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魔法学校編

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「レタアちゃーん! 来てるんでしょー!?」

 実力の証明方法を一人ウンウンと考えていると、ミネルの声がどこからか聞こえて来た。どこか焦ったような声色だが、一体どうしたのだろう。

 四人にそこで待っているように言い、ワシが掛けた阻害魔法の外に一人で出ていく。

「うわっ!? どっから出てきたのさ!?」
「ん、阻害魔法の中から。」

「そう! それだよね!? 昨日ほどではないけど膨大な魔力が動いた気配がして、二日連続はおかしいとか言ったキルグ会の人達が見回りに出始めたんだよ!! もっと危機感持って!!! 実力隠したいんでしょ!!!?」

「……ふむ、そんなことがあったのか。これからは気をつける。」

 ワシの知らぬ間に意外と事が大きくなっていたらしい。キルグ会なんて懐かしい名前だ、と感傷に浸る暇もなかった。

「うん、そうして欲しいな。……で、今度は何をやってたの?」
「魔力鍛錬じゃ。……あ、今日のキルグ会の仕事が見回りだけなら、ここでミネルも教師役として手伝ってはくれないか?」

「はえ? ……私に務まるかどうか分からないんだけど。」
「なに、ミネルはワシの一番弟子なんじゃからもっと堂々としていて良いんじゃぞ? ……で、駄目かの?」
「良いよっ!」

 レタアちゃんの一番弟子だなんて照れちゃう、と嬉しそうにするミネル。その様子を見てひとまずホッとする。

 ワシの弟子であることに喜びを感じてくれていること、そして四人が疑念も何も感じずに魔力鍛錬に参加してくれそうなことに。

「じゃあワシと来てくれ。」

 ミネルの手を掴んで阻害魔法の内側に招き入れる。するとミネルからしたら急に現れた四人に、ひどく驚いたようだ。目をパチクリと瞬いている。

「頭では分かっていたはずだけど、やっぱりびっくりするなぁ。」
「結構便利じゃろう?」
「うーん、まあね。」

「ということで、ミネルが先生役をしてくれるそうです! まあ、ワシも手伝うがな!」
「ぼ、僕達にとっては首席様に教えてもらえるのは嬉しい限りなんだけど、一番弟子って……何?」

「あれ、言ってなかったのか? ミネルの魔力はワシが育てたと言っても過言ではないんじゃぞ!」

 ガウディロの言葉に対してえっへん、と誇らしげに胸を張ると、ポカーンと顔を呆けさせる四人。

「ゴホン、まあそれは置いておいて。早速始めようじゃないか。……じゃあまずはミネル、四人に感知魔法を使って現状を知ることからじゃな。ミネルの復習も兼ねてるから、そこんところよろしくな。」
「わあ、抜け目ない……」

 ミネルはハハハと乾いた笑みを浮かべ、じゃあ始めるよ、と呪文を唱えた。
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