始めたレタアを横目に眺めながら、ミネルさんが『じゃあもう一度やってみよう!』と私達に提案した。
「どうやら全魔力量の三分の一くらいの消費をするみたいだから、あと一回は余裕で出来そうだよね!」
とても良い笑顔でそう言い放つミネルさん。言っていることと表情がチグハグに見えるのは私の主観だろうか。
え、休憩は無しですか……? そう聞く余裕すら、この時の私には残っていなかった。
スッと憑き物が落ちたように、今までにない程穏やかな表情を浮かべたレタア。それを見て私もポカポカした気持ちになった。
魔力がありすぎて怖くなった、というのは私達には縁遠い。だからレタアの気持ちを百パーセント理解することは不可能だろう。それでも、慮ることなら出来る。
それと同時にレタアが記憶を失う直前の私達の行動を猛反省することになった。だからレタアが思い出した時に謝り倒そうと決めた。怖い思いをさせてしまったのだから、無理に思い出させないようにするのには気をつけて。
「さて、レタアちゃんの事情も少し分かってもらった所で、始めましょうか!」
ミネルさんの掛け声をキッカケに、私達も動き始めた。
「さてさて、まずは初歩の初歩であるライト魔法を使っていこうと思うんじゃが、これは皆どの程度使える?」
レタアがそう質問する。特に私に向けて。そうだよね、実質一番の落ちこぼれは私なんだもの。
「わ、私、は……十秒光らせると息切れるかも……」
「私もですわね。」
「僕もそれくらいかな。」
「あは、やっぱり皆同じくらいだよねー?」
良かった、私だけじゃあない。そんな安堵に内心胸を下ろす。私も人間だから、人と外れていると感じると焦っちゃうもの。
「ふむ、じゃあ取り敢えずその魔法をとにかく持続させることから始めようか。最初は十秒でもなんでも良いから、とにかく魔法を使いまくれ!」
「わ、分かった!」
呪文をそれぞれが唱え、掌の上に光を灯す。魔力を注ぎ続け光を持続させるようなイメージを強く持ちながら。
頭の中でカウントを取りながらそれを続けていると、六秒辺りで疲れが見え始め、十秒経った時にはゼーハー息を切らし、さらに言えばもう光らせられなくなっていた。ああ、やっぱり駄目だなぁ……
「ふむ、一度に使う魔力はそのくらいか。……待てよ、魔力量の向上もしていくが、効率の良い使い方を並行して覚えるのもいいんじゃないか?」
ミネル、お前はどう思う? 良いことを思いついた、と言いそうな明るい表情を浮かべながらレタアはそう聞いた。ちなみに私達は漏れなく全員ゼーハー息を荒くしていた。
「そうだねぇ……私としてはそこまで非効率には見えないけど……? 私もこれくらいの消費率だったと思うし。」
「そうか……ということはそもそもこの国にある魔法はどれも非効率的なのか? だとしたらどの部分だ?」
そんな風にブツブツと独り言を呟き始めたレタアを横目に眺めながら、ミネルさんが『じゃあもう一度やってみよう!』と私達に提案した。
「どうやら全魔力量の三分の一くらいの消費をするみたいだから、あと一回は余裕で出来そうだよね!」
とても良い笑顔でそう言い放つミネルさん。言っていることと表情がチグハグに見えるのは私の主観だろうか。
え、休憩は無しですか……? そう聞く余裕すら、この時の私には残っていなかった。
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