千年生きた伝説の魔女は生まれ変わる〜今世の目標は孤独死しないことなのじゃっ!〜

君影 ルナ

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追い出されたよ編

2-2

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 荷物を纏めたとはいえ、本当に出ていかなければならないのか分からない。もしかしたらちょっとした冗談かもしれんし……。どうしよう、どうしよう。

「お、お母様にも聞いてみよう!」

 妙案だ! きっとお母様はそんなことないと否定してくれるはずじゃ!

 それなら……この時間なら中庭にいるはずだと当たりをつけて走って向かう。着ているのがドレスとか気にしていられない。出て行けだなんて嘘に決まってる!














「はあ、はあ、お、母様!」
「あら……レタアちゃん。どうしたの?」

 お母様は中庭でお茶を飲んでいた。そしてワシの呼びかけにのほほんと笑ってそう聞いてくれた。

 ワシものほほんとココアを飲みたいが、今はそれどころじゃない。

 深呼吸し、呼吸を整える。

「ワシ、お父様に出て行けと言われたのじゃ! じ、冗談、じゃよな……?」

 ワシのその言葉を聞いて、お母様はふっと笑顔を消した。え、そんな表情など見たことないのに……

 不安がより一層大きくなる。

「……そう、やっぱりそうだったのね。」
「『そう』とは……?」

 な、なんか不穏な空気を感じる。当たらなければいいが……

 お母様はふっと氷が出来そうなくらい冷たい目でワシを見た。

「ああ、魔力が低い子を産んでしまったなんて……私に恥をかかせないで。さっさと出て行って頂戴。」
「お、お母様……?」

 そんな冷たい目で、そんな低い声で言われたのは初めてでワシは狼狽えてしまった。

「あなたは私の汚点よ。早くここから出て行って。もうあなたの顔は見たくないわ!」
「っ……」

 お母様の強い声がワシに叩きつけられた。

















 ワシはそれから頭が真っ白になりながらも部屋に戻り、纏めた荷物を持って家を出る。

 ここにいては危険だと本能が察知したのじゃろう。ワシは実に優秀じゃな。






 しかし門の外で立ち尽くしたワシはハッと気がついた。


「あれ、またワシひとりぼっちなのか!? それは不味い! どうにかせねば!」


 思わず叫んでしまう程の衝撃事実じゃったからの。さて、どうしたものか……
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