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魔法教師編
4-39 ミネルside
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ヴァリアス先生が来るやいなや、レタアちゃんは挙手して質問をする。
「先生、明日になったら魔法使っちゃ駄目ですか!」
「せめてあと三日は様子見だ馬鹿者! お前さんは死にかけたんだぞ! もっとその意識を持ちなさい!」
ヴァリアス先生のこんな荒げた声、初めて聞いたかも。それくらい医者としてレタアちゃんの身を案じているということだろう。
「えぇー……」
しかしそれに不満を漏らすレタアちゃんは、ディエゴさんと約束していた日が明日である、レタアちゃんがその魔物討伐の要になっている、などなど詳しく詳しく教えてくれた。
が、
「駄目ったら駄目!」
「えー……」
「それに許可を出したらまた無茶をするつもりだろう! 少しは痛い目を見ればいい!」
「ヴァリアス先生のいーじーわーるー!」
ヴァリアス先生のド正論を前に、レタアちゃんはプクーッと頬を膨らませ、ジタバタと癇癪を起こす。
なんだろう、いつも頼り甲斐のある雰囲気を出して……出して……いなくもないレタアちゃんの(身体的な)年相応な言動が微笑ましく思えてしまう。……まぁ、その内容は全く微笑ましくもなんともないのだが。
「ワシもう元気! 魔法!」
「駄目!」
バチバチと火花を散らしていがみ合う二人を、離れたところで眺める私とアルタさん。これは止めた方が良いんかなぁ~、と隣にいるアルタさんを窺い見てみると、彼は自分が魔法使えないからと話に入る気はなさそうだった。傍観に徹している。
「その魔物討伐は不参加ってことでディエゴには伝えとくから!」
「いやじゃ……む、先生はディエゴと知り合いなんですか?」
「親戚だな。」
「ほえー……」
「あいつも魔力を見ることが出来るだろう? 私らの家系はそれが大なり小なり見えるからな。」
「ふむふむ……」
あ、今まで不機嫌そうだったレタアちゃんの目が輝き始めたぞ。先生の『魔力を見る家系の目』に興味を持ったらしい。もしかしたら話をそっちに持っていけば良いのでは?
「うーむ……ダスクは突発的に変異した人間じゃったが、その目が遺伝出来るものじゃったとは……」
興味深い、と言わんばかりな目でヴァリアス先生を眺めて呟くレタアちゃん。
誰にも聞こえない程小さく発した(つもりらしい)呟きを、しかしヴァリアス先生はキッチリと聞いていたようで。
「何故、その名を……?」
息を飲んでそう呟いた。
「先生、明日になったら魔法使っちゃ駄目ですか!」
「せめてあと三日は様子見だ馬鹿者! お前さんは死にかけたんだぞ! もっとその意識を持ちなさい!」
ヴァリアス先生のこんな荒げた声、初めて聞いたかも。それくらい医者としてレタアちゃんの身を案じているということだろう。
「えぇー……」
しかしそれに不満を漏らすレタアちゃんは、ディエゴさんと約束していた日が明日である、レタアちゃんがその魔物討伐の要になっている、などなど詳しく詳しく教えてくれた。
が、
「駄目ったら駄目!」
「えー……」
「それに許可を出したらまた無茶をするつもりだろう! 少しは痛い目を見ればいい!」
「ヴァリアス先生のいーじーわーるー!」
ヴァリアス先生のド正論を前に、レタアちゃんはプクーッと頬を膨らませ、ジタバタと癇癪を起こす。
なんだろう、いつも頼り甲斐のある雰囲気を出して……出して……いなくもないレタアちゃんの(身体的な)年相応な言動が微笑ましく思えてしまう。……まぁ、その内容は全く微笑ましくもなんともないのだが。
「ワシもう元気! 魔法!」
「駄目!」
バチバチと火花を散らしていがみ合う二人を、離れたところで眺める私とアルタさん。これは止めた方が良いんかなぁ~、と隣にいるアルタさんを窺い見てみると、彼は自分が魔法使えないからと話に入る気はなさそうだった。傍観に徹している。
「その魔物討伐は不参加ってことでディエゴには伝えとくから!」
「いやじゃ……む、先生はディエゴと知り合いなんですか?」
「親戚だな。」
「ほえー……」
「あいつも魔力を見ることが出来るだろう? 私らの家系はそれが大なり小なり見えるからな。」
「ふむふむ……」
あ、今まで不機嫌そうだったレタアちゃんの目が輝き始めたぞ。先生の『魔力を見る家系の目』に興味を持ったらしい。もしかしたら話をそっちに持っていけば良いのでは?
「うーむ……ダスクは突発的に変異した人間じゃったが、その目が遺伝出来るものじゃったとは……」
興味深い、と言わんばかりな目でヴァリアス先生を眺めて呟くレタアちゃん。
誰にも聞こえない程小さく発した(つもりらしい)呟きを、しかしヴァリアス先生はキッチリと聞いていたようで。
「何故、その名を……?」
息を飲んでそう呟いた。
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