16 / 122
一章
三
しおりを挟む
「話せるところまで……分かった。」
何も話されないまま連れて行かれるよりかは良いだろう。二人(がいるだろう方向)に向き合う。
「ではまず。小生らは探しものを見つけるためにこの島国に来ました。」
「ほんほん。」
「その探しものが、もしかしたらあなた、マロンさんである可能性が出てきました。」
「へ?」
私とこの二人とは面識も何も無いのに? 探しものが私? どういうことだ?
「ですがまだ確証は無いので、マロンさんを調べさせていただきたいのです。」
「ひっ!?」
私の何を調べるというんだ!? 内臓を取り出してとか言わないよね!? 恐怖で私はシーズからスススと離れる。
「ああほらシーズの言葉が足りないからマロンが勘違いしてるわよ!」
「え?」
「え、じゃないわよ! もーいいわ。あたくしが説明するわ! マロン、あなたは魔法が使えるのではなくて?」
「へ? 魔法?」
それって一握りの人間しか使えないっていう魔法? そんなの一般人の私に扱えるわけ無いでしょ? 人違いじゃない?
「人違いでは?」
「いいえ。あなたは先程……というか今もね。風の属性魔法を使っているでしょう?」
「……ん?」
リアスは何を言っているのだろうか。難しくて私には分からない。私の頭の上にハテナが飛び交う。
「あら、自覚なし? それはまずいわね。」
「そうですね。探しもの云々に限らず連れて行った方が良さそうですね。」
あれ? 私の決定権はどこ行った?
「マロンさん、良いですか? 魔法というのは無意識に使っていると、いつか暴走してしまうのです。だからこそ魔法を使える人間は魔法学園に通う義務があるのです。そこで知識を得て、初めて一人前と言われるのです。自覚なしで魔法を使う者はある意味爆弾ですから。」
「ち、ちょちょちょっと待って! 私、魔法なんて使えないよ!?」
そこははっきりさせなければ! 私は魔法なんて崇高なもの使えない!
「良いですか? あなたは魔法を使えます。小生も少々魔法は使えるので、見ればその人が魔法を使ったかが分かります。あなたは無意識のうちに風の魔法を使っています。」
シーズにそう諭される。ちょっと情報量が多くて、私の頭は処理しきれない。
ええと、ええと、ええと……?
「もしかして風の魔法を使っているのは視界を補う為に使っているのでは?」
「え、それは私が気配を探るのがただ得意だからじゃないの? あれって魔法だったの?」
「ええ。そうです。」
ほえー。これが魔法だったのかー……。実感ないなー。目は瞑っているけど、思わず遠い目をしてしまった。
何も話されないまま連れて行かれるよりかは良いだろう。二人(がいるだろう方向)に向き合う。
「ではまず。小生らは探しものを見つけるためにこの島国に来ました。」
「ほんほん。」
「その探しものが、もしかしたらあなた、マロンさんである可能性が出てきました。」
「へ?」
私とこの二人とは面識も何も無いのに? 探しものが私? どういうことだ?
「ですがまだ確証は無いので、マロンさんを調べさせていただきたいのです。」
「ひっ!?」
私の何を調べるというんだ!? 内臓を取り出してとか言わないよね!? 恐怖で私はシーズからスススと離れる。
「ああほらシーズの言葉が足りないからマロンが勘違いしてるわよ!」
「え?」
「え、じゃないわよ! もーいいわ。あたくしが説明するわ! マロン、あなたは魔法が使えるのではなくて?」
「へ? 魔法?」
それって一握りの人間しか使えないっていう魔法? そんなの一般人の私に扱えるわけ無いでしょ? 人違いじゃない?
「人違いでは?」
「いいえ。あなたは先程……というか今もね。風の属性魔法を使っているでしょう?」
「……ん?」
リアスは何を言っているのだろうか。難しくて私には分からない。私の頭の上にハテナが飛び交う。
「あら、自覚なし? それはまずいわね。」
「そうですね。探しもの云々に限らず連れて行った方が良さそうですね。」
あれ? 私の決定権はどこ行った?
「マロンさん、良いですか? 魔法というのは無意識に使っていると、いつか暴走してしまうのです。だからこそ魔法を使える人間は魔法学園に通う義務があるのです。そこで知識を得て、初めて一人前と言われるのです。自覚なしで魔法を使う者はある意味爆弾ですから。」
「ち、ちょちょちょっと待って! 私、魔法なんて使えないよ!?」
そこははっきりさせなければ! 私は魔法なんて崇高なもの使えない!
「良いですか? あなたは魔法を使えます。小生も少々魔法は使えるので、見ればその人が魔法を使ったかが分かります。あなたは無意識のうちに風の魔法を使っています。」
シーズにそう諭される。ちょっと情報量が多くて、私の頭は処理しきれない。
ええと、ええと、ええと……?
「もしかして風の魔法を使っているのは視界を補う為に使っているのでは?」
「え、それは私が気配を探るのがただ得意だからじゃないの? あれって魔法だったの?」
「ええ。そうです。」
ほえー。これが魔法だったのかー……。実感ないなー。目は瞑っているけど、思わず遠い目をしてしまった。
0
お気に入りに追加
42
あなたにおすすめの小説
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
淫らなお姫様とイケメン騎士達のエロスな夜伽物語
瀬能なつ
恋愛
17才になった皇女サーシャは、国のしきたりに従い、6人の騎士たちを従えて、遥か彼方の霊峰へと旅立ちます。
長い道中、姫を警護する騎士たちの体力を回復する方法は、ズバリ、キスとH!
途中、魔物に襲われたり、姫の寵愛を競い合う騎士たちの様々な恋の駆け引きもあったりと、お姫様の旅はなかなか困難なのです?!
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる