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2章 音霧寮は……
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「すみません、少ししか手伝えなくて。」
山吹さん特製のお弁当も完成し、良いお花見場所があるという桃さんの案内の元、音霧全員で学園内を歩いていた。先頭を桃さんと福寿さん、その後ろを藤さんと柊木さん、またその後ろに山吹さんと私が並んでいる。
結局マスターとの電話の後もう一度山吹さんの手伝いを申し出たが断られ、いつの間にかリビングに集まった皆さんとぽつりぽつりと話していた。
「それは全然苦でもないのでいいんですけど……花蘇芳さんの方こそ大丈夫ですか?」
「私はもう大丈夫です。」
「そうですか。でも無理はしないでくださいね?」
「はい。ありがとうございます。」
マスターに気にするなと言われたのだ。だから気にしなくてもいいのだろう。もし気にしないといけないことなら、マスターははっきりそう言ってくれるから。
というか……
「……それよりも山吹さん、」
「どうされましたか?」
「荷物、私にも持たせてください。言い出しっぺは私なんですよ? それに……私の能力を使えばこの荷物全部一人で持つことも容易です。だから貸してください。」
寮を出る時にも同じことを言った。しかし今現在私は敷物が入った袋一つしか持っていない。それしか渡されなかったのだ。皆さんはそれぞれお弁当やら水筒やら重いものを持っているというのに。それに私の能力を使えば皆さんが持つ荷物全部を一人で持つことも可能だ。だから皆さんがわざわざ持つ必要も無い。
それなのに……
「嫌です。」
有無を言わせないにっこり笑顔で言われる。山吹さんにこれ以上交渉しても無理そうか……。
「む……じゃあ藤さん。」
「無理ー。」
一刀両断。むむ……
「柊木さ」
「は?」
睨まれた。こ、怖い……
「福寿さん、」
ふるふると横に顔を振られる。
「桃さん……」
「えー、馬鹿力が取り柄の僕にそれ言うー?」
くすくす笑いながらそう言われた。身体能力強化のエートスなのは分かっているが、私が持った方が……
「桃が馬鹿力だって認めた!」
「あれだけ認めなかったのにな。」
「もー! 僕は能力のせいで馬鹿力なだけだから認めなかったの! 素だとそんなに力強くないよ!」
あ、そうなんだ。やっぱりエートスという部分以外は普通の一般人と変わらないのか。
「嘘つけ。」
「竹刀持ってない時でもゴリラなくせにー。」
武器を持っている間だけ、という制限がある桃さんは、この話からするともしかしたら竹刀を持ち歩いてるのかもしれない。しかしこの一週間では見かけなかったな。
「それはインドアな皆と違ってちゃんと筋トレとかしてるからだよ! 普通だよ!」
桃さん筋トレしてるんだ。初めて知った。……私も筋トレしようかな。運動能力は低いと自覚しているから。よし、その一環として皆さんの荷物を能力使わずに持とう。
「桃さん、筋トレしたいので私に持たせてください。」
「むーりー! あ、ほら、もう着いたよ!」
皆さんとお話しているうちに目的地に着いたようだ。ふっと目線を先に進めると……
「わあ、綺麗……!」
少し上り坂を登っているとは思っていたが、どうやらここは少し小高い丘のようだった。そこに咲いている一本の桜。
学園の中にこんな素敵な場所があったなんて……。
あ、まず敷物敷かなきゃ。桜の木の近くに敷物を広げる。思ったよりも大きいサイズのそれは、この人数が座っても余裕がありそうなくらいだ。何故寮にこのサイズのがあったんだろう、と考えてしまう。
「藍ちゃんありがとねー。さ、座ろ座ろー。」
敷き終えた瞬間に座り出す藤さん。よっこらしょ、なんて聞こえた気がする。気のせいかな。おじいちゃんみたい。
「お弁当お弁当!」
桃さんは花を見ずに、自分が持っていたお弁当を開け始めた。確かに山吹さん特製のお弁当は楽しみだ。
「桃は花より団子だな。」
くくく、と笑いながら言う柊木さん。まさにその通り。
「いいじゃん別にー!」
「お腹空いたから食べよー。」
口を尖らせて抗議する桃さんと、マイペースを発揮する藤さん。それぞれがそれぞれで話し始めるので、見ていて楽しい。
「食べましょうか。一応多めに作ってきましたから、足りるとは思うんですが……」
大きなお弁当が入った風呂敷が五つもあるのだ。十分ではなかろうか。
「さ、食べましょう。いただきます。」
山吹さんの声に皆さんも続く。私もそれに続いて手を合わせる。
ほとんど山吹さんに作らせてしまったので、後で私が何か料理を振る舞おうかな、と考えたところで、私は今現在スクランブルエッグしか作れないことに気がついた。……料理勉強しようかな。
そんなことを考えながらご飯を食べるのだった。
桃side
「美味しかったねえ。」
「ごちそうさまー!」
あんなにたくさんあったお弁当は綺麗になくなった。まあ、大部分が僕とふじくんのお腹に入ったと思うんだけど。
「僕木に登ってくるね!」
木に登ればもっと近くで桜を見られるのではとご飯を食べながら考えていた。だから有言実行! たたたっと駆けてするすると木に登る。この中で運動神経なら僕が一番だと思うんだ。能力抜きにしても。下にいる皆を眺めながらそう考える。
というか皆インドアすぎるんだよ。寮に篭って勉強とか読書とかしちゃってさ。真面目か! って何度も思ったよ。
「あはは、皆ここでも通常運転なんだね。」
ご飯を食べ終えた皆はそれぞれ思い思いの過ごし方だ。
つばっちはどこから出したのか知らないけど本を取り出して読んでるし、あかねくんは寝っ転がって目を瞑っているし、りんどうくんとあいさんはぼーっと花を見ている。
「あれ、ふじくんは……」
姿が見当たらない……
「ここだよ。」
「うわっ、びっくりした!」
木の幹にもたれかかって笑っていた。いつの間に。
「長閑だねえ。」
「だね。」
「っていうか桃、ここはどうやって見つけたのさ。俺の方が桃より一年長くここにいるけど、全く見つけられなかったよ?」
まあ、確かにここは学園の端っこにあるから、探そうと思わない限り見つけられないだろう。
「いつも通りランニングしてたら偶然見つけたー。それもちょうど一週間前くらいに!」
「なんたる偶然。それも一週間前くらいってことは藍ちゃんが来た辺り?」
「うん。その前の日くらいだったかな? あの時はまだ咲き始めって感じでさ、後でまた来ようと思ってたけど忘れてたんだ。」
今日あいさんの提案を聞いた時にここを思い出した。
「へえ、そうなんだ。」
「うん。」
サアア、と風が吹いて花びらが舞う音だけが辺りを支配する。煩い筆頭の僕が静かだからね。僕は常に煩いわけじゃない。
「……桃、今日は静かだね。」
「だって煩くしたら……ダメかなって思って。」
僕でも空気は読むよ。たまに。
「えー、花見ってこんなに静かなもんなのー? なんか嫌だなあ……あ、桃、何か一発芸やってよ。盛り上がるよ?」
「なんで僕なのさ。」
「え、なんとなく。」
なんとなくで僕に振らないでよ。しらけたらやだよ僕。
「やだ。」
「じゃあ……藍ちゃん、何かやってよ。花見なのに静かすぎるから。」
「へ? 私?」
こちらを向いて目を見開いたあいさん。驚いてる驚いてる。まあ、ふじくんはいつもいきなりすぎるからそうなる気持ちもよく分かる。
「そうですね……」
ふじくんの無茶振りに真剣に考えるあいさん。そこまで深く考えなくても大丈夫だと思う。ふじくんの思いつきだし。
「……では、先程から考えていたことを試してみます。上手くいかないかもしれませんが……」
「全然いいよー。」
何が始まるんだろう。
あいさんはすっと立ち上がり、辺りをキョロキョロと見回し始めた。そして一通り見回したのかキョロキョロするのを止め、手を勢いよく上げる。
すると地面に落ちていた花びら達がふわりと浮く。そしてそれらはどんどん上へと移動し……
「わあ……!」
木の上辺りまで移動した花びらは、あいさんの合図でそこからヒラヒラと舞い降りてくる。結構な量の花びらが舞うこの光景はとても幻想的だった。ちなみに風は吹いていない。
「あいさんの能力、すごいね!」
初めて見たあいさんの浮遊の能力。見た人を喜ばせる能力だなあ。
地面に落ちそうになった花びらをまた木の上の辺りまで運び、またヒラヒラと舞わせる。この場所だけ、世界から切り離されたかのような美しさだ。
「実験成功です!」
あいさんはこちらを振り返ってにっこり微笑んだ。あいさんが僕達の前で笑ったのはこれが初めてではなかろうか。
「っ……!」
その笑顔はこの空間も相まってとても綺麗だった。僕はそんなに語彙力もないからそのようにしか表現出来ないのがとても惜しい。
「藍ちゃん……」
上から見ているから、他の皆の様子がよく分かる。皆あいさんの笑顔を見て驚き、そしてその後皆も微笑み返す。
りんどうくんはふうわり笑い、あかねくんは珍しく口元を緩ませ、ふじくんもここ最近で一番柔らかい笑み。つばっちはいつもの黒マスクをしてて分かりづらいけど雰囲気は柔らかい。僕も口元ゆるゆるだ。
あいさんが僕達に初めて見せた笑顔は、これから先きっと忘れることはないだろう。
────
ヤマザクラ
「あなたに微笑む」
山吹さん特製のお弁当も完成し、良いお花見場所があるという桃さんの案内の元、音霧全員で学園内を歩いていた。先頭を桃さんと福寿さん、その後ろを藤さんと柊木さん、またその後ろに山吹さんと私が並んでいる。
結局マスターとの電話の後もう一度山吹さんの手伝いを申し出たが断られ、いつの間にかリビングに集まった皆さんとぽつりぽつりと話していた。
「それは全然苦でもないのでいいんですけど……花蘇芳さんの方こそ大丈夫ですか?」
「私はもう大丈夫です。」
「そうですか。でも無理はしないでくださいね?」
「はい。ありがとうございます。」
マスターに気にするなと言われたのだ。だから気にしなくてもいいのだろう。もし気にしないといけないことなら、マスターははっきりそう言ってくれるから。
というか……
「……それよりも山吹さん、」
「どうされましたか?」
「荷物、私にも持たせてください。言い出しっぺは私なんですよ? それに……私の能力を使えばこの荷物全部一人で持つことも容易です。だから貸してください。」
寮を出る時にも同じことを言った。しかし今現在私は敷物が入った袋一つしか持っていない。それしか渡されなかったのだ。皆さんはそれぞれお弁当やら水筒やら重いものを持っているというのに。それに私の能力を使えば皆さんが持つ荷物全部を一人で持つことも可能だ。だから皆さんがわざわざ持つ必要も無い。
それなのに……
「嫌です。」
有無を言わせないにっこり笑顔で言われる。山吹さんにこれ以上交渉しても無理そうか……。
「む……じゃあ藤さん。」
「無理ー。」
一刀両断。むむ……
「柊木さ」
「は?」
睨まれた。こ、怖い……
「福寿さん、」
ふるふると横に顔を振られる。
「桃さん……」
「えー、馬鹿力が取り柄の僕にそれ言うー?」
くすくす笑いながらそう言われた。身体能力強化のエートスなのは分かっているが、私が持った方が……
「桃が馬鹿力だって認めた!」
「あれだけ認めなかったのにな。」
「もー! 僕は能力のせいで馬鹿力なだけだから認めなかったの! 素だとそんなに力強くないよ!」
あ、そうなんだ。やっぱりエートスという部分以外は普通の一般人と変わらないのか。
「嘘つけ。」
「竹刀持ってない時でもゴリラなくせにー。」
武器を持っている間だけ、という制限がある桃さんは、この話からするともしかしたら竹刀を持ち歩いてるのかもしれない。しかしこの一週間では見かけなかったな。
「それはインドアな皆と違ってちゃんと筋トレとかしてるからだよ! 普通だよ!」
桃さん筋トレしてるんだ。初めて知った。……私も筋トレしようかな。運動能力は低いと自覚しているから。よし、その一環として皆さんの荷物を能力使わずに持とう。
「桃さん、筋トレしたいので私に持たせてください。」
「むーりー! あ、ほら、もう着いたよ!」
皆さんとお話しているうちに目的地に着いたようだ。ふっと目線を先に進めると……
「わあ、綺麗……!」
少し上り坂を登っているとは思っていたが、どうやらここは少し小高い丘のようだった。そこに咲いている一本の桜。
学園の中にこんな素敵な場所があったなんて……。
あ、まず敷物敷かなきゃ。桜の木の近くに敷物を広げる。思ったよりも大きいサイズのそれは、この人数が座っても余裕がありそうなくらいだ。何故寮にこのサイズのがあったんだろう、と考えてしまう。
「藍ちゃんありがとねー。さ、座ろ座ろー。」
敷き終えた瞬間に座り出す藤さん。よっこらしょ、なんて聞こえた気がする。気のせいかな。おじいちゃんみたい。
「お弁当お弁当!」
桃さんは花を見ずに、自分が持っていたお弁当を開け始めた。確かに山吹さん特製のお弁当は楽しみだ。
「桃は花より団子だな。」
くくく、と笑いながら言う柊木さん。まさにその通り。
「いいじゃん別にー!」
「お腹空いたから食べよー。」
口を尖らせて抗議する桃さんと、マイペースを発揮する藤さん。それぞれがそれぞれで話し始めるので、見ていて楽しい。
「食べましょうか。一応多めに作ってきましたから、足りるとは思うんですが……」
大きなお弁当が入った風呂敷が五つもあるのだ。十分ではなかろうか。
「さ、食べましょう。いただきます。」
山吹さんの声に皆さんも続く。私もそれに続いて手を合わせる。
ほとんど山吹さんに作らせてしまったので、後で私が何か料理を振る舞おうかな、と考えたところで、私は今現在スクランブルエッグしか作れないことに気がついた。……料理勉強しようかな。
そんなことを考えながらご飯を食べるのだった。
桃side
「美味しかったねえ。」
「ごちそうさまー!」
あんなにたくさんあったお弁当は綺麗になくなった。まあ、大部分が僕とふじくんのお腹に入ったと思うんだけど。
「僕木に登ってくるね!」
木に登ればもっと近くで桜を見られるのではとご飯を食べながら考えていた。だから有言実行! たたたっと駆けてするすると木に登る。この中で運動神経なら僕が一番だと思うんだ。能力抜きにしても。下にいる皆を眺めながらそう考える。
というか皆インドアすぎるんだよ。寮に篭って勉強とか読書とかしちゃってさ。真面目か! って何度も思ったよ。
「あはは、皆ここでも通常運転なんだね。」
ご飯を食べ終えた皆はそれぞれ思い思いの過ごし方だ。
つばっちはどこから出したのか知らないけど本を取り出して読んでるし、あかねくんは寝っ転がって目を瞑っているし、りんどうくんとあいさんはぼーっと花を見ている。
「あれ、ふじくんは……」
姿が見当たらない……
「ここだよ。」
「うわっ、びっくりした!」
木の幹にもたれかかって笑っていた。いつの間に。
「長閑だねえ。」
「だね。」
「っていうか桃、ここはどうやって見つけたのさ。俺の方が桃より一年長くここにいるけど、全く見つけられなかったよ?」
まあ、確かにここは学園の端っこにあるから、探そうと思わない限り見つけられないだろう。
「いつも通りランニングしてたら偶然見つけたー。それもちょうど一週間前くらいに!」
「なんたる偶然。それも一週間前くらいってことは藍ちゃんが来た辺り?」
「うん。その前の日くらいだったかな? あの時はまだ咲き始めって感じでさ、後でまた来ようと思ってたけど忘れてたんだ。」
今日あいさんの提案を聞いた時にここを思い出した。
「へえ、そうなんだ。」
「うん。」
サアア、と風が吹いて花びらが舞う音だけが辺りを支配する。煩い筆頭の僕が静かだからね。僕は常に煩いわけじゃない。
「……桃、今日は静かだね。」
「だって煩くしたら……ダメかなって思って。」
僕でも空気は読むよ。たまに。
「えー、花見ってこんなに静かなもんなのー? なんか嫌だなあ……あ、桃、何か一発芸やってよ。盛り上がるよ?」
「なんで僕なのさ。」
「え、なんとなく。」
なんとなくで僕に振らないでよ。しらけたらやだよ僕。
「やだ。」
「じゃあ……藍ちゃん、何かやってよ。花見なのに静かすぎるから。」
「へ? 私?」
こちらを向いて目を見開いたあいさん。驚いてる驚いてる。まあ、ふじくんはいつもいきなりすぎるからそうなる気持ちもよく分かる。
「そうですね……」
ふじくんの無茶振りに真剣に考えるあいさん。そこまで深く考えなくても大丈夫だと思う。ふじくんの思いつきだし。
「……では、先程から考えていたことを試してみます。上手くいかないかもしれませんが……」
「全然いいよー。」
何が始まるんだろう。
あいさんはすっと立ち上がり、辺りをキョロキョロと見回し始めた。そして一通り見回したのかキョロキョロするのを止め、手を勢いよく上げる。
すると地面に落ちていた花びら達がふわりと浮く。そしてそれらはどんどん上へと移動し……
「わあ……!」
木の上辺りまで移動した花びらは、あいさんの合図でそこからヒラヒラと舞い降りてくる。結構な量の花びらが舞うこの光景はとても幻想的だった。ちなみに風は吹いていない。
「あいさんの能力、すごいね!」
初めて見たあいさんの浮遊の能力。見た人を喜ばせる能力だなあ。
地面に落ちそうになった花びらをまた木の上の辺りまで運び、またヒラヒラと舞わせる。この場所だけ、世界から切り離されたかのような美しさだ。
「実験成功です!」
あいさんはこちらを振り返ってにっこり微笑んだ。あいさんが僕達の前で笑ったのはこれが初めてではなかろうか。
「っ……!」
その笑顔はこの空間も相まってとても綺麗だった。僕はそんなに語彙力もないからそのようにしか表現出来ないのがとても惜しい。
「藍ちゃん……」
上から見ているから、他の皆の様子がよく分かる。皆あいさんの笑顔を見て驚き、そしてその後皆も微笑み返す。
りんどうくんはふうわり笑い、あかねくんは珍しく口元を緩ませ、ふじくんもここ最近で一番柔らかい笑み。つばっちはいつもの黒マスクをしてて分かりづらいけど雰囲気は柔らかい。僕も口元ゆるゆるだ。
あいさんが僕達に初めて見せた笑顔は、これから先きっと忘れることはないだろう。
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ヤマザクラ
「あなたに微笑む」
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